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2006年3月

2006年3月31日 (金)

なぜ日本は北朝鮮を制裁できなかったのか

アンデスの声さん2006年 3月31日(金)

事情により今後投稿が難しくなります、最後に単純素朴な疑問を確認したく。

制裁抵抗派が口にしてきた「一国では効果がない」と「制裁すれば北朝鮮が暴発する」について。金体制が制裁に反発し妨害するのはそれだけ効果があるということ。効果がなければ暴発もしない、だって何ともないのだから、つまり「経済制裁は効果があるから発動させられない」ということ。「効果がない」と「暴発の危険」をひとりの口から発するのは論理破綻、後付けの理由に過ぎない、制裁させたくないほかの理由があるのだ。それから「体制崩壊し北朝鮮難民が日本へなだれ込む」という「脅し」について。私はありえないと思っている。が、仮にあっても受け入れればいいではないか、そのくらい、国家崩壊という有事だ、かつて併合した相手でもある、今の日本人の意識を蘇生させるにはそのくらいのカンフル剤も必要だ。

私は最初の頃は(「10項目の質問」の頃まで)拉致日本人解放に金体制崩壊が必要、早道だと考えていた。しかし、金正日犯罪体制は想像以上に盤石で巨悪暴力組織として今なおきちんと機能している。金正日にとって体制維持が絶対条件ならそれを逆手にとり体制維持を拉致被害者解放の交換条件に使える、日本人を奪還できるなら金正日体制の崩壊は二の次でよいと、いま私は思っている。だいたい暴発して自滅するくらいなら金正日は拉致日本人を解放するに決まっている、全部部下のせいにすれば簡単なこと、だから経済制裁(を仕掛けた)くらいで暴発の危険はない、暴発(=自爆)する前に金は必ず譲歩する、制裁でも被害者を手放さないなら別の対応が必要だが、日本人人質を解放した時点で今の金正日と国交正常化してもかまわない、とまで私は思っている、とりあえず我々がなすべきことは、一刻も早く可能な方法で生きているうちに日本人を奪い返すこと。

もちろんそれ(日本人被害者救済)だけでいいとも思わない、いずれは体制崩壊も必要だ、しかし当面は戦術として日本人救済を最優先すること、そのためには悪魔との取引でもかまわない。

しかしその“たかが制裁”すら発動できないんだから、てんで話にならない。制裁発動について国務大臣をも動けなくする闇の圧力(=脅し)が作用している状態で我々が「経済制裁を」と官邸に向かって“吠えた”くらいでは効果はないだろうし、じっさいこれまで効果はなかった。制裁阻止を仕組んだ人間は高笑いしているだろう。この拉致日本人奪還運動は寄生サヨクの自己満足運動とは違う、現実に奪還しなければ運動の意味はない。小泉後の改変選挙時に全候補者に公開質問状を出すなら、せめて「なぜ制裁できないか、誰が制裁を止めているのか」を加えて欲しい。

この4年間、北朝鮮拉致問題が心の底に澱のようにずっとこびりついたままだった。

最後にもういちど聞きたい、「制裁を止めている犯人は誰なのか」。その自国の闇のメカニズムすら暴けないなら、日本は右も左も上も下もマスコミも政府も国民も、国全体が腐りかけている。

【Safety殿】

奪還運動の基本姿勢に関するあなたの見解は私も共感する部分が多いのですが、あなたのその妙なクールさが引っかかるので遅ればせながらお聞きしたい。

社会で何年も生きていればどうしても許せない相手にも出会う、そいつが関わっているなら慈善でも協力したくない、そいつが苦しむなら犯罪も素知らぬ振りをする、私は聖人君子になれない、かつて私に「お前みたいな駅弁大出身者が」とさげすんだ目で言い放ったT大出身の上司がいた、もし彼がチンピラに絡まれていても、私は彼の傍を黙って通り過ぎる、踏まれた者の痛み・恨みとはそういうものだ。しかしそういう私でも、いや、そういう感情を持った人間だからこそ、脱北者たちが語る北朝鮮人民の悲惨な苦悩を知れば、助けてやりたいと思うのが人情ではないか。彼らは一方的に情報に閉ざされた闇の中にいるから萎れきっているのであり、いい大人が自ら求めた総連やオウムや赤軍とは違う、外からの光を当てれば(少なからぬまともな連中が)生き返るのは分かりきっているではないか。

あなたにはこの情が感じられない。失礼ながら、あなたは、日本政府が制裁できないのが分かっているから(その安全地帯から)「制裁すべき」と口にしているようにもとれる。あなたは経済制裁の効果と必要性を説き、かつ北朝鮮の実態を直接知っておられるようだからお聞きしたい、なぜ日本政府は制裁できないのか、その最大の具体的理由は何か?そして制裁できない政府を制裁に導くにはどうすればいいとお考えか。(もちろん私にはわかりませんが)

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トーマス・シーファー大使の手紙

救う会全国協議会ニュース(2006.03.31)より

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 シーファー米国大使は、3月16日、新潟で横田めぐみさんの通学路・拉致現場を視察したが、その際に面会した横田滋・早紀江さん夫妻など関係者に、22日付けの手紙が本日届いた。以下はその全文(仮訳)である。

■政府の最高幹部に話し続けます?シーファー大使から手紙

 3月16日に私と会って下さってありがとうございました。何年にもわたって苦しまれ、悲しまれたことを話してくださって本当に感謝しています。ずっと昔、めぐみさんが歩いた道を私も歩むということで、拉致という非道な行為は、拉致された方々もさることながら、残されたご家族の方々にどんな悲しみをもたらしたかが実感できました。愛するものがいなくなり、どこにどうしているのかわからないということは、私には察しようとしても察することのできない悲しみだと思います。この問題を取り上げ続けるために皆様ご自身が個々で、またグループとしてなさってくださっていらっしゃるご努力を高く評価するとともに、新潟でお話しした通り、私が駐日アメリカ大使の任についている限り、この問題をアメリカ政府の最高幹部に話し続けることをお約束いたします。

J.トーマス・シーファー(サイン

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2006年3月29日 (水)

李 昌成氏証言

衆議院会議録情報 第154回国会 安全保障委員会 第9号から 李 昌成氏証言

第154回国会 安全保障委員会 第9号

平成十四年七月二十五日(木曜日)  午後一時三十分開議

○李参考人
 私は、韓国から来ました李昌成と申します。どうぞよろしくお願いします。
 私がきょうここに来たのは、在日総連に訴える気持ちがいっぱいありまして、皆様方に私の意見を聞いてほしいと思っております。どうぞよろしくお願いします。
 私たちは北朝鮮から韓国まで脱出した人ですけれども、私は、日本から北朝鮮に帰国しました。

 その当時、在日総連から北朝鮮の宣伝をどういうようにやったかということを私がここでお話ししたいんですけれども、例えば言えば、総連で、今の北朝鮮は五〇年、五三年まで戦争をやり、六年間の間に建設をしたから、まだまだこの先建設をしなきゃいけないので、日本におる六十万人の中で北朝鮮に来て社会主義建設に励んでくれ、そういうように総連で宣伝したときは、私たちもそれが理解できて、そういうように苦しい状態にあったら、日本におる在日朝鮮人たちが北朝鮮に果たして帰国したのか。私たちはだれ一人も帰国したと思わないと思います。
 その当時は、在日総連では、北海道から九州までどこにも総連の会がありました。それで、総連の宣伝では、北朝鮮に行けば民族差別もないし、そこに到着すれば家もくれるし就職も立派なところもある、むしろ日本より発達しているんじゃないか、そういうように総連で宣伝したわけです。

 だれもが、私も総連に何日か努めて行ったんですけれども、北朝鮮は状態がどうですかと私は聞いたんですけれども、北朝鮮は日本よりも差別はないし、選挙もできるし、自分の自由に学校も行けるし、自分が行きたい就職もできる、日本よりももっと差別がないから、朝鮮に行けば立派にこの先は発達して立派な人間になれるんじゃないか、そういうように在日総連が六十万人の在日朝鮮人たちに宣伝したわけです。その中には、二千人足らずの日本の妻たちもおったと思います。
 総連でこの宣伝をしたのが、日本よりももっと発達したと、そういう人をおだて、うそをつき、そうやって行くから、まだその当時、日本に住む朝鮮人たちは歴史が長いから、その当時、成功して発展して、だれかは何億も金を持っている人もおったと思います。また、生活に少し困って、自分の家もなくて、人の家の横で暮らしている人もおったと思います、私が見た目では。その当時が六二年ごろだったんですけれども、私たちが日本で生まれ、日本で生活をしながら、六〇年、六二年には、日本はできるだけの世界的に発展ももう十分にできた、その当時もできたと、私たちは自分の目で見てそれはもうわかっております。
 私たちは、そういうように総連で言われて帰国をするようになって、親兄弟を置いて私は一人で帰国しました。日本の妻たちも、何人かは私の船で一緒に行った人もおります。

 だけれども、総連で宣伝するよりも、北朝鮮のチョンジンという港へ着いたときに、帰国者たちがその船から下を見るときに、果たしてどんなように感じをしたか。船から私はおりぬ、私は日本で生まれたのに、お父さん、お母さんが行こう行こうよ、私は日本に残る残ると言いながら、お父さん、お母さんが行くからついていったけれども、下を見れば、本当に自動車もない、自転車もない、オートバイもない。私は四月に行ったんですけれども、その国は風が強く吹くからほこりだらけで、風も吹くし、みんなの服装を見てびっくりしたわけですよ。日本に私たちが比べて、これでも果たして国なのか。

 総連の人たちはどうしてそう言うて、うそをついて私たちを北朝鮮に送ったのか。北朝鮮がこういう状態であれば、一人も行く人はおらぬじゃないですか。日本の妻たちは、自分の民族は日本人として親兄弟に殴られながら、総連の人たちが、里帰りもできる、日本よりももっといいからと言うて、そういうように宣伝し、子供もおるから、自分のだんなさんに連れられ、北朝鮮に行ったけれども、行ったそのときから、十年、二十年、三十年、四十年の期間、一日もお父さんや兄弟を忘れずに、私たちも帰国して苦しく生活はしましたけれども、日本人の奥さんたちを見てお話をすれば、涙から先に出るように、本当にちょっとかわいそうな気持ちがあって、当時、生活も困るけれども、何かあめ玉の一つでもあったら日本の奥さんにやったこともありました。

 それでも私たちは、北朝鮮の帰国者たち、日本生まれの帰国者たち、そして二つ目は日本生まれの日本の奥さんたちの代表として、ここまで来る人は一人もおらぬ。だれかが日本に行って、帰国者たちとか日本の妻たちが苦しく死んでいく、私たちが死んでいくこの歴史をだれが残してくれるのか。例えば私が来てこういう会議へ参加せずに、だれもこういうことを言わなかったら、あの国ではかごの鳥で、だれもこれを見ることも何もできないから、この先もそういう歴史が残らないじゃないですか。

 私は、この会議で皆様方に、はっきりとした、そういう北国の恐ろしい政治、開放もしない、その国の偉いさんたちは自分のことだけ考えて、下の労働者たちは死んでも知らぬ顔、食べ物はやらぬでもいい。日本からもアメリカからも韓国からも相当な食糧が行っても、労働者たちがその米をもらったのか。一日、二日くれて、その先はくれないんですよ。それは社会主義で、日本と違って自分で自由に商売をしたり食堂をしたり工場を持つ国じゃなくて、食堂とか何かは皆国が持っているから、個人ではないわけでありますので。

 それで、帰国者たちの、日本人の妻たちの残念な無念を、日本の政府に、私は代表として訴えるものです。だれもが、今まで日本人たちが、それはひどいひどいと言うても、北朝鮮がそんなにひどいのかそうは想像できない。実際にそこに行って暮らしてみた人は、人生は五十年で、私は、四十年で人生が皆そこで終わりました。昔は、人生は日本では五十年ですよ。皆終わり。

 果たして、あの国に対して、今帰国者たちがそこに残り、日本の妻、悲しい妻たちが残って、苦しんでから相当次々に死んでいく。九五年からは配給、給料も一銭もない。日本とかそういうほかの国では、自分で自由に働いて金をもうけ、米も買うことができるけれども、その国、社会主義の国は、国から米をくれなかったらどこでも食べ物が何もない、金もくれない、これはもうどうして暮らしていくのか。
 五〇年代は戦争のために何百人も死に、九〇年代の何年かの間は戦争よりももっと相当な人が飢え死にになって死んでいく。それを私たちは、地元の人はその運命に対してその国で生まれたから仕方がなく、私の人生はそういうものだけれども、日本から行き、帰国し、日本人妻たちが、何にも罪のない人間たちがそのように死んでいくのは、これはどういうことなのでしょうか。

 帰国者たちは朝鮮人として行ったとしても、日本の日本人は、総連の人たちはどうして、総連の人たちは罪があるんじゃないんですか。六〇年代の人たちがそういうように宣伝した、帰国者たちをおだてて、北朝鮮に帰り、総連はどんなに罪を持っているか。

 また、総連で働いていた人が、これは北朝鮮とか総連とかそういうものはだめだと。出た人に聞いてみれば、本当に、総連におるときにそういう宣伝をして、北朝鮮に行って死んで、何かと言うたらそういうふうに私は罪を犯した、そういうように出ている人は皆反省をしている。

 今、この日本の中に在日総連の人間たちは果たして何を考えて、何をしているのか。北朝鮮の子分か。米もくれぬ、食べ物もくれぬ、金もくれぬ、着る物もくれぬ、その国を何で応援をして、人を苦しめるのか。在日総連も朝鮮人として、帰国した人も朝鮮人として、残念な無念を、死んでいく残念な無念のことを私が代表として日本の政府に総連を訴えることしかありません。

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杉嶋たかしさんの国会証言(2)

衆議院会議録情報 第154回国会 安全保障委員会 第9号

第154回国会 安全保障委員会 第9号

平成十四年七月二十五日(木曜日)  午後一時三十分開議

○石破委員
 では、杉嶋さんにお尋ねをしたいのですけれども、私も、杉嶋さんが文芸春秋にお書きになったのを、すぐ発売の日に買ってきて読んだのですよ。読んで、これは本当だとすれば大変なことだねと。ある意味、余りに、これは本当なのということが信じられない思いがしたのですよね。
 あの中に書いておられますように、三つの条件を出されたんですよね、日本へお帰りになる場合に。一つは、日朝友好のために尽くしましょう。二つ目は、共和国の悪口は言いますまい。三つ目は、そこで起こったことは口外しない。三つのお約束を全部たがえておられるわけですよね、今。と思いますよ。それは使命感に基づいて、愛国心に基づいてということは、今お話を承りましてよくわかりました。ただ、私ども思いますに、そういうことを信じるほど北朝鮮というのは甘い国なんだろうかねという感じがどうしてもする。
 つまり、有本さんのお母さんがあるいはあの手記に書いておられる中にあったかもしれないけれども、拉致された方々が、ひょっとしたら違う人になっちゃっているのかもしれない、マインドコントロールがかかって。つまり、金王朝というのかな、そういうものを本当に崇拝して、革命の同志だというようなことになってしまって、マインドコントロールがかかっておるのかもしれない。では、その人たちのマインドコントロールがかかったままであればどうなるのか、それが解けてしまったらどうなるのかということを、向こうは思うはずですよね。
 北朝鮮の人たちもプロですから、杉嶋さんがマインドコントロールにはかかっていないということは知っておったはずだ。そして、この三つの約束を多分守らないであろうということも知っておったはずだ。にもかかわらず、なぜあなたは帰ってこられたのかということなのですよ。
 そして、公安とか内調が全部情報を流している、私は十数年こういう問題に携わっていますが、日本の公安とか内調とか、そんなにいいかげんだとは思わないんですよね。もちろん、完璧だとは言いませんよ。しかし、お書きになっておられるように、すべての情報が全部向こうに流れているとすれば、これは間違いなく国家公務員法違反ですよね。事件になるべきものですよ。正直言って、にわかには信じがたい。
 マインドコントロールにもかかっていない杉嶋さんが、なぜ日本に帰ってこられたと、御自身お思いになりますか。

○杉嶋参考人
 私も、そのことをいろいろと考えていました。どういうことかといいますと、本当に帰るということが決まったのは、私は二月十二日に釈放されたわけですけれども、その前日になって、突然、きょうのあした帰れと、帰してあげると。それは、向こうの説明によりますと、家族からの嘆願と外務省からの嘆願、それを考慮して、おまえは我が国の主権を侵害したという大罪を犯したにもかかわらず、とにかく寛大な措置を施すことにした、こういう形で釈放するという理由が、表向きの理由だと思います。それが、私に通告された理由でした。
 しかし、私は、今、石破先生がおっしゃられたように、自分で向こうで見ていて、そう簡単な国ではないということは認識しております。ですから、もっと大きな政治力学というか、国際社会の政治力学が働いたのではないか。よく言われているように、ブッシュ政権が悪の枢軸の中に北朝鮮を位置づけたとか。
 あるいは、私自身が考えて、私自身が向こうに抑留されている二年二カ月の間、実に宿舎が六回ほど、最初に捕まったのがピョンヤンホテルというところで、次がピョンヤン郊外の山荘のところ、それから市内にまた戻りまして、また炊事婦のおばさんの妹さんのうちのところに行って、また戻ってきて、最後に羊角島国際ホテルというところに入ったわけですね。その転々としている中で、私の取り扱いそのものが、実に質的な変化があったわけです。
 最初の一年近くの間は、おまえは自白すればすぐにでも帰すということで、何を自白するかは、正直、私、自分自身がスパイの自覚がないものですから、何を自白すればいいかわからないということは、文芸春秋にもお書きしました。それで、最初の一年は、実に待遇がよかったんですね。この国が果たして食糧危機の国であるかどうかというようなことを感じるぐらいでした。
 ところが、捕まって、翌年の二〇〇〇年の四月五日から日朝交渉が始まったわけですけれども、どうもそのあたりから向こうがいら立ちを見せ始めまして、日本国政府はおまえを見放しているということを言い始めたわけです。そういうことで、全く私自身に、日本国政府を非常に中傷誹謗というわけじゃないけれども、とにかくおまえは見放されているということを言い始めまして、そういうことから、私の扱いが、宿舎が変わるごとにだんだん落ちていったわけですね。実に質的に落ちていって、食糧危機の国だというのを実感し始めまして、これは長期戦になることを覚悟しているからそうなったんじゃないかと思っていたわけです。
 先ほど陳述の中で申し上げましたように、はっきり言って、どうも日本国政府と北朝鮮との間で、私の知らないところで何らかの取り決めというか、何かがあったのではないかと。それが成立したから、逆に帰ることができたのではないかと。
 簡単に言えば、向こうは私が謝罪すれば、要するに罪を犯した人間でなければ捕まることはしない、それにもかかわらず日本国政府は何もおまえに対しての謝罪がない、おかしいじゃないかと。ですから、私は、謝罪をするに当たって、どうも身の代金要求があったんじゃないかと。向こうは、先ほども申し上げましたように、それは保釈金の扱いであるのではないかと思うんですが、とにかくそれが成立したから、私の利用価値としては今が、簡単に言えば、取引としてずっと北朝鮮にとどめておいても厄介であろうと。
 常に私のところに、我が国が今経済的に大変苦しいときにおまえを捕まえていると、では放せばいいんじゃないかと思ったんですが、とにかく、そういうときにおまえを拘留しているんだと。つまり、私自身を拘留すること自体がもう既に負担になっているような、そんな言い方をしておりました。だから、それで、多分政府間取引か何か成立したからじゃないかなというのが、私の推測です。

○石破委員
 有本さんの御両親、そして向こうに横田さんの御両親もいらっしゃいますが、私、有本さんのお母さんが書いていらっしゃるように、日本の政治家に北朝鮮から金が渡っておって、私は本当のことは知りませんよ、渡っておって、であるからこそ腰が引けているんじゃないかという疑念すら持ちたくなると、お書きになっていらっしゃる。
 私は、実際のことは知りません。ですけれども、私たち日本の政治家というのは、そんないいかげんな者ばかりではありません。だから言うのをやめようとか、だから強く出るのをやめようとか、そういうような者は少なくともきょうのこの場には一人もおらないと、私は確信をいたしています。
 私たちは、本当にこれを主権の問題としてきちんとやっていこう、私も子供を持つ親として、自分の子供がそういうことになったらば、私も日本海側にいる人間ですけれども、これは本当に、とてもいても立ってもいられない。
 私はいつも思うのですが、皆さん方が怒っておられるのは北朝鮮に対してもそうですし、同時に、我々日本政府に対して、本当にこれでも国家なのかということを問いかけていらっしゃるんだろうというふうな認識を持っております。
 そのような思いで、私ども、これから皆様方の思いがかなう日まで全力で取り組んでまいりますことを申し上げまして、質問を終わります。

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杉嶋たかしさんの国会証言(1)

衆議院会議録情報 第154回国会 安全保障委員会 第9号

昨日紹介した杉嶋たかしさんの国会証言をすこしづつ紹介していきます。
平成14年の証言ですが、改めて見ておく必用があると思いますので、抜粋して掲載します。

第154回国会 安全保障委員会 第9号

平成十四年七月二十五日(木曜日)  午後一時三十分開議

○杉嶋参考人 
このたび、参考人として意見陳述する機会をお与えくださいまして、まことにありがとうございました。
 私がなぜ北朝鮮に拘留されたか、また、その経緯につきましては、月刊文芸春秋の五月号に私の手記として明らかにしましたので、それをごらんくださいまして、この席では割愛させていただきます。
 私は、拘留生活を送る二年二カ月の間、日本人としての誇り、人間としての誇り、自分自身としての誇りを精神的な核として厳しさに耐えて、そしてたった一人で北朝鮮全体と戦っているのだ、そういう自覚を持って身を律しておりました。
 しかし、抑留の全生活を通じて、日本国の政府による救出の動きがさっぱり伝わってこなかったどころか、北朝鮮の担当調査官や情報機関トップらに、おまえは日本国から見放されているぞと言われ続けていたために、私は、邦人救出の義務を外務省や政府は怠っているのではないかという不信感に強く駆られまして、解放の日に家族とともに外務省の官吏の方が北京に出迎えに来られたときに、正直、ぶん殴ってやろうとさえ思ったほどです。

 ところが、私の家内によりますと、水面下で大変な御尽力をしてくださっていたということを私は知りまして、誤解が解かれまして、大変感謝している次第であります。
 ただ、気になりましたのは、日本へのトランジットで、北京空港で、日本に帰る間待合室で、出迎えの佐藤審議官、佐藤重和審議官ですが、私が帰国するに当たって、北朝鮮から謝罪を求めると同時に身の代金も要求されたのではありませんかと尋ねましたところ、はい、そういうことがありましたと言われましたので、それではどのぐらいでしょうか、一億円ぐらいですかと聞いたら、いや、そんな多くはないよと言いましたので、一転して私は、二千万円ぐらいではありませんかとお聞きしました。まあそのぐらいでしょうということでしたので、まだ払っていませんか、もう払いましたかと聞きましたら、まだ払っていませんということだったので、いや、それは払う必要はございませんよ、特にこれは私自身の問題でもありますから、もし一けた下がって二百万円ぐらいであれば、私が分割払いでも自分のお金として払いますと申し上げました。その後、二千万円程度、すなわち二十万ドル程度ですか、それが本当に政府、外務省が北朝鮮に払ったのかどうかは私は知りません。
 しかし、私が佐藤審議官に払わなくてもいいと申し上げたのは、私が抑留生活中に、私の身柄の扱いが、北朝鮮側がどうも政府間取引の対象に転化したのではないかと考えまして、これでは困るなと思いまして、北朝鮮の担当官に、日本国政府に私の件で謝罪を求めるときにそれは文書の上だけでしょうねとお聞きしました。すると、そのとおりだと言って金銭絡みを否定しましたので、私は佐藤審議官に、払う必要はない、こう申し上げた次第です。
 しかしながら、実際には、私の危惧したとおり、身の代金を要求してきたわけです。ですから、彼らの立場からいうと、保釈金の位置づけかもしれません。しかし、身の代金は身の代金ですから、私は、このように他国の人間を二年二カ月にわたって拘束し、抑留をし、そして釈放するに当たって身の代金を要求するというのは、とても民主主義国家のやることではない、民主主義を標榜している国ではないということを感じております。
 私が見た北朝鮮の内外政策というのは、パルチザン的発想と手法で貫かれておりまして、主観の論理、そして力の論理しかない国です。このような国は、相手が自分より強くて、団結して真剣に挑んでくると譲歩する可能性がありますけれども、とても尋常な話し合いでは応じるとは思えません。
 ですから、我々は、拉致問題にしても、他人事のように考えず、国民一人一人が自分自身の問題としてとらえて、打って一丸となって政府を支援し、また、政府はそれを受けて、小細工などせず、正々堂々と毅然として対北朝鮮政策をとってほしいと思っております。
 私は、社会主義が計画経済を遂行する上で必要とする強大な国家権力が必ず体制下の国民生活を圧迫するとの確信を持っておりましたので、六〇年安保の世代でありながら、当時、マルクス経済学者たちが、社会主義へ移行するのは人類にとって歴史的必然であると学生や社会を扇動していたことにも、本能的なおそれと疑問を抱き続けておりました。
 日本経済新聞に入社後も、なぜ全世界が社会主義化しないのか、それどころか社会主義諸国の経済発展がなぜおくれているのかをみずから検証するために、旧ソ連、旧東ドイツ、中国、ベトナムなど社会主義国めぐりをし、この延長線上に北朝鮮があったわけであります。
 私は、一九八六年の第一回の訪朝の後、同じ日本経済新聞社に勤めている同僚記者に、内閣情報調査室と公安調査庁関東公安調査局に連れていかれまして、その当局から日本の安全のために協力してほしいと懇請され、ささやかな愛国心から協力を約束しました。
 内調で私を担当したのは、当時一課課長代理で防衛大学一期生の内山實人氏と調査官の小島勝成氏でした。一方、公安庁は、担当官が何人もかわりましたけれども、私が拘束される寸前の担当官は黒岩和英氏と小林又三氏でありました。正直申し上げて、私は、この人たちに協力することこそが、愛する祖国日本の平和と安全を守り、祖国への忠誠心を示すことだと考えて協力に励みましたが、結局彼らに裏切られた思いです。
 といいますのも、この人たちは、特に公安庁に手渡した写真やビデオ、供述資料、これがことごとく北朝鮮情報当局に渡ってしまっていることが取り調べの初期の段階で露呈され、慄然としました。これはもう機密が漏れているというより、敵国側に情報提供するシステムができ上がっているとしか言いようがありません。情報を保管している部屋に出入りできるすべての職員が疑わしいとさえ言うことができます。私は、第三者機関によって徹底した調査が行われるとともに、利敵行為を働いた者には厳罰に処する法律を早急に整備してほしいと思っております。
 情報戦争激化の今日、収集と同時に情報の管理もまた重要さを増しております。日本国及び日本国民に対する忠誠心に満ちた、真の意味で国益とは何かのわかった質の高い職員で情報機関を再構築するべきではないかと考えております。私が北朝鮮に拘留中、情報機関のトップの秘書は、私に、日本の公安はざるのようなものだ、内調もよく似ているけれども、少しガードがかたい程度である、日本全体は、防諜関係からいったら全く丸裸同然であると言われました。何たる屈辱かと思いながら、私はじっとこらえて聞いておりました。
 私の身柄引き取り交渉に進展が見えず、日本国政府の態度に業を煮やした焦りからか、二〇〇〇年六月二十一日にピョンヤンで記者会見を開き、日本国政府に圧力をかけるという計画がございました。そのとき、私の担当調査官は、日本の有力メディアが、とにかく一発記者会見をピョンヤンで開いてくれれば、我々はそれを受けて日本の政府に働きかけるということになっていると言いました。私はびっくりしまして、私の帰国運動に名をかりた身の代金要求交渉を進めようとしている北朝鮮のお先棒を担いでいる日本の有力メディアはどこかと考えました。帰国後、そうした北朝鮮側の情報操作の受け皿が何とTBSだったことを、家内へのTBS外信部長岡元隆治氏の手紙で判明しました。
 二〇〇〇年六月二十一日夜、私がまだ北朝鮮で裁判も受けてなく、したがって有罪判決も下っていないのに有罪判決だと報道し、驚いた家内がTBSに問い合わせた手紙を出したのでした。TBSは、とんでもない誤報をして我が家庭を苦しめたばかりでなく、図らずも北朝鮮の情報操作に踊らされたことを暴露する結果になりました。同じ日の午前十時に予定されていたピョンヤン・人民文化宮殿での私の記者会見が急遽取りやめになったのは、恐らくTBSが私の身柄についての報道をするということで北朝鮮側と話がついたということを、今にして合点がいく次第であります。
 ですから、今後日本のマスメディアは、北朝鮮とのパイプづくりには、決して独占情報欲しさに北朝鮮側の言いなりになって大金を使った上に利用されないよう十分注意し、軸足はあくまで日本に置き、日本の国益を守り抜くように心してほしいと思います。
 最後に、国家機関が善意の国民に協力を求め、それによって生じた国民の受難に対しては、何らかの公的な謝罪や補償があってしかるべきではないかと思います。特に公安庁のように、頼むときは頼んで、その国民が受難に陥ったとき、知らぬ存ぜぬのトカゲのしっぽ切りのような扱いでは、だれもそのような政府機関を信用して安心して協力しなくなります。これは有事法制以前の問題です。
 日本が有機的統一体として機能し、かけがえのない祖国の平和と安全を守り、新しい時代の国民的連帯感を醸成するためにも、政府と国民が信頼関係を築く道筋を政府は率先して示すべきではないでしょうか。
 御清聴ありがとうございました。

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2006年3月28日 (火)

日本の春に・・・

東京は間もなく桜が満開を迎えます。
近所の遊歩道は、八分咲きの模様。提灯も下げられ、花見の季節真っ盛りです。
署名活動の行われている上野も今週末は満開かなと思います。

春の明るい日差しがまぶしいですね。
水戸から梅の盛りの写真が届きましたのでご紹介しておきます。

    




偕楽園の梅、次の出番を待つ、桜の蕾もふくらんでいます。
日本の四季、季節の花を見るたびに、拉致被害者が未だに戻らないもどかしさを感じます。
ぴろんさんの紹介してくださった、生島馨子さんの著書、『うらさんの涙はダイヤモンドになって』は特定失踪者のご家族のお立場、辛い思いをひしひしと感じる事のできる支援者必読の一冊です。

今、拉致問題が僅かに動きを見せている、この状況を見守りながら、特定失踪者のご家族は、期待と一緒に大きな不安を抱えていらっしゃいます。生島馨子さんも、そのお一人です。都会の中で、特に支援団体もなく、政府に認定されない拉致被害者の家族は、不安定な立場で、救う会、調査会にも気遣いをしています。

昨年韮崎で行われた集会で山本美保さんのご姉妹、森本美砂さんがおっしゃっています。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 『日本の中で400人以上いる特定失踪者家族は、あまり声を出していないんです。
 拉致の認定をもらっていないからです。
 「拉致でなかったらどうしよう」と言う不安を抱えて生きているんです。
 何十年も家族に会えない状態で苦しい胸の内を秘めながら、
 「でも拉致でなかったらどうしよう。」
 「特定失踪者問題調査会の荒木さんたちに迷惑をかけるんではないか」
 「批判されるではないか」
  と、そんな思いもあってなかなか声を出せません。』
――――――――――――――――――――――――――――――――――――

特定失踪者のご家族の中には、支援団体のある方もいらっしゃいます。でも、それは数えるほどです。一部のご家族は、地方の救う会と連絡を取られています。しかし400に上る特定失踪者ご家族の中には、孤独に苛まれ、支援団体もなく悶々とした思いで、北朝鮮に奪われたかもしれない家族のことを心配している方が多いのだと思います。

拉致を確信していても、<拉致でないかもしれない>という不安も抱えている。目撃証言の無い特定失踪者のほうが多いのですから、証拠もなく、認定もされず、調査もされず、交渉に名前のあがることもない。

その不安定な立場を、隣人である私たちは救って差し上げられないのでしょうか?その気持ちを聞いて差し上げる、悩みを分かち合う、それだけでも、心晴れることも多いのだと思います。

拉致であろうが、無かろうが、隣人の苦しみ哀しみに手をさしのべ、助け合うのが日本人の美点ではありませんか?

ご家族は、心から日本の春を楽しめません。
今、動きが見えるからこそ、特定失踪者のご家族は、その流れに、自分たちの家族が置き去りにされ、埋没するのではないかという不安を抱えていらしゃると思います。

特定失踪者の名前を覚えましょう。そしてその人達のことを考えましょう。気になることが見つかるかもしれません。
せめて、せめて、名前を。

生島さんのお母様は昨年2月に99才で、大好きな梅も桜も見ることなく亡くなられました。
せめて、水戸の梅の写真をお仏壇に供えたいと、ふと思いました。
馨子さん、元気を出して!
私たちも、忘れない、僅かですが手を差し出しますよ!

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2006年3月27日 (月)

東京連続集会16(6)

『佐藤勝巳 救う会会長の講演 その1』
Satou

佐藤でございます。
今、皆さんの話を聞いておりまして日本は大分変わったんだなぁと言うふうに、私自身は感動いたしております。
私は朝鮮問題に関って間もなく半世紀経ちます。
こんなふうに世の中が変わるっていう、本当に凄い、ドラスティックな変わり方をしているわけです。

一例を申しますと、在日朝鮮人つまり総連のですね。
商工会の大幹部が埼玉県越谷にバッティングセンターを作ったんです。
その総連の大幹部の親友と私が親友ですから、バッティングセンター開所に当たってビールを飲みに行かないか?と言うのであぁ行きましょうと行ったんです。
そしたら紅白の幕が張ってあって、入り口があって、花輪がある。
左側には自民党・中村梅吉、これは法務大臣です。
右側には衆議院議員・中曽根康弘。
へぇ~~。

で、まぁ宴たけなわになりまして、主催者がビール注ぎに来たから、
「表にある花輪の二人は、朝鮮総連から見たら戦う敵じゃないのか?敵が何で花輪を送って来るんだ?あれどういうわけ?」
って聞いたら、私よりその人は10歳くらい上ですから今生きていらっしゃれば80代半ばくらいですよね。
彼は真面目な顔をして俺をまじまじと見て「佐藤さん、あんた朝鮮問題何年やってるんだ?」と聞くから真面目に「何年」と答えたんです。

大体社会党の国会議員なんかに献金をしても何の役にも立たないんだと。
本当にやってくれるのは権力を持っている人たちだと。
あれ豊島区ですから、中村梅吉って言うのはその人の家から直線で300メートルくらいです。
中村さんの親分って言うのは中曽根康弘ですから、この人たちに大変な献金をしているから花輪が出てるんですよ。
役に立たない党に金使ってもしょうがないんだと言ってるわけです。
表向きは社会党や共産党と連携している。
しかし実態は。
だいたいパチンコ疑惑の時に国会で質問した新潟県出身の秦豊は貰った金は30万ですよね?
後藤田さんは500万ですよね?
大体それくらい違うんです、金の額が。

その今の金額と言うのは私裏を取ってるわけではないんだが、国会周辺に出回った資料に書いてある。
それで貰った資料に私がどうして国民生活課長やっとった警察庁の課長に、「この表間違いないですか?」と確認をしたら、「大体間違いがないですね」と答えたのが、平沢勝栄なんです。(笑い声)
当時、あれは課長をやってましたから。
だから警察の持ってる資料と私の持ってる資料、金額はほぼ一致しておったんです。
そういう時代でしたよ。

ですから今言った、朝鮮総連の施設に固定資産税をかけない、免税にする。
私だったら常識、当たり前だろうと。
あれくらいたくさん金貰ってるんだからそれ位しなければならんだろうと、いうふうに半世紀近くこの問題に関って来ると、大体精神状態が汚染されてくるんですね、こっちも。(笑い声)
でね、別に驚かんわけですよ、固定資産税免税なんて言っても。

で、不審船が来た時ね。
当時官房長官をやっておった前の、福田さんが記者会見をしていた、不審船が来たと。
福田さんが「けしからん奴だ」と言ってね、怒ったんですよ。
私なんか見てるとね 一ヶ月に一回くらい不審船が往来しているわけですから、別に驚かんわけですよ。
そんな事を発表されても、あぁまた来たかって言うような程度でしょ?
その時に私は、俺の精神は相当汚染されているなと思ったんですよ。
だんだんだんだん長年やってるとね、相手がデタラメな事をやってるなんて当たり前だと思ってるから。
政界との癒着、めちゃめちゃなんですよ。

今回のね、2月上旬の日朝交渉で、皆前進がなかった駄目だ駄目だと言ってるけど、私もそう思ってるんですよ?
そう思ってるんですが、私は皆さんと違うのはいつでも日朝交渉が開かれるたびに、必ず日本の政治家の中で北の意を受けて外務省や総理大臣にプレッシャーをかける奴が必ずおったんですよ。
だから北朝鮮との戦いではないんです。
北の意を受けて動いている政治家や親朝派の学者や運動体との戦いだったんです、私の50年間は。
本当言うと、それは途中で気がつくんですよ?
何でこいつらはね、金日成のいう事を聞いて動くんだろう?と。
で、だんだんだんだん調べていくと、なるほどねと、構造的なものが浮かび上がってくるわけです。

長銀がよく倒れて1兆4千億とか金入れたと言うじゃないですか。
あれはね、どういうことかって言うと、つまり毎年朝鮮総連側から見て北朝鮮に貢献してくれた政治家たちの勤務評定と言うのがある。
ちゃんと勤務評定と言うのがあって、この人には年末にいくらカンパをやるかとず~っと書いてある。
それを平壌の今中身を調べましたけど、金容淳(キム・ヨンスン)という3号庁舎担当の書記がおった。
これが最終的にそういう表を見てですね。
これはちょっと多すぎるんじゃないかとか、この先生は頑張ってくれたからもう少し金額増やした方が良いとか、勤務評定をやるんです。
その最終的な物は今度再び総連に降りてくるんです。
降りてくる物を朝鮮総連が総額1000万なら1000万、1億なら1億、まぁそんな半端な金額ではないです。
合計何億何十億になるわけです。
どこからひねり出すかという事になるんです。

そうするとこの朝銀にですね。
東京のそれから埼玉とか近県のところに割り当てをするんです。
そうすると割り当てされた朝銀は理由なくして金を出す事が出来ないから、裏口座を作るとか、あるいは個人の名義で貸し出しをするとかと言う形で資金の調達をず~~~っと、日韓基本条約が妥結した1965年以来、やってきたんです。
私はそれを繰り返し繰り返しあちこちに書いたけど、私が一人どれだけ書いても喋っても、誰も相手にしてくれない。
初めて相手にしてくれたのは渡辺しょういちろう(?)なんですよ。
「朝鮮商工組合の間に合意書のような物があるではないかと佐藤が書いてくれた」と、どこかであの人が引用したんです。
それで初めてですね、なんかそういう関係があるらしいなと。
1976年に紙ではなく、言葉の上でどうも約束がされたらしい。
契機は何か?と言うとですね。

あちこちで書いてあって喋って恥ずかしいけれどこの本の中に、北朝鮮の今が分かるように、これは数年前に出した本です。(自著「北朝鮮の今が分かる本」を掲げる)
今日ここで喋るに当たって、我輩は昔何を言っておったかと言うのを勉強して来たんです。(笑い声)
それで具滋龍というのがいるんですよ。
具滋龍。
我々の世界ではこの人の名前を知らない奴はもぐり。
と言うのが、こいつはですね、金貸しだったんですよ。
文藝春秋の本社のすぐ近くにあるんですが、そいつが脱税をしたと言うので関東国税局が手入れをやったんです。
手入れをやって、奴の取引銀行であった同和信用組合、今の朝銀の前身です。
1968年、機動隊400名を動員して証拠の接収に入った。
シャッターを降ろして入る事が出来ない。
機動隊の方はバーナーを持っていって、ガスバーナーでシャッターを破って突入したと言う、我々には非常に大事件。

