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2005年7月18日 (月)

パネルディスカッション(15)

安倍:先般ライス国務長官が来日をした際、同行した米国の政府高官と話をした時にですね、米国の政府高官は「以外と中国と韓国がですね、今回の六カ国協議に於いて役割を果たした」こういう風に言っていました。「自分たちが思った以上に圧力をかけてくれて、その結果、北朝鮮が出てくることになった」ま、そういう分析をしていました。

ただ、彼らは本当にそう思っているかどうかは私はわかりませんけれども。

そこで、今森本先生がおっしゃったことについての私の感想なんですけれども、もし今回もだらだらと行くということが続いていくとですね、そういう疑いを持たれてもしょうがないという側面がありますね。

たとえば台湾の問題を抱えていて、中国が北朝鮮の問題で役割を担っているから、米国は台湾に対して、強く・・・自重を促していますね。憲法の問題でも憲法の制定、国民投票に対して、ブッシュ政権は、ブッシュ政権が誕生したときに考えられなかったぐらい、厳しく強く自制を促しています。

これは北朝鮮の問題を中国が抱えて動かしているから、イラクの問題があるからだと思いますね。こちらが大きな問題にならないように中国に・・させているから
ここは中国の顔を立てるために、台湾にはおとなしくさせる。こういう国際的なお互いの思惑の中で、ある種のゲームが進行しているんだろうと思います。

そこで今森本先生がおっしゃったのは、むしろそう言う意味で中国は今の状況が続いていくことで米国に対していいポジションをとれる、そう言うふうにおっしゃったという事だと思いますが。

私は、<中国が北朝鮮をどうしたいか>と言うことを推測をしてみたいと思いますが。

中国は北朝鮮が今のままのほうがいいだろう。もし崩壊すれば、自分の国に難民がきて大変な負担になる。もともと朝鮮族の地域が負担が増える。これは避けなければならない。ですからまず最初のチョイスは金正日政権を続けさせていく。

それがだんだん難しくなっていったときは、最悪のケースというのは、いわば民主国家として韓国と統一されて、そして米韓同盟も強固なままに隣国にそういう国(民主国家)が実現することは何とか避けなければならないという風に思っているだろうと。

ですから最初のチョイスと最後のチョイスの中でいくつかのチョイスをすでに考えているかもしれないと私は個人的に推測をしています。

ま、しかしとりあえずはなんとか北朝鮮の今の政権を維持させようと。

日中関係がどうあれ中国はそういう政策しか採らないと思います。ですから我々がではとるべき手段としては、何回も繰り返しになりますが、彼らがそうしたいでしょうが「そうできないようになりますよ」と。「日本に頼っている債務、貿易、あるいは送金これをすべてとめますよ」と。

そうすればもっと苦しくなっていきます。だからもっと中国は相当強く金正日委員長に対して拉致問題の解決を促さなければ、存続そのものが難しくなる。そういう風にさせなければならないんだと思います。

そういう気にさせる選択肢は残念ながら経済制裁しかない。それも全ての船を止める、水野さんたちが考えたすべての、つまり最高レベルの経済制裁しかないのではないかと思います。(拍手)

重村:森本さんが今おっしゃった最初の部分ちょっと補足しておきたいと思うんですが、<中国が何もしなかった>という部分なんですが、実は安倍さんがおっしゃったように、ライス国務長官も「中国に非常に協力してもらった」と書いて(?)いる。

それは何かというと、実は北朝鮮は去年から中国に対して、一生懸命お願いしてるのが胡錦濤(こきんとう)国家主席に平壌に来てほしい。何としても来てほしいと何回も要求したんですが、中国側が「いや、六カ国協議に出ない限り行きませんよ」と。

そうこうしているうちに胡錦濤国家主席が今年の11月に韓国に行くと。で、平壌に来ないで韓国にそのまま行ったら、北朝鮮は面子丸潰れ。国内でも金正日さんの立場がない。何としても、その前にしてほしい。特に10月10日の労働党創建60周年記念(?)という日があるんですが、この日に大々的な式典があるのは間違いない。党大会があるんではないかとまで言われているんですが。

その時に胡 錦濤さんが来てなければ面子丸潰れ。何としても来てほしいということで色々やった挙句にですね、「じゃ、六カ国協議に出ます」ということになった。それで唐家せん(とうかせん/漢字表記できず)さんが平壌に行く。あれは胡錦濤さんの北朝鮮訪問を最終的に決めに行った。しかしまだ発表はしない。「六カ国協議に出て、きちんと合意ができたら会うことにしましょう」ということでまだ、じらしているわけで。それが中国が北朝鮮に圧力をかけたというひとつの事だと思うんですね。

それともうひとつは実は、今の胡錦濤政権は若い政権でしてね、 鄧小平さん達の時代に比べて、北朝鮮への圧力のかけ方が非常にヘタですね。外交もうまくない。ですから北朝鮮をどういう風に扱うかという、まだ試行錯誤中=訓練中で、もうちょっとしたら何とかうまくなると私は思っているです。