さぁ大事件が起きた。
朝鮮総連は全国の組織に命令してですよ?
つまり多重地域なんですけども「強制捜査は在日への弾圧である」と抗議行動を全国組織したと。
そうすると税務署が仕事にならないんです。
毎日毎日やってきますからね。
それでテーブルを叩くわけなんです。
「36年なんだとお前ら思ってるんだ」という事を全国でやられたんです。
でね、国税の仕事はマヒ状態に陥った。
それでも国税は頑張ったんです、税務署当局は。
だけども、余りにもしつこく、特に大阪の西成です。
酷いもんですから。

とうとう音を上げて社会党の当時の副委員長・高沢寅男の議員会館の部屋で、あそこに高沢が間に入って国税の課長以下何人か、今ちょっと資料ありませんけど、名前全部分かってますけど誰が高沢の部屋へ来か?
商工会の人が来てそこで話し合われて、あの5項目と言う中身が確認されていったんです。
国税は否定してますよ?
どういう否定の仕方をしたと言うと、こういう仕方をしたんですね。

これは1999年2月26日、参議院の予算委員会の総括質問で鴻池祥肇(よしただ)議員、今回の郵政民営化で反対投票やった奴です。
彼が質問をするぞ、と質問通告を出したんです。
国税の総括で。
すると国税の担当課長からすぐ電話が入った。
「そんな合意書なんか存在しないから先生質問やめてくれ」と、「あぁ分かった分かった」と。
しかしまぁ、あの人は人に言われて自分の意思を曲げる政治家じゃありませんから、だんだん総括質問が近付いてきたら不安になってきたんですね国税が。
そこでまた違う課長が電話をかけてきた。
「あぁ分かった分かった」
質問の当日になったら今度は別の課長が部屋に現れてドアの前に立ちはだかって「先生質問やめてくれ」って言うわけです。
そしたら鴻池議員が「貴様ら公務員が政治家の質問権に介入するな、どけ!」って怒鳴り上げて、その課長をドアの外に出してそれで参議院の総括質問の部屋に入って行ったんです。

そこで項目の中身を振りかざして、出席している全閣僚に配ったんです。
「よく読め。これは朝鮮総連が合意があるといって、総連のこれは公式の文書だぞと、よく読め」
で、「なぜ特権を与えてるんだ?」と言ったら国税庁の次長が出てきて、「そういうことは一切ありません」
「そういう事が巷に言われているから惑わされてはいかんと言う通達、通告を出しております」と答弁した。
鴻池議員はそのとき他の質問もたくさんあったから、追及しなかったけど部屋に帰ってきて「待てよ?」と気がついたんです。
奴らは通達を出したと言ったけど、いつ出したんだろう?と思って電話かけて聞いたんだと。(笑い声)
メチャクチャな話ですからね。
あちこち出した本の中で僕は同じ事を何度も書いているんです。
いかに酷いかと言うことです。

そういうような事が公然と1960年代中ごろから、要するに65年ですから昭和40年ですよね。
ず~~~っと続いてきて、あろう事か現場ではどういう事かと言いますとね、朝鮮商工会に加盟している朝鮮人の税金の申告と言うのは、朝鮮商工会の役員が風呂敷に包んで税務署の課長の前にど~んと置く訳です。
「はいよろしく」
これが申告ですからね。

それで中身を見ておかしいなと思って呼び出しをかけると、誰が出てくるかと言うと本人は全然出てこない。
納税者は、申告者は。
商工会の役員が出て行ってそこで税務署と団体交渉です、税金が。
こんな事を全国いたるところでず~~っとやって来たんです。
彼らはこう言ってる訳ですよ。
「我々を差別抑圧している日本国家になんで税金納めなきゃいかんのだ。そんな納める金があったら金日成に納めます」と言うのが彼らの理屈ですから。
それは一つの理屈なんです。
それだったら我が国もそういう奴らは納税に違反しているんだから、片っ端から摘発すればいいんです。
と言うようなメチャクチャな事がやられてきたのを長年私見て来ていますから、総連の会館に固定資産税の免税なんて、ええと言う話になっちゃうわけなんです。
だって所得税が納めなくていいんですから。

と言うような事が、もっと酷い話はですね。
税金とは余り関係ない話なんですけども、北朝鮮の持っている労働一号とかテポドン何とかと言う物の、部品。
これ殆ど日本の物ですよ?
今自分の書いた本を読み返して学習してみた。
どこの部品をどこの国から買ってきたかと言うのがみんな書いてあるわけです。
これ鴻池先生が質問しているんです、みんな。

京セラは弾道ミサイルが大気圏から突っ込んでくる時の調整するときね。
それをコントロールする機械を京セラが出しているじゃないか。
三菱電機は何々を出してるじゃないか。
日立は何々を出してるじゃないか。
と言う事を具体的に明確に・・・(聞き取れず)部品名を挙げて追求しているんです。

何と答えるかと思って当日、テレビで見ておりましたら、警察庁の次長だか警備局長だかが出てきて、「そういう情報も私たち存じ上げておりますので、国際機関と緊密に連絡を取って調査中」と、こういう話ですよね。
で今は与謝野大臣、あれが当時通産大臣かしておって、「今議員ご指摘の事も耳にしておりますので調査いたします」、とこういう話ですよ。
否定はしない、全部調査しますと言う答弁が出てきたんです。

これね、1999年の春の話ですよ?
今は2006年でしょう?
何にもその間変わってないんです。
何も。
安倍さんが官房長官になって初めてですね、「違反してる奴は片っ端から捕まえろよ」となったんです。
しかも国会で通った外為の改正法、外国船舶の入港禁止法、そういうものの発動は一切無いわけです。
現行法規を使って違反事項を摘発すると言う事ですね。

ところが2月の北京の日朝交渉で何が問題になったかと言うと、梅田さんと言う参事官が斎木さんの後になって交渉をやってきたんです。
あの人は自分が今回の交渉5日間やってみて、受けた印象を述べますと言って私たち説明を受けたんです。
第一点は、北朝鮮が最も気を使って神経を尖らせているのは拉致についての日本国内の世論である。
第二番目は、拉致についての国際的世論である。
第三番目は、今日本国内で片っ端から総連系の・・・(聞き取れず)をやってるわけです。
これが相当堪えている。
この3つが北側が神経を尖らせていると言う印象を受けたと私たちに言いました。

・・・その2に続く・・・

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2006年3月25日 (土)

日本という国

すこし時をはずしましたが、WBCの感動は政界にも広がりました。
安倍官房長官は記者会見で、「久々に国民の心が一つになった。思わぬ準決勝、決勝進出だったが、チャンスをよく生かした。本当にうれしかった」と述べた。

竹中総務相も「WBCという新しい試みが国民に感動を与えた。野球のシステム改革の中で選手が頑張り、ファンも感動を共有している。素晴らしいことだ」と。

首相は、首相官邸で記者団に、「久しぶりに興奮しながらテレビを見ていた。(プロ野球の)日本シリーズの緊張感と高校野球のひたむきさ、これが重なり合って、多くの人に興奮と感動を与えてくれたのではないか」と語った。

中川経済産業大臣は、イチローの示したとの時々のリーダーシップとその姿勢について、『われわれも学ぶ点が多い、WTOの交渉にも参考になる』と発言しています。

スポーツの世界でぎりぎりのところで発揮できる力は最終的にはその精神力と積み重ねられた練習の結果なのだと思います。

世界一の“二日酔い”WBC日本優勝一夜明け

イチローの示したリーダシップをけなす記事を書いているのは、韓国の一部メディア(<WBC>世界4強金寅植監督「学業並行が野球発展へ」)と日本の中のスポーツを知らないコメンテーターです。これは醜いですね。スポーツは勝つことを目的に行われるもの。公正なルールにのっとり勝ち負けが決まるのですから、『向こう30年間日本とは闘いたくなくなるような勝利』という表現は、完膚なきまでに敵を倒したいという、ごくごく普通のスポーツマンの精神であり、ライバルを貶める言葉でも何でもありません。

各国の論調も韓国を除けば、勝負の後のさわやかな記事になっています。

つくづく韓国という国が世界観を見失っていると感じざるを得ません。
そこから北朝鮮に近いものを感じるのです。
24日の惠谷さんの講演でも、韓国の赤化は、完全に北朝鮮の作戦(工作)どおり進行しており、これを崩すのは非常に難しいとのお話がありました。


実近の戦争犯罪という自虐史感にとらわれる人たちの中に、『イチローは突然愛国主義になった。発言はいきすぎだ』という人たちがいます。『日本は韓国が強いということを証明するためにも、優勝してほしい』といった、テレ朝の川村さんのことばを聞いて呆れてしまったのは私だけではないですね。
純粋に日本は日本のために勝利にこだわればいい。スポーツでは、他国に身を差し出して、媚びようとするのはルール違反です。しかし、特種な相手=韓国、北朝鮮、中国には、その発想が<0>なのです。
日の丸を焼いたり、指を切ったりする行動が、どのぐらい低次元かを私たちは知っています。

他国に占領されたり、蹂躙された経験のない国は、真の意味での国際交流や文化吸収ができない、国家とも言われます。

しかし、省みて日本という国はどうでしょう?韓国だけを笑ってもいられません。
歴史を紐解けば、日本が外国と戦闘を交えたことは数えるほどしかありません。
古代に百済に出兵したとき、蒙古来襲、朝鮮出兵、日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦など。

ヨーロッパや、アラブに比べれば、本当に他国と戦闘を交えたことが少ない国です。

外国と戦うことをあまりしなかった国家、日本。
源平の争い、室町の争い、戦国時代、明治維新も含めて、日本という国はほとんど内戦だけしか経験がないのです。
外と戦うことを知らないということなのかもしれません。戦争ではなくても、外国と交渉することを学んでこなかったのですね。

外交べたな国とも言えますね。
明治維新の時には、長州がいち早く、敵の強さを知り、尊王に切り替わり、国を守ることに切り替えました。
不平等条約改正にも心を尽くし、思えば数十年でそれを解消しました。

戦後60年、現代の日本は、北方領土も、取り戻せず、まだまだ戦後を引きずろうとしています。
そして、北朝鮮拉致問題も、進展がない。

原因はどこにあるのでしょう?
私たちは、仲間を増やし、それぞれが認知し連携できてきたでしょうか?

少なくとも、関心を持つ仲間は手を繋ぐべきです。
たとえば攻めるべきは総連という組織であり、多少の違いはあっても、支援者同士が仲違いする必用はないのです。
私は、意見の合わない部分があっても総合的に救う気持ちさえあれば、誰でも味方だと思っています。9条の会の人たちまではとても無理かもしれませんが、異論があっても味方同士が貶めあう必用はないと思っています。

24日の講演の最後、質疑応答で、「同じ敗戦国であるのに、ドイツと日本はどうして違うのか」という質問に、「日本は負け慣れていない」という趣旨のご返事がありました。(詳細はテキストで)

戦争は、天皇がいたから起こったのではない。戦争は日の丸があったから起こったのではない。
戦争は、負けた日本がすべて悪かったのではない。
天皇を利用して、日の丸をシンボルにたて、人間が起こした罪です。
日本という国家が戦争の反省の上、二度と他国を侵さないという誓いを持ったのですから、もう戦後は終わりにすべきなのです。

イチローがダイヤモンドを日の丸をもってはしゃいで歩くさまを、子供たちはうれしそうに見ています。
親の世代が、日の丸への自虐意識を改めるべきではないでしょうか?新生日本の国旗なのですから、日の丸への自虐意識を卒業し、新しい日本の象徴として日の丸を捉えればいいのです。

先日の不届きもののような、過激極右を装った分子が、日の丸を貶めていると私は思います。意図的な貶めの可能性もあります。
私は、もっと素直に国旗をみたいと思うのです。普通に。

フランスは三色旗で革命を勝ち取りました。しかし、同じ三色旗でナポレオンはヨーロッパを蹂躙しました。功罪両面を持ちながら歴史は動いていきます。戦争には、醜いものが付きまといます。従軍慰安婦のような問題や、殺戮はどんな戦争にも必ず見られます。

人間は少しずつ学んできました。ヨーロッパは戦いから学んで、ルールを作ってきました。
日本も学べばいい。過去から学んで同じ間違いを犯さなければいいのです。

スパイ防止法も、破防法も、適用を躊躇するのではなく、正しく制定し、正しく適応し、正しく運用する知恵はすでに持っているのだと私は思います。

戦後、いつまでたっても戦争への恐怖と自虐からの脱却ができなかった。
いつも罪悪感を持ち、他国に気を遣うあまり日本が放置した拉致事件。

私たちも意識改革をすべきですね。内戦だけに明け暮れず、発展的に仲間を増やすこと、そして外国に向け発信していくこと。
そして、9月までに、拉致問題に関心を持つ国民の意識を更に深めていくこと。
日本という国全体がその意識を持つことで、政府は動きやすくなるはずです。

日本は戦争をせずに外国の知識や文化を吸収するという意味では天才的な国です。

心を一つにして、チームが闘う姿をWBCメンバーは私たちに見せてくれました。
日本中が一丸となって拉致問題に取り組むことも、出来るはずです。

和という日本の精神を、私たちは忘れていないのか?
そう言う気持ちを国民全体が持つことができれば、昨日の強制捜査に対して、総連が行った恣意的行為など、誰も目にとめないでしょう。自信を持って、政府が総連の解体に着手できるはずです。

世論が、現在の動きを応援している、まだまだ生ぬるいと思っていると言うことを、しっかり政府に伝えて行きましょう。

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2006年3月24日 (金)

惠谷 治氏講演資料(2006/3/24)

本日行われました、戦略情報研究所講演会の資料をUPします。
ぴろんさんも参加なさったので、追ってテキストができると思います。
私は後半を受け持ちます。
テキストを読むときの参考になさってください。
(ぴろんさんもご利用くださいね)
印象的だったのは、◆「もし秘密作戦をおこなうのであれば、外務省には秘密にしなければならない」ということばです。
ご参加になった、西村幸祐先生も、印象的だったとおっしゃっていました。
それほど、信じられない外務省。大きな組織の中に、漏れるか可能性が内在していると言うことです。外務省に信じられる人材はいるが、信じられない人材も内包していると言うことですね。

詳しくはテキストで。
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                  2006年3月24日 戦略情報研究所講演

米軍対北朝鮮軍事作戦と拉致被害者救出作戦 
                            惠谷 治

  在韓米軍による対北朝鮮軍事作戦計画

 □作戦計画5026(限定空爆作戦。CONPLAN8022と関連)
 ■作戦計画5027(武力統一作戦)二年ごとに更新
   第一段階(戦争前)
   第二段階(反撃)
   第三段階(撃滅)
   第四段階(占領)
   第五段階(終戦後)
 □作戦計画5028(作戦内容不明。OPLAN1003と関連)
 □作戦計画5029(混乱対応作戦)
   (1)クーデターや内戦の発生
   (2)政権が核・ミサイルの統制権を失った事態
   (3)大量脱北者の発生
   (4)韓国人人質事件の発生
   (5)大規模な災害
 ■作戦計画5030
   実例その1 亡命支援
   実例その2 宣伝ビラ散布
   実例その3 金正日あぶりだし作戦
   実例その4 外貨流入を遮断(偽札、麻薬の取り締まりの徹底)

 2005年10月  アレクサンダー・バーシュボウ駐韓米国大使が着任
 2006年 2月  バーウェル・ベル在韓米軍司令官が着任

 自衛隊による日本人拉致被害者救出作戦の核心
   国家の意思と能力
   特殊部隊による作戦と特種作戦の違い
   事前の情報収集
     位置確認
     意思確認
     現場確認
   軍事オペレーション(米軍との連携)
   教育・訓練
   常時待機
   秘密保全

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Eya2 Eya1

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惠谷 治氏講演(1)(2006/3/24)

 
恵谷治氏 講演会
「米軍の対北朝鮮軍事作戦と拉致被害者救出作戦」にて

『山谷えり子自民党参議院議員 挨拶』

Yamatani

皆様こんばんは。
このようにマイクを握るとは思わずに、勉強したくて参りました山谷えり子でございます。
拉致議連の副会長をやっておりまして、また政府の内閣府の拉致問題特別チームの委員をしております。
今政府といたしましては法律の厳格な執行とそれから情報収集の対策を掲げると言う形で特別チームを作りまして頑張っておりますので、少し動きが出てきているという事が国民の皆様にも見え始めているのではないかと言うふうに思います。
引き続き国家主権の侵害であるこの深刻な、現在進行形のテロである拉致問題のために力を尽くしていきたいと思います。
そしてまた様々なシュミレーションがこれから必要になってくると思いますので、今日の先生の話を大変楽しみにしております。
どうぞよろしくお願いを致します。(拍手)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
関連資料:「米軍の対北朝鮮軍事作戦と拉致被害者救出作戦」
(戦略情報研究所講演会2006/2月~話の花束より~)

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惠谷 治氏講演(2)(2006/3/24)

「米軍の対北朝鮮軍事作戦と拉致被害者救出作戦 講師:恵谷治氏」
         レポート その2

『恵谷治氏の講演 1』

どうもはじめまして。
ここにも多少経歴があるんですが少しだけ、自分の事をお話したいと思います。

私は大学を出てからすぐにアフリカに行きまして、何度も通いながら、メインはアフリカの紛争地帯のゲリラ側に潜入すると言う行為を繰り返して来ました。
1980年の・・・・・・(聞き取れず)ですから、30代40代半ばまでは現場に入るという。
その入れる過程において様々な問題、それをクリアしていくと言うのが自分の仕事だろう、自分の経験にしたいとやって参りました。
外国に入るに当たって横たわる難問、問題を解決するにはその状況、その場その場ですね。
状況を知るという行為が必要でありまして、そういう中で情報収集をやる。

一方でそれを阻止しようとする側がいるわけで、そことの丁々発止、これをかいくぐりながら・・・(聞き取れず)に入りゲリラたちと一緒に過ごして、無事に日本に帰ってくると。
当然ながらその間、軟禁をされたりですね。
行方不明になったり、それは状況から見て、まぁそういう事を繰り返してきました。
ですからそういった経験から考えて北朝鮮と言う事を考えるとですね。
あの国の体制と言うのがいかに厳しいと言いますか、潜入する事が困難かと言う事がよく分かります。
正直言いまして朝鮮語がもう少し出来ればですね、旧満州側から物売りにでも化けて入りたいと何度も思ったんですが、さすがに足腰も少し衰えてきて、プラス北の実態を知るとそれまで入ったような所で、軟禁された後開放されると言うような状況ではない。
そういう国ではない、と言う事を考えていわば諦めました。

私は1987年に北朝鮮に入りました。
当時初めて観光旅行が認められて、それ以前はですね。
社会党の友好親善団とか、そういう形でしか行けませんでしたが、金さえ払えば誰でも行けるという観光旅行。
それが当時8日か9日だったと思いますが、それで45万円でした。
(北朝鮮の)金稼ぎですが、入れてくれるならと行きたいと行きました。

その事で少しお話しますと私は2回行きました。
1回目の87年10月に行きまして、その直後11月に例の大韓機事件が起きました。
工作員の持ち物を見れば、もうこれは誰が見ても北朝鮮です。
そういうのは私は直感できましたから、当時様々な意見がありましたがこれは間違いがないとずっと思っていましたが、それは別としてですね。
87年に行った時には私はもちろんカメラを、今は重いので余り持ちませんが、ニコン2台抱えて写真を撮る。
案内員にですね。
「自分は写真を撮りたいので、撮っては拙い所は予め言って欲しい」
で、いろいろ撮って、さすがに元山の港の時は撮っては駄目だと一度だけありましたが、そういう事を言われる前に既に撮ってましたから問題はなかったんですが。

とにかく彼等から見るとですね。
最初の観光客にどう接していいか?どう規制していいか?分からないんですね。
それまではですね、もう自主規制で、例えば鉄条網が海岸線ずっと張ってあるんですが、それなんかバチバチ私が撮る。
それを向こうでそれを撮っては駄目だと言えない。
つまり上からの指示がなければ何も動けない。
これが北朝鮮です。

そうした中で、私は観光バスの中から必ず住民に手を振る、例外なく。
で、例外なく無視されました。
ところが91年、2度目に同じ作業をしました。
そうすると例外なく手を振ってきました。
つまりそれは旅をしている団体、全部どこにもですね。
つまり党の指示、上部の指示が一度決定すれば末端まで行き届くと。
その実態を本当に見た思いでした。

もうひとつついでに言えばですね。
2度目に行った時は私は1度目に行って、平壌の地下鉄の路線図とかを作るのが私の個人的な目的でした。
それは上手く行きまして雑誌に発表して、2度目に行った時はその雑誌をわざわざ意図的に持って行って、その地図上にはですね。
大韓機の実行犯の金賢姫の家があるというのを私は事前に書き込んだ物を私は用意したんですが。
それを案内員に見せてですね。
「日本の雑誌のここに、この地名に金賢姫の家があるそうなので行ってみたい」と車をチャーターして話しかけてどういう反応があるか?と見ましたが、さすがにですね。
車で、「さぁ行きましょう」と言って、案内員とは日本語で「金賢姫の家にアパートに行きたい」と言って車は動き始めたんですが、金賢姫の家に行くという話題をした途端にですね。
運転手がばっと聞き耳をそばだてる。
そばだてると言うのは、俺がこの中で一番偉いんだと、分かりながらですね。
「はい、行ってください」と、道が全然違うんです。

私は地図を描いたくらいで道は頭に入ってるんです。
「運転手さんそれは違う、もっと右に回って」と。
ところがとにかくその目的地に行かないんです。
でまぁこれは当然拒絶されているだろうから、それでも私は意図的に「私はちゃんと頭に入ってるんだ」と、「この信号を右に行って左に行って」と指示してとにかく現場まで行きました。
ただそのときの状況を私が描いた・プロットした地点は実は誤った情報でありまして、実際にはそこではなかったんですが。
で結果的には「何をしたいんだ?」って言うから「いやここで写真を撮ればいいんだ」と写真を撮って帰りました。

それでここまででどういう反応があるか冷や冷やして、私はいろいろそういう世界ばかり歩いてますから、いつ踏み込まれてもいいように、今はデジタルですが当時フィルムで、私はフィルムはですね。
撮ったフィルムは通常は巻き込む。
撮ってない物は(フィルムの端が外に)出るわけですね。
私はいつも逆にしているんです。
終わったのはべろを巻き込まないで出してですね。
新しいのはギリギリ1ミリか2ミリ、見えるか見えないかから引っ張り出す。
で新しいのを使う。

ですから撮った物を、これは撮ってないからこっちだと、実際そういうやり取りをやった事もありますが、そういうふうにして平壌を出るときに何をやられるかなと思ったら、思いがけずノーチェックでした。
で、91年以降は何度ビザを申請してもビザが取れなかった。
それもですね、観光旅行として東京のJTBで駄目であれば大阪の近畿ツーリストとか仙台とか、とにかくいろんな所で申請して、最終的には行く所まで行って電話がかかってきて「駄目です」と。
「理由を教えてください」と言っても、「それは教えられない」というような反応です。
まぁ逆にこれは入れて貰えないと言う事であれば、それはそれなりにスタンスが決まってですね。
書きやすい、発表しやすいという事で今日までやって来ました。

さて本題ですが、今日の戦略情報研究所の荒木さんから話があって、私も特定失踪者調査会の今年から役員をさせて頂いておる中で、この話をしてもらえないか?と言われたときに、ちょっと準備の期間がないんでと一旦はお断りしたんですが、と申しますのも私丁度引越しをしましてですね。
資料その他がまだ整理がついてなくて、プラス無二の親友が死んだりしてばたばたして準備する時間が無くて、今日ここにいるんですが。
そういった言い訳をするんではありませんが、本来は過去における人質救出作戦の事例をお話してその事例と、北朝鮮の拉致被害者救出作戦の比較と言う物をしてみたかったんですが、それが出来ませんでした。

ただここにあります米軍の軍事作戦についてお話して、それとも密接な関係があります。
それとその後に我が自衛隊による救出作戦と言う物を考えてみたいと思います。

・・・レポートその3に続く・・・

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恵谷 治氏講演(3)(2006/3/24)

「米軍の対北朝鮮軍事作戦と拉致被害者救出作戦 講師:恵谷治氏」
レポート その3

『恵谷治氏の講演 2』

・・・このエントリーに関する資料の一部を引用・・・

在韓米軍による対北朝鮮軍事作戦計画

 □作戦計画5026(限定空爆作戦。CONPLAN8022と関連)
 ■作戦計画5027(武力統一作戦)二年ごとに更新
   第一段階(戦争前)
   第二段階(反撃)
   第三段階(撃滅)
   第四段階(占領)
   第五段階(終戦後)
 □作戦計画5028(作戦内容不明。OPLAN1003と関連)
 □作戦計画5029(混乱対応作戦)
   (1)クーデターや内戦の発生
   (2)政権が核・ミサイルの統制権を失った事態
   (3)大量脱北者の発生
   (4)韓国人人質事件の発生
   (5)大規模な災害
 ■作戦計画5030
   実例その1 亡命支援
   実例その2 宣伝ビラ散布
   実例その3 金正日あぶりだし作戦
   実例その4 外貨流入を遮断(偽札、麻薬の取り締まりの徹底)

 2005年10月  アレクサンダー・バーシュボウ駐韓米国大使が着任
 2006年 2月  バーウェル・ベル在韓米軍司令官が着任

・・・引用終了・・・

まず米軍のこの作戦で、実は米軍はもちろん編成上統合軍と言う、南方・北方・中央軍といった中で太平洋軍と言うのがあります。
太平洋軍が策定する作戦は5000番台。
他にご存知だと思いますが、北方軍であれば2000番台、中央軍1000番台とか、南方軍6000番台という中で5000番台と言う作戦が最近知られるようになったのは5027。
それから現在話題になっているのが5030。

先週韓国に行っておりまして、韓国の作戦局長もう退役された方ですけど、と話をしておりまして彼が言うにですね。
このもちろん5027の当事者だったわけで、「5026と言う物は聞いた事が無い、そんなものは存在しない」
「いやいやこれはアメリカ側が作っている作戦だ」と言っても彼は頑なに否定する。
プラス現役の人間に電話をしてですね。
「5026って聞いたことあるか?」とまで確認してくれて、現役の方も「知らない」と。
で、「いやいや、あるんです」と言っても頑なに否定する。
同じ意味で5030と言うのも「聞いたことが無い」と。
「自分が知ってるのは5027と5029だ」と。

つまり現役、この5000番台と言うのは太平洋軍が作る作戦で、在韓米軍ないしは韓国軍とは無関係の物については当然韓国軍の作戦局長ですら知らないんです。
と言うのが実際の作戦計画であろうと思います。
ですから私がここで5026、27、28、29と知っていること事態がこれは逆に言うとおかしいというか、名前だけしか知らずに実態は知らないと言っても過言ではありません。
軍事作戦と言うものはそういう物です。

しかしこの5027と言う物は皆さんご存知だと思いますが、北が南進した場合にそれを統一の好機として北進して占領して金正日政権を潰すと、言うのが基本です。
それまでは38度線まで追い返す。
朝鮮戦争の当時のように中には踏み込まないという戦略でした。
しかしこの5027が策定された背景にはですね。
90年代初頭の第一次核クライシスと言いますか、ニョンビョンにも各施設後がどんどん拡充されてきて、当時当然そのピンポイント攻撃を米軍は策定しました。
私は実は長い間それが5026だと言うふうに考えてそう発表してきました。

ところが例えばB52を使うとなれば、これは在韓米軍の指揮下にあるわけではありません。
そうすると当然戦略空軍が動くわけですから、当然別の作戦名・作戦計画がある。
それがここに書いてある8020。
それは8000番台というのは戦略軍の作戦計画です。
この戦略軍との合同作戦で在韓米軍も動く。

それでピンポイント攻撃、逆に言うと限定空爆、よく新聞では限定空爆有るか無いか?と言うことが出ますが、限定空爆と言うのは攻撃する側がそう思ってるんです。
相手はどう反応するか分からない。
となれば行く所まで行くと言う考え方をせざるを得ません。
その結果生まれたのがこの5027です。
ですから5026に関しては在韓米軍はもとより韓国軍は全く関与しないと言うか、先ほど申したように何も知らないと言うことなんです。

5026の実態は私も知りません。
ただ5027に関して言えば韓国の国防の長官が国会である程度説明しました。
それがゆえに指令は当たってきた。
作戦内容が漏れるなんてリーク以外には有り得ないんです。
同じ意味で5028は私はある記事で決断だと言うふうに書きましたが、ある関係者に聞いてみますとこれはここに書いていますが1000番台。
中央軍との作戦との連携でありまして、いわば二正面作戦を考えた作戦内容だと言うことだそうです。
しかしそれ以上のことは分かりません。

で、この5029ここに混乱対応作戦と言う表記を私が付けたんですが、それも新聞報道にありました。
この5029について、今回韓国軍の退役された方といろいろ話をして、問題はですね。
韓国軍と米軍との戦時統制権、管理指揮権と言うものですけども、ここを巡って問題が生じています。
この5029と言う物はですね。
韓国軍が主体となって動くと。
それゆえに戦時統帥権は韓国軍に返して欲しいということで、ご存知だと思いますが足並みが・・・・・・(聞き取れず)
で当然韓国軍が動くとはいえですね。
通信その他、様々な分野で米軍との連携が必要です。
しかし主体は韓国軍にあると。
その条件として戦時統帥権、指揮権を返還してもらうということで、米軍はまだうんと言っておりません。
それがゆえにその5029と言うのは大統領がサインしておらずに、まだ批准された物ではないと。

で、ここにラフに5つどういうケースの場合がと書いてありますが実は11のケースがあると。
その作戦局長が言うと、作戦計画書15センチくらいの物が2冊あるくらいの分厚い物が整って、その11のケースに当たって全て対応が出来ている。
ただし今起きてます。
大統領の決済が無いゆえに軍としては動けないんです。
それはここにも朝鮮関係者の方がいるでしょうがこれは韓国軍の秘密です。
そんな事をここで言っていいかどうか分かりませんが、事実です。
この5029をなぜ私が強調するかと言いますと、とにかくいろんなケースの時に韓国軍が取り合えず動かなければ在韓米軍が。
そのときに日本はどう対応をするか、と言う意味で5029と言う物を見返して頂きたい、と言うことです。
それは後で自衛隊関連の時に話しますが、5029と言うのはそういうことです。

それから5030、これも存在自体は報道にもあります。
基本的には私があちらこちらで書いているんですが、この実例と書きました。
亡命支援の実例として私は、SAPIOをお読みになっている方はご存知だと思いますが、党作戦局のゴ・コクレツの息子がアメリカに亡命しました。
この前段階の経緯はあまり良く分からないんですが、いずれにしろこの亡命にですね。
もうちょっと言いますと、北朝鮮を船で脱出して日本海でその船から米軍の潜水艦に移乗させて横須賀に上げてアメリカに連れて行った。
これは小説のような話ですがこれは事実です。
それこそ先ほど言ったように作戦計画自体がそんなに簡単に漏れるわけはないし、と言うこともありますがこれは間違いない。

ただと言うか、ゴ・コクレツの息子ゴ・セウクと言う男、この正体と言うか実態が私はまだ把握してないんですが、と言うのも彼は金正日のいわゆる資金関係に携わっていたという情報がありまして。
このゴ・セウクと言う男を本当に亡命させたかったのか?
あるいは何らかの方法で父親であるゴ・コクレツ、これは金正日の同窓生といいますが、万景台革命遺児学院での同期生で非常に親しい男です。
米軍としては彼を亡命させようとして何らかの手違いがあって、息子の方を救出したんだろうと言うふうにも考えています。

この5030と言うのはご存知だと思いますが、北朝鮮を崩壊させるためにあらゆる手段を使う。
亡命支援はもちろんの事、様々な手法、謀略も含めてとにかく北朝鮮にダメージを与えていく。
いうことでこれはもうすでに2003年にGOサインが出て、実際に稼動しています。
そう断言できるのは当事者とよく話をしておるわけで、具体的な内容を知ってるわけです。
余りどこまで言っていいか、あれなんですが。

その北朝鮮の体制崩壊につながることは全て、全てやると。
逆に言えばですね。
皆さんイメージで思われるCIAの工作活動、かつてはアメリカのCIAがやってたような敵性国家へのですね。
様々な工作をしろと言うのをその手法をですね。
CIAではなく米軍のDIAが主体となって軍事オペレーションとしてやると言うのがこの5030です。
これは非常に画期的な発動だと思います。
いうふうに私は思います。

最近マネーロンダリングとか様々な事で、アメリカは北朝鮮は犯罪国家であるというふうに様々な報道があります。
ブッシュ政権は現在見えない部分で北朝鮮にこの5030で北朝鮮にボディブローをやってる。
一方で証拠を示して犯罪国家であるという事を全世界に示す。
その表と裏で北朝鮮を金正日を締め上げております。

この実例3、金正日あぶりだし作戦、これについてご存じ無い方に言えばですね。
昨年ステルスと言うF117が韓国に配備されました。
これはステルスと言うのは当然レーダに引っかかりません。
つまり自由自在に北朝鮮の上空を飛び回る。
通常F16その他が飛んでますが、この5030の一つにはですね。
通常の戦闘機で領空ギリギリをあるいは領空侵犯を意図的にやる。
そうするとスクランブルをかけざるを得ない。
となれば航空燃料を使う。
北朝鮮の航空燃料と言うのは非常に貴重ですからそれを枯渇させるという意味で、どんどん領空侵犯をやっている。
最近はですね、もうスクランブルなんかかかって来ない。
油が無い、と言う状況だそうです。

もちろん無いわけではなくて戦時備蓄をして溜めているんでしょうが、そういう方法を117を持って来てですね。
とにかく平壌なら平壌の上空を飛ばしてですね。
もちろんその日に金正日がどこにいるかは別の通信傍受その他で大体の場所を把握しているんです。
そしてF117を飛ばしてそこで急降下させて急上昇させると。
そうするとこの爆撃音、皆さんご存知だと思いますが物凄い音がします。
何が起きたのか?と言うくらいの状況。
これで当然米軍が爆撃に来たというふうに勘違いをする。

当然防衛当局の連中はですね。
通信が増える。
そのパターンが今までのすり合わせの中で、そうすると今日金正日がいた、いなかったという事は当然分かる。
そういう形で常にここに言うあぶり出しをかけて金正日を脅している、と言うのが実態です。
F117は11月に帰りましたから、おそらく今は金正日も枕を高くして寝ていると思いますが、とにかく金正日が動く事によってどういう変化が起きるかと言う500辺りがいつも聞いて大体把握している。
うちの方にも501がありますから、そういう情報収集を常に行っている。

・・・レポート4に続く・・・
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惠谷 治氏講演(4)(2006/3/24)

「米軍の対北朝鮮軍事作戦と拉致被害者救出作戦 講師:恵谷治氏」
レポート その4

『恵谷治氏の講演 3』

次にこの実例2、宣伝ビラについてお話しますとご記憶の方もいらっしゃると思いますが、産経新聞で一面トップにですね。
ソウルの久保田記者が反体制ビラを入手し、写真入りの記事が出たことがあります。
そのビラには金日成・金正日親子の10大嘘というタイトルで、北朝鮮の質の悪い紙で手書きで書いてあってビラがあって、いかにも北朝鮮で作られた反体制ビラと言うもので、久保田記者は実態を知っていたかどうかは分かりませんが、そういった報道が流れました。

そのビラを作った担当者とも会った事もありますが、実はこれは5030の作戦の一環です。
こんな事をまた大きな声で言っていいのかどうか分かりませんが、その内容を言いますとですね。
とにかく中国東北部で質の悪い紙を入手して、脱北者を集めてですね。
10大嘘と言う文章を、彼の言葉で言うと何十人も集めて手書きで一斉に書かせて、それをコッチェビと言いますが孤児と言いますか浮浪児たちに渡して各所で配る。
言う事をやった一枚がどういう経緯か知りませんが、産経新聞に届いた、と言うことですが。

その結果ですね。
産経新聞が報道した。
ところが、その担当に言わせるとですね。
全然効果が無かったと。
と言うのもですね。
あえて本物らしく北朝鮮の紙を使ったもんですから、質が悪くて回し読みするので破れて、あるいは屋外で撒いても雨なりその他で破れて、上手く行かなかったと言っておりました。

そこでですね、じゃあ今度はどうするか?
考えた結果、この際そういう北朝鮮内で作られたと言うふうな偽装は止めようと。
もう一つですね。
文章を読むと当然考えて書いたんですが、やはり北の人間が書いた文章ではないと言う指摘があったんです。
これは大変微妙なところですが、その反省を生かして北の人間のようなきちっとした文章に直してですね、印刷した。
印刷して大量にばら撒くんです。
と言う事でやった。

それで先ほど言った雨その他の問題がありますから、撒く方法もコッチェビ・孤児たちに持たせて撒くのも地域的な限界があると、言う事で風船に付けて、実はですね。
ご存知だと思いますが金大中が平壌に行く以前までは、韓国の安企部は公海に船を浮かべてどんどん風船を飛ばしていました。
その風船の一部が日本まで届いてですね。
これは北朝鮮謀略であるか?とか、ガスが詰まれていたのではないか?と公安当局が何回も大慌てした事がありましたが、私もその鑑定に行ったことがあります。
しかしこれは韓国が飛ばした物の一部が日本に気流の関係で届いたと言う事なんですが。

それに様々なラーメンを下に、とにかく風船の下に付けていく。
インスタントラーメンとかストッキングとかコンドームとか、とにかく軽くて住民が喜ぶような物をどんどん飛ばしていました。
この風船の計画は私は非常に有効だったと思うんですが、北朝鮮側もそういうものが飛んでくるわけで、「毒が塗ってあるので触ったらすぐ死ぬ」と言うふうに教育していたんですが、それも先ほど言ったように全国津々浦々に教育が行き渡るんですが、腹を空かしていたら死んでもいいやと思って食べてみれば美味かったと。
と言う事であっという間に当然広がると、言う事だったんですが。
南北頂上会談以降停止して、私は知らなかったもんですから安企部にその取材を是非やらせて欲しいと頼んでたんですが「もう今はやっておりません」と。

その分DIAが始めているんですが、先ほど言ったとにかく多くの人間に金日成の10大嘘、これはですね。
10大嘘というのは、金正日は白頭山で生まれた→生まれてはいないと、ソ連で生まれたんだとか。
我々から見れば普通の内容です。
もっと言いますとですね。
普通の内容と言うよりも北朝鮮で教育されている事実より、ちょっと違う事実を伝えていくのが非常に需要だと言うのが最近私は知りました。

というのも亡命者と話をしましてですね。
金日成の経歴の偽造問題がありますが、韓国が対北宣伝放送にまだ力を入れていた頃、教育放送と言うのがありまして、その中で韓国の解説員がですね。
ご存知だと思いますが東大の和田春樹教授の文献を引用してこことここがこう違うという解説をしていたそうです。
それを聴いていた脱北者から聞いたんですが、それを聴いただけでびっくりして逆に言うと納得できたと。
嘘であると言う事がよく分かったと。

逆にですね。
ご存知のように和田春樹教授は、北寄りの書き方をしております。
ところがそういう北の教育よりもかけ離れた説を伝えるとですね。
これは多分謀略だというふうに分かって、信用されない。
少し、北で言われる事のこことここが違うんだと言う事が説得力がある、と言うふうに伺った脱北者と話をしまして、なるほどそういう物かと思いました。
ですから親子10大嘘という物の中身と言う物は中身はたいした物では無いんですが、とにかくそれを行き渡らせる。

と言う事で実はこれが本物です。
これは初めてお見せします。(ビラを掲げて会場に見せる)
コーティングしてですね、これを風船につけて撒いております。
で、裏にお分かりだと思いますが金正日花と言うのをやっておりまして、この下は九九を書いてあります。
つまりこれを拾ってですね。
安全員が来たらさっと表を出せばですね。
花があって九九の勉強をしているというふうに考えてこれを作ったそうです。

この話をしておりましてですね。
この金正日花であればですね。
これを没収して全て焼き払える、あるいは切り刻める。
言う事で私はですね。
「折角写真を印刷するんであればここに将軍様の写真を使うべきだ」と。
そうするとですね。
これは切れないですね、ご真影を、あるいは燃やせない。
で裏のこの宣伝文はそのまんま、残ると。
「そうか、じゃあ次はそうしよう」と。
それが今どこまで進行しているのかは今ちょっと聞いてませんが、そういう事もやっております。
そういう意味でここに実例と書きました。

それと5030と先程言ったように、かつてはCIAがやった事を軍がやるという中でここに実例その4、外貨流入を遮断と言う、これは財務省その他、マネーロンダリング・偽札とかですね。
そういう表でも出来るわけですが、例えば麻薬なんかの摘発を表であればそれなりの刑事手続きが必要です。
しかし軍であればそれなりの活動が出来ますし、面白いことにですね。
米軍はJIATFという麻薬取締りの専門部隊を持っております。
軍がこれを、日本の麻取(=麻薬取締り)のような物ではなくて軍独自でやってるんで、実は私もその実態は知りませんが、軍の中でそういう活動が出来る体制が整っていると。
ですからこういった事も軍事オペレーションとして出来るんだろうと、と言うことです。
この5030というのはずっと現在進行形でありまして、流血の無い軍事作戦といいますか、北朝鮮をとにかく倒していく為のあらゆる手段・アイデアだと思います。

話は飛びますけどもベトナム戦争当時ですね。
いわゆるベトコンを倒す為にはどんなアイデアでもいい、これはCIAがやりましてですね。
センサーを落としてとか、とにかくあらゆる考えられる物・アイデアを募集して、実行可能なものからどんどんやった事があります。
結果的にはさほど効果は無かったんですが、私はそれに似たような事をこの5030でやってるんではないかと言うふうに思っています。

それでここにその次に2行、ご存知の大使と在韓米軍司令官の事を書きましたが、この人事はですね。
ブッシュ政権がいざ事がある時には明確な意思表示をするという布石。
この二人の経歴を見れば冷戦崩壊当時にヨーロッパにいた、あるいはそういう役職で経験豊富な二人の布陣と言うのはこれはブッシュ政権の意図が感じられると、いうふうに思っています。
ただいわゆる5020レベルの物、あるいは5026のような限定空爆ないし軍事オペレーションがあるかというと、基本的に私は無いだろうと、言うふうに考えています。

しかし、やるぞやるぞというその姿勢、それは先ほど言った117を投入したような言う形で金正日を怯えさせる。
言うことは常にやるでしょうが、実際問題のやればですね。
5027のこの作戦はもちろん2年ごとに改訂されていますが、結局大規模な地上軍を投入すると言う事ですから、これはブッシュ政権としても避けたい、と言うのが一点。
それからもう一つは今年になって、イランがご存知のように濃縮ウランを始めました。
お分かりのようにアメリカにとって見れば、優先順位は北朝鮮よりイランの方が高いわけで、このイランがどういう、今国連で討議されていますが、ロシアと中国の出方によってどうなって行くかによって、北朝鮮の方は変わっていく。

しかしもう一つ、私が聞いている限りはですね。
ブッシュ政権としては北朝鮮に対しての何らかのアクションを今年の前半までには起す。
おそらくそれはですね。
先の中間選挙を睨んだ動きにつながると思うんですが、何らかの形にすると聞いています。
そのためにもこの在韓米軍司令官と大使をこういうふうに布陣したんだろうと言うように思います。

・・・レポート5に続く・・・
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惠谷 治氏講演(5)(2006/3/24)

2006年3月24日
戦略情報研究所講演会
惠谷治氏講演
米軍対北朝鮮軍事作戦と拉致被害者救出作戦より、
―――――――――――――――――――――
自衛隊による日本人拉致被害者救出作戦の核心
―――――――――――――――――――――

国家の意思と能力

さて、我が自衛隊による救出作戦の活動についてですが、今日の席はシュミレーション講座とありますが、私も個人的にはそういう作戦を考えるのは大好きなので、色々考えました。
しかしまてよと。どなたでもこの救出作戦を感あげるとぶち当たるのが、ここに最初に書きました、国家の意思と能力といういわば政治の問題です。

本当に、これまでの日本を見ていますと、日本人を救う意志があるのか無いのかというふうに非常に疑問に思います。
個人の経験も含めて、戦後、軍ががなくなったあと、いわば外務省が一等官庁になって、 【邦人保護という認識がなかった】と、こう私は断言します。

ひとつ実例でいえば、みなさんも経験があるかもしれませんが、国外の大使館に行って、大使館員の対応を見れば、これはあきらかです。
普通にブザーをならしてはいれば、本当に自国民を守る気概があるのかと言いたいぐらいの対応です。
しかし一方で、誰かの紹介があれば、大使が「晩飯を」というぐらいの態度の変わり様を、私も何度も経験したことがあります。

それは別として、戦後日本は敗戦というショックから立ち直ったにも関わらず、国家というものを、どのような方向に持って行くかということが何ら討議されずに、今日まで来ました。
その、いちばん明らかな証拠が、防衛庁と自衛隊を曖昧な状況においたままだと言うことです。
防衛庁が防衛省になりそうだと、今年はなるんじゃないかと思っていたんですが、別の不祥事がでまして先送りになったと言うこともあります。

これは名前だけ、形式の問題でありますが、一番大事な、最大の問題は、日本という国を、世界でどういった位置づけにするのか、あるいは国をどうするのか。
九軍は国体を守るといいながら、住民をどかして自分たちが陣地を敷いたということも実際ありました。

とにかく国を守る、あるいは、国民を守るということが、どういう事かと考えれば、拉致被害者を救出すると言うことは、ごくごく当たり前のことでございます。その発想すら、及ばない。

小泉首相は「対話と圧力」と常に寝言を言っております。「圧力とは何か」と。
外務省の役人は「それは米軍である」と。
そう言うことを平然と言ってのける日本というのは、情けなくなります。

そう言いながらも、すこしづつすこしづつ、自衛隊の組織も変わり、国民の理解も変わり、もう今や、・・や研究は普通にできるようになりました。

作戦研究はというのは、どんどんすべきでありまして、そう言った中で、ここの2行目に書いてある<特種部隊による作戦>と<特殊作戦>この違いを認識していただきたいと思うわけです

テレビその他で言う特種作戦というと何かと言えば、当然特別な作戦と言うことです。
特殊部隊が、まぁ、我が自衛隊にも特殊作戦軍があります。彼らが行う作戦というのは、当然みなさん想像できるでしょう。

ところが<特種作戦>というのはそう言うことではないのです。
いわゆる、特種作戦軍が行う作戦というのは、当然、まぁ、日本で言えば、自衛隊法、あるいは、国際法に則った作戦です。
ところがそれに当てはまらない。つまり国境侵犯をせざるを得ない。しかし、自国民が窮地に陥っている。であれば、どうやってそれをやるのか、といったことを考えてやるのが<特種作戦>。つまりその場合には、身分も全て、軍籍からはずして、それで特別なことを、国家の意思でやるということ。これが特種作戦です。
ですから、特種作戦と特種作戦軍による作戦とは、全く違う。

この日本人拉致救出作戦という事のは、特種作戦でない限りできない。
これは、どこの国も、宣戦布告をしない限り、国境を侵犯すると言うことですから、国際法違反をするということ。
過去の実例をあげれば、ウガンダ、エンテベ空港にいるイスラエル人を救出した例、あるいは失敗しましたけれど、米軍がイランに入った例、これは文字通り特種作戦。

この違いを、明確に区別しないと、まず作戦の・・・がわからない。と同時に、この日本が、あるいは日本政府がどこまで判断できるかという問題に関わってくる。そうしますと、戦後自衛隊、防衛庁というものが曖昧なままでおいてきた、この国がですね、いきなり特種作戦ということは、これは不可能です。

特種作戦軍による作戦、これはやっと国民の理解も得られ、できるでしょう。作戦軍の側は、そう言う意味でいつ命令が下っても、それなりにできる用意はあると思います。しかし、それは、全て政府が決定することであります。
そうではなくて、政府が決定するんですが、「これは特種作戦であって、君たちが自衛隊から除籍する、個人の資格でやってほしい」というところまで決断なんていうのは、これは政府にはとてもできない。
逆に言えば、拉致救出作戦というのは、まずシュミレーションとしてはできますけれども、政府の決断としてはできないということです。

しかし、別に絶望することではなくて、大事なことはですね、特種作戦ではなく、特種作戦軍が動くケースというのを想定して、あらゆる事の備える。そのチャンスが先ほど最初に言いました、5029が発動されたときです。
つまり今北朝鮮でクーデターが起きて混乱が起きているときに米軍との連携で自衛隊が出動する。これはいろいろ難しい法的問題もありますが、しかし、先ほど言った特種作戦を決断するよりは政府も容易にできるだろうというふうに思います。

一方で、私はこの作戦シュミレーションをいろいろ考えてきましたが、一番大事なところはですね、作戦シュミレーションはいわば、ある設定をして、それはできないことはないんですが、やはり一人ないしは数人を救出するのか、あるいは十数人を救出するのかで、もう、この作戦内容は全く変わってきます

ですからこの救出対象をまず設定しない限り、やはり具体的シナリオというのは組み立てられない。そう言ったときに、ここに書きました情報収集の最大のポイントは<位置確認>これは誰でも考えつくと思います。

次ぎに、<意思確認>このほうが重要で、これが見落とされがちということです。つまりそこに拉致された日本人がいることが明らかになる。そこにいきなりパラシュートが降りていき、「日本から救出に来ました」と言ったところで、心の準備もなければ、「じゃぁ、家に帰りたい」、だけど、もう彼らは何十年もそこに生活基盤がありますから、親しい人、いろんな方があるでしょう。ですから、拉致被害者がそこにいることが確認できたら、次ぎに大事なことは、彼らが帰りたいのは当然ですが、帰るに当たって誰々を連れて帰る、これのよってまた作戦はずいぶん変わってきます。

「貴方だけか」「子供だけか」「そのことはこちらの方からできますよ」おばあちゃんと一緒じゃないと帰りたくないと要求する、それを確認しない限り、この作戦は、絶対に成功しません。

となれば、対象と接触して、長いコミュニケーションをとって「本当に帰りたいんだ」「何人なんだ」「誰々なんだ」ということが確認できてはじめて作戦が動き出す。

つまり何人か、そこに老人がいれば、それなりのことをしなければならない。そうすると、一概に拉致人質救出作戦といっても、その状況状況で、無数に変わってきます。ヘリに乗せて、あるいは、荒波を超えるときに、子供達がそれにもつのか持たないのかも含めてですね、とにかくそれによって装備からすべて変わってくる。

作戦軍に対してですね、「何でも良いから、特定をしてこうしろ」と言われても、現実問題として、全く違う作戦にならざるを得ない。

それからもう一つ私がいつも思うことは、特種作戦、一般的に、肉体的、精神的、サバイバル能力も含めてたことは十分訓練でできます。

しかし、私は今日本で一番欠けていることは <国際感覚>
ですから私は作戦軍の人間は、とにかく暇があれば、海外に行く、個人の旅行でもいいし、あるいは班での研修でも良いし、とにかくあちこちに行って、言葉で言うところの<見聞を広げる>と言いますか、それが一番大切なことだと私は思います。はじめて外国に行くとか言う連中は、作戦と言っても、そんなのうまくいく訳がない。

これは、欧米の特種作戦部隊とは全く違います。もう彼らは世界中を、隣町のように動いています。もちろん、親類係累があちこちにいるというのもありますが。そう言った中で、様々の文化の違い、その他を理解して、いざというときに役立てる。

まだまだ自衛隊も役所ですからそう言うところに行くというのは、認めないのかもしれませんが、とにかく、そういう隊員も普段からですねいろいろ(な国に)行って、研鑽に励んでもらいたいと思います。

次の、軍事オペレーションというのは、これはまぁ、みなさんもイメージする、あるいは、作戦軍であれば、それなりに、イメージする、組み立てる、これが一番基本的には大事になるんですが、まぁ、ここはできるんです。

ここに敢えて米軍との連携と書きましたが、これは、例の衛星通信とか、米軍にしか頼らざるを得ないという部分がありますから、当然ですが。まぁ、単なるオペレーション、それに伴うロジックその他というのは十分作戦軍はできると考えています。

で、先ほど言った、特種作戦に当たって、何より独身であるとか、あるいは、こういう特技があるとか、あるいはこうだ、とかいうふうに絞り込んで、本来の意味での自衛隊を除隊したことにしてですね、というようなある意味での<特種作戦>ができるようにまでなってもらえればと思います。

訓練も同じですが、その時に、常に、どういうケースでもありうるということを想定して頂ければと思いますが。
とにかく常時体制、これはもう、軍というものは、いつ命令が下っても対応できるように、日常に、シュミレーションその他を研究している。それが三谷研究の騒ぎ以来できなかったと言うことでありまして、もう今やできますから。今の状況では、「ここまでできます」という風に、特にこの人質救出というのは、このバリアがとれれば動けるんですと言ったところまで、やっておくべきだというふうに思います。

それから最後の、<秘密保全>これ何故敢えて書いたかと言いますと、私は人質救出作戦というのは、本気でやるのであれば、本来の意味での、<特種作戦>にしかできない。

そう言う決断ができる大物政治家が首相になれるのかどうかわかりませんが、それしかできないとなるとですね、その決断する首相と、ことに官房長官、自衛隊のオペレーションを遂行する部隊をですね、政府内部でも数人、10人ぐらいしか知らない、そう言った中で警察庁にはどの段階まで言っておくかとか、いろいろ本当に政治の駆け引きと言うことになりますが。

まず、大事なことは、外務省には一切つたえないこと。
これは基本中の基本、ところがなかなか政治というのはそうはいかない。

だけれども、秘密保全を考えれば、これは基本です。
とにかく可能な限り少なくする。しかし少なくすれば、それだけ運用はうまくいかないでしょうから、非常に難しいけれども、とにかく拉致被害者の救出作戦を考えれば、特種作戦を前提に、そうすると秘密保全というのをどこまで絞って、それで実際特種作戦軍が動けるのか、あるいは特種作戦軍から何人を抽出するのかを、あるいはそう言う作戦というのを、伏せながら、海空(海自・空自)が、現場地域に何ら疑問も持たずに配備されるという、こういったことが必用になる。

ですからシュミレーションというのは、もちろんいろんなシュミレーションができますから、今日ここで、平壌に報告が行く人もいるでしょうから、具体的に話しができないんですが、まぁ、考えられるというのは、大きな声で話市ができるというのは、ここまでということにして、あとは質問でやっていきたいと思います。
(拍手 講演終了、質疑応答へ)

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惠谷 治氏講演(7)(2006/3/24)

「米軍の対北朝鮮軍事作戦と拉致被害者救出作戦 講師:恵谷治氏」レポート その7

『質疑応答 2』

★質問者2

今日は参加できて、先生の具体的で素晴らしい話が聞けてありがとうございました。
大変参考になりました。

先に申し上げたいんですけども、私はイラク戦争を支持しています。
独裁政権と言うのは倒さなければならない、と思ってアメリカ軍も頑張ってるんですけども、その北朝鮮への軍事作戦。
今日ちょっと遅れてきたんで前半の方話が聞けてないんですけども、アメリカ軍は北朝鮮の政権を倒す為に行動を起こすのはわかるんですけど、作戦を実際に起すにはいろいろと問題が起こるみたいで、韓国との連携の事もありますし、政府は北朝鮮寄りでもありますし。

拉致問題と言うのは日本だけじゃなくてタイとかイタリアも拉致の被害にあってるんです。
で、軍事作戦を起すんであれば多国籍軍の形で北朝鮮に進軍して行って、イラク政権の時のようにちょっと横暴かもしれないけど政権を倒す。
今の状態だとクーデターを起そうにも、結局軍とかに抹殺される状態なので、アメリカ軍がやったみたいに先制攻撃を仕掛けて倒すしかないと思うんですけども。
先生はその辺はどうお考えなんでしょうか?

★回答 恵谷治氏

今あなたの仰ったのは、拉致救出のために多国籍軍を作るということとは別に、と言うことですか?
同じ事ですか?

★質問者2

拉致被害にあってる国が複数あるので、拉致被害にあった国も巻き込んで、アメリカだけではやっぱり、まだアメリカだけではなくて他の国でも金正日政権を倒して、その後も軍事政権を倒すんであれば、イラク戦争をやったときもアメリカは占領軍みたいな形になってますけど暫定政権をおいて、宗教対立とかもありますので向こうはまたややこしいんですけども。
北朝鮮は行く行く先は朝鮮が一つになるのが望ましいと思うんですよ。
脱独裁政権、脱共産党政権を打倒、なくして新しい政権を置いていく必要があると思うんですね。

それと同時に今回は拉致被害者の救出と言う事でありますので、そのために日本は実際平和憲法9条がありまして、日本は他国を侵略してはいけないとか数々の問題があるんですけども、その辺の問題もクリアにして・・・

★恵谷治氏

侵略しちゃいかんと言うのは問題です。

★質問者2

いまでも憲法の方では戦争の放棄とかうたってますよね?
徐々に徐々に自主的に憲法が・・・

★恵谷治氏

分かりました、言わんとする事は分かります。
つまり拉致被害者を救出すると言うことは、今日の今回のテーマと言うか、これは軍事オペレーションとしてどの程度どういう形だと可能か?と言うことであって、それとは別にあなたは北を潰せばいい。
私もそう思います。
すぐ潰すべきです。
しかし、それは簡単には出来ません。
これは大変なイラクでもまだ成功していませんし、それを今度北でもやると言うわけには行きません。
ブッシュ政権もおそらく軍事作戦によって、今の現状ではですね。
倒す気はないと思います。

しかしそうであればあるほど拉致被害者をどうするか?と言う事を考える。
で、あなたの意見は多国籍軍にしてはどうか?と言うことですが、これは秘密保全上それは不可能です。
救出作戦を成功させると言うのは、本当の意味の秘密作戦でやらなければあのような国では出来ません。
ですから、お気持ちは分かりますけども先ほど来言って来たのは、作戦軍による作戦ではなくて特殊作戦でやるべきだと、言う事です。

★質問者3

すみません、川崎市に住んでいる○○と申します。
宜しくお願いします。

まずですね、先生が仰った話で行きますと、今アメリカのほうが北朝鮮に今すぐこの5030の作戦をもって締め付けるという事に出ているという事なんですが、この先ブッシュ政権の後の選挙になった場合に、どなたが選挙になるのか分かりませんけど、この作戦自体がそもそも継続されるか?と言う辺りをまず、先生はどう思っていらっしゃるのかと言うのをお聞きしたいのと。

あと、増元さんが先ほど仰ったんですが、川の向こうの満州側には中共軍がいると言う状況の中で、アメリカが締め付けを行っているんだけども、つまり目標地点としては金正日体制を潰したいとアメリカ側がする場合に、じゃあその混乱に紛れて中共軍が下りて来るのかどうかと言う危険があれば、分かっているのであれば、アメリカとしてはそことの絡みはどうしたいんだろう?と言うのが気になった所はありました。
つまりアメリカが中国にあげても良いと思っているのなら、金正日体制を潰すのも中国のバックアップになってしまう事を彼らは良しとしているんだろうか?と言う所が何となく気になりました。
それは私の考え方と言うのがちょっとおかしいのかもしれませんが、その辺のいわゆる中共と事を構える気があるのかどうか?アメリカが。
その辺がちょっと気になったと言う点があります。

あともうひとつ申し訳ありませんが、説明をお願いしたいんですけど。
韓国の状況、先ほど先生が毎年行かれてこういう状況に対して絶望的になっていくと仰っていましたけども、よく文献なんかで見ますと韓国側からすれば北朝鮮と統一される場合は経済格差の問題で、自分の国の国力が落ちてしまうから、北と統一したくないという意見は良く聞いていて、それもあるんだろうなと私も思っていたんですが、今の結局の盧武鉉政権以下の、いわゆる親北の寄り方と言うのは統一したくないからそうなのか?
それとも気持ち的に思想的に共鳴していてそうなのか?と言うその辺の、どういう意図なのかが良く分からないという事が素人目にもありまして、その辺の事を先生はどういうふうに分析していらっしゃるのか?拝見したいと思いましたのでよろしくお願いします。

★恵谷治氏

中国との事を考えなくてはならない。
そこからお話したいと思うんですが。
これは基本的にですね、現状維持といいますか。
北朝鮮はアメリカのいわゆる影響下には無いと、要するに中国の属国であると。
で、金正日政権が混乱に陥り、あるいは倒れ、あるいはその間に中共が進出なんかすると。
と言っても中共軍は絶対に38度線は絶対に越えません。

そうするとそこにあえて米軍は首を突っ込まないと言いますか、そのときに先ほど言いました5029は韓国軍の支配でやると、いう事になってます。
ですから簡単な結論で言うとアメリカ軍は中共と事を構える気持ちは全くないと。
それは北朝鮮においてもであります。
しかし、いずれにせよ21世紀は中国とアメリカの対決は定めなんです。
そんなところでは対決したくないと、言うのがあると思います。

それと最初の質問の5030が今も進んでいますけども、大統領選挙になったらどうか?と。
基本的には続くと思います。
しかし共和党政権から民主党政権に代われば何らかの影響、つまり予算の問題その他で内容が変わるかもしれませんけども、軍のオペレーションが続いている限りは私は続くというふうに考えています。

いずれにしても民主党政権も北は何とかしなければならないになるんです。
仮に民主党政権になったらなったで北は核の問題を含め、何らかの対処が必要であると言うのはこれはアメリカ人の一致した考えと思いますから、規模は変わるかも知れませんが作戦自体は私は続行されると言うふうに思います。

それと最後のは、韓国・・・

★質問者3

いわゆる盧武鉉政権が北よりなのは、統一したくないからなのか?
それとも別の意図、思想的なシンパシーがあるのか?その辺を、どのバランスなのか良く分からない。

★恵谷治氏

はい。
この南北統一問題と言うのは、統一はわれらの願いと言う歌があるように彼らは南北ともに思っています。
ところが今言われたように、ご存知のように東西ドイツ問題で西ドイツ側の負担が大変大きかったという事が判明した段階で、韓国は統一と言う事を言わなくなりました。
それはまだ赤化政権で無い時代。

ところがそれを逆手にとってですね。
金正日が考え出した戦略は民族統一、民族を主体に出して。
この通常民族と言う言葉は言う所の左ではなく右が使う言葉を先にですね。
金正日は民族と打ち出して南を揺さぶった。
誰も民族統一と言う物を反対と言うことは普通ありえない。
南北統一だったらさっき言ったように南と北で分けておこうと、言うことが言えますけども、民族統一でどんどんいわば洗脳されていったと。

ですから形としては南北統一と言うのに向かって反対は無いんですが、問題はですね。
この実態は何か?
すでに新聞その他でも、あるいは雑誌で解説があると思うんですけども、2001年の南北頂上会談で取り決めたことはですね。
金大中大統領が提唱した国家連合、南と北が連邦国家と。
低い段階で、言葉は別としてとにかく国家連合的な物を作ろうという約束をしました。
で、それが現在進んでいてですね。
進んでと言うか今度改めて、6月行くかどうか分かりませんが、金大中自体が北に行くと。
と言うことはその話をもっと具体的にすると言うことです。

この本質は何かと言うと、これを進めていくと北朝鮮主導による統一が完成する。
北朝鮮と韓国が名称は別として連邦国家を作る。
その連邦大統領と言う職責が出来る。
連邦議会が出来る。
連邦議会の代議員を人口比で行けば2対1で、韓国が100人北朝鮮が50人の代議員が選出されて平等な議院運営が出来る。
ある議題が提出される。
一つの議題について北朝鮮が提出する議題はですね。
50プラスいくつでも良い訳です。

で、現在の韓国の世論を見ると北朝鮮支持が3割。
これを連邦議会の代議員に当てると30人が北朝鮮の提案に賛成するだろう。
理論的には7対8で、北が提案する議題は全て可決される。
となると大統領は金正日がなる。
後は全て法律が北主導で可決されていく。
これが現在のシナリオです。

これは現実的に稼動していてですね。
もし金大中が行き、先ほど行ったアメリカの圧力を感じて南北が首脳会談をする。
そうすると今の国家連合と言うのはもっと先に進む。
この間約束しました。
そうすると次は何年何月までにこういう形で選挙をしようとか、あるいは・・・(聞き取れず)を決めようとか、具体的になります。
そうするとこれは間違いなく、北朝鮮主導による統一朝鮮が完成するという、これは現実です。

誰もそんなことはならんだろうと、いうふうに思ってますがこれは今のままで行けば間違いなくそうなると。
ですから国民が望むとか望まないとか関係なく、南北で統一国家を進めようと言う約束はこれはしているんです。
そうすると金大中が次に行ったらもっと具体的なプログラムを作ると。
それしかないですから、そうすると韓国民が好むと好まざるとに関らず、そういう流れで行く。
と言うことだけ。
統一したいのかしたくないか、というのとは違う次元で進んでますからね。

★質問者3

どうもありがとうございました。

★荒木和博 調査会代表

今のお話に付け加えると言うか、ありますと。
去年の7月に韓国で世論調査をやって、1980年代生まれの人に対する世論調査をですね。
アメリカと北朝鮮が戦争をしたらどっちにつくか?と、6割くらいが北朝鮮につくというふうに回答しています。
で、ところがその一方で将来移民とか仕事で外国に住むとしたらどこがいいか?と言うと、北朝鮮と答えた人は全く一人もいなかった。
一番多かったのはオーストラリアで17・何%で、その次がアメリカの16・何%で、3番目が日本で15・何%。
オーストラリア・アメリカ・日本で殆ど変わらないと。
日本が、これだけ反日教育をやっても、それでも行きたいと思っている。
アメリカが2番目だと。

物凄いギャップがあるんですけども今恵谷さんが言われたように、仕組みとしてはまさにその仕組みで動いていて、特に来年12月が大統領選挙ですから、もし大統領選挙で負けてしまったら、当然今の政権側は報復を受けるだろうと言う事は十分考えているわけでそうしない為には絶対後戻りできない所に持って行こうと、言う事を至上命題にしている感じがします。
まさにそれに従って今恵谷さんが言われたような事が、進んでいると。

後余り時間が残っていないんですけども、今お話がありましたが、これから先やはりいろいろな情報がでてくる等々の事によってですね。
どういう事が出来るか?と言うのが変わってくる事もあるのではないか?
意思の確認とかそういうことまで出来るようになってくるまで可能性はあるのではないか?と言う感じは致しますので。
それが出来て場合によってはその人がある程度動けるような事が可能であれば、例えば東海岸のどこどこへ来てると、言う事でですね。
そこへ迎えに行くと言うことはひょっとしたら可能かもしれない。

あるいはもっと問題が何かあれば、先ほど恵谷さんが言われたゴ・コクレツの息子、ゴ・セウクが船で出たようにですね。
船で海上まで脱出してもらう方が、もし出来ればね。
そこでも引渡しが出来るようになるということ、まぁこれだと一番問題が無い。
と言うことなんですけども、それもこれから先の情報の出方によってはですね。
いろんな事が当然考えられるのではないだろうか?と。
情報をいかに収集できるか?
これは恵谷さんの方から工作員と言うことも言われましたが、これは朝鮮族とか脱北者とかそういう人たちの協力を得る事である程度のことはカバーが出来る可能性がある。
これは拉致問題の進展によって、北朝鮮の政府にも当然圧力はかかるわけですから、脱北者の人からしてみればそれによって金正日の政権を倒すことに近付くんではないだろうか?
と言うふうに思えばですね、お互いに共通の利害と言う事で可能性も当然あるのではないかと言うような感じが致します。
そこへ持って行かなきゃいけないと思うんですけども。

実は先ほどご挨拶に出ました山谷政務官のところにですね。
昨日行って参りまして、今恵谷さんの言われたそのオペレーション。
それからその前段階での、この中で言うと5029との絡みであります、崩壊の時の邦人保護。
それからそれ以前の段階としても情報収集と、言うことで自衛隊を是非活動する場を設けて貰いたいと。
言うような事をですね。
お願いと言いますか、ご説明をして参りましたので、政務官トップであります鈴木官房副長官にもお話を伝えてくださったそうですから、いろんな事が動いていく中で段々段々に全体が動いていく可能性があるのではないだろうか?と。
と言うか動かしていかなければいけないだろう、と言うふうな感じです。
恵谷さん、最後に何か・・・

★恵谷治氏

きちんといわゆるオペレーションと言う物を紹介出来なかったんですが、もしいつか機会があれば過去の救出作戦と比較しながら皆さんと考える機会が有ればと思います。
ありがとうございました。(拍手)

・・・講演会終了・・・
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惠谷 治氏講演(6)(2006/3/24)

「米軍の対北朝鮮軍事作戦と拉致被害者救出作戦 講師:恵谷治氏」レポート その6

『質疑応答 1』

★質問者1

えっとですね、この意思の確認についてなんですけど、意思を確認する方法、おそらく無いと思うし、自分は北にいる人を連れてくるのに意思を確認する必要は無いと思うんですね。
過激な表現になっちゃうと思うんですけども、拉致の一歩手前のような方法を使ってもいいから原状回復するんですから、向こうにいる日本人がどこにいるかが分かったらどんな方法を使ってでも連れてくるというやり方が良いと思うんですけど。
向こうにいる人が日本に帰ってきてからどうするか?であって、向こうから拉致された人を連れて帰ってきたら一定期間洗脳を解く為の収容所に入れて、そこであなた方は向こうでどういうあれで出て来たか知らないけれど、本当はこうなんですよって再教育みたいな事をしてやればいいんであってね。
向こうの意思を確認する方法も無いし、確認する必要も無いと思うんですよね。
ちょっと上手く言えないんだけど・・・

★回答 恵谷治氏

お気持ちは分かります。
私は意思確認はするべきだと思いますし、その方法は唯一我が方から工作員を送ると言う事です。

★質問者1

工作員?
工作員を要請する機関を作らないといけないですね。
陸軍中野学校みたいな。

★回答 恵谷治氏

そうあれば一番いい。
そうでなくても、そういう能力を持ってる方は・・・(聞き取れず)

★質問者1

ありがとうございました。

★質問者 増元照明氏

どうもありがとうございます。
先生、5029作戦の際の軍事オペレーションと言うか軍事行動が騒がれていると仰いましたが、5029、5030ですか。
ただ、今中朝国境には中国軍が大量に張り付いているわけですよね?
当然朝鮮国内にも中国人がうようよしているわけですよね?
クーデターが起こったらまず最初に突入するのは中国軍ですよね?
そことの軋轢等も考えて果たして出来るのかどうか?と言う、日米韓が軍事行動が出来るのかどうか?
それは非常にちょっと疑問に思うんですが?

それと意思確認の中で、私も先生と同じように向こうに行って一人連れて来るにしてもですね。
やっぱり一人で帰って来たら来たで日本サイドで非難が起こるし、子どもたちを残してきた場合に必ず子どもたちを軍事的に救出できる能力が日本にあるのか?ですね。
被害者を連れて帰ってきて、そこにいました。
じゃあ他にもいるだろう、全部返せとそれだけの意思が日本にあるのかどうかそれも非常に疑問があるので、意思確認と言うよりもちょっと軍事オペレーションに関しては悲観的な思いがしているんですけれど、どうでしょうか?

★回答 恵谷治氏

仰るとおりなんです。
5029と言うのは基本的に米軍より韓国軍がやるようになってるんです。
言うスタンスで、在韓米軍は支援をするという事になってます。
そういった状況の中で、当然人民解放軍がどこまで出っ張って来るか分かりませんが、少なくとも現状の韓国政府の軍事オペレーションには日本が、ましてや自衛隊が中々共同作戦は出来ない。
政府が赤い政府じゃなかった時代はかろうじて自衛隊と連携がよかったんですが、どんどん変質して今仰れらたようにですね。
その後北が反乱した時に、果たして自衛隊が行けるかどうか?と言うのは本当にそう思うんです。
それ以前に日米安保条約においても、北朝鮮が混乱した時に米軍と共同で自衛隊が北朝鮮で貢献できるかどうかを含めて出来ませんし。
私がここに書いたのはですね。
とにかく混乱が起きて中国軍が出っ張る、あるいは暴動が起きる。
何らかの状況になった時に保険用に準備を整え待機ををしておく、と言うことしかと言えないという事で、お気持ちは良く分かります。

★質問者 西村幸祐氏

あの、2点ほどあるんですけども、まず現状では日本の場合は特殊作戦でないと救出作戦は出来ないだろうということだったんですが、それでドイツがですね。
以前、ルフトハンザ機のハイジャックの時はですね。
あの時はドイツは特殊部隊を派遣しているんですよね。
同じ敗戦国でありながらですね。
なんでかくも違ってしまったのか?と言う事をちょっと教えて頂きたいのと。

それともう一点、今韓国の国情院(=韓国国家情報院)の長官が来日しているらしいんですが、国情院の長官が来日する事は珍しいらしいんですが、余り北朝鮮に圧力をかけるなと言う事を言ってるらしいですね。
それは朝鮮銀行の事なんですけども。
で、果たして今の韓国の国情院でですね。
そういった意味で日本とは完全に共同でオペレーションを組むような体制ではなくなってしまったということなのかどうなのか?
完全に北朝鮮の手に落ちているものなのか?
その辺の経緯を詳しくお聞かせいただければと思います。

★回答 恵谷治氏

最初のこの間の・・・・・・・・・・(ハッキリ聞き取れず)言う意味ではですね。
日本はですね、言葉は悪いですが開闢(かいびゃく)以来初めての経験。
ドイツと言うのは年中負けていたんですね。
ですからそのショックは全然違います。
それとですね。
日本人は明治以降膨張して行って・・・・・・・(聞き取れず)
つまりドイツの様にですね。
ヨーロッパで行ったり来たりの攻撃というのは日本は経験していません。

それでそういった地勢的な意味と同時に敗戦のショック、陸軍が悪いんだという事でですね。
軍の関係者はとにかくパージして、それまで苛められていた内務省がですね。
これから日本を救うんだと。
軍には力を与えるなと。
とにかく軍人のプライドをズダズダにしたわけですね。
それに乗っかって社会党さんがやったもんですから、言葉で言う時代の中で。
ご存知のようにファントムを買った時にも社会党が足を長くするなと、侵略を意味するという寝言を言ってそれを呑むと。
それで国会を通過させるといったような、話す必要も無いほどくだらない事がたくさん起きた。

ですからそういう意味ではですね。
もう今や普通の国になりつつありますし、ドイツのGSG9にはまだまだ至りませんけど、警察庁・海上保安庁含めてですね。
大抵の部隊に特殊部隊と言うのを作っておりますし、特に私は海上保安庁のと言う関係もありますけど、海上保安庁の特殊部隊は非常に訓練を積んで優秀だと思いますし、それなりに日本は出来つつあるという事だと思います。

ですからモガディシオの急襲のようなことが日本に出来るか?と言うとまだまだ分かりませんけども、いずれ出来るようになるのではないか。
それは全ては政治ですから。
軍事的には特殊作戦に行けと言えばばっと行きます。
それくらいのことは当然出来ると思います。
そういう事だろうと思うんです。
今後日本もそうなっていくべきだと思いますし、なりつつあるという事です。

2点目の安企部、現在の国情院、この辺にもいらっしゃいませんか?(笑い声)
これは全く単純、これはですね。
取材活動をすると、いわゆる脱北者。
以前の安企部はですね。
脱北者の話を是非聞いてくださいというふうにアレンジしてくれました。
今脱北者と接触する事自体を阻止しようとします。
つまり北の悪口を書くなと。
ですから私なんかが韓国に行ってももうついて回っております。
これは国情院と言うことはイコール韓国政府と言う事で、政府も大統領補佐官の中にもいますし閣僚にもいますけども、とにかく今の韓国社会全体が金正日による50年に亘る対南赤化工作と言いうのは、完全に実を結びつつある。
ここが現在の盧武鉉大統領と言うのは別に親北でもなんでもないんですが、なんでもない分、周囲がですね。
上手く利用すると。

ですからお話が出たついでに言いますと先ほど言ったように今年は北朝鮮をブッシュ政権が何とかすると言うふうに先ほどしたいと思っていると言いましたが、そういう動きが強まれば強まるほど今度は南北首脳会談と言うのがまた話題になる。
つまり南と北が民族共助で仲良くやってるのを壊そうとしていると言う構図を作る。
これだけは間違いがありません。
ですから少なくとも韓国軍はまだ、それも将軍クラスは軍人と言えば政治家ですから政権よりの人もいますが、それでも韓国軍と言うのはまだまだ韓国を守ろうという気概はあると思います。
しかしその上に立つ政治家との関係で言えば、靖国にも絡んでそのこととは別に政府が赤化しつつあるがゆえにいろいろと上手く行かない。

もうだいぶ皆さんもご理解していると思いますけども、日米韓三ヶ国同盟と言うか、こういうものは全く存在しない。
日米の同盟関係を重視するしかないと言うのが現状。
大統領選挙が来年ありますから、風向きも変わるかもしれませんが。
私毎年韓国に行きますが行くたびに絶望しつつあると、いうような感じです。

・・・レポート7に続く・・・

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2006年3月23日 (木)

東京連続集会16(3)

『増元照明 家族会事務局長のお話 その1』
Masumoto_1 どうもご苦労様です。(拍手)
家族会事務局長の増元です。
新潟に今日行って参りました。
横田ご夫妻とそして私とで、シーファー大使をめぐみさんが拉致されたとされる現場にお連れして、いろいろとお話をさせて頂きました。

その報告は後ほど横田早紀江さんからされると思いますけども。

今日はこの朝鮮総連施設への課税適正化問題。

昨年から適正化に関しては、救う会の全国協議会の幹事会でやって行こうと決められております。
それに先んじて、すでにここにいらっしゃる救う会熊本の加納さんたちが課税問題で裁判を起されたわけですが、孤軍奮闘されまして、本当に裁判に関しては頭の下がる思いです。

今回高裁で一応減免措置が不適当と言う結果が出たんですが、我々としては早くこれが確定される事を望んでいたんですが、幸山市長が上告されたと言う事で。
これが上告されると言う事は、全国で今広がりつつある朝鮮総連の施設に対する課税が、また最高裁での裁判までちょっと遅れるんですね。
これが確定の意見になれば広がりはもっと強くなったと思うんですけど、これがなかなか最高裁へ上告しちゃったもんですから、また少し一歩進まない状況になるのではないかと非常に残念に思っています。

この幸山市長と言う方が伺った所によると保守系の方らしいんですが、何で保守系の方が減免措置に対して異様に執念を燃やすのか?ちょっと理解が出来ないという事があるんですが。
何となく漏れ聞く所によりますと、幸山市長が市長選に立候補される時に最終的に社民党・共産党の支援を頂いたと言う事で、おそらくそちらからの圧力があったのではないかと思います。
幸山市長本人がどのように考えているかはまだ私もお会いした事がないので分かりませんけども、選挙のために当たり前の事が出来ないのであれば、これはもう市長を辞めるべきだと私は思いますけどね。(「そうだ」の声、拍手)

一部の利益の為だけに市長と言うのは働いてはいけないと思いますし、国内法に対しては遵守していかなければならないし、国内にいる永住外国人に対する意識よりも、国内にいる日本の国民に対して県民に対して意識を持って頂かないといけないというふうに考えています。
その点に関しては熊本救う会の皆さんが一生懸命やって頂いて、今度幸山市長にお会いする機会があれば熊本にも行ってみようかとも思うんですけども。

九州って、私も九州・鹿児島なんですけども九州の教育界と言うのはどちらかと言うと左が多いんです。
左って言うと非常に言葉が悪いですけども、鹿児島もそうなんです。
県教委の人たちが平壌に行って、鹿児島県の教育委員長がですね。
昔、金日成の統治に対して絶賛しているんです。
「平壌にはゴミ一つ無い。そういう町を作った金日成と言う方は素晴らしい」と礼賛していますので、そういった方たちが九州の教育の中枢にいると言うのがまずありまして。
私は九州と言うのはもっと質実剛健そしてどちらかと言えば保守系と思ってたんですが、私自身もいつの間にか毒されていた部分もありました。
今思うとそういう長いそういう教育が徐々に浸透して行っているのはまず間違いがないと思います。
教育界からまず変えていかなければならないんだろうなと言うふうには思います。(「朝鮮総連の実態その物が分かってないんだよ」の声)
だと思いますけど。(司会より「ご質問は後でお願いします」の声)

今法の適正化に関してもそうですけど、先日名古屋の方で金昭子と言う朝鮮総連女性部長が再入国許可を求められて保留されました。
これはその時に入管局長が保留した理由について金昭子氏に言ったところによると、「今いろいろな問題があるようだと。もう一度審査してやりたい」という事を言われたら、すぐ弁護士を連れて入管の方に行かれたそうですが、その報道した中日新聞ですけど、「在日朝鮮人の1人である金昭子」としか書いてないんですね。
それは「最高人民会議の代議員である金昭子」、すなわち「北朝鮮の国会議員である金昭子」とは書いてなくて、いわゆる在日の人たちに対する非情な行為ではないかと言う事を新聞では言ってるだけなんです。

それが何を意味するかも全く書いていない。
ただ事実関係だけを書いていくと言うのは非常に残念でならないし、それをやはり見たら一般の人たちは、何も知らない人たちはそれは差別だろうといってしまう人たちもいるだろうし。
そうするといつでも組織的にやってる方たちが更にそれが増えて、入管の方に抗議の電話なりがあったと思うんです。
そこで抗議の電話があると弱いと言うのが官僚ですから、・・・・・・(聞き取れず)多少の抵抗はしたけれども、結局は抗議の電話に屈したのか許可を出してしまいました。
これは非常に残念な事なんですが、でも一官僚としてはここが出来る限りのことではないでしょうか?
国家がと言うか政府がもっとキッチリとした方針を決めて、そして一官僚に対してもどういう対応が出来るように、指針を示しておけばそのときにもちゃんと応える事が出来たと思うんですけどね、官僚も現場サイドで。
でも政府の指針として出来ていないので、官僚ひとりが抵抗してもどうしようもないんですね。
ですから非常に残念ではありますけど、再入国許可が出されております。

この方は4月11日に入港する万景で北朝鮮へ行かれると言う事ですけど、そのとき私は当然万景峰号の入港に関して抗議に行きますので、その時にその事を訴えたいと思ってますけど。
出来れば金昭子さんには拉致被害者と引き換えに、拉致被害者と一緒に帰ってくるのであれば帰ってくれば良いと思うんですけど。
それでなければ北朝鮮の平壌で生活して欲しい。(拍手)

あの人が言うには、故郷に帰るのは人間の基本的な権利であると言ってますけど、私たちの家族は30年近く帰る事も出来ないし、声を発する事も出来ない、手紙を出す事も出来ない。
これらの状況を全く無視して自分達の権利だけを主張するなんていうのは、今この状況で日本で暮らしている最高人民会議の代議員として何を考えているのか?