宮崎:はいありがとうございます。横田さんいかがですか?お聞きになっていらっしゃって。

横田:中には、拉致問題の解決にはそれぞれ繋がってくるんだと思いますが、我々家族の立場からしますと、先般の第3回日朝実務者協議を通じて北朝鮮方からいろんな物証とか情報とか入ったわけなんですが、しかし、それは北朝鮮側は「8人死亡、2人は入国が確認できない」と言っている事を裏付けるようなものは皆無なんです。

ですから、とてもそれを受け入れるということはできません。特に<めぐみの骨>なんかにつきましては、結局先方は「当然1200度で焼いたんだから、DNA鑑定なんてできるはずがない」というふうに日本側に対してクレームをつけていますし、公式発言では労働新聞なんかではネィチャーという雑誌の記事を引用して<捏造>と言ってます。あれも我々政府に聞きますと、一般の方が吉井さんという方のところに電話をかけてきて聞いた一般論のことを、そのままめぐみのことに当てはめて「他の人のDNAを混ぜる可能性可能性がある」などと文句をつけているわけなんですけど。しかし日本側が正式説明をしようということにはそれはまったくそれを受入れけようとしてないわけなんです。

もしあの場合DNA鑑定が出来なかった場合としますと、北朝鮮側からすると「あれは夫が、規則を破って遺体を持ち帰って焼いたもので、絶対他の人の骨が混ざるはずがないものだと、だからこれはもうたまたま科学的には証明できなかったけれど絶対間違いないんだ。だからこれで納得してください。」

そして写真を出してきた意図もよくわかりませんけれど、まぁ、「拉致された当時の不安そうな顔をしている少女を我が国はこんなに立派に育てて、ベンツにも乗って生活できるような状態だったんだけれど、体が弱くて入院して自殺したんだから、これでもう納得してくれ」と言われた場合、親としても反論する証拠も何も持っていませんし、なかなかそれを覆すような資料はないと思いますから、やはり北朝鮮側が如何に不誠実かという事になる。

ほんとはこれがもしそう言った形でうやむやになってしまいますと、拉致問題全体もうやむやになってしまう。だから、先般の官房長官の談話(昨年12月)が談話がでてから、今はもう7ヶ月になりますけれど。

ですから、だた「時間稼ぎをすればいいんだ」と言うことを思わせないためには、日本側としては、今安倍さんがおっしゃったように、制裁と言いますか、前回の第三回実務者協議もこれで終わりですとも言ってませんけれど、しかし第四回をやるとも言ってませんから、正に制裁することによる向こうが受けるマイナスと拉致問題を解決することよって秘密みたいな事がばれるマイナスと比べてみれば、やはり解決しなければならないと言う考えを持つと思いますので、やはり日本側としては日本国の意思を示すためにも、国家間に於いて制裁発動しないと、やはりうやむやになる恐れがあると思います。(拍手)

安倍さん挙手
安倍:いいですか?

宮崎:頷く

安倍:先般実務者協議において、北朝鮮側は偽の遺骨を出してきました。その際いくつか写真を出してきましたね。そのいくつかの写真の内、二枚はいわば合成写真であると言うことがはっきりしました。まぁ、共産主義国家は合成写真というのは得意技なんですが。ま、しかし一枚だけそうではない写真が、正に先ほど早紀江さんがおっしゃったとおり、「私はここにいますよ」と言うことを強く主張しているめぐみさんの顔がそこにあった。これはやはり我々、彼女の訴えに答えなければいけないなと言うことを強く思ったんですが。

この遺骨問題についてこれ以上議論しても、北朝鮮側と議論してもあんまり意味がないと思います。そもそも細部に渡って議論していくということの無意味さはですね、この遺骨を出してきたという経緯が余りにも不自然ですから、めぐみさんのご主人という人が一端埋めて、それが又別の生活が始まっているのにも関わらず、わわざそれを掘りに行ってですね、それを焼いて、しかも焼くというのは、エネルギー事情が悪いにも関わらず、どうやって1200度以上で焼いのか。どうやって1200度で焼いたことを確かめてみるのかという問題もあります。

しかもそれは、またその遺骨をなるべく粉々に割ってですね-前回あごの骨から日本側に鑑定された=松木さんの例がありますから-そう言うことが出来ないように砕いて日本側に渡したと言うことをもってしても、判らないようにやったと言うことは、明々白々ですから。

たまたま米側の高官と話をしたときにですね、「日本側と北朝鮮側が何も真剣にこの遺骨鑑定の正しさについて、議論する必要はないと思う。ほとんどの国の人たちは日本が正しいと言うことはもう判ってるから、余り意味がないですよ」ということを言われたんですが、私は正に意味がないと思いますし。