国会でも証人喚問でも参考人招致でもして聞いていただきたいと思います。
現在6人いらっしゃるんですよね?
朝鮮学校の先生とか朝鮮総連の幹部とか6人、最高人民会議の代議員が6人います。
その方全員に国会議員で答弁をして頂きたい。
今北朝鮮政府の一員として、あなたはこの拉致問題をどう考えるのか?という事を彼らは回答する義務があると思います。
北朝鮮の最高人民会議の国会議員ですから、彼らは北朝鮮がやっている拉致の問題に関して、日本との交渉の中で言っている北朝鮮政府の姿勢に関して、彼らは日本国内の国会の中でもそれを回答する義務があると思うんですけど。

はっきり言ってそれをまだ喋ろうとしていないし、こちらから要請しているのかどうかも分かりませんけど、今度それもやって頂きたいなとは思ってはいますから。
議連の先生方も聞いて、拉致特とか参議院でも拉致特ありますし衆議院も拉致特ありますから、その中で招致して頂いてそこで回答して頂く事も考えてもいいのではないでしょうか?

それと適正化問題と言うことでは私たちは本当にいろいろな要請をしております。
熊本の救う会の加納さんも仰っていましたけど、在日の方たち、私も在日の友人2名おりました。
今でも友人の1人ですけども。
彼らが言うのは自分達が韓国でも自分達のいる場所がない。
北朝鮮でもいる場所がない。
で、日本でも自分達のいる場所がないというふうに感じている。
そういうことを非常に辛い立場である事は確かでしょう、らしいです。
在日と言うのは本国でも差別されている状況が続いている。
彼らは今の朝鮮総連に対して非常に恐怖も抱いているし、朝鮮総連が本当にすべてと言う人はほとんど今はいないと思いますけど、彼ら自身が声を出して言って頂く事が一番大きな力になるのではないかと思っていますけどもね。

私たち日本人が日本人として当たり前に「私たちの家族を返せ、同胞を返せ」と言うのは当たり前のことなんですが、彼らも自分達の祖国であると言うのならば自分達の祖国を良くする為に、今日本で声を上げていく必要があるのではないか?と思うんですが、それが中々出来ない。
やろうとしないのか?出来ないのか?ちょっと私には理解に苦しんでいる部分があります。
でも恐怖はある。
自分達がそういう事をやったら親類に危害が加えられるという。
それは目の当たりにして見ている訳ですから、その恐怖を乗り越えるのはまず大変な事だろうとは思いますけれども、もう3世4世の時代ですから彼らにはその事を考えて頂きたいと思います。

日本に対するその中でいろいろ教育の中で彼らは反日になっていらっしゃると言いますけども、まず自分達の国を良くしようと言う強い気持ちを持った人が彼らの中で現れて然るべきだと私は思っています。
現状を一番知っているのは彼らですから。
彼らは修学旅行で平壌に行ったりしているわけですから、その中で見聞きした事を非常に多分、絶賛はしないと思います。
妙な国だというふうに感じているのは彼ら自身でしょうから。
それを自分達の手でどうにかして行こうと言う機運が高まる事を強く望んでいます。

で、私たちはこの運動をしているわけです。
彼らと共生する為にも彼らは自分達が果たすべき事をやって頂きたい。
税金にしてもそうですけど、ちゃんと日本人だったら払うべき物を、彼らは在日と言うその地位だけでそれを減免されていると言うとそれは逆差別であり、恥ずかしい事だと思っていただきたい。
もう日本で生活していくと決めていらっしゃる方たちが大勢いらっしゃるでしょうから。
帰化する事が嫌な方でも、でも日本の法律は守って頂きたいし。

そして国の税から国民の税金から不当な支援を受けるような形になっているのは、彼らがプライドの高い人間だとすると、それ自身さえ逆らってしまうと言うか。
彼らがプライドが高ければ高いほど、日本の経済措置に対してもシッカリとそれには反発して、日本の誤解はいらない日本の措置はいらない。
ちゃんと自分達は自分達のアイディンティティとしてここに暮らしているから、私たちは払うべき物は払うと、そういうプライドは持っていただきたいと、僕は思っています。(拍手)

・・・その2に続く・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
参考リンク

★電脳補完録様より

「在日の最高人民会議代議員に再入国許可を保留」 

「元朝鮮総連幹部の再入国許可を1週間保留、総連が抗議」
 
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東京連続集会16(2)

『加納良寛 熊本救う会代表の講演 その2』

今度福岡高裁に移ったわけですが、福岡高裁で4月21日控訴して7月の21日に第一回口頭弁論があったんですが、その席で中山(弘幸)と言う裁判官だったんですけど何を言ったかと言うと、「熊本市側が提出している朝鮮会館内の写真撮影を見るとある部分に幕が張ってある」と。
「この後ろは何があるのか?」と第一番目に熊本市に聞きます。
結局その幕の後ろには金日成と金正日の額がかかっていたわけですが、それを幕で覆って熊本市側は写真を撮って証拠として提出したんです。
それで、それを聞いたときに私どもは少し一筋の光明があったような気が致しまして、この裁判長ならもしかしたらちゃんと審理をしてくれるかも知れないと思いました。

それで次の口頭弁論のときに熊本市側は、幕の後ろ側の写真を出したんですが、写真があるものの周りを写して額の端っこは写真に写ってるんですが、真ん中に何が写ってるのか分からないようにして証拠提出を致しました。
しかしこの中山と言う裁判長は何をしたのか知りませんけども、そこに判決文の中でハッキリと金正日・金日成の写真があって個人崇拝の写真が張ってあるという事を判決文の中に書いておりますので、独自に調査をされたのかな?と思います。

それで福岡高裁では熊本地裁の時に一週間、朝鮮会館が使われていないと言う証拠を出したんですが、それではちょっと足りないかなと思って今度は一ヶ月間張り込みをお願いしまして、平成17年の8月1日から9月の2日まで一ヶ月ちょっとですね、行いまして。
近隣の人どころか在日の人も使っていない事を証明しました。
証拠として提出しました。

皆さん私は良く申すんですが、朝鮮総連と在日とが一体とは思っていませんか?と時々申し上げます。
と言うのは、在日朝鮮人の多くにとっては朝鮮総連は非常に嫌な存在で、何か言ってくる時はお金を要求してくると。
と言う事で非常に嫌な存在であって、わざわざ必要も無いのに朝鮮会館に行く事が無いのではないかな?と思ったもんですからそういう張り込みをしまして、で、全く使われていない。

それと同時に西村眞悟先生の後援会「熊本眞悟の会」と言うのがありまして、そこの人たちが平成16年の7月に朝鮮会館を貸してくれと言う、公民館類似施設なら貸してくれと言うふうに言ったんですね。
この人たちは西村眞悟先生を応援する人たちですから、普通はちょっと関りたくないと思うんですが3人くらいで行かれて。
その内容が人権問題を会議すると言う事で議論するという事で、「在日朝鮮人の人権問題」「部落開放のための人権問題」そして最後に「日本人拉致を含む日本人の人権問題」と言うふうに趣意書を書きまして持って行った所が、粛々と断られました。(笑い声)
それで、この事も連絡を受けましたもんですから、私どもは福岡高裁に公民館としては不適当であるという証拠として提出を致しました。

それで今年の2月2日になるわけですが、本当に最初に言いましたように私どもとしては証拠を十分に出したつもりだったんですが、どこまで裁判長が判断してくれるかと思いましたら、ここに判決文がございますが。
本当に言葉は怒ってる訳じゃないけど本当に叱責と思えるような文章が綴られております。
ここに皆様方に配られました資料の中に、2月7日と言う救う会・家族会の声明と言う中に上から4行目、

『減免措置は固定資産の所有者に対して行うものだが、同施設の所有者は任意団体で法人格を持たない朝鮮総連ではなく、株式会社「朝日商事」である。ところが同社は、「会社としての活動は何ら行われていない」ので「減免理由は何ら認められない」』

と言うふうになっていますが、実はその後に続きが有りまして、

『しかるに,この点について,被控訴人からは・・・熊本市からは・・・何らの主張,立証もない。
そうすると・・・本件減免措置は,既に違法といわなければならない。』

というふうにちょっと強い口調で言ってます。
その後に、公益性を否定した第2の所に、

『上記認定の朝鮮総聯の組織び活動等に関する事実からは,朝鮮総聯が,北朝鮮の指導のもとに北朝鮮と一体の関係にあって,専ら北朝鮮の国益やその所属構成員である在日朝鮮人の私的利益を擁護するために,我が国において活動をおこなっていることは明らかである。このような朝鮮総聯の活動が「我が国社会一般の利益のために」行われているものでない』

これも本当に、私ども先ほどから言われているようなお話なんですが。
後もう一点が、

『朝鮮会館に利用状況についても,上記認定のとおり,本件減免を申請した朝日商事代表者,すなわち,管理会代表者で朝鮮総聯熊本県本部委員長でもある金末幸から熊本市の担当者に対してるる説明がされているものの,これを客観的に認めるに足りる資料の提出は全くない。
逆に朝鮮会館が上記「公益のために」利用された形跡は全く認められない。』

と言うふうに結構強い口調で判決文を書いております。
本当に私どもとしては裁判長が熊本市に「お前たち何をやってるんだ」と言うように、気持ちが伝わってくるような判決だったと思います。
この2月2日に判決が行われたわけですが、皆さんご存知の通り熊本市の幸山市長は何を思ったのか2月15日に上告を致しまして、まだだからこの件については係争中なんですが。

もう、ここまで高裁の判決が出て。
自民党は安倍官房長官をトップにして朝鮮会館の税の適正化、現行法を厳密に適用すると言う事が行われて来ておりますと、熊本市議会も時流に乗ってといいますか、この間3月の8日に幸山市長に対して質問をしております。
朝鮮会館税減免訴訟について何べんも質問をしたんですが、この質問の間、答弁の間に非常に野次が飛んでまして、今までこういうのはちょっと見られない状況で。
そして今までこの裁判で幸山市長はいくら使って、そしてこれからいくら必要なのか?そしてこれは誰が払うのか?
と言う事を自民党の市議会議員が質問しております。

これに対して、他の質問事項の時は幸山市長というのは非常におとなしい感じだったんですが、こと朝鮮会館についての問題だけは非常に声が高くなりまして興奮気味で答弁をしておったんですが、熊本市側はこの裁判を通じて弁護士を3人つけまして、その費用だけで1、2審で180万。
上告をした事で140万。
すでに320万のお金がいっておりまして、これは、まぁすらっと言うんですよね。
地方公共団体で払います、っていうような話で自分は払う気は無いと言う話を致します。

私どもはだんだん今まで私どもが主張しても良く話を聞いてくれなかった市議会や、今度熊本には県議会に拉致議連が出来ましたがそういう自由と言いますか、北朝鮮の包囲網が出来上がって来ておりますことを非常に心強く思っておりまして、何としても最高裁で確定判決が出て、これが他の自治体に及ぶように思っている所なんですが。

これは福岡の人から聞いたんですが、福岡と金沢もあったと聞いておりますが、永住外国人の使用する施設は固定資産税を非課税とするという条例を作っておるそうです。
こう言うのが未だにやっておりまして、皆さんご存知のように福岡市と言うのはロケットランチャーを運ぶ中古のトレーラーですね。
トレーラーとかあといろいろ不正輸出事件とか絡んでおりまして、そういう事もあって未だに固定資産税減免を続けているし、救う会福岡などは税減免についての情報公開を求めても、もう一年半も公開していないとそういう状況にあります。
まだまだいわゆる抵抗勢力がたくさん有りますので、私どもとしては何としても確定判決というのを頂いて、運動の弾みになるように、適正化が行われるようにしていきたいと思っております。

最後にここにいらっしゃる方はそうでもないと思うんですが、私どもは第一歩で朝鮮会館をいじめようと言うんではなくて、普通の人が払うように固定資産税払ってくれと言うだけの話なので。
何も、この後、朝鮮側の市民団体は判決の後に在日への差別だとか何とか非難しておりますが、私どもは普通にやってくれ日本人と同じにやってくれ。(「差別されるのは当たり前じゃないか」の声)
そういう事でやっております。
ぜひ最高裁で勝訴の判決を頂きたいと思っております。
ありがとうございました。(拍手)

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参考リンク

朝鮮会館の課税減免措置は違法、福岡高裁判決文


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2006年3月21日 (火)

東京連続集会16(1)

~~朝鮮総連施設などへの課税の適正化問題 東京連続集会16~~

『加納良寛 熊本救う会代表の講演 その1』

Kanou
救う会熊本の加納でございます。
今度2月2日の福岡高裁の判決が出まして、私どもは朝鮮会館の税減免問題について違法であると、一審とは異なった逆転勝訴を致します。
この勝訴をした後に私どもの元に全国の方たくさんから電話を頂きまして、元気付けられたと、良く頑張ったと言うお褒めの言葉を頂きましたが、実は負けるんじゃないかと言う思いの方が強く有りました。
本当にこの逆転勝訴の判決を下さった福岡高裁の裁判官の方に、本当にその勇気に感謝をしている毎日であります。

この福岡高裁の判決と言うのは、こちらに声明やなんかで出ておりますが、判決文をよく読みますと判決と言うよりは叱責と。
熊本市に対する叱責、「お前たちは何をしているんだ」というそういう箇所が随所にありまして、お叱りですね。
佐藤会長から先ほど教えて頂いたんですが、安倍官房長官が「佐藤勝巳が書いたような判決文だったね」と仰ったそうですが、本当に私どもの意を100%解した判決だったと思います。

しかし私どもは敗訴を十分考えておりましたので、これから負けたらどうしようと言う事を考えておりました。
と言うのは一審の判決があまりにも酷かったもんですから、この後お話をいたしますが、同じような裁判官だったら同じ結果が出るなと言う事で、その後どうしようかと言う事で。
最高裁まで持っていって負けたら、今度は、これは平成14年度の固定資産税減免の無効確認と言う事でしたので、平成15年度を次に熊本地裁からやろうと言う事で、そしてそれでも負けたら今度は16年度をやろうというふうにして。
そうすると裁判官の中にも普通の考えを持った普通の感性の方がいらっしゃるだろうから、そういうふうにして裁判を当初やって行こうやと思いました。
しかし本当に思いもかけず、というとおかしく聞こえるかもしれませんが、勝訴を頂きました。

元々朝鮮会館の固定資産税減免問題は、この救う会で適正化運動をやりましょうと言うお話があって平成15年の確か6月の幹事会でお話がありまして、丁度その頃にこちらの石原(東京都)知事が朝鮮総連本部に課税をしたと言う事で、課税をするしないとマスコミを賑わせていました。
で、私どもは平成15年の8月から9月にかけて熊本市に情報公開を求めまして、朝鮮会館の税減免問題はどうなっているのか?と言う事を尋ねました。
そうしました所がもうすでに6月29日の時点で共同通信が、熊本市は税を減免しているという事をすでに報道していたものですから、しぶしぶと言う形で税の減免を認める文書を提出しました。

私どもはそれを貰って平成15年の9月の15日に熊本市の監査委員会に、税減免は不当であると公平な課税の徴収権を怠っていると言う事で監査請求書を提出いたしました。
熊本市の監査委員と言うのは3人おりまして、弁護士と左翼の大学教授と熊本市議・地元の議員さんと、この3人がいまして、弁護士と左翼の大学教授と言う事で非常に危惧をしておったんですが、平成15年の11月18日に私どもの意に添った課税を徴収するようにと税金を徴収するようにと言う勧告が出ました。
勧告が出てから勧告を受け取った長は30日以内に必要な措置を講じなければならないと出ていたんですが、その規定には罰則が有りませんものですから、平成15年の12月の18日に熊本市の幸山政史さんは勧告を拒否いたしました。

それで私どもと致しましては平成16年に入りましてから、熊本地裁に朝鮮会館の固定資産税減免無効確認訴訟と言う訴訟を起こしました。
熊本市はこの朝鮮会館の利用状況や意見陳述、そういう物を一切行っておりませんで、ただ書類でこうこうこういう施設で朝鮮公民のためにある施設ですから減免をお願いしますと言う(書類)にただ判子を押して減免しておったと言う状況だと思うんですが。
私どもは熊本地裁でも当然そのずさんな税の減免措置と言うものに対して勝訴の判決をするんだろうと、実は思っておったわけです。
しかし弁護士の助言も入れまして、ただ調査がしていないと言うだけではなくて私どもが独自に朝鮮会館を張り込みをしまして一週間、これは証拠の関係も有って興信所に頼んだんですが、張り込みをしまして一切使われていないという事を、まぁ一週間ですが証拠として出しました。

そしてそれと同時に金末幸(キン・マッコウ)、朝鮮総連の委員長ですね。
これに証人尋問を致しました。
この証人尋問と言うのは7項目あったんですが、朝鮮総連が指定思想その他の政治思想を出してくる活動をしましたか?とか。
パチンコ店の経営などを行った事がありますか?とか。
長銀信用組合からの横領の経緯に関与した事はありますか?と言う内容の尋問をしようとした。

ところが熊本地裁の永松(健幹=たけもと)と言う裁判長は、だいたいその7項目プラス1と言う尋問をしようと思っていたんですが、尋問の前の口頭弁論の時に「これは必要ないんじゃないか?」というように、それで執拗に言うわけです。
「いや、必要だと思う」とこちらの弁護士が言うと「いやこれはこちらの裁判に関係ない」と言うように話をしまして「取り下げるように」と言う話をしたんです。

で、私どもの弁護士と言うのは皆さんご存知かどうかと思いますが。
熊本市が昼窓(ひるまど)、窓口手当てと言うのが12時から1時まで窓口勤務すると不快手当てと言う事で手当てが出ていたんです。
その人たちは別に1時から2時まではご飯を食べに行ける訳ですけど、不快手当てと言う事で窓口手当てが出ていたんですが、それを違法だと訴えた人がおってその代理人をやった森本(耕司)と言う弁護士だったんですが。
この人は最高裁まで争って、結局窓口手当て・昼窓は違法であると判決を勝ち取りました。
そういう有能な弁護士さんだった。
それで裁判所の違法とも思える裁判式というかそういう訴訟式といいますか、そういうのを封じる為に、「じゃあ、裁判所が訴訟式を変えるんだったらそういう文書を出してください」というふうにしまして、結局裁判長は違法な訴訟式ということになる物が、それを取り下げたと言う事です。

平成16年の11月に証人尋問が行われたんですが、これは本当に大事な事なんでお話を特に強調したい事なんですが、その証人尋問に出てきた時の金末幸と言う委員長が、ちょっと髪がよれよれになって、汚いジャケットを着て、普通のスポーツシャツみたいのを着て、そして背中を丸めて出てくるわけです。
いかにも自分達は虐げられているんだと、その演出が非常に上手だったんです。
私はこの間の福岡高裁の後にこの金末幸と言う人を見たんですが、別人だと思いました。
そのときはピシッと背広を着て髪もピタッと分けて、非常に何か化粧も上手くやったのかな?と言うくらい顔がつやつやしていて、この人本当に証人尋問と同じ人だろうか?と言うくらい作ってます。

本当にこういう朝鮮会館、朝鮮総連なんかとやりあう時には、北朝鮮の外交は謀略だと言いますけど、本当に謀略を考えておかないと、ついその金末幸の背中を丸めたような事でボソボソとしゃべると、なんかこの人たちに手を差し伸べなきゃいけないんじゃないか?と言う思いがして来たのを覚えてます。

私どもは一審のときにその金末幸の陳述書と、朝鮮会館が全く使われていないこと、それと朝鮮会館が政治活動やなんかに使われていること、そういうことを証拠として提出しました。
政治活動に使われておりますという事は、丁度その頃に外為法の改正が言われておったんですね。
その時に、これは朝鮮総連の中央思想統一局と言うのが1993年の1月24日に出した奴が、「日本当局は対北朝鮮の経済制裁のための一環として、外為法を改正しようとしている」と、で、「それを阻止するように」

総連の人たちが活動するんじゃなくて大事なのは、「政党支部や日朝議連・地方自治体に対する要請活動・訪問工作などをやって、日本人達が自ら反対する声を上げるように工作しなさい」と言う文書を、これは公式な文書なんですね。
これを手に入れまして、こういうのを証拠として提出しました。

ところが平成17年の4月21日に判決があったんですがまったく酷い判決で、例えばこの政治活動や営利活動についての、それは私どもの主張の主になったわけなんですけども。
片一方で朝鮮会館は社会教育法で定める公民館類似施設であるから税の減免するべきだといっておきながら、もう片一方で公民館類似施設であるから社会教育法が定める政治活動禁止の範囲が及ぶ物ではないという、全く論理として矛盾をするような論理を判決の中で展開をしまして。
結局この朝鮮会館は公益の為に使われていると言う判決が出まして、近隣の人たちが使わないとしても門戸は開かれているんだから公民館類似施設として認定できると、こういう趣旨の判決文で、結局私どもの主張が退けられたんです。
で当然、私どもは即日控訴を致します。

・・・その2に続く・・・

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2006年3月20日 (月)

イチローの怒りに学ぼう

韓国戦敗退後、イチローは、怒りを隠さず、マスコミにそれを晒しました。
その怒りは自分自身にも向けられていました。

――――(イチローのインタビュー)――――――――――
 僕の野球人生で一番の屈辱でした。
 昨日はあれまくった。あれまくりました。
 食事して、飲んで、歯も磨かず、ベットの上で寝てました。
 気がついたら、ベットの上にいたという感じです。
 野球人生でこれほどあれたことはなかったですから。。
 日本が、同じ相手に3度も負けるなんてことは決して許されないですから。
――――――――――――――――――――――――

あまりに好戦的なイチローの言葉に、韓国NET界はイチローバッシングであふれたそうです。
彼は決してチームのせい、人のせいにするのではなく、まっすぐでまっとうな怒りを自分自身にも向けました。
この怒りが、チーム全体に伝わって緊張感を持たせ、『絶対勝つ』という意志を持たせることになったのだと思います。

イチローは今日、試合後のインタビューでも、以下のように答えていました。
―――――――――――――――――――――――
「僕は責任を感じない試合なんてない。」
「今日負ける事というのは日本のプロ野球界にとって汚点を残すことと同じですから、
最高に気持ちいいですね。」
「(前回の敗戦は)ホントに悔しかったですね。」
「野球とは喧嘩ではないんですけれど、(今日は)そんな気持ちでしたね。」
「勝つべきチームが勝った、当然ですね」
「何としてもここまできたら、チャンピオンになって皆さんに喜んでもらいたい」
―――――――――――――――――――――――


今日のWBC準決勝を見て、私は感動しました。
最大限自分に厳しく、技術を磨いて、責任を背負って、そして実力を十分に発揮した彼らの勝利に拍手を送りたい。

イチローはお正月のTV番組収録で一度もNG出さなかったと聞きました。
専門外でも取り組むときは、完璧を目指す。空恐ろしいような、気迫と真摯な努力。

とても凡人の私にはまねが出来ません。

ただ私が学ぶことは、拉致問題かなかなか動かない責任は原因はそれを放置してきた私たちにもあり、その我々は自分にも怒りをむけ、改めるために行動すべきだと言うことです。
総連を認知し、その非合法性を訴えることもなかった。
私たちも政治を動かせなかった。拉致に気づいていなかった。
その自分たちにも怒りを向け、その反省から、人々にそれを伝えていくべきだということです。

同じ事を、拉致問題に取り組む日本の政治家のみなさんに、私は望みたい。
あなた達にも、イチローの怒りと自己研磨を!
拉致という非道な犯罪に苦しむ被害者を救う役割をあなた達は背負っています。
市井の市民にはない経験と知識と力量を、あなた達は持っているはずですね。
政治家としての理想と理念を持って立候補し、国政を担当しているんですよね。

誇りと責任感を持って私たちの同胞を取り戻すために活動してください。

拉致被害者を『絶対に取り戻す』という意志を持ち、国民全体にその意志を伝える力のある政治家になってください。
責任を感じて行動してください。
私は、あなた達に活躍してほしいのです!

自らへの怒りも持ち、北朝鮮と対峙してほしい。
被害者を救うために、怒りを、行動に、形に!
どうか、イチローから学んでください。

そして
 「北朝鮮による拉致事件は日本の政治家として最大の屈辱でした。」
「日本が、北朝鮮に奪われ続けているなんてことは決して許されないですから。」
 「拉致事件の責任を感じない日なんてない」
「北朝鮮に負ける事というのは日本にとって次世代に大きな汚点を残すことと同じですから、絶対に取り戻す。」
 「現在の状況はホントに悔しい。」
「国際政治はけんかではないんですけれど、今はそんな気持ちです。」
 「正義が勝つ、それが当然ですね」 


こういう発言をし、そしてしっかり行動してほしい。

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2006年3月19日 (日)

東京連続集会15(9)

『質疑応答』

★質問者1

二つ程お伺いしたいのですが、一つ目は拉致被害者で帰って来られた方々がですね。
異常に怯えて暮らしているのはなぜか?
日本の警察はそれを守っていく事は出来ないのか?がひとつ。
二つ目は平壌宣言は小泉さんが金正日と取り交わしたわけなので、小泉さんの任期が9月で終わるんですね。
それがどうなるのか?と言うことですね。
私は小泉さんがその取っ掛かりを作った責任があると思うので、小泉さんに出来るだけ強く圧力をかけてですね。
この問題をもう少し前進させなきゃいけないんじゃないかな?と言うような気が致しますが、その辺についてお願いします。

★回答 西岡力氏

異常に恐れていると言うわけでもないと思うんですが、去年の12月に非常に協力してくださっていて、多分言えなかったことがあったのは事実だと思います。
でも口を開き始めているという事で、中身は分かりません。
絶対に秘密を守ると言う前提で多分話をしているんだと思います。
余り漏れない方が良いと思いますし、専門家がきちんと検証してくださる状況になっていれば、それを待ちたいと思います。
拉致現場その物は見たくないと、帰って来た直後は言ってましたよね?
思い出すんでしょうね、そういうのを見ると。

★質問者1

それに関してなんですが、曽我さんが帰ってきたときの表情と今の表情を比べるとですね。
いかに向こうで圧迫を受けて生活をしてきたかと如実に分かると思うんですよね。
皆さんそうお思いだと思うんですが、(横から「家族が帰ってきたから安心した顔になるんですよ」の声)
そうですね。

★西岡力氏

あと平壌宣言の方ですが、外交文書ですから、内閣総理大臣として署名しているので総理が代わったから無効だとかそういうことには出来ない。
逆に言えば、あそこに書いてある事が今守られているのかどうか?
北朝鮮は核問題・ミサイル問題で国際的な取り決めを守ると、あそこで約束したのにNTP条約に違反しているし、ジュネーブ合意に違反しているし、南北非核化宣言にも違反しているわけですが、自分達で核武装宣言したんですが事実上無効になっていると私は思います。

・・・集会終了・・・
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goo kidsに透けて見える日本の現実

goo kidsには小学生用にフィルターがかけられています。
http://kids.goo.ne.jp/index.html
↑(goo kids)

試しに検索をすると、拉致関連のサイトはほとんど表示されません。
詳細はぼやきくっくりさんをみてください。

資料サイトである蒼き星々Blue jewelも表示されない。

電脳補完禄さんでさえ有害サイトということなのでしょうか?

救う会でもごく一部しか表示されない。
拉致に関心を持つ小学生が高学年で社会の自由研究に資料検索も出来ない状況なのです。

掲示板はともかく、資料サイトや、救う会のホームページさえ表示されないのに、何故か<総連>が表示されるのです。

この国では、総連は公式に認知されても、救う会は一部圧力団体であって、子供には拉致の現状を教えてはならないと言うことなのでしょうか?

総連は、国内で大使館並の扱いお受け、東京都内にはアジアアフリカの途上国の大使館など比べものにならない大きな建物がいくつもあります。

拉致に関与したであろう総連は、日本に認知され、救う会は子供にも見せては行けない組織なのですね。

改めて日本の闇を感じます。
私たちは、拉致事件が解決しない裏側に、この深い闇、総連による日本の政治家への工作活動があることを忘れてはいけません。

goo kidsに透けて見える総連の闇は、熊本の総連施設課税への動きが一気に全国に広がらない原因でもあります。
金昭子が家族に会いたいという人権を主張しても、その主張をそのまま記事に載せる新聞社さえある。そのことに、日本人全体が怒りを示せない。

この現実。

話は変わりますがWBCでの韓国戦敗戦後のイチローの怒りに私は爽やかさと、まっとうさを感じました。

怒りは決して憂さ晴らしであったり、的を間違ってはいけないのです。
彼の怒りは自分にも向けられていました。

総連への怒り、動かない政府への怒りは、そのまま自分たちの責任をはたしていない自らにも向けられるべきです。運動家も、支援者も、まっとうな怒りを持って、いかにその解決に向かっていくか熟考すべきです。

私たちは総連は拉致犯罪を幇助した組織であること、彼らが日本で生きる権利を得るのであれば、責任としての納税は当然なのだと言うことを、まず身の周りの人たちに伝えていくべきです。この部分が解消されなければ、いつまでも金を使った総連の工作で政治が被害者を救う方向に加速しないと憂慮されるからです。

日本は変わらなければなりません。
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2006年3月18日 (土)

東京連続集会15(8)

『西岡力 救う会副会長のお話 その2』

今北朝鮮はアメリカや中国に対して偽札を作ってた事は認めて、金正日は「俺は知らない、部下がやった事だ」と言ってると。(笑い声)
言う線で何とか制裁解除をしてくれないか?と言う話をしているようです。
韓国政府もその辺でどうだ?とか言ってるようですけど。

昨日韓国の新聞に出ていたことによると、一昨日駐韓米大使が韓国のメディアとのインタビューで北朝鮮が再発防止で犯人を捕まえたとか言って来たらどうしますか?
それはいい事だと、いい変化だと、しかし我々はそれでは満足しないでしょうと、いうふうに駐韓米大使は答えています。

それから在米韓国大使、今度はアメリカにいる韓国の大使が今帰国していていまして、やはり韓国のマスコミのインタビューで言ってるんですが。
アメリカ政府から聞いたところによると北朝鮮は偽札を特別な秘密工場で作ってるんじゃなくて、自分たちのお札を印刷する工場で作ってる、というふうにアメリカは証拠を握っているようだ。
と言う報告を在米韓国大使は一昨日しています。
日本で言えば、大蔵省の造幣局でドル紙幣を刷っているような物。(笑い声)
と言う証拠を持っている。

しかしそれと同じ事を、日本人を労働党の作戦部がさらって言ったという証拠を日本は持っていたんです。
労働党の作戦部と言うのは金正日が命令しなければ絶対に動けない所なんです。
同じ事でなぜ制裁が出来なかったのか?と言う事ですけども、しかし北朝鮮はアメリカが本気で圧迫を始めたと感じるわけです。
それで去年の後半から日本との話し合いがまた始まったんです。
冒頭申し上げたような変化が、明らかに変化しているんです。
まだ誠実な対応まで行きませんけど、話し合いを拒否するんじゃなくて話し合いをしようと言っている。
話し合いをしながら時間稼ぎをしてブッシュ政権が終わるまで、何とか引っ張ろうとしている。
日本とアメリカが足並みをそろえて経済制裁をしたら困る。
ということで時間稼ぎに、日本とは話し合いをしながら時間稼ぎをしようと。
アメリカに対しても、拉致を認めた方式で俺は知らなかったと、犯人を突き出せば良いと言う事で時間稼ぎをしようとしている。

しかし核問題が全然解決していませんから、これはアメリカは絶対に妥協できない。
核兵器がいくつかテロリストの手に渡ってしまうと言う事は絶対にアメリカは許容できない事ですから、それが起きるかもしれないと思っているので、イラクではそれで戦争をしたわけです。
イラクでの戦争ではアルカイダの基地がイラクにあったからじゃないんです。
イラクに大量破壊兵器があると判断したからです。
あればそれがアルカイダに渡るかもしれない、未来に。
まさかと思われることでも起きる。

だから絶対に可能性を摘んでおかないとアメリカの安全は守れない、というのが今のアメリカの政策ですから。
金正日が核兵器を10発以上持ってしまえばいずれテロリストにわたる可能性が無いとは言えないとは、チェイニー副大統領やラムズフェルド国防長官が繰り返し言って来た事なんです。
しかし今では私の見積もりで10発以上持ってしまった。
と言う危機的状況になっていて、だからアメリカは本腰を入れて去年の9月以降圧力をかけ始めたんです。
そういう中で北朝鮮が少しづつ悲鳴をあげてきて、拉致問題は解決したと言いながら、拉致問題の協議には応じてきた。
と言うところまでは来たと言うことですね。

ですから多分日本が今は口に出さないけれども圧迫する事をどんどんやってます。
そして増元さんに言わせると遅いと言う事ですけども、自民党が出した法律が画期的で小泉総理が決断しなくても法律で制裁発動の条件を決めてしまうと。
そう言う事が法理論的にどうかちょっと私にも分からないんですけれど、でもそういうことを政権与党から提議を決めたんですから、それも強い圧力になると思います。
民主党は自分の北朝鮮人権法案を持っていますから、民主党の方は拉致問題担当大臣を作る、拉致対策本部を作って本部長は総理大臣だという事が入っています。
今国会でその両方の案がすり合せになっていけば、人権法案、拉致の事も踏み込んだ法案が通る可能性が高いと思います。

去年の12月にアメリカがお金を出した第2回の国際会議がソウルであったんですね。
そこに日本からも人権大使を選ばれて出して来た訳です。
私と増元さんもそれに行きましたけど、そこでもアメリカの人権大使は口を合わせて、世界の歴史で国家が偽札を作っているのはナチスドイツと北朝鮮だけだと、大使が言うんですよ?
私や増元さんが言うんじゃないんですから(笑い声)、アメリカを代表する人がそういう事を堂々と言うわけです。
マスコミのいる所で。
強い圧力ですね。

その第3回がヨーロッパで3月に開かれるんですね。
今回また斎賀大使が行って下さるんですけども、そういう状況になって来ていて日本も少しづつ圧力を加えて、いよいよある日タイミングになれば万景峰号を止めると言う事が実際に起きるかもしれないところまでは来たと、言う所です。
実は少しづつある日が近付いて来ていていると言う事なんですね。

ただやっぱり不安が一つあるんですね。
数学の用語で必要十分条件と言う言葉があるんですね。
何かを証明する時の必要条件と十分条件てあるんですけど、拉致問題を解決する為の必要条件は圧力をかけること。
彼らを落とす為には圧力をかけるしかない。
このままで良いと思っていれば拉致問題解決しなくても、何も不便が無ければそのまま行くと。
その点では圧力をかけてこのままではいられないという状況になって良いと思わせない。

しかし生きている人たちを全員を無事に取り戻す為にはその必要条件だけでは確保されないんですね。
どうやって圧力をかけた後、北朝鮮で内部圧力を高めると言う事が一言で言えば北朝鮮で。
その中で判断ミスなどが起きて、5人を返せば終わると判断ミスをして来ているんですけども、もう一回判断ミスが起きるのか?
例えば金正日軍事政権が何らかの形で倒されるのか?
いろんな変数が余りにも多いですから、日本のシナリオは余り言えませんが、圧力をかければ内部圧力が高まって何か変化が起きると。

第一次核危機の94年の時は最終的にカーター訪朝があって、金日成が出てきて核凍結と言う大きな譲歩をしてきたんですね。
そういうことも有りうるんです。
多分その可能性は低いと思いますけどね。
でも何らかの事が圧力をかければ起きるだろう。
その時に、何か大きく変化が起きたときに被害者をどうやって全員取り戻すのか?
そのためには少なくとも我々は今、被害者が何人いるかも分かっていないんですね。
どこにいるかどころではなくて、何人いるかさえ分かっていない。
特定失踪者の今登録している人は450人くらいいるんですけど、そこにいない被害者もいる事は間違いないんです。

この間ここでも申し上げましたけど拉致には3つのパターンがあったんですけども、遭遇型を除いた二つ。
つまりマグジャビ型と言って滅多やたらとするのと、人選をする型とがあるんですね。
人選をする型というのは、家族のいない人を狙うんですね。
いなくなっても騒ぎが起きない人を選ぶんです。
今特定失踪者に届出をするのは家族なんです。
拉致の半分のタイプは特定失踪者に届出の出来ない人である可能性が高いわけです。
となると分からないです。
何人いるかさえも分からない人をどうやって全員取り戻すのか?
それは今我々が国際的に被害者を全員取り戻すと言っていると、外国人被害者も含めていったい何人いるのか?
分からないです。

その次にはどこにいるかも分からない。
何人いてどこにいるかが分かれば、ある程度手の打ちようがあると思うんですけど。
目隠しをしながら嵐の中に入っていって何か取り戻さなくちゃいけない、と言う状況なのかなぁ?と。
ここで安明進さんが前に来た時に横田代表が安明進さんに質問して、「拉致問題解決は金正日が拉致問題を認めて何%進んだと思いますか?」と言ったら、いやもう頂上まで行ったんだと。
あとは降りていくんだと、言ったんですね。
何合目まで行ったと思うか?と言ったらもう頂上まで行ったと、降りていくだけだと。
拉致を認めさせると言う事は大変な事だと、金正日は絶対に認めない男なのに驚いたと言ってたんですけど、
無事を見ると言うのも大変な事なんですよね。
嵐の中を全員降ろさなくてはならない。

そういう課題の中に我々はいて。
だから間接的に出来る事は国際社会の中で拉致の事をどんどん知ることになって、そして北朝鮮の中にいる幹部の人たち軍隊や政治警察の人たち、日本と関係しない(人たちが)拉致の人たちの事を少しづつ知るようになってきてると思います。
そういう人たちがとにかくこの被害者の人たちは重大な世界中の関心を集めている人なんだと。
金正日政権が倒れた後、この人たちを無事に保護していれば世界から非難されないで援助を貰えると。

今ニューズウイークは今週号で拉致の特集をやったんですが、そこで写真が出てるんですけども。
早紀江さんとタイの被害者の写真で(ページを開いて見せる)、これは救う会が認定している人たちの写真ですけども(別のページを開いて見せる)。
北朝鮮は当然ニューズウイークをチェックしていますし、拉致を担当しない関係者もニューズウイークは見る人も多いと思いますから、この人たちが帰ってこなければ日本は、そしてタイの人間まで拉致していたとなるとその人たちも解決しなければ、アメリカも日本も世論が納得しないかもしれないと思えば、政変が起きたときにすぐ被害者どこにいるんだ?と、言ってその安全を図る事になるんだと思うんですね。

今のところ間接的に、そうやって我々は絶対に忘れてないし、この人たちの事は絶対に重大なんだと。
日本の外交官はどこへ行っても北朝鮮の人間とパーティーなんかがあったら、拉致拉致と言って貰いたいんですが、それがどんどん報告が行くように、これを解決しないとどうしようもないと、忘れてないと。
それはだからさっきの新潟で何人集まっているかと向こうがチェックしているとなると、やはり世論が下がってくると向こうは忘れてきたという報告になってしまう。

そして今荒木さんのところでラジオを去年の9月から始めましたけども、日本語でやって今は朝鮮語と中国語と英語も始めたようですが、12月にソウルにいる脱北者の人たちが、「自由北韓放送」と言うラジオ放送を始めたんですね。
始めたらばすぐ妨害電波が出ました。
許さないというテロ宣言も出ました。
今回も、昨日行って会って来たんですが、3人くらい警察がついて護ってるですが、脱北者の人、黄長ヨプ(火へんに華)さんとかが出て話すんですね。
北朝鮮にいた人たちですから、北朝鮮の人たちが何を知りたいのかと言うのを良く分かっていて、脱北した後どうやったら安全にソウルに来られるのか?とか、そういうのを出している。(笑い声)
脱北者のソウルの暮らしとか、後世界情勢とか、北朝鮮がこう言っているけどそんなのは嘘だとか、そういうのをやってまして、そういうのの支援をやってるんですけど効くんですね。
効くから妨害電波を出している。

アメリカの方で今寄付が集まって、今度中波でやると。
中波でやると妨害電波もほぼ出せなくなりますから。
私もその自由北韓放送の理事会の理事の1人になりまして、スザンヌ・ショルティーさんが理事長で、実は録音してきたんです。
毎日今30分やってるんですが今度1時間やるようですが、その中で日本人拉致についての番組を一週間に一回、10分とか15分とか貰って私が行って向こうで話すと、朝鮮語で。
そのときいつも言うのは被害者にもしもの事があったら絶対に許さないと。

いまでもナチスドイツの犯罪者は世界中から追われていると。
60年経っても追われているんだと。
日本は絶対に許さないと。
しかし逆に保護してくれたらば、それなりの(笑い声)事を考えると、言う事をとにかく北朝鮮の幹部たちにいろんな機会を通じて言うと。
世界情勢の情報が欲しいですから、その人たち幹部が聴く。
その中の一部に繰り返して言うと言う事は、凄く意味がある事だと思います。
近くその自由北韓放送を支援する日本での支援会みたいな物を作りたいと思っておりまして、また皆さんにお願いする日が来ると思いますが。

そういうことをやって後は日本政府の方たちは言えない事もあると思うんですが、必死で情報を集めてくださっている事は間違いないんですが、ここらへんにいると言うのが分かるのか分からないのか。
分かったって言わない方が良いと思うんですが、分かっても相手に伝えない事が情報戦ですから。

でも今嵐が来ていると。
嵐の中、少しでも正確な地図を持って取り戻す事が出来るかどうか?
我々も内外の世論に訴えると言う運動が成果を呼んで、国際社会が北朝鮮の非道さを分かって核問題が中心ですけども、アメリカを中心に北朝鮮に今強い圧力がかかり始めた。
北朝鮮の内部が動揺を始めている。
5人が帰ってきたのもその流れの一環ですから、もっと大きな事が多分今年中に起こるんじゃないかと思っていますが、起きると言う事と全員取り返すと言う事は、繰り返し言ってますが今すぐ絶対イコールだと言えない。
祈るような気持ちで、実際祈らなくちゃいけないと思ってるんですが、今年を過ごさなくちゃいけないなと言うふうに思っています。
以上です。(拍手)

蒼き星々サブボードへの話の花束ぴろんさんの投稿による。

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東京連続集会15(7)

『西岡力 救う会副会長のお話 その1』

今日の企画は増元さんの企画でして、言いたいことが一杯あるんだと。
国民大集会ではいつも3分とか5分で消化不良だから、家族の話をじっくりと皆さんに聞いて頂く席を設けて欲しいという事で。
12月の国民大集会に家族会に時間くれって言って、それは外国からもたくさんお客さん来るからって、それで今日になったんです。
今お話を聞いていて、限界が近付いているんだなと。
健康の面でもストレスの面でも、もう3月になると家族会が出来てから今度10年目になるんですね。
10年目に入るという事で疲れが目立って来ているなぁと思っています。

しかし私は何回もこの場所で申し上げているんですけども、去年一年間はこう着状態ではなくて嵐の前の静けさだというふうに言ってきましたが、そろそろ静けさじゃなくなって来ていると。
かなり風も吹いてきたし雨も出てきたなと思っています。
動きが出てきたなと思っています。
それはですね、昨年の状況を分析すると良く分かるんですが、昨年の2月に北朝鮮が核保有宣言をして、そして日本とは話し合いをしないという外務省声明を出したんです。
日本が遺骨の鑑定をでっち上げている。
あれはめぐみさんの遺骨で間違いないんだ。
その様な事をいう日本とは話し合う意味が無い。
というふうに政府の立場を明らかにしたのが昨年の2月なんです。

そして7月にほぼ1年ぶりで6者協議が始まるんですが、その直前に6者協議で日本が拉致問題を持ち出すならば日本は6者協議に出る資格がない、5者協議をやろうと北朝鮮は提案するわけです。
それに対して韓国と中国は北朝鮮の言う事は理解出来ると、いう事を言った訳ですね。
アメリカだけは、いや日本が拉致問題を出す事を我々はサポートするということで、折角1年ぶりに6者協議が始まるのに日本が拉致問題を出す事によって北が席を立ったらどうするのか?と言う圧力が韓国や中国から来ていた。
それでも日本政府は拉致問題を出したんです。

そしたらば北朝鮮は、6者協議といえば最初に6者で全体会議がありまして、次の日からはそれぞれが2者で会う訳ですね。
それを中国がアレンジしながらやって、月見の会とかいろんな事をやって最後に文書をまとめようとするわけですね。
期間が長いですけど、ずっと毎日毎日6者で会ってるわけではないんです。
日本はとにかくその6者協議の中で日朝をやりたいと廊下とかですれ違ったりその席で会って、今日会いましょうと言っても全部拒否された。
(それが)去年の7月の再開6者協議だった。

再開6者協議で共同声明がまとまらなくて休会にしたんです。
休んだんです。
休会を決めた後、休会の後なら良いと言って日本と10何分か会ってるんです。
(少し呆れた声で)会ってくれって、本当にそういう感じなんです。
そこで日本側は拉致の事を言ったんですけども、持ち帰るとか言うだけで。
つまり6者協議では日本と拉致の話をしないと言う指令を受けてきたんです。
休会後に(話を)した。

ところが彼らの態度が変わるのが9月なんです。
再開されて共同声明がまとまる9月の6者協議では、向こうの方から日朝やりましょうと言って来た。
ちょっと正確に覚えていませんが、最初の日は40分だったのかな?もしかしたら60分かも。
あの、とにかく長い時間、日本が拉致問題を一方的に言って向こうが聞いていたと。
で、次の日も日朝をやったと。
その次の日もやった。
拉致問題を出すなら出て行けと言わなくなったんです。

それで最初の日に日本側の拉致で協議をしたいと言う事を聞いて、本国に伝えると言って。
そしてそれは彼らもどうせ時間が無いので本国に伝えると言って平壌に帰ったんだろうと思ったら、そうでなくてその期間中に本国から返事が来た。
拉致で話し合いをしようと言う提案があって、そして11月の話し合い、6者協議とは別の日朝協議になるわけです。
そこで日本側は3協議の並行協議と言う提案をするわけですね。
で、北朝鮮は前回の時にその提案をしていたわけですけど、11月にやった提案を北も受けて、年明けて日朝で並行協議をやろうという事になったわけです。

そこでは北朝鮮の朝鮮通信とかあるいは朝鮮総連の新聞などでも「拉致問題など懸案に関する協議」とちゃんと書いてある。
3つの協議の内のひとつに拉致があると北が認めてるんです。
諸懸案に関する協議とかになってないんですね。
拉致問題と書いてあるんです。
北のメディアもそう報道しているんです。

彼らは半年前は拉致問題を出すのもけしからん。
彼らはもう拉致問題は終わっていると言ってたんです。
ところが9月以降になってから拉致問題について日本と協議する事を拒否しない。
それどころか拉致問題、そして日朝で正式に協議するタイトルに拉致を入れる事を認めたんです。
言う事が、起きて来ているんです。

それはなぜなのか?と言う事ですけども、アメリカの圧力だと思います。
ここでもご報告しましたけど、日本政府は去年の1月2月くらいはかなり経済制裁をする準備をしたんですね。
町村外務大臣はライス国務長官などに会って、制裁した場合にアメリカは支持してくれるか?何て話をしているわけです。
しかしそこで町村さんがひとつ我々に教えて頂いたので、多分ここでも何回かお話した事があると思いますけど、実は何回か日本の経済制裁慎重になってくれと言って来ているんだと。
その中の一カ国にアメリカも入っている、と言う話を去年の前半に聞きました。

ただしそれをアメリカの外では言わないと。
アメリカの方では6者協議に北朝鮮をもう一度戻したいと。
そのために日本が経済制裁をすると出て来ない口実を与えてしまうと、言う事だったようですけども。
それを先に言ってしまうと、6者協議に出てくる事の値段が高くなって北朝鮮はもっと吊り上げてくるから、それを外で言うのはやめましょうと言って、アメリカ政府の現職の人は経済制裁に慎重だと言う事は言わなかったんですが、辞めたアーミテージ副長官とかベーカー前大使とかは話をしていたわけですね。

しかしアメリカは6者協議の再開までは待っていた。
7月に再開された後は、堰を切ったように圧力をかけ始めた。
一昨年の12月に北朝鮮人権法がアメリカに議会を通ったんです。
その法律の中には北朝鮮人権特使を任命すると書いてあるんです。
書いてあるのにやらなかったんです、ブッシュ政権は。
6者協議が再開されるまでは、(人権特使の)内定者はいたんですよ?
もう、人事決まってたんですよね?
だけど勉強させているんだとか言って、増元さん確か5月でしたよね?
マイケル・グリーンの所へ行ったのは?

つまりそれは6者協議が一回始まるまでは北朝鮮を刺激する事はアメリカも控えて、議会で決まってたのにやらなかった。
北朝鮮人権法では脱北者をアメリカが受け入れると。
それから脱北者や北朝鮮の人権問題をやっているNGOにアメリカのお金をつけると。
全面的に支援すると書いてあるのに、それもやってない。
まだやってない。
6者協議に一回出させて、彼らの反応を見る。

もうちょっと言うと、中国をアメリカは見ているわけですね。
中国は、今イランの核問題が安保理事会に行ったわけです。
北朝鮮の方が先に核武装宣言をしていて、AIEAは北朝鮮は核を平和利用しているとは保障できないと、2003年に安保理事会に報告しているのに持っていかないのは、中国が安保理事会に行く事を反対しているからです。
中国は拒否権を持っているわけです。
だから6者協議と言う場を設定しているわけですけど、中国にやらせておいて、誰が見ても北朝鮮のやってる事はおかしいじゃないかと思う踏み絵を踏ませましてね。
忍耐を持って手続きを取ってるわけですけども。
6者協議がもう一回行われて9月に声明はまとまったんですけども、結局は北朝鮮は実行する意思を見せない。
そういう中でアメリカはもう7月に6者協議を再開させたあと人権特使を任命して、それからちょっと前の6月に北朝鮮人権国際大会と言う国際会議をワシントンでやってそれに予算を付けたんです。
そして9月に金融制裁を発動した。

今、増元さんなんかが言われた、これは愛国者法と言う法律なんですね。
9・11のテロの後に作られた法律で、テロリストがどうやって資金を調達しているのか。
それを防がなくてはアメリカの安全は保てないと言って、テロ資金のマネーロンダリングに関係している金融機関に対してアメリカの財務省が一方的に指名して、弁明の機会も何も与えない。
この銀行が駄目だと言ったらアメリカの金融機関が一斉に取引を止めてしまう。
マカオの銀行は突然指名されてアメリカの銀行が取引を停止すると言う事で、それでアメリカの銀行が取引停止するとマカオの銀行は潰れると噂が流れて、2日か3日くらいで預金の20%くらいが引き下ろされて取り付け騒ぎが起きている。
預金の凍結になってマカオの行政区管理になった。
世界中の銀行がアメリカが指名すればそうなる。
なにか国際会議を開いたり安保理事会で決めたりしていないんです。
アメリカが一国で決めているんです。

日本に足利銀行と言う銀行があるんですが、朝鮮総連の信用組合は外国為替の信用業務が出来ませんから、朝鮮総連の外国為替業務はずっと足利銀行がやってきたわけです。
例えば朝鮮総連の資金がテロ資金だとアメリカが一方的に指名すれば、足利銀行はアメリカの銀行との取引を一方的に停止になるんです。
弁明の機会も何も無い、と言うかなり物凄い法律なんです。
その銀行がテロをやったとか言うんじゃないんです。
協力したんです。
マカオの銀行で、北朝鮮の銀行じゃないんです。

もう一つそのときにバンク・オブ・チャイナという中国の、中国に国営銀行って無いわけですので、5大銀行に入る銀行なんですけど、マカオにもたくさん支店があるんですけど。
その銀行も同じ法律で制裁をかける候補になっているという事をアメリカは意図的にリークするんです。
そのバンク・オブ・チャイナと言うのはニューヨークの株式市場で上場したいのか債券を発行したいのか、そういうことを計画しているんですね。
アメリカの財務省と関係を良くしたいんです。
財務省が制裁の対象になっているという事になると、大変困るわけです。

しかし一方で北朝鮮の今の・・・(聞き取れず)銀行とかいくつか銀行があるんですけどそういう所は国際的な信用が無くて、外国為替業務をやる時はバンク・オブ・チャイナが保障していたんです。
バンク・オブ・チャイナが北朝鮮との取引を止めたらば、北朝鮮の銀行も普通の貿易決済とかも一切出来なくなってしまう。
と言うところまでアメリカは手を付けたんです。
そして候補に上がったわけですから、マカオの銀行みたいになりたくないわけで、そうでなくても上場したり債券を発行したりするときにアメリカの財務省の許可が必要ですから、北朝鮮との金融取引をかなり自粛している・あるいは規制している・凍結している。
まぁ表現は分からないですけども、かなりバンク・オブ・チャイナでは神経を尖らせている。

北朝鮮は今物凄く困っているんです。
マカオの銀行にも15の北朝鮮の講座が有ったんです。
金正日の個人口座です。
そのうち11が仮名口座です。
4つは本名ですが。
制裁かかった直後に平壌から20人、金正日の個人資金担当の労働党39号室と言うんですけど、そこから人が来て。
片道切符で預金を下ろすまで平壌に帰ってくるなと言われて来ているみたいですけど。
交渉しているけどまだ持って帰れない。

私の知っている人の知人で韓国人で北朝鮮と貿易取引をしている人と、後中国に住んでいる朝鮮族の人でやっぱり北朝鮮と貿易取引をしている人が、9月以降送金が出来なくなって困っている。
送金は、朝鮮族もマカオの銀行を使ってたんです。
韓国の人もマカオの銀行を使ってたんですが、マカオの銀行が制裁のかかっていない銀行も含めてみんな北朝鮮との取引を嫌がってやらない。

で、その理由はアメリカが北朝鮮のテロ資金だと言うことですけど、具体的には偽札を作っている。
アメリカのお札を印刷していると言うことですね。
しかし、それも実は10年前からやってるわけです。
なぜそれを今強く問題にするのか?
6者協議を始める前から偽札はやってたわけなんですね。
愛国者法というのは9・11の前からあったわけなんですが、あるわけです。
でも6者協議まで持っていって、しかし圧力はかけると。
これが対話と圧力なんです。

そしたら北はどうしたかと言うと、アメリカに交渉して欲しいと言った。
だが、アメリカは交渉はしないと言った。
北朝鮮の犯罪行為に対するアメリカの国内法の適用だから、説明はしますよ。
でもこれは交渉事ではない。
6者協議にもこの事は関係ない、核問題じゃない。

で、北朝鮮は何とかこれを交渉して欲しい。
ニューヨークまで行く、ワシントンまで行くと言ってるんです。
拉致問題の交渉で彼らは東京に来た事があるのか?
北京と平壌でばかりやってるんですね。

先ほどミサイルの話が出ましたけど、困ってるのはその金融制裁の方が困ってるんです。
万景峰号が止まっても多分、トロが食べられなくて、トロは飛行機で持っていきますからね。
メロンがあれするかもしれないけど、飛行機があるわけです。
それほど本当に困る事ではないんです。
そんな事でミサイルなんかが飛んでくる事は無いという事が、今回アメリカがやった事で実証されたわけです。
そうじゃなくて困ったらどうしたかと言うと、中国に泣き付いて10月に胡錦濤国家主席が北朝鮮を訪問したのに、1月に金正日が突然2ヶ月ちょっとしか経ってないのに行くわけですね。
首脳会談をそんなに頻繁にやる必要は無いわけです。

やっぱり困って、マカオは今中国が行政権を持ってるわけです。
マカオの銀行に対する制裁をして、各国の銀行が北朝鮮との取引を止めてるわけですけど、それをちょっと何とかしてくれと泣き付きに行ったのは間違いない。
しかし中国は今、アメリカの制裁に対してやめてくれと言って、偽札に加担するのか?と言う踏み絵を踏まされているわけですね。
そういう偽札に加担するような銀行はアメリカと金融取引しませんよと、それは全うな論理ですね。

日本も人さらいに加担するのか?と。
世界の銀行などに対してですね。
言って良いわけです。
アメリカが日本に対して7月まで制裁してくれるなと言ってたわけですけど、自分は9月になったらドンとやるわけですね。
これは6者協議に関係ないといっても実際6者協議に関係出るわけです。
今北朝鮮は、アメリカに金融制裁を解除しない限り6者協議には戻らないと言ってるんです。
アメリカはそれは関係ないんだ、彼らは勝手にやってる事だと、我々の金融制裁は6者協議と関係ないんだから6者協議のために金融制裁を解除することはしないと言っているんです。

でもアメリカも9月から制裁をしたんですから、今好機なんです。
アメリカは国内法で、偽札で制裁をした。
我々は6者協議をしますと。
そりゃ、並行協議をやっても良いと思いますよ。
こちら側からは協議を中断する必要はないと思います。
しかし、偽の遺骨を出してきて1年以上経って、誠実で迅速な対応をしていませんと、だから制裁をかけますと。
迅速は出来なくても誠実な対応があれば解除しますよと、言えば良いわけです。

・・・その2に続く・・・
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2006年3月16日 (木)

予算委員会議事録から拉致関連 (2006/3/8)

予算委員会議事録から拉致関連

○委員長(小野清子君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成十八年度総予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。山根隆治君。

山根隆治君 
 次に、北朝鮮の問題についてお尋ねをいたします。
 まず最初に、日本人妻の問題であります。
 昭和三十四年に始まりました北朝鮮へのいわゆる帰国運動、これはどのようなものであったのか、そして北へ行った方々の数、帰国された方々の数、それらについて政府委員の方から御答弁をお願いいたします。

政府参考人(大槻勝啓君) 
 お答え申し上げます。
 昭和三十四年から開始をされました北朝鮮への帰還事業によりまして帰還をされました在日朝鮮人の方々等の数につきましては、約九万三千人強となっているところでございます。
 以上です。


国務大臣(麻生太郎君) 
 よう質問の意味が取れていないと思いますので、私の方から。
 昭和三十四年から開始されております帰還事業のことだと存じますけれども、今役人の方から答弁いたしましたとおりに九万三千三百四十人とされておりますけれども、その中で朝鮮半島出身者である夫や父などに随伴して北朝鮮に渡航いたしました妻、子供、約六千人の内地出身者が含まれていたと言われております、これ正確なところではありませんけれども。この中で、いわゆる日本人妻と推定される方の数は一千八百三十一名ということになっております。

山根隆治君 
 帰ってこられた方々はどの程度になっていますか。日本に、日本に。

政府参考人(梅田邦夫君) 
 お答えいたします。
 平成九年、平成十年、平成十二年の三回にわたり一時帰国されておりますけれども、日本人配偶者の方の数は総計で四十三名でございます。
○山根隆治君 多くの方々が物故されているというふうに情報が来ておりますけれども、それらの方々の、物故者の死因はどのように認識されていますか。

政府参考人(梅田邦夫君) 
 いろいろ北朝鮮側に対しましては照会をしておりますけれども、満足のいく回答は来ておりません。非常に残念でございます。
○山根隆治君 脱北された方々からの情報、告白と、勇気ある告白。東京、大阪でそれらの方々の集会というものもございまして、そこからのお話等を聞かせていただきますと、やはり日本人妻は向こうに行っても差別を相当受けて、飢餓で苦しみ、そして多くの方々が亡くなっておられまして、日本人妻一千八百名を超える方々の多くがもう既に亡くなっているのではないかという報告もあるわけでございます。
 私は、やはり自分の御意思で北朝鮮に行かれたということではあっても、やはり子供さんがおられたり家庭の事情で北朝鮮に行った。そのときは、向こうは本当に地上の楽園だということで宣伝されて行ってしまったということがあるわけでありまして、向こうに行かれても日本人妻、日本の血が脈々と流れている方々であるわけで、そうした方々のやっぱり安否の確認というものをしっかりとすべきだろうというふうには思いますけれども、これらの安否の確認についてはどのように対処されようとするか、お尋ねします。

国務大臣(麻生太郎君) 
 誠にごもっともな御指摘なんだと存じます。
 政府としては、この日本人妻の安否の確認につきましては、これはいわゆる人道的観点から取り組むべきことということに思っておりまして、残念なことに北朝鮮との間に正式な国交というものがございませんので、いわゆる取り得る手段、調査の手段というものに限界がありますので、昭和五十二年以後、いわゆる日本人妻の家族に対するアンケート調査を実施ということで、御家族の要望に基づきまして、赤十字のルートを通じまして北朝鮮側への安否のいわゆる調査、要望というものを行ってきております。これに対して北朝鮮の方から、これまで若干名の安否についての連絡や手紙の伝達があった、若干名です。
 で、今年、本年二月に、過日行われました日朝包括協議におきましても、日本人妻の安否の確認という問題について、改めて日本側から提起をしております、こちらの方から。それに対して向こうからは、調べるという程度の話なんですけれども、重要なこれは人道案件と思っておりますので、これは拉致の話以前からの話でもあろうと思いますんで、私どもとしては、引き続き努力をいたしたいと思っております。

山根隆治君  
今回の日朝包括協議の中で、本当にとんでもないことを向こうの方で問題提起してきております。脱北者を支援するNPOの活動家の引渡しの要求をされたり、それから強制連行として八百四十万人の方々、それから従軍慰安婦が二十万人だったというふうなことで補償要求されたり、とんでもない話をしているわけでございますけれども、私は、もう本当にこの日本人妻の問題というものについても、やはり拉致と並行させて強くこれからも日朝協議の場で働き掛けていただきたいというふうに思います。
 もう一度、外務大臣の方で決意のほど聞かせてください。


 国務大臣(麻生太郎君)
 今御指摘のありましたように、あの当時、我々の年齢だと、あの当時どれくらい喧伝されたかという記憶のある世代なんですけれども、何となくえらく地上の楽園かのごとき話で、何となくそういうものだと思って行かれたまんま、非常に今言われた差別の問題を含めて飢餓状態とか、いろいろ断片的には私どもも情報が入ってきているところではあるんですけれども。
 いずれにいたしましても、こういった形で一時、三回にわたって帰国されたという、一時帰国みたいな形の例はありますけれども、何となく妙に着飾って、いろいろ当時の状況としては双方いろいろあったんだとは思いますけれども、いずれにいたしましても、本人の希望があれば私どもとしては是非という、帰国を希望されるのであれば是非という思いが私ども強くいたしておりますので、これ人道的見地からも、外務省としては今後とも積極的に継続をして言い続けなければならぬ大事な問題だと思っております。

山根隆治君 
 それでは、続きまして、拉致の問題に移らせていただきたいと思います。
 文芸春秋の三月号で、韓国の元国家安全企画部の高洙吉元捜査官の証言というものが載っておりまして、日本も国際指名手配しました辛光洙容疑者について、直接いろいろな事情聴取、取調べをされたようでありますけれども、その中で大変驚くべき、注目すべき記事がございました。つまり、拉致というのは直接金正日総書記の方から指示されたという、指示を受けたということが書いてあるわけでございます。
 もしこれが事実とすれば、大変な国際問題、もう既に国際問題になっておりますけれども、国家的な犯罪ということにもなるわけでありますけれども、もしそうしたことが事実であったとすれば、これは当然引渡要求というふうな形になってくるかとも考えられるわけでありますけれども、これらの重大な供述に対して、記事に対してどのような御認識をお持ちだか、官房長官の方からお尋ねいたします。

国務大臣(安倍晋三君) 
私はその記事について詳細はよく承知はしていないわけでありますが、いずれにいたしましても、二〇〇二年の九月十七日に小泉総理訪朝した際、金正日委員長として国家としてのかかわりを認め、謝罪をしたわけであります。そういう意味からいえば、国家的犯罪であったのは間違いないと、このように思っておりますし、国家の機関がかかわったのは間違いなかったと、こういうことではないか。
 この問題については、我々、生存者の全員の帰還、そして真相の究明、また実行犯の引渡しを強く求めていっているわけでありまして、日朝間の最大の懸案であり、この解決なくして国交正常化はないと、この考えの下に、これからも粘り強く交渉をしていきたいと、こう考えております。
○山根隆治君 特定失踪者問題調査会というのが御承知のようにございまして、ここは二百五十三名の氏名というものを公表されて、今も情報を集められておられます。そして、その中の三十四名の方については拉致の可能性が極めて高いとされているわけであります。
 政府の認定した方とは別に、そうした多くの方が、民間の調査機関でありますけれども、拉致の可能性が高いと、こうされているわけでありますけれども、これらの方々の救出については、政府としてはどのような対応をされようとしているのか、お尋ねをいたします。

国務大臣(麻生太郎君) 
  いわゆる特定失踪者、通称千番台とかいろんな表現がございますけれども、この特定失踪者、今いろいろ、人数はちょっといろいろ言い方があるんですけれども、一応確率が高いと思われる方が、今、山根先生御指摘になったとおり三十四名ということになっております。
 これまでに全然話が進んでおりませんでしたので、二月の日朝包括並行協議において私どもの方からいわゆる千番台のリストを、三十四名のリストを向こうに提出しております。これを、そして改めて関連情報の提供を求めたというのがあの二月のときの経緯です。これに対して北朝鮮側は、この協議において、リストだけでは確認できないので、もう少し日本側からの関連情報の提供があれば、関連情報の提供があれば特定失踪者の調査は行う旨の回答はいたしております。
 したがいまして、政府としては、いわゆる北京の大使館ルートを通じまして情報提供を早急に行うべく関係者と調整を行っておるんですが、本来情報を出すべき立場にあるのは北朝鮮であってこっちじゃないということが一番のところなんだと思いますけれども。なかなか、これ出すと、何となく危険を感じたり、いろいろ難しいところがありますので、どの程度まで出していいのかはよく、よく御本人というかこちらに残っておられる御家族の方々の了解も得なきゃいかぬというところなんだと思いますので、そこらを打ち合わせの上、きちんと提出させていただきたいと思っております。
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参議院予算委員会での拉致問題質疑記録(2006/3/8)

[調査会NEWS 349](18.3.15)より

■国会で拉致問題について防衛庁長官が初答弁

 邦人保護の問題などでの安倍官房長官の答弁の方がニュースにはなりましたが、3月8日の参議院予算委員会での山根隆治議員(民主)の質問への答弁で、おそらく歴史上初めて、防衛庁長官が拉致問題で答弁を行っています。既に1週間が経過していますが、議事録の決定稿が発表されましたので、少々長くなりますが以下に一部を抜粋します。全文は以下で閲覧できます。
参議院予算委員会議事録


○山根隆治君 北朝鮮が内部崩壊の可能性もなきにしもあらずだろうというふうに思います。そうした混乱の中で邦人をどう救出するかというのは、大変大きな、今から想定をしておかなくてはいけない問題の一つであろうというふうに思います。

 そういう状況を想定する中で、日本におけるそれぞれ、憲法の問題そして法律の問題、制約等もありますけれども、自衛隊としてはどのような対応を考えることができましょうか。

○国務大臣(額賀福志郎君) もうこれは委員御指摘のとおり、御承知のように、自衛隊の活動というのは、権限的に言えば自衛権の発動。自衛権の中のもう一つは集団的自衛権、権利はあるけれども行使はできないというのが政府の見解でありますけれども。もう一つは国際平和協力活動的なことですね。

 今我々が法的にきちっとできることになっておりますのはどういう仕事であるかといいますと、大ざっぱに言って、これはいわゆる本来任務と言われるものですね。これは自衛隊法第三条の任務で規定されているわけでありますが、一つは、日本が直接あるいは間接侵略に対して国民と国家を守るという防衛出動。これが主たる任務でありますが、従たる任務としては、国民保護のための派遣、治安出動、警護出動、海上における警備行動、領空侵犯、災害派遣、地震防災派遣、原子力災害派遣、そのほかまあPKO活動、あるいは今イラクに人道復興支援をしていると。

 法的にきちっと活動が明記された中で自衛隊を活用するということになっておりまして、北朝鮮における拉致された日本人を救出するために自衛権の発動でこれを助けに行くということは、現在の状況では法的に整備されているとは思っておりません。

○山根隆治君 輸送についてはどうでしょうか。

○国務大臣(額賀福志郎君) 輸送については、緊急事態があったときに外務大臣の、在外邦人の救出という意味では、緊急事態の際に外務大臣の要請を受けて、輸送が安全であるという条件の下で我々は考えたいと、考えることができるということであります。最近では、イラクで新聞記者の皆さん方が取材をしておって、日本人の、まあ言ってみればいろんな拉致的な被害に遭っていた当時でございますから、これは外務大臣の要請に応じて新聞記者をイラクからクウェートに運んだということがあります。

○山根隆治君 北朝鮮国内の混乱の中で日本人が確かにおられるということで、その方々が多くが生命の危険があるという場合に日本国としてなし得ることはないんでしょうか。アメリカとの関係においてはどうでしょう。官房長官。

○国務大臣(安倍晋三君) 今委員が御指摘のような状況になったときに北朝鮮にいる拉致被害者あるいは日本人妻の方々をどうすればいいかという問題については、これは我々にとって大きな課題でありまして、これはもう我々もその問題意識を持ってこの問題に臨んでまいるわけであります。その際は、当然、我が国としてできることは限られているわけでありますので、その際、例えば米国、米軍との関係等においての調整ということも必要になってくるかもしれませんし、韓国との調整ということも必要になるかもしれませんが、これについてはずっと今の拉致問題の連絡・調整室、あるいは拉致問題専門幹事会、今また組織の名前は変わりましたが、におきましても問題意識はずっと持っております。

○山根隆治君 先ほど防衛庁長官、額賀長官は、輸送については自衛隊、安全が確保されればということのお話がございました。しかし、緊急事態で一国が崩壊する、あるいは大きな混乱があるというところでは、一〇〇%の安全の保障ということはなかなか現実的には難しいだろうと思います。そこは政治決断であろうと思っておりますけれども、私は様々なやっぱり想定というものをして、それに対応できるような今からやっぱりシミュレーションというものを、北朝鮮におられる日本人をどう救出するかということについては非常に大事な問題でもありますし、緊急性も高いので、是非研究をしていただきたいと思いますけれども、この点について、外務大臣、防衛庁長官、官房長官、それぞれから御見解をお聞かせください。

○国務大臣(麻生太郎君) これはなかなか仮定の問題としてお答えをしにくいところですが、大量のボートピープルが日本海それから海流に乗っていきますと、そのままエンジンがないと日本海のかなり沿岸側の北の方に漂着する、潮流の流れからいくとそういうことになろうと存じますけれども、そういった状況になるといって、流れ着いた人たちに対するいわゆる検疫等、いろんな問題を抱えるんだと思いますが、それに対して、逃亡者として向こうがそれを追うのか、ただただ棄民みたいにして捨てるのかによっても対応が違ってくると思いますんで、ちょっと山根先生、今この段階でどういう対応が外務省として考えておくべきか、ちょっと、いろんな想定はできるんだと思いますけれども、外務省として危機管理等の観点からいろいろなことを政府として考えておかねばならぬ点であろうと存じます。

○国務大臣(額賀福志郎君) これはもう委員も御承知のとおり、在留邦人がいろんな国におりますけれども、この在留邦人を守ってくれるのは当該国がまず第一の責任者であります。だから、そこの国の統治している責任者が日本人を守るべきであるということであります。

 そういうときに日本人を守る主管庁は、我が国においては外務省になります。だから、外務省の要請に応じて自衛隊は対応していくというのが原則でございます。

○国務大臣(安倍晋三君) 委員の御質問は、北朝鮮において例えば国が崩壊の危機に瀕して、また大混乱になったときと、まあそういう無政府的な状況になったときにどう対応するかという御質問なんだろうと、このように思うわけでありますが、これは当然一つの省庁だけでできる問題ではないわけでありまして、米国あるいは韓国との関係、そしてまた自衛隊がどういう対応をできるか等々も含めてですね、これは現在、拉致問題専門幹事会は全省庁が入った組織になっておりますので、そこでもこの問題意識を持ってしっかりと検討をしていかなければいけない。

 例えば、救出等々ということになった場合は、我が国としてできないことであったとしても、向こうにいるかもしれない人の名前ぐらいは最低限把握をしておかなければいけないと、こういうことではないかと思います。

 「在留邦人を守ってくれるのは当該国がまず第一の責任者」という防衛庁長官の答弁には一瞬笑ってしまいましたが、おそらくこれは「拉致被害者に手を出したら全軍挙げて只ではおかないぞ」という恫喝(?)なのでしょう。

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東京連続集会16(8)

話しの花束ぴろんさんによるテキストです。

★質問者1

実はですね、週刊新潮で今月の24日元NHKのワシントン支局長の手嶋さんが講演をしますと言う事で、私早速申し込んだんですけど、まだ返事が14日が締め切りだったもんで来ないんですけど。
そこに書いてあったのは7名の拉致被害者が偽札をやっておると言うような情報もあるんですよ。
そしたら佐藤さん、申し訳ありませんが何らかの形で新潮社の広報部とですね。
・・・(聞き取れず)ちょっとその辺確認をされたら宜しいと思うんですが。

★佐藤勝巳会長

ありがとうございます。
そのように致します。
それもしますし、直接やはり確認も致しましょう。(拍手と笑い)

★質問者2

加納さん、○○と申します。
ご苦労様でした。
(熊本)市長と言うのは、先ほど聞こうと思ったんですけど、増元さんの方から仰られたので、まぁ選挙がらみじゃないか?と言うことでしたけど、イデオロギー的な背景はないんですね?