もう何回も主張しているんですが、実務者協議においてですね、この8人の死亡をですね、また残りの行方不明2名の方を含めて10名-あ、今度又一名増えましたから、11名ということだと思いますが-この11名の方々の「死亡したと言うことを証明してみせろ」と言う事は、もうやめた方がいいと思うんです。

もしこういう事やっていけば、それをすれば国交正常化に向かって行けるんだということが判れば、もし今生きているかもしれない人を殺してしまうと言うこともあり得るんですから、こういう交渉の仕方はこれは止めるべきだと思います。

つまり、彼らに「生きているということを前提にこの問題をちゃんと解決しなさい。それが出来ないんであれば我々はいわば、圧力をかける」というこういう交渉にするべきなんだろうと思うんですね。

その意味で、今回恐らく六カ国協議の場に於いて、日朝の<BY>のチャンスもあるかもしれません。ただ拉致の問題については詳しくない人物が恐らく出てきてですね「私はわかりません」という答えをする可能性も有りますが、しかしここで日本の意思を先方に伝えるいいチャンスなんだろうと思います。

そこで恐らく問題は解決しないでしょうけれども、そこでしっかり先方に日本の国の意思をはっきりと強く主張するべきではないかなと思う。(拍手)

宮崎:ありがとうございました。(長い拍手)
時間が迫って参りました。4時半には安倍さんお出かけにならなければいけないということですので、最後にもう一度メッセージを頂きたいんですが、それまで数分間ありますので、パネリストの皆さんに是非これだけは言っておきたい、是非これだけは聞いておきたいと言うことをご発言いただきたい。
じゃ、荒木さん。

荒木:安倍幹事長代理を初めとして、ここにおられますお三方の国会議員の方々は、皆さん先頭に立って献身的にやってくださっている方ですのでその前で少し失礼な言い方かもしれませんが、去る6月14日の参議院の内閣委員会で民主党の森ゆう子議員の「どうやって具体的に解決するのか」という質問に対しまして、細田官房長官は次のように答えました。

「先方も政府で彼らもその領土の中においてはあらゆる人に対する権限を持っておりますので、これは我々は説得をして彼らがついに『実は生きておりました。全員返します』と言うまでねばり強く交渉することが我々の今の方針でございます」と。

これは政府が国民に対して<拉致被害者は一切助けないと宣言した>と等しい答弁です。ああいう軽い官房長官が言ったことばですから、尚のこと重みがあります。(会場笑い)

話し合いで帰ってくるような相手であれば、最初から拉致なんてするはずがない。そして、こういう答弁しかできない、あるいは敢えてしないという事にこの国の最大の問題がございます。(拍手)

先ほど安倍幹事長代理は『武力は使えない』と言いましたが、武力は使えます。(拍手)

ます憲法に問題があるとうならば、そもそも自衛隊自体が憲法違反なんですから、そんなこと言ってる暇はない。(笑い)

そして手続きがどうこう言うんであれば、現在やってます郵政民営化なんか、ほとんど手続きも何も関係ない。それだけの気合いを持ってやれば、簡単に拉致問題なんて解決する。(長い拍手)

武力を使わないんであれば、武力を使わない限りどうするのか。これは私は厳密に言えばテロではない。戦争です。北朝鮮の金正日体制と日本の間で戦争をしているです。そう思わなくては絶対に取り返すことはできません。(拍手)

9.17以降5人が帰ってきてから今までの間ですね、3年近くたって、まだ一人も帰ってきていない。政府認定者は15人から、二年半でやっと一人増えただけです。この状態が続いていたら大部分の方は、家族会の方々であれ、特定失踪者の方々であれ、北朝鮮に拉致されてる人は、みんな死んでしまいます。

そうしないためにどうするかと言うことを考えて頂かないと、絶対に事態は前に進まないです。これを解決するには、北朝鮮の体制を倒してしまうしか方法がない。(長い拍手)

経済制裁をするというのはまず当たり前のことでございます。

先ほどの朝銀の問題とかいろいろ出ました。あるいは万景峰号の入港の禁止もそうですけれど、どうしてもですね、そう言う風に、何というかこう横からやっていればですね、迂回してやっていると必ずああなってしまいます。どっかで日本の国内法に引っかかってですね、うまくいかなくなる。

要は、相手が敵国だから止めるんです。それ以外・・・にない。(拍手で聞き取れず)

相手が日本人を拉致していて、戦争行為をやっているから、それに対して報復をかけるということ以外に方法はないんであろうというふうに思います。

それの決断が出来るかどうかに全てかかっていると思いますし、その決断をするところに、ここにいる国会議員の方は一番近いところにおられると思いますので、是非ともそれを実現していただきたい。
(長い拍手)
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荒木さん
>これは政府が国民に対して<拉致被害者は一切助けないと宣言した>と等しい答弁です。ああいう軽い官房長官が言ったことばですから、尚のこと重みがあります。

※細田さんにこれを読んで頂きたいものです。

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受信: 2005年7月31日 (日) 12時14分

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