★加納良寛 熊本救う会代表

九州大学の経済学部の出身の方です。
つまり九州大学の経済学部は有名な左翼の向坂教授ですか?(「はぁ~」と言う声)
九州大学は行って見ればわかりますが、今だに中核とどこかがやりあってます。
立て看板がだ~~っと出ていて、今から30年位前に流行ったなぁと言うくらい、そういう感じが致すほどで。
そこを出ていられますが、大体は保守系の県議会議員でした。

ところが県連の裁定を拒否して、一期後に熊本市長に出ろという裁定だったんですが、それを無視して一期前に出ちゃったもんですから熊本県の県連が割れまして、その当時の現職の三角さんと言う方と幸山市長と割れたんですね。
それで幸山市長はちょっと危ないと言う事で共産党のオルグが、熊本では良く分かるんですが、鹿児島が動いて、鹿児島のオルグがずいぶん熊本に入りまして、そして当選したと言う事であります。
そこで借りがあったのかな?と思います。
監査の勧告を拒否した時も記者会見のとき突然居なくなって、携帯電話をやって遠くから指示を仰いでいたような不審な動きもあったようです。
(会場より「駄目だな、ありゃ」の声、小さな笑い声)

★質問者3

2点あるんですが、横田滋さんが元気な姿を見せて頂いて大変嬉しく思う次第です。
こういう運動をされる方皆さん出来るだけ健康に気をつけてですね。
少なくとも金正日よりは長生きして欲しいと。

後一点課税問題なんですが、来年統一地方選挙がありますね?
そのとき地方議員の方々を巻き込んで、大きな運動を展開すべきだと私は思います。

★佐藤勝巳会長

ありがとうございます。
是非そうしたいと思いますし、それに関して4月の16日から早紀江さん、あの連絡来てませんが全国の県議会の拉致問題の立ち上げをやっている。
(司会より「連絡来ています」)
いつ?(「16日です」の声)16日。
これですね、全国に県議会に拉致議連が出来ましてね。
今いくつくらいあるのかな?
(司会より「今16で熊本が出来て17です」の声)
17。
で、事務局は埼玉がやるはずです。
そこの結成大会に救う会から私に非公式に打診が入っていて、横田会長の方でももちろん行くと思います。

そこでこの県議会の議連の組織の仕方と言うのはいろいろありましてね。
例えば自民党だけと言うところもあるし、超党派っていうのもあるし、それから県議会だけではなくて市段階の議員さんも入れているところとかいろいろございまして。
だけどそこが一つの協議会が全国に出来ますからね。
これは大きな力を発揮すると思います。
課税問題、ですよね?
それから今日は話題になりませんでしたけども、あのしょうもない金剛山とか何とか残ってるわけですよ、歌劇団。
あれ皆ビラを見れば分かりますようにね。
社会主義で一番きれいな素晴らしい国は北朝鮮とか書いてやってますからね。
こんな物に応援団体であるとか、支援団体とか県や市が名前を並べているんですよ。
こんな馬鹿な話は無いんであってね。

それから民族学校と称する物は、いかに金正日将軍が偉い人かと言う個人崇拝教育をやって、いかに日本がけしからんかと言う教育をやってるところにそこへ補助金を出しておるわけですよ。
そんな物ですね。
全部打ち切らなきゃおかしい。(拍手)
そういう事ですね。
そういう状況の中で今年の4月の中旬に、県議会を中心とした全国の議連が組織されると言うのは非常にね。
意義深い事でありますし、それから仰るように統一地方選挙が始まればね。
絶対に拉致の問題やってくれという事になりますから、仰るように頑張ります。(拍手)
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東京連続集会16(4)

『増元照明 家族会事務局長のお話 その2』

本当に在日の方たち、いい方が一杯いらっしゃいます。
私の友人もそうですけども、自分達の国がこういう拉致と言う物をやった事を、非常に恥ずかしいことだし残念に思う方たち本当に大勢いらっしゃる。
そういう方たちと連携していく必要もあるのかなと思ってはいます。

今週末に、有本さんから連絡があったんですけども、神戸の方で在日の集会がありましてそこに20~30人が集まるので、そこに有本さんに来て頂きたいという事でご相談があったようです。
で、私はそういう所であれば、民団系らしいんですけどそういう所に行って有本さんたちに話して貰う。
有本さんたちの気持ちを分かって貰う。
そして考えていっていただく在日の方が本当に増えてそれが手を結ぶようになったら、金正日政権と言うものの崩壊が近くなるのかなと思っています。
日本から行くお金が少なくなればなるほど彼らは困るわけですし、崩壊が早く始まると言う事。
それを非常に望んでいます。

更に今、佐藤会長から後ほど話があると思いますけども、北朝鮮が今一番嫌がっているアメリカの金融制裁。
これに関しては、今日アメリカのシーファーさんとお会いしましたけど、アメリカは拉致問題が全面解決するまでは、今アメリカは6者協議の中で核、それから偽ドルの問題を非常に問題視しているけれど、拉致という、日本人拉致と言うものそれは韓国人拉致を含めてですが。
この拉致問題の明らかな解決が無ければ、全ての問題が解決していないと言うふうに理解すると仰っていますし。
シーファーさんが「今まで聞いた話の中で余りにも酷い話、一番最も酷いストーリーである」と言う事を仰って。
「私が駐日大使でいる限りこの拉致問題の解決に私は協力していくし努力、ベストを尽くしたい」と仰ってました。

早紀江さんも何度も外国の方とお会いして感じるんですが、彼らはおそらく政治家に近い人だからそうかも知れませんが非常に人の心を捉えるのがうまいですし、自分の心を相手に伝えるのが非常に上手いのか、言葉が通じなくても彼らの言ってる事は非常に私たちの心の中に響いてくるんですね。
これが日本の政治家だと本当に美辞麗句は並べるんですけど言葉は分かるんですけど、心に訴える物が殆ど全く無いです。
これが不思議なんですけども、今まで会った外国の方全てが心に伝わる喋り方をします。
そして今日もそうだったんですけど会見の中、皆こちらの方が感動して涙を流すほどのそういう雰囲気がその場に出来上がるわけです。
それが日本の政治家にはそういうものが全く・・・悔しくて涙を流す事はたくさんあるんですけどね。
感動して涙を流す事は殆どないですね。
そこらへんはやはりアメリカの欧米人の、問題に対する彼らの正義感、それが私たちに伝わって来ている。
非常に感動させられた一日でした。

今北朝鮮が向いているのは、何回も言いますがアメリカですから。
そのアメリカが姿勢を崩さない。
口を極めて言っているというのは金正日に対して大きな圧力になると思います。
これがもっとスピードアップしていけば必ずこの拉致問題が解決、金正日が被害者を返すと言う結論になるというのはそんなに遠くないと言うふうには感じていますし、そうなって頂きたいと思っています。

来月、アメリカの公聴会で早紀江さんに行って頂こうとは思っているんですけども、あの、中々ご主人の体調も少し心配なようで、つまりお父さん一人残してアメリカに行くという事に対して非常に心配なさっておられまして。
お父さんの経過次第で、今のところ7割がた行って頂く事になっていて後3割はちょっとまだ分かりません。
それほどまだ横田のお父さんの体調が本調子になっていない部分と、お母さんがお父さんを一人残して行くという事に対し、非常に不安を持っていられるということのようです。

ですから私たちもそれに対して無理強いはしないと思うんですが、やはりアメリカの公聴会。
下院での公聴会、そこで訴えると言うのは大きな意義がありまして、その訴えがやはり母親の声だともっと大きな相手に対して感動を呼ぶので。
私たちはきょうだいですので、やはり親の思いときょうだいの思いとは雲泥の差があると私は感じます。
私の両親の姉に対する思いと、私の姉に対する思い。
私は同じようには考えていますけども、でも実際には両親の姉に対する思いには、全然僕たちの思いもつかない深い物であろうし、それを訴えるのはやはり親の言葉でしか訴えられないと言うのがありまして。

是非行って頂きたいとは思っていますが、後はお父さんに順調に休んで頂いて体調を戻して頂く事を、あとそれと早紀江さんにもなるべく外に出て頂かないでゆっくりと休んで頂く事。
本当は入院したらどうですか?と言ったんですがね、それなら休めるからと。
でも入院したら皆さんが騒いで困るでしょうから、また心が休まらないでしょうし。
なるべく集会とかも出ないで休んで頂く事が良いと思っております。
後は横田家が判断される事ですからお任せしなければなりませんが、来月の公聴会、是非成功させたいと思いますし、私たちも強行軍になりますけども行かなければならないかなと言うふうには、行ってどうにか伝えて来たいと思っております。

先日もう一つ分かりました、ジュネーブで人権委員会がありまして、「そこへ家族会のどなたか来るつもりはあるか?」とメールが入ってましたので、救う会の平田さんと副会長と相談してジュネーブに行く事も今考えています。
この評議会ではパネルディスカッションのような物をやる予定のようでして、「パネラーとして発言するつもりはありますか?」との事でした。
もし出来れば、国連の人権委員会の中でそういう機会を与えられるのであれば行きたいと思います。
それほどの今国際的になって来たこと。
本当に私達が9年間続けて、2001年からアメリカ行ったり国連へ行ったり、ようやくそれが徐々に徐々に広がりつつある事。
これはもう時間はかかりましたけど、ここまで来た事に私たちは非常に感謝しておりますし、それは2002年9月17日以降日本の国民の皆さんの絶大なるご支援があったお陰だと思っております。

まだまだ全ての日本人を取り戻さない限りは拉致問題はとにかく終わりませんし、それまで私はやっていかなければならないと思っています。
ですので皆さんにも私たちと同じ思いで、同じ同胞、1人たりとも日本人を疎かに出来ないという思いで、安倍官房長官の言葉もありますが全ての日本人を救出するまで、全ての拉致被害者を救出するまで北朝鮮の悪と言うものと対峙して、そして一緒に戦って頂きたいと思っております。
よろしくお願いします。(拍手)

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東京連続集会16(5)

『松尾秀雄 茨城救う会代表のお話』

★司会平田氏

お手元に3月8日のメールニュースが配られております。
茨城では4つの市に総連の施設があるんですが、一応全部減免をしないという事になりました。
救う会茨城の松尾代表が来ておられますので、ちょっと報告をお願いします。

★松尾秀雄 茨城救う会代表
Matsuo
松尾です。
メールニュースを見て貰ったかも分かりませんが、朝鮮総連への課税問題。
先ほど熊本の加納代表が言われたように、平成15年6月の救う会の幹事会で決まりまして。
水戸の方はそれ以前5月の末から・・・・・・(聞き取れず)の方から水戸市の方に申し入れておりまして、6月30日付で市の方の情報開示の書類を見ましたら6月の6日付で、情報開示で減免しておったと返事を頂きまして。

あと茨城の場合は水戸市を県本部としまして日立、それと土浦、それと今ここに本橋(隆一)幹事がおりますが下妻、一本部3支部になっております。

平成15年6月13日に、まず茨城県朝鮮総連茨城本部、土浦支部が減免ということになりまして。
県本部の所在地であります水戸市減免取り消し。
その次7月の5日に日立市の支部が減免取り消し。
いうことでこの間の3月8日の救う会全国協議会メールニュースに載ってます。
今回下妻市で、全県、言葉は悪いですが網をかけたと言う状況になっております。
それにつきまして救う会茨城メンバーの方々のご協力、そして県民の皆さんのご協力、それと市の当局者のご協力を頂きましてこういう結果になりました。

ところが残念なのは去年の6月ですが、水戸市が平成15年の6月30日に課税しまして去年平成17年で、もう2年になるわけです。
課税をした時に一般市民の方に対しても固定資産税の徴税、いわゆる集金と言えばいいんですか、まぁ取立てですね。
取立ての方は2年ほど猶予を見ておると、いう事を聞いておりまして、2年過ぎればすぐ差し押さえをやっていくと。
地方税法においては督促状のほぼ10日後に差し押さえが出来るそうです。
ですから東京都知事の石原慎太郎さんが文京区の朝鮮総連関係施設に課税してます。
競売を申し立てましたが、決して英断ではなくて地方税法に当たり前に載っておった事であるという事なわけですね。

それと後一つ去年の今、話途中になりましたが、去年6月30日に嘆願書、これ増元さんにも同席してもらったんですけども、水戸市の方に渡しまして。
ところがこれ、実際恥ずかしい話なんですが。
課税はしましたが2年以上経っておりますが、まだ水戸市は徴税しておりません。
今日の事がありましたので今月の2週間ほど前に市長を尋ねまして、「いかがですか?」と聞いたところ、財務長とかみんな市長が呼んでくれまして聞いたところ、プライバシーの関係でハッキリせんわけです。
プライバシーの事もありますので、払ったか払ってないか言えませんと。

言う事で、すぐ法務局へ行きまして謄本を調べましたら何もまだ・・・・(聞き取れず)化してるとも何も言ってないと言うことですから徴税はされていません。
救う会茨城で全県を網かけたと言いましても、今回もまた下妻の方で課税して頂きましたけど、今度は徴税の戦いが始まっております。
課税して今度は取立てと言うのは行政はいかに考えておられるか?と言うことです。

それと後一つ総連の・・・(聞き取れず)ちょっと追加したいんですが。
ご存知かと思いますが1994年、政府の方針で朝鮮総連に対して平成6年・1994年に破壊活動防止法、いわゆる破防法。
これオウム(真理教)にも適用されませんでしたが、解散指定を検討しておるということで公安調査庁に聞きましたら、まだ継続して検討している状態だそうです。
破防法の適用団体です。
一応すみませんが、話は一杯にいたします。(拍手)

★司会 平田氏

徴税決定をしてもですね、知らん顔して払わないと言うのがこれから続くんです。
これに対してどうするのか?と言うのが新たな問題があるという事で、茨城だけでなくて今後もですね。
そういう問題が広がっていく可能性があります。
それではいろんな所で適正化に関る話がありましたので、救う会で佐藤会長にこれから一つお願いします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
参考リンク

★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2006.03.08)
http://www.sukuukai.jp/houkoku/log/200603/20060308.htm
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2006年3月15日 (水)

東京連続集会15(6)

『増元照明 家族会事務局長のお話 その2』

今北朝鮮との正式なパイプは外務省しかないそうです。
向こうもこの一本で今来ているという事でね、向こうもこの協議を続けたいと言う意向はあるというふうには感じていられるそうです。
飯を食うのもいいですけど、飯を食ってる間に次の協議の日程を決めたんですか?開催日を決めたんですか?と聞いたら、「こちらサイドからお願いすると弱みと取られてしまう」
「日本が焦っていると取られてしまうので、私たちからそういう決めると言う事は出来ないんです」と。
でもそうだったら、日朝協議1月までに行われると言われていたのに、2月の10日前になってしまった。
じゃあ次、2月中は当然出来ないでしょうし3月も駄目だと4月になるんですよ?
4月になったら春になるんですよ?と、そしたら今年中に被害者取り戻せないじゃないですか。

せめてこちらサイドから要請するんではなくて、次の開催はせめて期限切っていつまでに回答持ってきて、日朝協議持たないんだったら、それ以降粛々とやるからなと、それくらい言ってくれても良かったんじゃないですか?と、私のあの時の気持ちであったし、梅田さんにはそう言っておきました。
国民の皆さん、大多数の皆さんはそう思っていると思ってますのでそれだけは言って置きますけども、これからはどうなるか分かりません。
ただ、先ほど言ったように梅田参事官、非常に情のある方であるしキッチリとした方であるのは間違いの無い様ですので、日朝協議の場で最悪の事は起きないというふうには思っています。

後は小泉さんがどうやって決断するか?
どうやって見極めるか?
それだけの問題です。
で、昨年末に安倍さんが官房長官になってから、非常に我が国が北朝鮮に対する制裁って言うか、厳しい締め付けをある箇所ある箇所で結構やってます。
先ほど言ったようにRCCの再生機構の朝鮮総連に対するお金の返済命令とか、KEDOの500億円を北朝鮮に返せとか、今まで言わなかった事を言っているし、更にマカオの銀行に対する日本の金融制裁もかけている。
アメリカの連中と連携は上手くやってるんでしょうけど、ただこれは核の問題ではなくて核の問題もそうなんですが、結局北朝鮮の偽ドル札の問題で制裁をするわけですから、日本は拉致の問題を看板にして制裁をやるべきではないかと私は思うんですが。

国家の意思としてやってもらいたいと言うのが私たちの気持ちですし、効果有る無しと言うのは、もう効果有る無しではなくてやはり国として怒る、怒ってかけるのがまず道義的声明となっていくというか、当たり前の事です。
そういう圧力、拉致問題を看板にして制裁をひとつはかけていく。
一番良いのは万景峰号を止める事なんですけども、是非あれだけは止めて頂きたいと思っています。
今年また4月から入港するようですので新潟までまた日参しなければならない。
ちょっと体が、私は大丈夫なんですけど、ちょっと大変なもんですからそれだけは止めて頂きたいと言うのが気持ちです。

今年4月にはアメリカでまた公聴会が開かれると言う事ですよね。
家族会のメンバーで何人かで行くつもりです。
ワシントンにも拉致連絡会と言うのが出来まして、アメリカ在住の日本人を中心にこの拉致問題をアメリカ国内に訴える事をやられているようですから、そのイベントにも参加できれば私自身が参加しようかなと思っています。
そうやって国際社会に訴える事が、北朝鮮がたくさん嫌がっていることらしいですので。
先日、先ほど代表が仰ったように日本の世論を気にしていると言う事で、日本が制裁をどんどんどんどん、金融制裁のように厳しい政策を取っていく。
常に世界にこの問題を広げて、それを北のイメージそして北のプライドを傷付けていく事を非常に、梅田さんが言っていたがその事を気にしていたと言います。
それでは私たちはかえってどんどんどんどん出て行って、北のイメージとかプライドをズダズダにしていかなければならないだろうと思いますが。

ただ、北のプライドと言うふうに皆さん良く言葉を聞かれると思います。
朝鮮の人たちと言うのはプライドの高い人たちですから、そのプライドを傷つけないように。
そのプライドを傷つけちゃうと本当に厳しい戦いになる可能性がある。
それは避けて、プライドを傷つけないように下手に出ましょうというのを良く聞きますけど、北の人たちにプライドがあって、じゃあ私たち日本人にはプライドはないのか?と言うことですね。
私たちは私たちとして少しはプライドを持っているじゃないですか。
国民を拉致されて何もしないと言うそんなプライドのない国であって良いのか?という、(「そうだ!」の声)事なんですよ。(拍手)
それだけは皆さんに・・・(拍手で聞き取れず)北のプライドを考えるんだったら、まず日本のプライドをまず考えようよと。

そうやってこの拉致問題を解決する方向に持って行って頂きたいと言うのが、本当に私個人的な事です。
姉なんか52、今年53になりますけど、体は大丈夫だと思うんですけど丈夫な方だと思いますから、耐えてもらえているとは思うんですが、それでもね。
北朝鮮のこんな状況で20数年間、寿命がやはり日本の温暖な気候と違って、豊かなエネルギーそれから食料の中で生きてるのとは全然寿命が違ってくると思うんですよ。
寿命が縮む思いと言うのがありますけども、あれ実際にあると思いますけど、恐怖とかそういうストレスの中で生きてると人間の寿命と言うのはどんどんどんどん無くなって行くと思うんです。
で、北朝鮮の今の平均寿命で60くらいと言う話を今聞いていますけども、あと7年、8年くらいしかない。
日本に戻ってくればまた少しは伸びていくと思いますが、それでも縮まった寿命を早く取り戻していかないと彼らの後半の人生、非常に短い物になってしまうし。
24年間、日本で貧乏しながらも楽しく暮らしきましたが、27年向こうで厳しい、日本にいるよりも長い年月向こうで暮らしているんです。
その事を考えると、何をいつまでも北朝鮮の交渉に付き合っていなければならないのか。
本当に机を蹴って帰って来て欲しいし、そうやって北に厳しい姿勢を見せなければ交渉自体が上手く行かないだろうと言うのが私たちの気持ちです。

今、家族会が圧力団体になっているのではないか?と言われているそうですが、本当に圧力をかけられる団体だったらそうなってみたいですね。
それだけの力を持って小泉さんの政策に対して大きな影響力があるんだったら、私はなっても良いですよと言うふうに思いますけども。
私たちは普通の事を言ってるだけで、家族を取り戻すために日本として当たり前の事をやってくださいと言ってるだけで、それを圧力団体と捕らえる方がおかしいですよね。
本当に。(拍手)

実際に言ってる事は確かにきつい事なのかもしれないし、一般の人たちにとって私達が経済制裁しろとか言うのは、一部の極右勢力と手をつないでやっていると言うふうに思われがちの人もいるのかもしれませんけども。
でも私たちは9年間の闘いの中でも、今はこれしかないだろうと言うその思いで経済制裁の発動を。
政府の方たちが、小泉さんが次の具体的ステップの前に経済制裁の発動の前にこれをやってこうやってそして今年中に解決させますからと言う具体的な道筋をつけてくれたら、私たちにもそれならそれでお願いしますと言ってだまって経済制裁の発動なんか言いません。
そのほうが良いと思ったら、それに代わる代案があるなら示して頂きたい。
それを示して頂けないから私達が救う会が考えて、私たちもそれに同意する経済制裁の発動しかないだろうと、今思ってるわけです。
それを圧力として捉えられるのは残念ですが。

ただ先ほどもちょっと取材を受けて言ってみたんですけども、確かに北朝鮮が暴発する恐れはありますし、それは私は(ミサイルを)撃たないとは思いますが。
それの責任をじゃあどうするのか、私たちも考える事はあるんです。
本当に北は撃たないのか?
じゃあ撃ったらどうなるのか?
でもそれを、そうですね。
それを考えたら、本当にこのままで良いのか?
前にも言いましたけど、本当に北のミサイルが怖いから何も言えないような状況で良いのか?と言う。
何も言わないのか?
北がミサイルを撃つからといって九州を割譲するのか?
そのうち北海道もやれと言われてミサイルが怖いからやれというのか?
それはないだろう、と言うのが私の考えです。
そんな事をしたらこの国は国でなくなってしまいますし。
でも、普通の方たちの中でね、そういうふうに考える人たちもいるらしいんですよ。

先日志方さんて言う帝京大学の教授とご一緒になりましてお話を聞いたんですが、あの方北海道方面の総監、一番偉い時に、北海道の某横道って言う知事がいたんですけど、(笑い声)食事会を自衛隊の幹部とした。
「志方さん、あんたたちが北海道にいるから戦争が起きるから、あんたたちは北海道から出て行ってください」って言ったらしいです。
で、志方さん何を言ったか。
「私は日本の国のために働いているのであって、あなたのために働いているわけでは有りませんよ」というふうに、ちょっと切れかかったみたいですけど、そう仰ったそうです。
でも当時は冷戦構造だったですかね?崩壊したかどうか分からないけど。
「ソ連が攻めてきたら、あなた達がいるから戦争が起きるじゃないか。戦争が起きない為には、あなた達がいなければソ連がすんなり北海道を占領して、戦争がなくて終わるんです」
とマジで言ったらしいですよ?(笑い声)
私はそれを聞いてちょっと呆れてしまいましたけど、(笑い声)志方さんそのときに何を言ったか?
「でも、ソ連は共産主義ですから、まず占領してあなた達を連行して帰る。殺してしまいますよ」と。
「それは困るね」と仰ったそうですけど。

そういう所まで考えていない人たちが責任者でいると言う事。
そして民主党のグループを作っていらっしゃるわけですから、これは怖い事だなぁと思います。
こういう方たちも、でもいることはいるんです、ハッキリ言って。
そういう方たちにどうやって説明していけるのか?というふうに僕は思ってしまうんですが、私がこうやって経済制裁の発動って言うのも、そういうことをしたらミサイルが飛んでくるとかそういう事で怖がってしまったら、どうしようもないんだろうなと。
説明のしようがないんだろうなと言う、その点ではちょっと行き詰ってしまいますが。

今本当に言っておかなければならないのは、これが当たり前の家族の気持ちであり、家族を取り戻して欲しいと言うこれは人間として当たり前のことではないですか。
そして国は当たり前のことに、国民を護っていくのが国家なんですから。
国民が北朝鮮に連れ去られたらそれを取り戻すと言うのが当たり前の国ではないんですか?と言う事を言うしかないのでは。
そのために私たちはお願いしているのであって、政府にそのために真摯に動いて頂きたいと言うふうに思っています。
これは全ての国民の皆さんに分かって貰うのは、中々難しいんだろうなぁと言うのも実感です。

今年4月、まだ時間ありますか?
今年の4月までには、これは救う会の会長が仰ったんですが、アメリカが本気になって来たと。
マカオに対する金融制裁、アメリカは4月春くらいまでに金正日政権をどうにか排除しようという、その覚悟を持って来ているのではないか?と。
ですから今年1年、今年の春までに大きな何かあるだろうと言うのが、予想です。
その中で日本と連携しているんでしょう。
安倍さんが官房長官にいる間は上手くいくと思いますが。
それがもうひとつ親北派の動きと一緒にどうなるか?は今非常に攻めぎあってる状況だと思います。
アメリカの後ろ盾、アメリカの強い意思が働いたら、北朝鮮と言う小さな国が崩壊と言う方向に向かっていくでしょうし。
中国も金正日の首を挿げ替えて済むのであれば、その方向に行くのかもしれませんが。
我々は今年の4月にはるかに大きな動きがあるかも知れないので、その日を待ち望みながら皆さんと戦っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。(拍手)

話の花束ぴろんさんの労作です。

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2006年3月14日 (火)

東京連続集会15(5)

『増元照明 家族会事務局長のお話 その1』
0000689m

こんばんは。(「こんばんは」の声)
代表、副代表が遠慮がちにしゃべられて時間がずいぶん余ってますので(笑い声)、私は思いっきり言いたいことを言わせて頂きます。

まずこの今自民党の拉致問題対策本部長の会合があったと書かれてありますけど、やらないよりいいんですけど、ただ遅いんじゃないか?と言うのが非常に私の実感です。
私達はすでに2000年から経済制裁を求めている。
拉致問題の解決をするために経済制裁して圧力を加えるしかないだろうというのが2000年から救う会が言い始めた、ですよね?2000年ですよね?(控え席の方に同意を求める)

そのときに自民党の国会議員でも民主党の国会議員でも拉致問題が重要な問題だと感じていたら、当然北朝鮮への制裁のシュミレーションチームを作らなきゃいけなかったんですが、自民党が作ったのは結局2002年の9・17以降です。
ですからそれからですね、3年半になろうとしているこの状況の中で、ようやく経済制裁の発動を義務付ける事を盛り込んだ北朝鮮人権法案の骨子を了承し今国会提出。
ちょっと遅いんじゃないんですか?と言うのが実感です。

できれば昨年の通常国会でこの法案を出して欲しかったですね。
それから一昨年の12月24日に細田官房長官が、「迅速かつ誠意ある対応がなければ厳しい対応を取らざるを得ない」と言ったわけですから。
あの時に横田めぐみちゃんの骨と称する偽物の骨を掴まされるわ調査結果はデタラメだわ、国民の皆様が怒りに怒っていて、そして細田官房長官があのような談話を出さざるを得ない状況で。
で、翌年の通常国会でこの法案を出しておけばまず通ったんではないか?と私は思いますけども。
それからまた1年過ぎてしまった。
去年1年はとにかく郵政郵政で小泉さんにしてやられてしまいましたけど、郵政の中に隠れてしまったということです。

ただ、佐藤会長も仰ってましたけども一昨年の12月24日に官房長官がああいう談話をしたのにも拘らず、一年以上も日本政府は厳しい対応を表面的に取っていないと言う事は、北朝鮮にどういうメッセージを与えるか。
まぁ当然皆さんお分かりですよね?
やるぞやるぞと言って何もやらなければ、あいつはやらないんだと言う安心感を持たせるだけなんです。
一年以上も前に官房長官の談話で厳しい対応を取ると言っていながら、向こうは迅速にも対応していないし誠意ある対応もしていないと言うは当然分かっているでしょうしね。
それでも日本政府はなんら制裁に対して何もしないし、何も実際の動きをしないと言う事は、もう大丈夫だと言う安心感を与えてしまうと言うのが現状だと思います。
ですから昨年の末から今年の初めにかけての日朝協議でもあのような態度に来ている訳で。
結局なめられているなぁと言うのが非常に、日本の皆さん、私たちでなくても皆さんもそうだと思います。
余りにもなめた対応をして来ていると言う。

辛光洙と言う人物の拉致が大きく報道されるようになって当然引渡し、金世鎬(キム・セホ)もそうですが前々から引渡しは求めているんですが。
引渡しを求めたら今度は「NGOの人間を引き渡せ」と。
あの中に救う会の人間が入ってないのが非常に残念なんですけど(笑い声)、それだけ救う会の活動が認められてないのかな?と。(笑い声)
本当は佐藤会長とか西岡さんなんかの名前が告げられて欲しい。(笑い声)
全くそれが無くて山田文明さんとか李英和さんとか、そういう方たちの名前が出てくる。
もうちょっと頑張って圧力かけて。
あの二人はさすがにこういう事は出来ないかもしれませんけども。
でもね、救う会とか出てももいいのかな?と。
荒木さんは特定失踪者調査会の名前で名指しで批判された時に、非常に光栄だと仰ってましたけど。
ああいう北朝鮮の金正日政権と言うのは、悪口を言われるくらいの政治家でないと駄目だという事を。
それぐらいで活動しなければいけないんだろうなと思ってます。

先ほど言ったように辛光洙が昨年の末から非常に言われておりますけども、あれも情報と言うのが私たちが聞いている限りは、昨年末に本人から事情聴取した結果らしいです。
横田めぐみちゃんの拉致に関与したと言うのは、曽我ひとみさんが一昨年に横田家に言ってあったようですけども、地村さんやそれから蓮池さんたちの拉致の実行犯として名前の上がっている彼らに関しては、昨年末に日本政府があらためて問いただして、・・・(聞き取れず)したあれらしいです。
ですから私たちには殆どそういう話は来ておりませんし、ただ何で昨年末なんだ?と言うことなんですね。
もっと早くに言ってもらっても良かったんではなかったか?と思うんですけども。
忘れていたということなのでしょうか?
それが良く分からないし。

辛光洙の情報の出方に対してある説があって、それは辛光洙1人に全ての責任をおっかぶせて、そしてそれで幕引きを引こうとしているんではないかと言う説と。
それではなくて日朝国交正常化のハードルを上げたい、厳しく追求する為にと言う説があるんですが。
それにしても警察からリークされていなかった報道の皆さんが直接被害者の方に声を聞きたい、というのも良く聞くので。
出来れば私は直接、単独インタビューは出来ないかもしれませんけど記者会見は開いて頂いて、報道の人の前ではっきりと言って頂きたいと思います。
そうしないと憶測ばっかりで、本当に私たちも分からないし、国民の皆さんも分からないでしょうから、せめて記者会見くらいは開いて頂きたいなと言うのが辛光洙報道に対する私の感想です。

いまだに出来ないらしいんですが、報道各社が自主規制をしていると言う所があるようで、今救う会・家族会では子どもたちが帰ってきた以上、私たちに報道規制をする立場ではないですよね?
実質的には始めてるんですが報道の方で大分規制されているようですね。
帰国された方たちの方から子どもたちをそっとしておきたいという気持ちがあるようです。
でも帰ってこられている本人が記者会見をされてもいいのではないか?
特に新しい情報が出たという話ですので、それが真実なのかどうなのか?と言う事も警察のリークと言うだけではなくて、警察情報として出て来てもそれが真実なのかどうかが皆さんにもはっきり分からないでしょうし。
だからそれはやって頂ければありがたいと言うふうには思っております。

それと、日朝交渉ですよね?
日朝交渉も、何でこんなに日朝交渉何回も何回も続けるんだ?と言う思いがずっとおります。
実際3年半に近いですから、その間また同じような事をやらなければいけないのか?のがあるんです。
昨年末に斎木審議官からお伺いした内容では、とにかく北朝鮮がこのままだとテーブルに着かないから日朝国交正常化と言う北朝鮮が乗りやすい話を議題に乗せて、当然拉致と言うのをやりますけど拉致が解決しなければ国交正常化なんか出来ないのは常に言いますから、絶対に拉致を棚上げする事はありませんからということで、日朝包括並行協議と言うものに合意されたそうですけど。

私はあの時にも言いましたが絶対にそれやっちゃいけない事ではないか?と。
せっかく9.17で金正日が拉致を認めて、ようやく僕たちのそれまでの活動が国民の皆さんに訴えてきて、殆どの人たちがまだ半信半疑の中、政府は出口を一緒にしようと言うところだったのを、ようやく金正日が拉致を認めることによって入り口論に持っていったんですよね。
すなわち、国交正常化の交渉をする前に拉致問題を解決をしなければならないと言う、そういう国民の声を高まる所まで行ってたらですね。
大半の人は日朝国交正常化は拉致問題が解決してからと思ってたと思うんですけど、これを相手をテーブルに着かせるためとかそういうのは、なぜこちらが譲歩しなければならないんだ?と。
こちらが譲歩して相手をテーブルに乗せたとしても結局譲歩したと言う点が残るので、北朝鮮のペースと言うのは変わらない。
北朝鮮政府がどうしても交渉したいと言うところまで持っていかなければいけないのに、またそうやってこちら側が譲歩したような形になって後ろに戻っていったと言うのが非常に私は残念でならないです。

その点だけは斎木さんには申し上げて置きましたけど、ただ斎木さんも一年以上日朝協議が行われない事を非常に苦々しく思っていらっしゃってますし。
アメリカの公使に出られる事は昨年の秋ぐらいにすでに決まって、内定は出ていなかったらしいですけど、殆どマスコミ人事って言う奴ですか?
そういう事で保留も考えておられたようで、日朝協議の道筋だけはつけたいと言う事は思ってらっしゃったでしょうし。
それから後任になる方、今の外務省のやり方に対しては非常に自信を持っているそうです。

確かに一昨年の末から外務省が谷地さんになって日本政府の姿勢が変わってますから。
それまでは先ほど飯塚副代表が仰ったように真相究明、信頼できる情報をよこしなさいと、そういう姿勢でしたけども、ようやく一昨年の末になってから「生存者が居るはずだから返せ」と言い始めたんですね。
それ以降外務省の谷地さん、それから日朝審議官、そのラインは「生存者を返せ」と「生存者がいる」と言う前提で、向こうと交渉すると言う全部変わってきましたから。
その流れの中で斎木さんはおそらく日本政府の姿勢はおそらく揺ぎ無いものであるし、自分がいなくなっても日朝協議の場で必ず自分の後輩がやってくれるだろうと言う事を仰っておりました。
そして信じてくださいとあの人は目を見て、私たちは外務省で一番信頼できる斎木さんの言う事を信頼したわけですけども。

今回日朝協議で拉致問題の担当になる梅田参事官、この方はご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、西村眞悟議員の5年後輩で救う会島田(洋一)副会長の3年先輩です。
同じ寮で暮らしていた。
よく学生時代から人物的に知っている人です。
西村先生に先の議連の総会でお会いした時に梅田さんの事が出たんですけども、帰りがけに西村さんは「あいつはええ奴や」って言いましてね。(笑い声)
「あいつはええ奴や」
外務省の確か人事課長をやってらした時に、「村山のバンドンの発言、あれに対して涙を流しながら悔しがっていた、そういう奴や」
「だからまず間違いはないだろう」と、「少しネジ巻かないかんな」ってそう言ってましたけど。
関西弁で非常にやわらかく喋られるんですけど、迫力には多少欠けるんですけど、気持ちは強い方です。
のようです。
多分強いと思います。(笑い声)

更に強いだけではなくて情があるというのを非常に感じているんです。
日朝協議、私たち先週でしたか?
帰ってこられてすぐ説明を開いて頂きました。
その中で北朝鮮の反論、そして北朝鮮の気にしている事を言っている時に、日本の世論を非常に気にしていると。
そして北朝鮮の金哲虎(キムチョルホ)が言ってた事は「今日本では拉致問題の関心が非常に薄くなったんではないですか?」
「記者からの質問も大分少なくなりましたし、新潟での写真展でも2000人しか集まらなかった」と言ったので、たまたま梅田さんはそのことに関して「私は新潟に出張で行く事がありまして写真展も見た」と仰られて、そのときに声を詰まらせたんです。
なぜ詰まらせたか?
それは写真展のめぐみちゃんの写真を見てやはり感じる物が、私たちと同じ血が流れているのは当然感じる事なんですけど、ただ外務省の官僚がですね。
私たちに説明する時にちょっと涙ぐんだ、そういう所を見てますと情にも厚い方だというのは分かりました。
その気持ちを忘れない限りは全ての拉致被害者のために頑張ってくれるというふうには思っています。

外務省は一生懸命やってても結局はあれで終わるんです。
それはなぜかと言うと政治家が決断をしないからです。
政治家が決断してもうちょっと圧力をかけてれば、今回の協議に関してもちょっと違う物になっていた可能性はあると。
結局今回の協議ずっと今までと同じように何ら制裁の発動もしないですし、それをするという姿勢すら見せていない。
小泉総理は対話と圧力しか言わない。
小泉総理の下では結局先ほど言ったように、官房長官があんな事を言っても結局何もやらないのだから、何もしないだろうと言う姿勢で来るわけです。
その中でやっても今回はじめての新任の金哲虎(キムチョルホ)それから梅田参事官、それから原口(幸市)大使、宋日昊(ソンイルホ)という、変な奴が大使になってしまう。
その中で顔合わせだけだろうと、今回の1月の日朝協議だった。

顔合わせの前提だとしてもやる事だけはやって頂かなければならないと思っていたんですが、20時間の内11時間は拉致問題のことについて話し合ったそうです。
そして最初の拉致問題の懸案事項に関する協議、第一回目の協議の時に何をやったかと言うと日本政府が一昨年に出した調査結果ですね。
調査の精査結果、ひとりひとりについての疑問点、それをいちいち一人ずつ言って相手にぶつけたそうです。
向こうは彼らの言い分も、横田めぐみちゃんの骨も偽物だと言ってるけれど、そんな事は信じられないし。
それに対する疑義も言ってそういうんだったら返せと言ってるから、誰に返すんだ?遺族に返すのか?じゃあ遺族は分かってるんだろうな?と僕は思うんですが。
そこで聞いてくれれば、遺族は誰ですか?
そしたら金哲虎(キムチョルホ)も言うんじゃないでしょうかね?
ちょっともうちょっと突込みが足りないと私は思うんですが。

それにしてもですね。
同じ、もう一年間、一昨年の11月に出した精査結果を北朝鮮には突きつけて、去年の一年間に北京でも何回も言ってるのに、何回も向こうからの返事もあったはずです。
だから今年初めの協議に顔合わせとは言え、同じ事を繰り返して欲しくなかったと言うのを申し上げました。
でもそれに対して明確な答えはなかった。
更にこのような拉致問題の懸案に何も出てこないし、言葉は悪いんですけどむちゃくちゃな事を言ってきてよくぞ皆さん、食事をする気になりましたね?と。(笑い声)
私だったら食事など出来ませんよと申し上げたら、梅田さんは外交官ですから。
外交と言うのは正式の協議の場で相手にぶつけてこれは一応正式の協議の場ですけども、食事をしたりとかコーヒーを飲んだりとかそういう時に相手の本音を聞きだすのも外交なんだと。

当然向こうの交渉団の中で事前に行って良いのか悪いのかと言う話もされた、行かない方が良いんじゃないの?と言う話もされたそうです。
でも外交の結局そういう所で本音を聞きだす。
ですから飯を食べる時には必ずカウンターパートの隣で話を聞いて相手の本音を聞きだそうとしたと言うのがあったそうですが、こっちから言わせるとあんな人間に本音なんかあるのかな?と思いますけども。
もう見極める必要が、ここまで3年半もすりゃ見極めなければならないでしょうし。
宋日昊(ソンイルホ)、彼らが来ていたって彼らに決定権は無いわけですから彼らの正式の場で言ってる事が彼らの本音であると判断して欲しかったですけども。
それは外交手腕、次の協議までの流れを崩したくないと言うことがあるようです。

・・・その2に続く・・・

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2006年3月13日 (月)

東京連続集会15(4)

『飯塚繁雄 家族会副代表のお話』0000688m
 

皆さんこんばんは。(「こんばんは」の声)
いつもながらこの問題に深いご理解と応援を賜りましてありがとうございます。

今日は金正日の誕生日なんですけども(笑い声)、明日2月17日はですね。
田口八重子の長男の耕一郎が29歳になります。(お~と言う声)
彼が一歳のときに別れた母親が未だに帰って来ない。
差し引き28年も会ってないんですね。
本人は母の顔を直に覚えてはいないんですけど、そういう事を考えると物凄い長い時間が経ってしまったと言う気がします。

私自身もなんでこんなに被害者の家族がこうして動かなきゃいけないのか?
政府が、あなたたち家でじっと待っていてくださいと、責任持って取り返しますよと言ってくれればですね。
非常に心が休まるんですけどもそれも見えない。
かといってこのままじっとしているわけには行きませんので、皆さんとともにあらゆる活動をして政府を動かして、更に北朝鮮に刺激を与えて早くこの問題解決したいなと、常々思うこの頃です。

この問題もこんなにクローズアップされて日本の重要問題・重要課題となったのも、やはり皆さんの国民の声がかなりの比率で高まって来たと。
しかもこの問題ただの拉致ではなくて日本を立て直すという、非常に日本の将来の鍵を握る事件で課題でもあると、言うふうに私も考えております。

その中で日朝交渉は細い糸で今つながっていますけど、先日の報告の中でもですね。
いろいろ感じた事は、確かに3点セットで核・ミサイルの問題、拉致の問題、それから日朝正常化の問題、並行してやるんだという形になっておりますけども、そうは言ってもですね。
やはり拉致の問題が解決しなければ他の問題に入れないはずなんですね。
それを並行してやるって言うのはある意味危険性があると。
拉致の問題も今やってますよと。
だから早く日朝正常化交渉で日本の支援なり賠償が欲しいと。
そっちに先に行く恐れがあると言うのが私の心配なんですね。

政府の交渉団につきましては「拉致問題の解決なくして他の問題はない」と、はっきりと今回も強く言って頂いていますし、日本もあるいは日本の国民も相当怒っていると。
生半可な回答では出ないと言う強い態度でやってはおりますけども、向こうは相変わらずの強かさで何とかごまかそうと言う事では、一応話は聞いていますという。
それが誠実な態度を取っていますと宣伝しているんですね。
従ってそれをある程度回避しながら早い所日朝正常化をしようと言うのが狙いじゃないかと私は感じております。
ですからやわな対話ではこの問題絶対に解決しないなと、言うのはハッキリしている訳ですね。
やっぱり日本の強い態度を示して、本当に怒っているんだと言う事を示して、実際に制裁なりを発動して形も意気込みも北に押付けて知らしめて、向こうが「ごめんなさい」と「じゃあ全部返します」と言う形にしない限り、多分この問題はずるずる行くんじゃないかと。

対話と言ってもですね。
今の形は対話なのかもしれませんけど、何が対話で何が圧力かと言う事がいつも疑問が付くわけです。
そういう中で北が未だに拉致は解決済みと言うし姿勢を崩しませんし、それから大韓航空機の話も未だにあれは北のせいではないと、要するに北は関知しないと言う感じですし。
それから今まで報告した北の内容も、全く撤回していないし。
この3つの大きな点を完全に180度ひっくり返さない限り、この解決は見えてこないし有り得ないと。
と言うことは物凄いインパクトがいるはずなんですね。

ですから今日、たまたま機会があって政府にタイミングを見て圧力をかける、制裁をかけるという事を言ってますけども、そのタイミングとはいったいどんな場面なのか?
それも今ハッキリは言っておりませんですね。
様子を見るとか、交渉の経過を見るとか言ってはおりますけど、なかなかそこまで踏ん切りがつかないのが今の現状です。

そういう事ではですね。
一応政府の報告書の中でとにかく生きてる拉致被害者を返せ。
真相究明をはっきりと報告せよ。
それから辛光洙を引き渡せと。
言うふうな事を言っておりますけども、言葉のニュアンスが、私に言わせますとですね。
生きてる被害者を返せ、当然なんですけども、死んでる者は返せないと言う風にも取られるし。
それから真相究明と言うのは亡くなっている、要するに死んだと言う証拠を出せというようにも聞こえるし。
我々としては全員生きているんだと、いう気持ちで交渉を進めてもらいたいしそういう形で活動もしているわけですから、真相究明なんて後でもいいんですね。
日本人の拉致事件全て解決して、なんでこういう事件が起こったのか?と言うのは後でも出来るわけです。
とにかく今は細かい事はすでに究明済み、北が言っている話は全て嘘だということも分かっていますし、それを考えると全員生きているという事につながるんですけども。
とにかく拉致した人間を全員返せと言う大上段に構えた要求をしていかない限り、のらりくらりとかわされる恐れがあると感じています。

それには我々がいつも訴えている北に対する制裁、経済制裁もあればそのほかに制裁の方法もいろいろあると思います。
もちろんこれはあくまでも手段であって目的ではないわけですから、それをこういう時期にあるいは北の今の状況あるいは態度、環境、あるいは国際状況も見ながらどういうタイミングでそれを出すのが一番いいのか?
それもどれだけ早く出せるか?
言う事を早く突き止めながら考えながらやって頂かないと、また今回の交渉のように交渉はしたけども結果は全然何もないと、言うのがまた続くんではないか?という心配があります。

それと簡単にこれがさっき言ったように180度変換して全て返すという事になれば別なんですけども、多分そういう簡単な事にはならない。
しからばどういう形で日本人を救出するのか?
奪還するのか?
その方法もですね。
いろいろ考えていかなければならないと思うんですね。

今それぞれの被害者がどこに住んでいるかも分からない。
誰がどこにどういう状態で住んでいるかも分からない。
そういった状況の中でどうやって助け出すのか?
少なくとも誰がどこにいるかぐらいはですね。
いろいろな手を使ってきちんと調査、これは秘密裏でやるしかないと思いますけども、何かあった時は即助け出せる体制を考えておくと言うのも当然必要だし。
いろいろな場面があると思うんです。
奪還する為のシュミレーションと言うか、こういうときにはこうする、こうなったらこうやる。
その辺は北は物凄くそれについては研究していますし、日本はどうしてもその辺は弱い、と言うふうに感じるわけです。

ですから、この場に及んでまた1年また1年、そういうのは全く我々としては受け入れられないし、少なくとも今年中にはですね。
良い結果が出るように皆さんとともに政府の尻を叩くと言うか。
我々は政府に対してお願いをするしかないわけですね。
そういう意味では今までもそうでしたけど、これからも皆さんの力と声を借りながらですね。
政府に対してあらゆる手段を行使して頂きたいと。
制裁と言う言葉もいろいろ有りますけども、これはいろんな形で出来ると思うんですね。
そのための法案も出来てますし、全ての省庁に対してもいわゆる専門幹事会と言う物を作って、各省庁で北に対する工作・取り組みについて具体的に方法を示せと、言うオーダーも出ているようです。
今回環境省とか財務省とか全ての省を入れた形で、多分安倍官房長官のお達しだと思うんですけども、そういう話も出ておりますし。
今年正月早々、警察庁の漆間長官も「今年こそやるぞ」と言う大きな声が出てますし、そういう意味では今年は何か動くと言う気配が出てますし。
余り楽観は許さない。
強い態度で我々としても見つめて行きたいし、その結果結果においていろんな訴えてもいきたいと考えております。

本当にこれ以上にですね。
特定失踪者の方含めて物凄い数の日本人がいるわけですから、それの解決と言う事を常にイメージして戦っていかなければ途中で幕引きとなる恐れがある。
何人か見つかったからじゃあこれを返しますと、後は報告の通り皆さん亡くなっていますと、ハイそれで終わりですというふうに絶対にならないように、我々も注意していきたいと思います。
これからも皆さんのお力をいろいろな面で借りていかなければならないと思いますけども、どうか一つこれからもよろしくお願いします。
ありがとうございました。(拍手)

(司会者より「制裁法案についてのコメントを」との言葉があって、引き続き飯塚さんのお話)

全て総理が決断しなければ何も出来ないという事になれば、これからも決断を待つしか無いという事になる。
それに代わって法律でですね。
総理の決断なくして北朝鮮に対する法案をきちっと、先ほど自民党の方でそういう物を作ろうという話がありますが、そういった形であるいは制裁を実行できると、言う事もありますし。
特定船舶の法案も発動するのにですね。
そういった法律的に、比較的に簡単にと言ったら失礼ですけども、そういう形で出来るような動きもいろいろありますし。

それから直接的にはあれですけども、例えば朝鮮総連に関係する固定資産税の徴収ですとか、あちこち裁判と言う形で騒がれていますけど、たまたま熊本でその辺の判決が出て、そしたら熊本市がそれに対して控訴しているという場面もありますけども、これは当たり前の話をしているだけで、我々と同じに固定資産税があれば全員払うと、当たり前のことなんですね。
それをきちっとやりなさいと、やって欲しいと言うのが私たちの願いで。
要するにそれを無視した形で総連を苛めているとか、在日の方々を苛めているとか言うことではないんです。
そういった今までの減免するような状態を作っておきながら、本国では日本人を拉致している。
まったく話が合わない。
矛盾だらけですね。
そういった部分も含めてこういった具体的な法案を含めて、より具体的に動けるという事にする事も我々の願いでもあるわけです。
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拉致・救出を考える堺大集会

●拉致・救出を考える堺大集会●
~拉致問題をこのままでは終わらせない~
 が行われました。

集会に参加された方から、集会の模様の写真を頂きましたのでご紹介します。
参照:「真悟の会・堺」

有本ご夫妻も参加され、新しいスタートの集会となった模様です。
苦境の西村眞悟さんですが、厳しい状況を乗り切って、拉致解決への力になってほしいと願っています。

  
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2006年3月12日 (日)

特定失踪者問題にもっと関心持って

特定失踪者問題にもっと関心持って 浜松、河嶋さん救出へ講演会 (静岡新聞)


 特定失踪(しっそう)者問題調査会の拉致認定を受け、北朝鮮に連れ去られた可能性が高いとされる浜松市出身の河嶋功一さん=失踪当時(23)=の救出に向けた講演会「拉致問題を語る」が11日夜、同市の浜北文化センターで開かれた。
 特定失踪者問題に対する関心を高めてもらい、拉致問題解決への世論を喚起しようと、河嶋さんの母校の浜松日体高卒業生らでつくる「河嶋功一君を探す会」(脊古道大会長)が主催。約180人が参加した。
 講師は同調査会専務理事の真鍋貞樹さんと、前衆議院議員の城内実さん。真鍋さんは「問題の本質は北朝鮮の独裁体制にある。日本人だけでなくあらゆる拉致被害者の1日も早い救出を目指したい」と決意を表明。元外務省職員の城内さんは「拉致された人は今この瞬間も生きている。北朝鮮という国を国民がしっかり理解する必要がある」と強調した。
 河嶋さんは大学卒業直後の昭和57年3月、横浜市の下宿先を出てから行方不明になった。最後に河嶋さんの母親の愛子さんと妹の智津子さんが舞台に上がり、「拉致被害者を1人残らず取り戻すまで頑張りますので、1人でも多くの人に関心を持ってほしい」と呼び掛けた。

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今日は、上野、水戸、浦和で署名活動が行われています。
水戸まで足の伸ばせなかったので、私は浦和に伺いました。
来月16日の集会(拉致問題を通して日本の在り方を考える・第6弾~北朝鮮による拉致を二度と許さないために~)に向けて、集会案内のチラシも配られました。埼玉は田口八重子さんのご家族が、本当に熱心に活動されています。川口でも地元市議(前原博孝氏)の応援もあり、月に一回署名活動が行われる予定です。

  

今日の様子

埼玉には、本当に多くの特定失踪者がいらっしゃいます。今日も佐々木悦子さんのお母様も参加なさっていました。
参照:埼玉の特定失踪者

上記に紹介した記事のように特定失踪者河嶋功一さんには「河嶋功一君を探す会」が力になってくださっています。
山本美保さんにも美保さんの家族を支援する会があり、
古川了子さんには 古川了子さんを救う会があります。
大澤孝司さんには大澤孝司さんと再会を果たす会があります。
高野清文さんについては、妹さんの美幸さんがKONAborationSSQというブロクを持って訴えていらっしゃいます。
それぞれの地域で支援の輪を持つ特定失踪者ご家族もいらっしゃいます。


東京には、最近本を自費出版なさった生島孝子さんのおねいさま、生島馨子さんがいらっしゃいますが、支援組織もなく孤独な戦いを強いられています。本当に何とかして差し上げたいと思います。けれど東京には救う会東京が実態としてなく特定失踪者を支援できていないのです。

生島さんと同じような立場の特定失踪者のご家族は、きっと全国にいらしゃるのです。

私たちは、特定失踪者の問題にもっと関心を持って行かなくてはなりません。
どんなに苦しい思いで時を過ごしていらっしゃるのかに、想いをはせるべきだと思います。
特定失踪者にもっと関心をもちましょう。一人一人の名前を覚えていきましょう。
それだけでも、力です。
街頭で、「特定失踪者にも、名前があります。それぞれの人生がありました。いきなりその人生を奪われたご家族が、ここにいます。そのご家族に、どうかみなさんのお力を貸してください。」と訴えました。
お一人お一人の名前を読み上げること、覚えること、記憶すること、それだけでも支援になります。
そして、それぞれの家族を思う気持ちに呼応し、声を上げていきましょう。

お時間のある方は特定失踪者問題調査会◆特定失踪者リストに目を通してください。お願いします。

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川口に関係のある失踪者

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川口に関係のある失踪者
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■井上克美(21)いのうえかつよし
 電気工事会社・S25生まれ S46/12/29失踪
 西川口で忘年会後→? 勤務先が川口市内 生まれ育ち群馬

■鈴木賢(24)すずきまさる
 電気関連会社 S47/5/28失踪
 三芳町の自宅から 会社のレクリエーション→? 川口市芝小中卒

■藤田進(19)ふじたすすむ
 東京学芸大1年・S31生まれ S51/2/7失踪
 川口南町の自宅→?バイト? 市内原町小 西中 浦高卒 生まれ育ち川口

■新木章(29)あらきあきら
 銀行員・S22生まれ S52/5/31失踪(拉致濃厚)
 川口栄町の自宅→? 川口商業卒 生まれ育ち川口

■田口八重子(22)たぐちやえこ
 飲食店員・S30生まれ S53/6拉致
 高田の馬場のベビーホテルに1才と3才の子を残して拉致される 本籍川口

■佐々木悦子(27才)ささきえつこ
 銀行員・S38生まれ H3/4/22失踪(拉致濃厚)
 住居の浦和→? 実家が川口 川口女子卒 失踪日昼過ぎ本人から電話
 北朝鮮での目撃情報あり

■長谷山洋(24才)はせやまひろし
 会社員・S45年生まれ H6/8頃失踪
 川口市内の弟の家で食事をし、翌朝、川口市内を歩く姿を友人が目撃したのが最後

■石井久宏(29才) S49/5/1か2失踪
 化粧品店経営 100万以上の経営資金を持って失踪
 当時、複数の朝鮮系?の人と一緒に遊んでいたのが目撃されている

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東京連続集会15(3)

『横田夫妻の補足のお話』

★横田滋さん

今救う会の方からメモを頂いたんですが、これを見ますと前から言われた事なんですけど。
自民党の拉致対策本部が今日会合を開き、日本と北朝鮮の協議で拉致事件の解決に具体的な前進がない場合、経済制裁の発動を義務付ける事を盛り込んだ北朝鮮人権法案の骨子を了承し、国会への提出を目指す事になりました。
会合では外務省の担当者が先の日朝の政府間協議で、拉致事件の解決に向けた進展がなかった事などを報告しました。
これを受けて拉致問題対策本部は今後の会合を協議をした結果、作業チームがまとめた拉致事件の解決に向けた具体的な進展がない場合、経済制裁の発動を政府に義務付けることなどを盛り込んだ北朝鮮人権法案の骨子を上奏しました。
対策本部はこの骨子に基づいて法案作りを進め今の国会に議員立法で提出する事を目指したいとしています。

と言う事を今頂きました。
北朝鮮側は日本のいろんな船を保険をかけるとか、入れないとか、それからいろんな・・・・・調べる上でも制裁関係案が増えるから、やはり万景峰号を止めるという事になれば非常に効果が大きいと思いますし、それを山本一太さん(?)・・・・・と言うことだったと思いますけど。(この辺り、音声が悪く全体的に良く聞き取れず)
新聞でも一部出ていましたが具体的に動き出したと言う事が従来からお願いしております、拉致に進展がない場合は制裁をと言うことを訴えておりますので早く実現すればいいなと思っております。

★横田早紀江さん

今全てお話しておりました、中途半端に終わり・・・・・(聞き取れず)
お話しました事を具体的に実現してくださっている事を本当に嬉しく思っています。
早くその事は日本が毅然として実現して行く事が、またいろんな事があるかもしれませんけども、それはどんな事があってもやらなきゃならない、当たり前なんだという気持ちで日本がキッチリとした形で表していただければありがたいと思っています。

◆―――――――――――――――――――――――――◆
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東京連続集会15(2)

『横田早紀江さんのお話』
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こんばんは、今日はたくさんの人がお集まりいただいてありがとうございます。
今ほとんど主人がいろいろお話をしたのですが、先日来去年の10月の9日に突然入院を致しまして、本当に皆様にご心配をおかけしまして、奇跡的に早い状況で血漿交換が出来ました事で、無事に元気を回復しました。
数値がひとつちょっと低いのがありまして、それが戻らないと完全に治ったと言える状況ではないんですけど、もう普通の生活をしても大丈夫ですよと言う事で。
あんまり無理をしたりしない、遠出をしたり緊張しすぎる生活をさせないようにという事で、気をつけながら、お酒も少し飲んでも大丈夫ですよと言う事で、それを言わない方がいいですと(会場内小さな笑い声)
ご飯も何でも食べて良いという事で、本当にもう後ちょっとどれだけか遅かったらそのままで、この席には来られてなかったと思うほど突発的に急激に低下していくお薬の副作用でビックリしたんですけども。
たくさんの病院の先生方の一生懸命の治療のお陰でこんなに元気になりました。
ご心配をおかけしまして、ありがとうございました。(拍手)

日朝交渉も今度は少しは、何かちょっとでも動きがあるんじゃないかと期待を持っていたんですけども、やはりいつもと同じように何もない状態で帰って来られまして、本当にガッカリしたんですけども。
拉致問題の解決なくして国交正常化は絶対に有り得ないと言う事を、北朝鮮にはっきりとどんな事があってもそれは動かないですよと言う事を伝えてくださった事。
そしてそれがあなたの国にとってもちっとも幸せにならない事なんですよと言う事を、ちゃんと伝えて下さったという事は本当に大きな事だったと思っております。

これからその言葉に対して向こうがどう出てくるか?っていうのは向こうがまたボールが行ってますが、いろんな物を投げ返してくるのか?分かりませんけども。
私たちは病気もしますし、だんだん歳をとりますから、もっとお年を召した方がたくさんいらっしゃいますので、こんなに許せない事をね。
拉致だけでなくて麻薬とか偽ドルとか、考えてみたらあらゆる悪をやり放題にやっていて、それがこれだけ明らかにされてきて世界的にも国際的にも拉致問題だけではなくて、今回向こうから脱北して来た方を助けてくださっている7人の方々を拉致をしたって言う事で出せと言う事を言葉に出して言ってきたと言いますけど。

そんなの本当に子供が聞いていても何を言ってるんだろう?っていうくらい馬鹿馬鹿しい事で、それは世界中に発信されて聞いていますから、北朝鮮がどんな事をやっているのか、何を言っているのか?
本当にいい加減にしたら良いという事を感じている人がたくさん出て来ていると私は思っていますし、だんだんそういった意味ではこれまで見えなかった知らなかった様な事が、いろんな事がこの10年間大変でしたけど、皆様のご支援の中でこうやって動いてくれてお陰さまでいろんな事が表に現れて。

これは日本の私たち家族だけの問題ではなくて、誰がなってもいけないし、こんな事が続いて放置されて行く事で、また北朝鮮がどんどん・・・何をするか分からないような国なんだと言う事を、日本も国民の方々もアメリカももちろんですけども、多くの方々が分かってくださいまして。
北朝鮮の人権問題と言う事も・・・からも国連の方からもきちんと言葉に出して伝えてくださるようになったお陰で大分いろんな意味で前進しているなと思っています。

ただ、子供たちの姿が見えないと言う事が私たちは本当に心が苦しくてどうなってるんだろう?
本当にどうなってるんだろう?と、あんまり突き詰めて考えるとおかしくなっちゃうんでね。
出来るだけ完璧な事は考えない。
絶対に皆さんと一緒に頑張って、日本のためにも絶対にこの事を解決するまで頑張りましょうって思うので、毎日お祈りしながら頑張っております。
本当に私たちは後どういう事をしていいのか?分かりませんが、やはり日本国としては制裁と言うことしか動きもないし、戦争と言う形でやっていく事は間違っていますし、対話だけでは絶対に埒が開かないと言う事だけはわかっていますから。
日本で出来る事はやっぱり船を止めるとか、向こうからの交流を絶つ事しかないと思うんです。
それを何とか早くやって頂きたいと。
政府にお願いするとしか言えませんけども。

一刻も早く皆さんに喜んで頂いて「ああ元気で皆帰ってきた、良かった」といって頂く事を夢見て頑張っておりますので。
今日はあまり何を話して良いか分からなくてご質問があればお答えさせていただきますが、このような事で失礼します。
ありがとうございました。(拍手)

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2006年3月11日 (土)

東京連続集会15(1)

~~今家族が言いたいこと 
東京連続集会15 06.2.16 友愛会館にて~~ 



『横田滋 家族会代表のお話』

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皆様こんばんは。(「こんばんは」の声)
特に報告するような事項は何も無いわけですが、一昨年の11月にめぐみの物と称する骨が政府の代表団によって持ち帰られたわけです。
そして鑑定の結果それは政府の見解から他所の物から・・・(聞き取れず)。
もう一点別のDNA鑑定から、いずれもめぐみの物では無いと言う事が判明したわけですが、それに対して日本側が抗議をしたわけですが北朝鮮側はそれは日本が捏造したと全く受け入れません。
この状態が未だに続いているわけです。

先般、日朝政府間協議が開かれたわけですけども、小泉総理の再訪朝の直後の10月のクアラルンプール以降3年4ヶ月、それ以来開かれたわけですけど。
相変わらず北朝鮮側は、こちらの新聞には出なかったようですけど・・・(聞き取れず)の事が決着しないと先へ進まないとか先方は言ったわけですけど、日本側は全体の中で一つの事を取り上げて交渉が進まなければと言うか交渉を認めないというか拒否をしたわけですけども。
そういったことも含めて全く何の進展しないわけですけども。
新聞等に今回の日朝協議でキム・ヘギョンさんを出して第三国で会わせるとかって言う噂が新聞にも出ましたけど、そういった提案はありませんでした。

それから、めぐみの写真展が11月の有楽町のマリオンに続いてその後立川と、それから最近では新潟の大和デパートの8階で新潟日報と大和デパートの8階で開いたわけです。
この間日朝の協議が開かれたときに政府関係者の人から説明があったわけですけども。
その時日本の政府の代表の人が感じたという事で、向こう側は日本の世論を気にしていると言う話がありました。
その中のいくつかの例を上げたわけですけども、そのときに先方が日本側のためにわざわざ記者会見を開いたりしているんですが、しかしそれは政府関係者の分析ですと日本向けと言うよりは北朝鮮向けであって、いかに我々は努力しているかと見せるためと言うものです。

そしてその中には日本側の記者が拉致問題に関しての質問が少なかった事で、関心が薄まっているのではないかとか、新潟で開かれためぐみの写真展にたった2000人の人しか来なくて関心が薄れているんじゃないかとかいう事を、それは記者会見の席ではなくて交渉の席で言ったそうですが。
それで日本側の代表団が、それは全くのデタラメで僕が行ったときも大勢の人が来ていて2万5千人来たんだ、と言う事を話して、新聞記事等を含めたパンフレットを作ったわけですけど、それを向こうに提出してだらが報告したのか知らないけれど日本の怒りは高まっているんだと言うのを伝えたと言う事があります。

初めから日本の情報と言うのは正確に割りに良く知っていて、写真展が開かれたと言うのくらいは調べていると思ったんですけど、しかしそれは意外にも人が来なかったと言うのはおそらく北朝鮮の内部向けの事だと思いますけど。
それくらい日本の国内の世論を気にしているという事で、それから制裁と言う事を非常に気にしている。
特に日本では経済制裁を発動したと言う宣言は無いんですけど、実質的には最近でも朝鮮総連施設に課税をするという問題、熊本については決着がついていませんけど、やっぱり総連ではそれを懸念している。
これは何も朝鮮総連に厳しく当たっているわけではなくて、本来取るべき所を取ってなかったのを正常化するというわけですけども、それにしても北朝鮮側から見れば大変困る事であって。
それから朝鮮学校って言うのは、日本で言えば英語の学校とか洋裁学校とか各種学校に当たる物で、それは非課税というのは日本でも出来ない事でそれはやめると。

それから船も万景峰号は検査を厳しくしてですね。
こういった事も北朝鮮側から見ればそれは制裁をされたのと同じだと言う事で、それは中々厳しい事だと感じているようです。
更に日本が追い討ちをかければもっと利くのかもしれませんけど、現行でも制裁をされているような印象を持っているようです。

それから最後の所では国際世論も気にしているという事で、ニューヨークの国連の人権の問題を諮りまして第三委員会で拉致の問題とか北朝鮮の人権について決議されたわけですけど、それがいずれ国連手続きに持っていかれるかも知れないと言うことを気にしているようです。
それからマネーロンダリングについてアメリカから制裁されてマカオの口座を凍結したり、それからタイ国の女性の拉致が話題になって、そして日本側が今回それを議題に乗せて、そういった事を国際的に自分達の対面を傷つけられる事を気にしている。
それから特定失踪者の問題を今回取り上げられたわけですけど、今回の結果、日本側が資料を出せば調べますという事を言ったようですけど、誰かについて居るとかといった話は全く出なかった

最近では「アブダクション(拉致)めぐみ物語」っていう、アメリカのサンメディアっていうテレビ会映画の制作会社のようなところがドキュメンタリー映画を作ったんです。
日本にも何回も来て、80分ぐらいの物に仕上げた要ですけど、駐日の大使館とかいろんな方が協力してくれたみたいですし、再現映画ではないからドキュメンタリーですから、昔の映像が必要になってくるんです。
それはフジテレビが協力してくれた他、撮影地が東京だけではありませんから地方についてはフジのネットワークでも資料を提供してくれた他、音楽については鼓童という、新潟県の鬼太鼓座(おんでこざ)という太鼓のグループがありましたけど、そこのところが協力してくれたとか、いろんな人が協力をしてくれて。

そして最初アメリカのユタ州というところで、(=スラムダンス映画祭)500くらいある中から選ばれてそして上映したそうです。
それに対して我々に対して来ませんか?と言う話も有ったんですけど、ちょっと体調が悪かったもんですからそれには行けなくて増元さんが代わりに行ってくれました。
それで私たちは映画その物は中身は見てないんですけど、日本でも上映できるようにして欲しいと言う事は、向こうから電話がかかって来た時に言いました。
それはなるべくできるように努力しましょうと、やっぱり順序としてはコンテストに出品する事が先になるので、それからアメリカでの上映が先になると思いますのでいずれ日本でも見る事が出来ると思います。

映画祭の模様と言うのはテレビでも出たり、それからアメリカでいえば随分離れたところの話ですから、政府関係者は良く知ってますけど、一般の人にインタビューしてますけども日本人の拉致の問題って言うのは余り知らないみたいで、しかしそれを見た方々は「どうしてこれまで救出できなかったのか?」とか言う事で、増元さんに随分質問が出たようです。
それで皆さんが関心を深めたと言う事です。
それとこのドキュメンタリー映画と言うのは、オランダのテレビ制作会社みたいな所がドキュメンタリー映画を作って、それは申請して政府の方からもこのフイルム貰って(?)いきますと。
それからオーストリアでも同じ拉致のドキュメンタリー映画を作ってると言う事なので、そういった事が一般の国民に対してのPRになると、そういうふうに思っております。

それからもう一つは韓国の拉致被害者の団体がいくつかあるようですが、朝鮮戦争の時のとか最近の(拉致)のとか。
一つの団体崔さん、もうひとりの崔さんがいまして(=崔成龍(チェ・ソンヨン)拉北者家族の会代表)、男の人の方が会長をやってる団体の方が北朝鮮側からめぐみの夫、北朝鮮側ではキム・チョルジュンさんというのは1977年ていいますからめぐみが拉致されて同じ年くらいのときに5人の韓国の高校生が拉致されたと言う事実があり、その中の1人でないか?と言う事を聞いたということなんです。

北朝鮮側は例えば漁船員なんかの拉致についてはスパイ行為をしたとか何とか名目で捕まえて、船と船長や艦長なんかを拉致する。
それもひとつの団体の女の方のお父さんなんかはそれで拉致されたんですけど(=崔祐英(チェ・ウヨン)拉北者協議会会長)そういった人についてはテレビに出てきて私は拉致をしましたと言わされているわけですから、拉致をしたことについては北朝鮮側は認めているわけです。
そういった人たちは日本のように交渉して帰った人は1人もいません。
しかし脱北して帰ってきた人は何人かいるようで、それともう一つ、離散家族を一年に何人かずつ集めて再会させるようで、その中に何人か混じって対面した人がいるということですが。

しかし日本人と同じ形の高校生の拉致については向こう側は認めてないようなんです。
韓国の方々の話を聞きますと、5人の高校生の内、大使館で(家族の)毛髪とか血液、爪、粘膜などを提供してもらっているようですけど、一般の人の関心は非常に低くて問題になって無いと言うことです、
少なくとも家族の人から見れば、どこの国の人でも同じですけど何とか取り戻したいと言う気持ちはありますし、ぜひ政府の方もやって欲しいと話しておるようですし。

これは新聞情報だったんですけど、有力と言われているお母さんが出てきて「うちの子供が横田めぐみさんと結婚したとすればそれは幸せな事だった」と。
向こうの人から見れば北朝鮮の人と結婚すれば帰れないわけですから。
めぐみのケースでは蓮池さんから聞いたのでは北朝鮮の人だと言う事を言っていました。
でももっと前には日本人と知らなかったと言っている。
そして最近は訛りから韓国の人ではないか?と言ってましたけどその話については蓮池さんからは何も聞いていません。

ですからどんな形でなるか分かりませんけど、もしそのうちの一人と言うことが判明すれば向こうの人と日本の家族なんかと一緒になって返還運動に力を入れたいと言う事で。
そういった事を韓国だけでやろうとすると中々話題が盛り上がらないかもしれませんので、そういったときは日本からも一緒にやれば少しは話題になって、政府も今のところは全く(北朝鮮)政府の機嫌を損ねないよう余り力を入れていないですけど是非、そういったケースがあれば一般の・・・(聞き取れず)のような形で、もしかしたらあちらに近付けば・・・(聞き取れず)が取れると言う事で・・・(聞き取れず)があるのかもしれませんけど。
これは完全な拉致でありますから、これは是非韓国政府も力を入れて欲しいと思います。

我々もめぐみの事については一番初めに言いましたように全く何も進展がなくて、特に報告する事がなくて申し訳ないんですが、我々も交渉があるたびに今度こそは何かあるんじゃないか?って毎回期待をしながらそれが無かったわけなんですけど。
最近の新聞に出てきた話題の事はご紹介しまして、第一回の話は終わりにしたいと思います。(拍手)

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2006年3月10日 (金)

早紀江さんのことばを英文で!

街頭活動でお知り合いになった方が、座り込みの時の早紀江さんのことばを英訳してくださいました。
掲示板をごらんになっている方で外国人のお友達がいらっしゃる方は、是非この文章を印刷して、お友達に読んでもらってください。

原文日本語はBlue jewel2005/6/26早紀江のことば 
蒼き星々:座り込み記録にも保存してあります。

英訳について、御協力いただいた方は、「日本語をそのまま訳すと、英語表現ではきつい言葉になりがち」との感想を持たれたそうです。
説明に当たっては、そのことも、あなたのことばで添えて、横田早紀江さんの気持ちを伝えていただきたいと思います。
国際的理解が更に深まることを祈って、ここに紹介します。
尚、蒼き星々、Blue jewelにも追って保存します。

この場をお借りして、英訳をしてくださったSさんに心からの感謝を申し上げます。

――――――――――――――――――――――――――
Dear you all,be sharing the prayerI appreciate youFor very,very long time and in the severely high temperature, you have been sitting in this way together with us.

Although today is the last sitin, persons of the families, we, have appealed eagerly to Prime Minister Koizumi for these three days.

"Let's see reality.It continues now , at this time.
My daughter Megumi, she has been captured at the age of 13. She was completely innocent. Suddenly taken on the way from the school. Put on the ship. Have been living, longing for the hometown, under authorities' watch in North Korea. Megumi has been confined in North Korea for about 30 years. Not only Megumi, each oneMs.Rumiko (Masumoto), Ms.Keiko (Arimoto) ,Ms.Yaeko Taguchi, and Mr. Shuichi Ichikawa (Mr.Kaoru Matsuki and Mrs.Miyoshi Soga) in addition to them many many kidnaped victimsThey, in the land over the sea, just at this time, looking up early evening sky which we are just looking up here and they be considering ""My hometown, Japan, in which how the sky will be ? in which the heat of daytime still remains? My father be getting old and whether my family are fine?"" Everyone should be living, longing for a hometown every day."


I wish children should be released to their original circumstances in the earliest date.

In order to realize it, (what should we do?) The Diet members who had visited North Korea repeatedly until now many members had visited Especially, Ms. Takako Doi, Mr. Hiromu Nonaka and Mr.Ryutaro Hashimoto, they were continually calling "Abduction cannot be believed. Such a thing could not be found. " And Mrs. Makiko Tanaka, she is said that when Kim Jongnam was restrained for illegal immigration, she called, "Return him in a hurry, Return. Should him return in a hurry". Thus, although I am exposing their name, I don't know whether it is suited for good sense. But we are sad truly.

Supposing your children were actually in such circumstances, then . (since I think that those people might not be able to suppose) I want to take out anyone's name to call. Now, in the stage North Korea accepts the abduction problem clearly I want to ask them, "How do you think? How do you consider? How do you feel us, victims' families? " and "What have you considered of the victims who are left in North Korea?" I always think that they should stop hiding, they should appear on television and they should speak before people clearly.

And I want to ask the workers of mass communication to help through the job. (why don't they cover to the politicians those things). Of course those Diet members are same Japanese as us and they've visited there repeatedly. I suspect they will surely know various things. Many times, I've felt they've known but tell nothing.


At the time of meeting the officials of the Ministry of Foreign Affairs or highranking government officials, "There is no your statement any but, do you get to know anything?" "Whether is she alive, is dead, what has happened, and where is she, or you know about someone's things?" I may sometimes ask them. However, their statement is "No, nothing are known."

Actually, this problem, the abduction problem of North Korea has been hidden into darkness. Although three families returned, other person's things are not known at all.

"This is Ms. Megumi's ashes, " they said and the bones were taken out , but those are completely different as a result of identification those belonged to two others. North Korea is a country has been performing such fearful cruel things. I feel sadness with why our government dose not face firmly to North Korea.
I think that ,as a matter of course, Japan should say clearly to them, ""We can't allow any longer,we will carry out sanctions."" "

People who came back might have many experiences for 24 years their living in North Korea. Since they returned through much trouble, Prime Minister Koizumi, the National Police Agency, the Ministry of Foreign Affairs and the government, these officials must cooperate with the families of people who returned, to save them firmly, to protect them harmlessly. And then, please, all cooperate together to rescue the remained people. "What's a good way?""So how can we overcome to this problem?" like this, making plans, sharing the wisdom, I hope the Japanese government will carry out to solution with responsibility. ( otherwise the victims can't return to Japan. )
"They may have come back with precious knowledge. ( I guess that there are many things which haven't been informed us. Speaking with them, sometimes I feel they might know something.)
What's the way we can use their knowledge effectively? I'm sure it is necessary that all of us cooperate together, unite and unite the heart to solve the problem. ""The information means thus, so how should we do to rescue the people who are left"", like this, please make plans and perform concretely. Otherwise it cannot progress."

They returned with much trouble,really overcoming many troublesSo the Nation has the responsibility and duty which guard them safely. Actually it is possible that some harms are added to them, so they must be protected carefully, of course. But on the other hand, I wish everybody may share the duty to make plans and to carry out them ,uniting all together, steadily,until truths are clarified.

Now, if economic sanctions are not carried out, I cannot think except it means that Japan, our country do not anything for its people. I want keenly Japan not to be such a deplorable country.
Prime Minister Koizumi it is a wish from us. Please help children. Thank you for your consideration.

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「自衛隊による拉致被害者救出のシュミレーション 講師:佐藤守氏」レポート その6

『質疑応答 その3』

★一般参加者5

先ほどの意見で金正日を拉致しちゃえと言うのは非常に良いアイデアだなと。(会場内くすくす笑い)
やっぱりイラクなんかと違ってトップが本当に独裁だと思うので、首を取ってしまえば何とかなるんではないか?と思うんですよ。
佐藤軍長は現役時代、スクランブルとかやった経験があると思うんですけど、日本の航空自衛隊がロシアなり北朝鮮の空域を侵犯したりするという事は今まで無かったと思うんですが。

★佐藤守氏

まず無いでしょうね。

★引き続き、一般参加者5

例えば金正日が平壌を出たら、向かった先が日本海なら日本海の領空侵犯をちょっとしてやる。
東シナ海に出たらちょっとだけ首を出して、お前の居場所はいつでも分かるぞ見たいな作戦ができれば、相手も怯むはずだと。

やっぱり一番やらなくちゃいけないのは経済制裁をしなくちゃいけない。
世論をみていると日本一国じゃ無駄だと思う人もいるみたいですけど、これは経済制裁をシッカリしてプレッシャーをかけなくちゃいけない。
今日のお話を聴いていて大規模な救出作戦はこれは絶対に出来ないな、と思うんですよね。
やっぱり基盤も揃っていないし。
北朝鮮の内部の破壊を待って自然と帰ってくるようにする他にはちょっと思いつかないかな?と。
できたらちょっと、日本の政治家の問題になると思うんですけど、領空侵犯をしようと言う大臣が誰もいないというのもちょっと厳しいと思うんですけども。

★佐藤守氏

先ほどからでましたように、こんな状況で日米共同でやってる事は可能性はありますね。
ひとつは金正日の息子が来た時に田中真紀子が返しちゃった事ですよ。
田中さんの家にでも行ってね、少し抗議でもしないと。
これは許しがたい、千載一遇のチャンスを潰したと。
あれはアメリカあたりでは許さないと思いますよ。

もう一つは経済制裁と言いますけどね、これは悲観的なのは、いや万景峰号を止めるのは直接的に効果あると思いますが、何であんなの入れておくか?と言うことですね。
あれを止めてしまえば一番いいんですけども、しかしそれを別にしても経済制裁と言うのはすでに中国がやっちゃってますから。
もう殆ど効果ないと言ってもいいくらいです。
ただ、日本がやったと言う事は意味があるでしょうね。

もう時間が過ぎちゃってるんですよ。
さっき言いましたように清津のあのところに莫大な基盤をやってますからね。
日本がどれ位経済制裁をやっても追いつかんぞというくらいの、悲観的な状況。
しかしながらやる事はやる。
やらなければますます舐められますからね。
やってから万景峰号を沈める、沈めるってたいへんですけど(笑い声)通らせない。

それと国内で辛光洙に協力した人間を一網打尽でやってやる。
それからいろんな無税・非課税の所を課税をどんどん取る。
と言う事を次々にやっていく事が先ほどから言ってるように、私の先輩が過激に・・・(聞き取れず)って言っておりますけども、そういう形が相乗効果を表すんでしょうね。

最終的に自衛隊があそこに入ってやると言うのはまさに最終的な混乱に乗じた、それでも救う。
ある意味の邦人救出になる。
これはそういう事になれば世論が支持すれば、防衛庁も公然たる攻撃作戦と言う形になりうるとは思いますけどね。
現状でこれだけ突飛に持ち出してもおっしゃた通りで、それを知って頂いただけでも今日はお話をした(甲斐はある)。
ただ簡単に自衛隊行け!と言う事を言いますけども、中々難しい。
ただ国民はやる気になって頂けば、段階的に最後の手段は有り得るんだと言う事でしょうね。
どうでしょうかね?
荒木軍長。

★荒木和博氏

とにかく絶対に取り返すんだという意思を行動で示していかない限りは、向こうは絶対に力しか信じない国ですから。
こちらが力を使うという事を見せることによって向こう側も対応を考えざるを得なくなるし、また内部が混乱してくると言う事があるんじゃないだろうかと思う。
また、いろいろ話が出ていた情報の秘密の保全とかそういう事はこの国はかなりいい加減なんですけども、しかしじゃあ例えば北朝鮮が完璧に出来てるか?と言うとそういうわけでもない、わけでございまして。
その辺は今まとめている所でそのうちいつかお話する時がくるかと思いますが、1968年に韓国の大統領選挙で官邸をやられました北朝鮮のゲリラ、「シルミド」と言う映画の元になったやつですね、北朝鮮の。
あれの事を今調べているんですけども、調べますと非常に結構計画がずさんな計画で、途中でうんと変更したりしているうちにやめてしまうと。
いうこともありまして、ああいう人たちも結局そんなものなのかなとも思いまして。

結局弱いところはこっちだけじゃなくて向こうも弱いところはたくさんあるんですから、国全体に実力から言えば日本のほうが強いわけでありまして、あんまりだからこちらの弱いところだけを見てしまうと弱い弱いという事になってしまうわけですけども。
決してそれだけでは無いと言うことと。

それからこちらば100%で物を始められると言うことはまず絶対にないわけで、何かしらあちこち抜けて危ない状況で始めるという事になると思うんで、それを覚悟して。
ただ将来こういうことが起きるという可能性があるという事で、いろんなシュミレーションじゃないですけども準備をして作戦計画事案を作っておくということを繰り返し繰り返しやっておくと言う事が、いざという時にすぐに動けるという事につながっていくんじゃないかと思います。

ちなみに陸自のスクリ-ニングと言う事で言うと私は予備自衛官になるときにですね。
私はどうも引っかかったそうで、内局で問題になったとか言う話があるんですね。(笑い声)
やっぱり危険人物と言う事で(笑い声)、若干そう思われたみたいですけど、当時の東京の指令部長が掛け合ってくれて入れて頂いたと言うことがあるんですね。
やっぱりしっかり見る所は見ているんだなと言う感じがしました。

それで時間がだいたい参りましたので、本日はこれで終わらせて頂きたいと思いますが、まだはっきり決めておりませんので行わないかもしれませんけど、来月も同じ24日にここで講演会を予定しております。
この続きができないかと言う事も考えておりますが、またいろんな形でですね。
ご案内をさせて頂きたいと思いますので、今日は非常に有益な話を佐藤将軍からお聞きいたしまして、この中にも各方面で発言力のある方がたくさんおられますので、いろんな機会を捉えましてこういう事について考える機会を求めたり、あるいは発言をしていただければと言うふうに思う次第でございます。
今日は本当にお忙しい中、ありがとうございました。(拍手)

・・・講演会終了・・・
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「自衛隊による拉致被害者救出のシュミレーション 講師:佐藤守氏」レポート その5

『質疑応答 その2』

★一般参加者1

あのですね、やっぱり大規模な軍事作戦と言うのは、実際は非現実的だと思うんですよね。
一番良いと思われるのは、北朝鮮がやってるように日本人を拉致したように、深夜こっそり海岸にボートに乗りつけてさらっていくと。
その前提として(北朝鮮は日本)国内に協力機関を作ってやってましたよね?
そういう形で北朝鮮国内に一つの日本の情報機関の出先みたいのを上手く作ってと、それが第一じゃないでしょうか?

そういうものがあってですね。
北朝鮮国内と日本を自由に、日本の工作員が自由に出入り出来るとか、あるいは誰がどこにどういう所に何人いるとか、そういう所が分かればですね。
深夜日本の潜水艦を使ってですね。
北朝鮮の沿岸に乗りつけてゴムボートか何かで何人か救出するとか。
そうすればどういう人がどこに何人いるかと言う事を国際社会に訴えることもできるし。

大規模な作戦を行うよりもその前段階の、北朝鮮が日本人を深夜さらったみたいにですね。
そういうことができる能力をつけるのがまず第一、じゃないかと思うんですけど。
それが一番現実的だと思うんですけどね。

★一般参加者2

このお話聞いていてですね。
これは一種の軍事作戦であり、またそちらからも強襲の必要性が出るかもしれないというお話があったんでね。
どっちみちそれならね。
逆に相手の金正日とか何かを拉致しちゃえばいいんですよ。(会場内笑い声)
ね、それだけの必要があるなら、当然考えるべきでしょ?
彼らにも息子もいるんだし・・・(聞き取れず)もいるんだし。

100人救い出すには本当に凄い犠牲が出ると思うんです。
真剣に考えればね、向こうも払ったんだからこちらも払うと言う姿勢こそ必要だと思います。
終わります。(拍手)

★佐藤守氏

金正日を潰すのはフセインでちょっと失敗しておりますけどね。
アメリカもだいたいリハーサルと言うか、それによって行動していると言うのが一番大きいと思うんですよね。

★荒木和博氏

情報と言う面から言えばですね。
その同じ思いを持っているのは、北朝鮮からの脱北者、が韓国には約7000ですか。
と言う方がいて、この方々は殆ど盧武鉉政権で喋れない。
韓国の状況に対して物凄いフラストレーションを持っていて、何とかして北朝鮮の体制を潰してしまいたいと言う思いを持っている方が非常にいて、その方々が北の中でネットワークを持っている方が結構おられるようですが。
それは韓国の政権との共同作戦は出来なくても、個別にそういう人たちの手を通して情報を得るとかですね。
いう事も可能であると。
当然、今言われたように結局一番の根元はそこにあるわけですので、それに向かってやっていく事の一環だと思えば当然かなり協力をしてくれる人は出るのではないか、と言うふうな感じは致しました。

★一般参加者3

佐藤先生、大変貴重なお話今日もありがとうございました。
「作戦成立のキーポイントは機密保持」と言うところで、国内問題と言うのを仰っておられたんですけど、大変失礼な質問を致しますので最初に謝っておきます。

自衛隊員も一杯いるわけじゃないですか?
そうすると一般社会と同じでピンもいればキリもいると言うのは世の常識ですから、日本にも北朝鮮のスパイ組織と言うのは非常にたくさんあるわけですよね?
よくSAPIOでは「あなたの隣に赤いスパイがいる」と書いてますけども、そういった意味でスパイが一番入り込んで国益に反する部門は国防、軍事ですよね?

最近自衛隊員の中でいろいろな方がいらっしゃるようで、PCから(情報を)流出しちゃったとか、いろんな事があるようなんですけれど。
一番怖いのはいわゆる、先生もさっき仰ったんですけども日本人に成りすましているっていう、成りすまし日本人と言うのが多分たくさんいると思うんですけども、それが自衛隊の中にどれだけいるのか?っていう。
もしいたとしてもそういう不祥事が有ったら、絶対表に出てこないと私は思うんですね。
私は軍事オタクでも政治オタクでもない単なる一般人なので、そこに興味があるんですけども。

そういった自衛隊の中に北朝鮮のスパイ組織が、例えば昔はソ連が良く手を出していましたけど、侵食している可能性があると思うんですけど、有ったとしても今の政治状況からしたら絶対に出て来ないと思うんですが、そういった方面はどうなってるんでしょうか?
できれば非常に言い難い問題だと思うんですけど教えて頂きたいんですが。

★佐藤守氏

拉致の皆さんから、えらい、私の方はつるし上げ・・・(笑い)
あの~~~、今仰る通りなんですね。
スパイ防止法がありませんから、基本的には国民も自衛官もみな一緒ですからね。
それで非常に指揮統率するのに苦労しているんです。

しかしながら強いて弁解すればね。
例えば防衛大学に入るとか、一般隊員に入るとか、全部一応スクリーンにはかけられている。
かけられているんですが、昔はお父さんが赤旗を読んでるくらいで全部落ちてましたけども、今はそこまで行ってるかどうか?
個人情報だとか今度人権法通らなくて良かったんですが、いろいろなしがらみがありますと防衛庁も役所の一つですから、それに従わざるを得なくなると言うふうになってきますよね。
そういう間隙が随所にあると言うことは事実でしょう。
今度僕は海上自衛官ではありませんから、もっとシッカリせい!と怒鳴りつけてはおるんですけども。

PCを使うという事に対してはですね。
僕は内部でも非常に抵抗があった。
これは使うのは余り好きじゃないし下手だから、電話自身だって盗聴されているわけですから。
いろんなゆうぐ(?)を使うという事を平時で行うときは、私は部下に言ってたわけです
例えばね、非常呼集があってファントムを使うでしょう?
8機・・・(聞き取れず)空隊を組んでをパ~ッと作るでしょう?
それ何分くらいでやるか?と言う話でそれを急いでやるわけですよ。
それを何時完了何時完了と言うのを競うわけですが、○○○(聞き取れず)が劣勢とか、ここはが○○○(聞き取れず)が届いていないとか、無線連絡が全部聞かれるわけですよね。
周波数が先ほど言いましたように極秘無線を持ってませんから。
これはもうトラックの運ちゃんが東名に来て「おい○○○って言ってるぞ」って言う話になるわけですよね。
そういう所は全く安全性が無いわけですけども、そういう時は「スズメが三羽足りないよ」とか「うちスズメが二羽来ているよ」とかそういうサインでやってたんですよ。

それからもう一つ言うと実にちゃちな話ですよ?
ちゃちな話ですけど案外難しいのは、私が三沢におりました時にですね。
ASM1という当時極秘の空対艦ミサイル、国産の実射訓練をやってもらったんですよ。
こういう事をお前たちやれるか?と後で言ったんですけどもね。

空対艦ミサイルを襟裳岬の南の訓練海域で撃つんですよ。
実弾をね。
それを海上自衛隊の船の掃海艇の古くなったのを実射で潰すんですよ。
それも大変な実射のミサイルを撃つんですから、一生懸命命令が出てから準備万端を整えて、F1戦闘機に積んで撃って発射して飛んでいくのを脇でずっとミサイルを8ミリビデオに収めながら報告して、ゴ~ンと行って離脱して飛んでいく瞬間までそういうデータも取るし、いろんな訓練をやってたんですよね。

その命令を出してね。
基地全体が緊張をしておったわけです。
天候偵察をやっておったパイロットで非常に気の利いた私の部下が、「撃て!」と言ったら「チャンネル変えろ!」と違うチャンネルに切り替わったんですよ。
もう今はいいですよね?言ったって。
余り使ってない予備チャンネルに切り替えたら、「撃て!ツキカマの船!ツキカマの船!」
ツキカマの船って分かりますか?
要するにソ連の(旗の)マークをつけた船がいる。
「配置し直せ!」って事で、何々、何々とやっていたら、我々がミサイルをある射程から撃とうとしているコースに、ず~っとソ連の大型トロール漁船団がいたんですよ。
偶然ですか?
漏れてましたよ。
それで直ちに中止。

それで上級指令に「今日の演習は中止」と言ったら「何を行ってるんだ!日程が無いんだ、一日伸びたら・・・」と言うので、情報班に言って全部低空飛行で写真を撮って来させましたよ、その船を。
それを8ミリビデオに焼きまして、全部ソ連の大型漁船で我々のコースの先に網を流してましたよ。
破片を拾う為に。
その船の一隻にはカモフというね、小型偵察ヘリコプターを積んでましたよ。
こういうのを全部撮って情報班が写真を上げたら、(上級指令は)びっくりしちゃって今日は中止でお構いなし。
それで私の方は全部に聞こえる共通周波数の電波で「本日の訓練は中止するぞ~!全機引き上げて来い!」と言ったんです。
一番先に引き上げたのはソ連の船団ですよ。(笑い声)
このチャンネルを聴いてるな?ってことですよ。
情報が分かる奴がいるな?ってことですよ。

不思議でしたね。
それが国が生きるための懸命の策なんです。
それでバラバラバラっと船が動いてから「夕方からやるぞ~!」って、やりましたけどね。
上手く行きましたけど、そういうことなんです。
海上保安庁に実はそういうエリアでの訓練の計画を出すんですよ。
まず、そこから抜けたと思いますね。

自衛隊ではそういう対応を全部やってますけども、やっぱりね、まず宗教から入ってくるんです。
我々のころは非常に厳しくてね。
ご精通の・・・(聞き取れず)の自衛隊で宗教がありましたけど、こういったことは許せない事ですからね。
非常に難しかった。
それを分かった時点で彼は昇進が止まりますし、そう言う規律に当たらない所に行くんですよ。
あるいは奥さんがそういう活動をやっていると幹部に分かりますと外しましたからね。
今はそういうことは人権の問題で、やったら大変でございますよ。
こういうのはね、軍隊と言う組織では適用除外するべきなんですと思いますね。
非常に、だから今はやり難くなっています。
差別の問題とか、こういった事は結局政治でしょうね。

恐ろしいですよ、例えばつまらん話で三沢で海自の幹部やってたんですけどニコニコマークのですね。
お日様マークのチラシが一杯入っていた、官舎に。
何だ?ってすぐ調べさせましたら、民青同ですよ。
官舎の仕切りの中でね、朝市やるんです。
誰が許可したか?っていうと、誰が許可したも何も無い。
・・・・・・・・(聞き取れず)そこに許したおばさんおじさんが来てやるから、「それは止めてください」と言えなかった所に入って来たんです。

そしてその後を洗いましたら、何と恐ろしい事に、あそこは冬になると灯油が必要なんですね。
そこの組織は灯油が安いんですよ。
官舎まで全部届けてくれるんですよ。
それでね、その会で許可取ってませんでしてね、その(灯油を)取ってる人は、先輩の奥様方に聞いたら「安くてとっても便利ですから」
そのためにすぐ潰させましたが、例えば私が「うちの官舎にあれを持ってきて頂戴」といったら、住んでる個室の全部の名簿を出させるんですよ。
その企業が。
裏は民青ですから。
そうすると名簿が全部出来てね、どこに誰が住んでいるか。

今度海上自衛隊のコールサインが出たようですが、あれ全部入れ替えな来ればならないので大変な作業でしょうけれどね。
陸海空全部つながりますから、太平洋艦隊から何から全部大作業しなけりゃならない。
しかしそれはやらなければならない。
そういう事が平然と行われていて、私は先輩怒鳴りつけたんです。
「奥さんの教育が成ってない!」と怒鳴りつけた事があるんですがね。
「すみませんでした」って、すみませんで済まない、その名簿が全部行っていた。

それから公明党ですね。
全部名簿を持っていくんです。
うっかり善人でやっていくと、これはね。
難しいですよ、全部に徹底してやって行くのは。
それから意識ですよね。
少なくとも制服を着ている人間はね。
武器を持っているんだし、国民の生命と直結しているんだから、そういった所には常時(危機意識を)持ってないといけないでしょうけど。

非常に仰る通りで難しい。
でもスクリーンはやってますし、身内の中に身辺調査とかいろいろやりましてね。
調査と言うのは公安と一緒ですけどね、そういうのは有りますから、まだ一般の会社よりは良いんでしょうね。
当然ですけども。
それでも物足りませんね。
その結果は防衛秘密が出たり、お金が、そういった事になるとついつい貰ったりね。
そういうお金の魅力、女の魅力ね。
まぁどこかの総理大臣ほどの事はないでしょうけど、(笑い声)お金ですよね。
あるでしょ?いろいろ、○○事件では・・・(聞き取れず)あれで全部ねたを漏らしたり、驚天動地の事でございますよね。
そういう事が平然と行われているけれどもまず、やれないですね。

しかしね、あえて反論させて頂ければね。
政治家の秘書が一番恐ろしいんですよ。
宮沢さんの時にですね、国際化と称して大臣の秘書に外人を入れたんですよ。
それをね、ムルデカとか何とかしらないけれど(鈴木)宗男さん、なんでアフリカ人まで日本の沖縄庁長官の防衛政務次官の秘書でいるんですか?
仮に百歩譲って彼が日本に帰化しているということであれば別でしょうけどね、あの当時は違った。
そういう人が防衛政務次官に来た時に、ブリーフィングせにゃいかんのですよ。
そうするとね、それは全部国家機密ですよ。
おそらくあの人は読まないだろうから「置いとけ~~!」って言うでしょうね。
置いといてどうするんでしょうか?あんな機密を。
持っていきますよ。

しかし置いていけよと言われたら、置かざるを得ないですよ。
しかし自衛隊の官僚は困りますよね。
制服はもっともっと困りますが。
コロッと半年か一年で交代するわけでしょ?
そういう事を繰り返しているんですからですからね。
防衛庁の中には秘密あって軒を落とすって、これは極論しますと一生懸命努力してもね。
政府の方が抜けてる。
だから代議士の秘書にね。
国際化などと称して他の国の人が一杯入っているという事は、もうあの時点で防衛と言う物は非常にやりにくくなって、現場は・・・(聞き取れず)と言うと語弊があるけど、そんな事をやっている。
自衛官だけを(責める)よりもああいう人たちがいることの方が私は恐怖です。

それが何に響いているか?というとアメリカですよ。
アメリカは許しませんよ。
恐ろしくて超機密なんかね、自衛官にまではギリギリ出してもですね、そんな事防衛庁とはやりませんよ。
今普天間でもめてますがね。
そういう所の事も私たちは真剣に考えないと、切り捨てられるのは韓国だけではないということですよね。
仰るとおりでこれは非常に厳しい問題で、拉致の皆さんで一刻も早く帰国を願っていらっしゃる方とは違いますね。
非常に苦慮している問題です。
すみません、長くなっちゃって。

★一般参加者3

ありがとうございました。

★一般参加者4

(中略)・・・それくらい日本の国って筒抜けって言うか、話にならないくらいだと思うんですけど。
どうなっちゃってるんですか?

★佐藤守氏

増元さんおられますけどね。
拉致被害者の方で帰ってこられた方で動きが取れないのが実態だと思いますよ。
一生懸命やろうとしてもどこにどんな人がいるかね。
「お帰りなさい」と旗振ってる人の中にも一杯いると思いますからね。
めぐみさんの時ので分かるように、辛光洙がどうのこうのってそれだけじゃないですよ。
国内で白い車持ってね。
ゴムボートに乗せて、辛光洙みたいな人が一杯いるわけですよ。
その中でめぐみさんが、ああいう非情な事を一杯やったわけですから。
しかしその人たちもまた金正日に人質取られちゃってるんですよね。
そこをどう折り合いを付けていくか?
自分達の向こうに行っちゃったのを決着をつけちゃって「日本人になりきる!」って言えるのかどうか?ですよね。
私はこういった事はやりませんけども、いずれにしても情報と言うものが非常に難しい。
これからをどう考えるかですね。

・・・レポートその6へ続く・・・
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2006年3月 9日 (木)

茨城における、総連施設課税への取り組み記録

茨城県下妻市総連施設課税に関する、救う会茨城と、下妻市長小倉 敏雄氏との間の公開質問状、回答、礼状の全文を再度紹介しておきます。

尚、この内容は、蒼き星々ホームページ内に、活動の記録として保存します。
活動している皆さんの励みとなり、全国各地での総連施設課税強化の動きに拍車がかかることを祈ります。

下記文書の中の住所に関しては、非公開とします。


――――――――――――――――――――――
 救う会茨城から、下妻市長あての公開質問状
――――――――――――――――――――――
下妻市長 小倉 敏雄 殿


    北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

   救う会いばらき 幹事 本橋 隆一
    ◇▲○◇▲○×◇▲○×(住所のため削除)
   救う会いばらき 代表 松尾 秀雄
    ◇▲○◇▲○×◇▲○×(住所のため削除)
             

           公開質問書

 私達は「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会・救う会いばらき」です。北朝鮮はスパイ養成の手段とし、不法に日本人を拉致しました。金正日も非を認め一部の日本人は返しましたが、未だ多数の被拉致日本人と帰りを待つ家族の悲しみは続いております。北朝鮮による国家的犯罪が裏付けられ、世界の世論の高まりの中、日本政府も強く原状復帰と事件の徹底究明を求め、経済封鎖による対抗手段も考えられております。
今、北朝鮮が最も恐れることは日本の世論が高まり、経済的に包囲されることであります。そして、茨城県、また下妻市に住む私達が拉致被害者に手を差し伸べられる手段は限られていますがひとつあります。北朝鮮の出先機関である朝鮮会館に課税することです。下妻の朝鮮会館は常駐者も居らず、使用実績も少ないようですが、課税するということは北朝鮮に対しての大きな圧力となります。
私達は、朝鮮会館は一般市民が日常的に使用できる公民館とは違い、北朝鮮のスパイの暗躍する根城であり、反日的牙城であると見ています。2月2日には在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の関連施設「熊本朝鮮会館」の固定資産税などを熊本市が減免したのは違法として、拉致被害者を支援する「救う会熊本」のメンバーが幸山政史市長に対し、減免措置の取り消しなどを求めた訴訟の控訴審判決で福岡高裁は、請求を棄却した1審熊本地裁判決を変更、会館への減免措置を取り消しました。

 朝鮮会館の税減免を取り消す初の司法判断。朝鮮会館が公益のために利用されているかどうかが主要な争点だった。
判決理由で中山弘幸裁判長は「会館が公益のために利用された形跡は全く認められず、税を減免する理由が存在しない」と述べた。さらに中山裁判長は、朝鮮総連について「北朝鮮の指導のもとに、北朝鮮と一体の関係で、在日朝鮮人の利益を擁護するために活動しており、わが国社会一般の利益のためにある組織ではない」と言及した。(共同通信)

当会は平成16年にも、茨城県下で唯一朝鮮会館の固定資産税に免税を続ける下妻市に見なおしの意見と質問書を提出しました。しかし、残念ながら当時は朝鮮会館が公民館として機能している旨のご回答でありました。
時間の経過とともに拉致の実態や北朝鮮の実情がわかってきました。この展開の中で改めて市長に質問します。

① 一市民、国民として、親として拉致被害者をどう思われますか?
② 地方行政の長として、北朝鮮という国家をどう位置づけて考えられますか?
③ 北朝鮮に対し経済制裁を課す是非について市長の考えは?
④ 平成18年度は朝鮮会館に固定資産の課税はしますか?

以上4項目について2週間以内に書面による回答をいただけますようお願い申し上げます。尚、回答いただいた書面はWEB等で公開させていただきます。
                                                                                         以 上
―――――――――――――――――――
 公開質問書に対する回答(全文)
―――――――――――――――――――
                          平成18年3月6日
 北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
  救う会 いばらぎ 幹事 本橋 隆一 様
  救う会 いばらぎ 代表 松尾 秀雄 様
                      下妻市長 小倉 敏雄 

         公開質問書に対する回答について

平成18年2月22日付け、公開質問書について下記の通り回答します。

               記

(1)一市民、国民として、親として、拉致被害者をどう思われますか。
回答: 本人の意思の如何に関らず、他国に強制的に拉致されることは、人道上許されることではなく、拉致被害者の方々には、一刻も早く帰国できることを願っております。

(2)地方行政の長として、北朝鮮という国家をどう位置づけて考えられますか。
回答: 北朝鮮という国家については、新聞、テレビ等の報道による情報でしか、知り得ることはできませんが、国際社会から孤立した国であり、特に拉致問題では法治国家としては認め難い国家と考えております。

(3)北朝鮮に対し経済制裁を課す是非について市長のお考えは。
回答: これまで、6か国協議や日朝協議などにおいて、拉致問題などについて進展が見られない状況下、段階的な経済制裁は一つの手段として、やむを得ないものと考えております。

(4)平成18年度は朝鮮会館に固定資産税の課税はしますか。
回答: 平成18年度は、朝鮮会館に対して固定資産税を課税し、減免しない考えです。

 ―――――――――――――――――― 
救う会茨城より公開質問状回答への礼状
 ――――――――――――――――――

                           平成18年3月7日
下妻市長 小倉 俊雄 殿
                  
           北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
              救う会 いばらぎ 幹事 本橋 隆一
              救う会 いばらぎ 代表 松尾 秀雄


          「公開質問書に対する回答」

このたび、貴市より「平成18年度は、朝鮮会館に対して固定資産税を課税する」旨の回答を頂きました。
これで、茨城県下所在の朝鮮会館(4箇所)すべてに課税されることになりました。当然のこととはいえ北朝鮮による拉致被害者救出運動にかかわる私たちにとって「社会の正義」を堅持した貴市の判断は、力強い支援であるとともに日本国内の拉致救出運動に更なる呼び水となると考えます。

 地方行政が「北朝鮮に拉致された日本人」を救出するためにできることは、総連への適正な課税および国に対しての「経済制裁発動への意見書送付」等に限られています。しかし、それらを適正に執行することにより、総連が支える金正日政権に対して「日本の市民・県民が北朝鮮による拉致問題を真に怒っている」という強いメッセージを発することとなり、拉致問題の早期解決に大きな力となると信じています。
今回野判断は、英断と評価されるべきものであり、他市町村の規範となるものと考えております。
さらにこれを景気として、北朝鮮当局による一般民衆の圧政からの早期解放、民主化を願ってやみません。

今回野判断に対して、下妻市長をはじめ行政、議会そしてご理解いただいた市民の皆様方に深く感謝申し上げます。私達は、北朝鮮によって拉致された日本人が一人残さず返還されるまで、この運動を継続します。今後ともご理解、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。                               

                                      以上

◆―――――――――――――――――――――――――◆
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2006年3月 8日 (水)

「自衛隊による拉致被害者救出のシュミレーション 講師:佐藤守氏」レポート その4

「自衛隊による拉致被害者救出のシュミレーション 
          講師:佐藤守氏」レポート その4

『質疑応答 その1』

★荒木和博調査会代表 挨拶

このような形でのシュミレーションと言うのは初めての事で、皆さんもこういうこともあるのか?とお分かりになった事もあると思います。
先日の日朝の協議で何も前に進まなかったという様子を見て、単なる話合いではどうしようもないと思われた方は多いと思います。
このところ朴とか辛光洙とか話が出てきますが、彼らに対する国際指名手配とかやった方が良いんですが、あれをいくらやっても被害者は帰って来るわけではございませんので、今後いったいどうすべきかと言う事を我々は突っ込んで考えなければいけないのではないか?と言うのが今回の講演会の趣旨でございます。
これから質疑応答に入りますが、一番最初に地図をたくさん使われた恵谷さんがおいでなので一言ご返答していただければと。

★恵谷治氏(軍事ジャーナリスト)

こういう作戦の前提は、先生のお言葉の言う「目標の確定」が全てでして。
私もいろいろシュミレーションをするんですけども、結局は目標がどこに行っているかどういう状況かと言う事が明確にならなければ全くの机上の空論。
作戦の一つの事例として自衛隊の邦人救出と言うお話をされましたが、この邦人救出作戦と言うのは彼らが集合地点に集結して隠密に動けるという前提、あるいは隠密でなくても先ほど言われた村長(むらおさ)が出てきてリーダーシップをとって動けるという事であれば、私は作戦は可能だと思います。
逆に拉致被害者の場合は監視が厳しくてそういう事が出来ない場合は、よほどの偶然が重ならない限り自由行動は出来ないという前提で作戦を考える必要がある。
となるとこれは本当に軍事技術的に厳しい。

もう一点は例えば100人被害者がいたとしても、100人を同時にと言うのは不可能。
技術的にも絶対に不可能。
となれば涙を呑んでこちらを切ると言うという決断が無い限りは作戦は決行出来ない。
何人かを救出して後の方はどうなるか?と言う事を考えると、本当に真剣に考えれば考えるほど救出作戦は難しいなと。

★回答 佐藤守氏

仰るとおりですね。
今ワンポイントに絞ってもギリギリの戦いなんですね。
恵谷さんが仰られたように、救う人が仮に100人いたら20人で作戦を打ち切りにせざるを得ない可能性。
その優先順位ですね。
これが助けに行った人間も作戦を指揮した人間も一生残るんですよね。
非常に難しいと思いますね。
大風呂敷を広げて100人全員を救うと言う事はどう考えても非常に公算が低いのでどこかに絞ろうと。
逆に恵谷さんに聞きたいのですが、そういう行動をしたときにこれは当たるも八卦なんですが、北朝鮮はどういう衝撃を受けるか?どういう行動をするのか?
これは他にご意見があったら聞きたいのですが。

荒木さんが(資料を)出されたでしょう?
これは大変面白くて、ご精読いただきたい。

(注:佐藤氏の言う荒木氏の資料とは、講演会で配布された資料の中にあった以下の物の事を指しています)

1 日本海軍の北洋漁業保護の実例
  府本昌芳「海軍旗の下の北洋漁業」『文藝春秋社』(昭和31年6月号)

2 救出された漁民の回顧
  インターネット情報(出処不明)

3 日本海軍の北洋漁業保護の方針
  飛内進『大湊警備負沿岸革史-北海の護り-』(平成12年7月15日)

(中略)

・・・野村さんの部下といますか、海軍補佐をやった男なんですが、それがいろいろ書き残した物がありましてね。
それを引っ張り出してきたんですが、そしたらこれが大変面白い。
横浜に飛行場部隊があったんですね。
大型飛行、これが南方経路をずっと飛んでいたんですが、ちょっとこれ短いんで読んでみますがね。
これと殆ど同じなんです。
これが非常に大きなインパクトを与えてソ連が折れて日ソ交渉が進展したというんですね。
デモンストレーション飛行と言うのが、横浜航空隊始末記とかいう、田村○○さんと言う隊長がこう書いている。

私が横浜航空隊に勤務していた時であった。
昭和14年1月末だったと記憶する。
飛行艇の耐寒訓練をすることになった。
大型飛行艇4機と共に急に青森県の大湊に進出せよと言う命令を貰った。
ところがここに面白い指令が付いていた。
それは各種の耐寒訓練を実施すると同時に航行訓練を頻繁に行え、というような命令だった。

航行訓練と言うのは楽しくてね、私も良くやりましたが、勝手気ままにエリアを決めて、飛んでくるんですよ。
うんと低空飛行するときもありますし、山の間を(飛ぶ事もある)

しかもそのコースですね。
コースは必ず北海道の小樽ですね。
小樽上空を南から北に向けて飛べと、高度も1000メートル以下が望ましい。
要するに下から見えないといけないから、なるべく見えるようにしなさい。
南から北へ帰るときは小樽の上空を突っ切っていきますね。
一旦戻る時は小樽を避けて、はるかに洋上を飛ぶかあるいは北海道を一周しても宜しい。
これはパイロットは大変面白いですからね。
小樽市内だけを1000メートル以下で通過すれば後はどこを飛んでも良いんですから。
樺太まで飛んでも良いんですから。
で、この田村隊長は妙な制限だな?と、しかしながらこの指令は軍隊長以上にのみに申し送り・・・これは秘密保全ですね。
予定された搭乗員は訓練飛行をするだけで良いのであった。
したがって時には北海道を一周したり、筆者も樺太の国境付近まで飛んだ。
問題は小樽上空飛行のなんど(?)であった。

当時は日ソ漁業交渉で両国の意見がまとまらず、新聞が毎日その険悪な状況を報道していた時であった。
そしてこの訓練も一週間で終わり、横浜に撤収した。
同時に日ソ漁業交渉もようやく妥協に落ち着いた、と新聞に報ぜられた。
その直後海軍省の情報関係者から横浜航空隊の小樽航空飛行は相当効果があった。
それは何か?と関係者が後で聞いた話では、当時小樽札幌方面にはソ連の情報担当者・エージェントがたくさんいたと。
現地の情報を刻々とソ連に通報していたと。

そういうことを軍隊が全うでしたからちゃんとやっていたんですね。
今は公安ですけど。
それで電報を打ってたんですね、エージェントが。
そのエージェントが日本の大型飛行艇が盛んに北上している。
もしこの日ソ交渉が決裂した場合には何かに備えているのだろう、と言う意味の電報を打電しているのを傍受した。
その当時この飛行がどの程度効果があったか具体的に分からないけれども、心理的には相当の効果を思わぬところに伏兵がいるもので、デモンストレーションとか謀略とかは普通の常識では考えられない。
と田村さんは書いている。

これなんか典型的に面白いんです。
こういう実に面白い戦争ごっこを日本人は忘れてしまっているんですね。
ですから対話と圧力といっても圧力のかけ方を全く知らない。
私は現役のときから言っているんですが、小松に集まって航空自衛隊で大演習をやろうと日本海上空でですね。
あるいは海上自衛隊との共同作戦をやろうじゃないかと、これは我々は日常の訓練でございますけども、彼らはそうは受け取らない。
勝手に思わせて置けばいいのであって、ギリギリの所まで行けばいいんですね。
こういう軍事力の使い方をしないでいると言うのは、「百年兵を養うは、一日にこれを用いんがため」だと言う事を全く忘れている。

たまたま荒木さんがこれを送ってきましてこれを読んで、あぁ、これはうちにもあったなぁと思って。
これは実際恵谷さんが仰ったように公算は非常に低い。
とにかく、全員パーフェクトに救いたい。
気ばっかり焦りますよね。
下手をするとイラン大使館のようになりますけど、それをやらせないでどこかで線を引く。
あるいはこういったデモンストレーションが逆に日朝交渉を進展させて、その辺の所どうでしょうかね?佐藤さん。
西村さんでも良いけど、難しいでしょうかね?

★佐藤氏

え?僕ですか?
お話ありましたように、いわゆる情報の協力者の確保もそうですけども、情報の欠如と言うのがとにかく大きいと思うんですよね。
仰るように目標の定位置・定点に集合させる事、結局現地はいわゆる日本人が、通常普通の国だと商社マンがいたりJICAの人間がいたりしますけど、あの国と言うのは日本人がいないわけですから、そうなると向こうの国民を
先ほど言ったように信用が出来ないという、この辺が大変難しいんじゃないか?と感じました。

★西村幸祐氏(ジャーナリスト)

佐藤先生が仰ったんですが、「百年兵を養うは、一日にこれを用いんがため」と言う事を忘れているということなんですが、今日のこの催し自体がですね。
荒木さん、最初にハレーションを起したと仰いましたが、どのようなハレーションかちょっと分からないんですが、こういった自衛隊による拉致被害者救出シュミレーションと言う講演会が行われた事自体、今の北朝鮮に対しての新しい圧力に実はなるんではないか?と思うんですね。
今までこういった事が余りにも無さ過ぎたんですから、それだけでも今日の講演の意味が、内容ももちろん意義があるんですが、行われた事自体有意義だと思います。

★増元照明(家族会事務局長)

非常に面白く聞いておったんですけども、否定的なことばっかりがちょっと頭に浮かびまして、定時・定点はまず無理だろうと言うことでしたね。
陸自が主体になっていくと言う事でしたけど、私たちが考えている救出手段と言うのは、被害者全員ではなくとにかく誰がどこにいるかと言う情報をつかんだら、そこに飛行機なりヘリなり飛んでいって、そしてその人を密かに救出してくる。
向こうは北朝鮮は死んでるし、いないと言ってるんですから、そういった人たちが1人でも二人でも出てくれば、世界中で北朝鮮の拉致と言うのは認識されていますから、それ以上手を出せなくしてしまうと。
そちらの方が私は良いと思うんですけども。
それでとにかく否定的な事を考えると情報の秘密保全ですね。
官邸が今ちょっと朝鮮総連をつながってますので、それは無理だろうと。
総理が代わらない限りちょっと無理だろうなぁと言うのが私の実感です。

★回答 佐藤守氏

そうですね、このシュミレーションは法的な事は一切無視して話をしているんで、法的に言われた中で法的に死亡したと、殺された人間を隠密に上手く救い出す事が出来たらこれはヒットです。
100人を一挙にどころではないですね。
確かに。

★荒木和博氏

司会者は喋っちゃいけないんですが、今増元さんが言われたように隠密で誰か引っ張り出してくる。
これは何とかして誰かに接触して本人の帰国意思を確認した上でどこかに連れて来てという事が可能であれば、それで明らかになっただけでも、それによって政治の部分が動いてと言うことはひとつはあるかもしれませんが。
ただこういう事は思ったとおりにだいたい全て行かないので、途中で上手くいなくなった場合にある程度強襲をしなければいけないという事も当然含めて考えなければいけない。

いい加減な推測だといわれてしまえばそれまでなんですが、北朝鮮と言う国の特性からすると、脅かせば強い事はおそらく出来ないだろう。
こちら側が強く出て徹底してやれば相手方のマインドの方が崩壊していって、それが外に出てくるという事は非常に考え難いのではないだろうか?
そうなった時に外に対して出て行くとか、あるいは内部で我々にとって否定的な事をするという事に対して、中国を含めてブレーキを掛けざるを得ないのではないか?というような感じを私はしています。

先ほど西村さんが言われたような事なんですが、こういう事をやっている。
それで日本の中でこういう事を考えていると言う話は北朝鮮もさることながら中国はかなりもっと敏感に感じるでしょうから、とすると北朝鮮のお陰で寝た子が目を覚ましてしまうと。
これは拙いと言う事は当然彼らは思うであろうと。
そうすると何をするかと言うと北朝鮮に対して何らかの圧力をかけざるを得なくなるだろうと。

そういう意味の圧力もあるんじゃないかと思うんですが、ある程度強襲でやらざるを得ないとなった時には、全ての被害者の安全を確保せよと。
それを北朝鮮の体制に対して強いメッセージを与えることで、内部が割れたときにある意味で言うと、拉致被害者の身辺を安全にすると言う事が最終的に自分達の安全につながると言うように思わせていくと。
これは今からでも当然やっていかなければならない事ですが、そういう事を全部合わせて行うと言う事があるのではないか?

今我々がやっています短波放送も今ひとつは情報を出してもらいたいという事で、東京郵便局の私書箱を繰り返し繰り返し番号を流してですね。
情報が取れないか?と言う事をやっている。
それで(情報が)来れば何らかの動きが出来ますし、最終的なお話は終結地点とかそういうことのインフォメーションを短波放送で流せるのではないだろうかと言うことがありまして。
ただ当然放送で流せば相手方にも聞かれてしまうわけで、やる事に制限はあるんですけども、最終的にはそういう使い方をするという前提があるわけですよね。

あとは情報の収集と言うのも、収集と保全と言うのは非常に難しい問題であるんですが、吹けば飛ぶような特定失踪者調査会にだって、情報は入ってくるわけですから。
いわんやそれにもうちょっとプラスアルファがあれば、現時点でどこに誰がいるか?と言うのも、今の北朝鮮の状況と言うのも考えれば入ってくるのではないだろうか?と言う気がしておりますんで、その方法はいろいろあると思います。

ただ先ほどの何人か諦めなければならないという覚悟もありましたけれども、そういうことも含めて救出をすると言う事はただ待っていてそのうち良くなるでしょうと言うような、天気が良くなるのを待っているようなことではなくて、本気で命懸けでやらざるを得ないと。
それを国民全体がある程度コンセンサスを持てるかどうか?と言うことにもかかってくると思うんですね。
今までのように放っておけば全然返って来ないわけでして、何かの決断をどこかでしなければならないということ。
そういう精神的な問題と言うのを、実際に運用する側は軍人がやるわけですけども、それをバックアップする意味で国民であれマスコミであれ、そういう覚悟は求めていかなければならないんじゃないだろうか?
そこらへんを含めていろいろご意見があれば出していただければと思います。
どなたか・・・

・・・レポートその5に続く・・・
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2006年3月 3日 (金)

「自衛隊による拉致被害者救出のシュミレーションその3

 講師:佐藤守氏」レポート その3

・・・資料紹介・・・

◆編成組織の一例
◆通信系の一例
◆目標の確認
◆洋上前進基地の一例
◆作戦の概要

結び

日本国民の一致団結
国内外における『秘密保全』

『百年兵を養うは、一日にこれを用いんがため』

・・・資料紹介終了・・・

編成組織について。
中央即応集団と言うのが約3200人。
第101特殊武器防護隊、これは大宮にあります。
第一ヘリ団、これは木更津・相模原にあります。
特殊作戦班、これが母体となって全国に広がるんでしょうが、習志野駐屯地にあります。
第一空挺団(=習志野駐屯地)これは昔から荒くれ者の集まる非常に精強な部隊である。

余談として。
御巣鷹山の時、場所が特定出来なかったので空挺団のヘリを翌日出したら朝日に散々叩かれた。
事故現場は三県の県境で最初現場は長野県と言われていた。(実際は群馬県)
今だから言うが、警察無線も自衛隊には入らなかったし、陸海の隊員が自らの非常呼集で出てきたんですけど、翌日よくやく場所を特定出来たが今度はこれを伝送する装置が無かった。
初め長野県だと言う事で派遣していたヘリを一回戻して出したら、何だあの指揮は!と朝日の記者や編集員から叩かれて酷い目にあった
あの時の自衛隊の装備・情報からすれば仕方の無い事だが、結果として救援が遅れた。
第一空挺団はホバリングが出来ない状況で、生存者の女子中学生をロープ一本で身を挺して救出した。

余談の余談として。
航空自衛隊も御巣鷹の事故の時には出動したが、平らな所で飛行機をいじるのが航空自衛隊。
足場の悪い山の現場では息切れがするがそれでも若い者は良くやってくれた。
軍手から下着から死臭が染み付く様な現場で、食事に出された牛肉の大和煮をぺろりと食べて活動したのが陸上自衛隊である。
これが空と陸の差だが、あのとき第一空挺団は山を削ってヘリポートを作り、そこへ水やYTRなどの物資を届ける為に新聞社のヘリが次々と降りてきたが、煽られて谷底に落ちて怪我をした人がたくさん出た。
余りにもひどいという事で航空自衛隊が上空をYSで飛んで空中管制をして、見事にヘリを左回りにさせて入っていくようにした。
それらの事実は表に報道されてはいない。

緊急即応連隊。
宇都宮に入るのは化学兵器、こういったものが入る。
主として南西方面の島しょ防衛をやっている。
非常に精強なようなので、こういったものに大いに期待する。

いずれにせよ(救出作戦の)中心となるのは陸上自衛隊に間違い有りません。

通信系について。
宇宙通信などサマワでもやっているので訓練済みである。
中央と現地その周辺などにおいてバンドは確立する。
これは装備部長、あるいは防衛部の通信課長は言わなくても確立するでしょう。
強いて言えば民間の周波数をどのように制限するのか?
電波法とかNTT法とかいろいろあるが、平時では有りませんからそういった物をどうやるのか?
なにせ(自衛隊は)憲法違反の組織なのでその辺の所はどうやるのか?

余談として。
演習の時は高速道路に車を通そうとしても陸運局に許可がいる。
御巣鷹に戻りますが、浜松や静岡から無断で行ったんですね。
全員作業服に着替えて飛び出したら、大半が財布を持っていなかった。
それで車に乗って東名高速に乗って行ったら、東京料金所で金を請求された。
「誰か金を持ってないか?」とやっていたら後ろで「こら!自衛隊何をやってるか!」と言われ「すみません」と謝ったりした。
田中慶秋先生が「お前らなにやってるか!」と言う事で、今度は災害派遣出動中と書いて運転席に貼って出したら「ご苦労様です」となったんですね。
やれば出来るのに政治家はやらない。

築城基地で行橋で大水害が派生、築城基地から空自を延べ1000人出した。
道路が冠水して車が動かずその中で自衛隊の部隊に優先権が無い。
警察にパトカーで優先しろといったが数台しかないパトカーが出払っていて無かった。
行橋警察署に特別許可をくれと言ったら自衛隊に任せるというので、シーツやベニヤ板で「災害派遣出動中」とトラックの脇や後ろに全部貼らせた。
そうしたら長距離のトラックの運転手も「ご苦労さん」と皆道を空けてくれて警察の誘導無しで現場に行く事が出来た。
今は大分法律も変わったが、昔はそれが実態です。

御巣鷹の事故のとき、警察の日当が3000円か4000円付いた時に、自衛隊は一泊二日で640円だった。
それも一泊二日で24時間以上勤務した時に初めて一日分640円の手当が付く。
苦労して深夜朝の3時に出動して行って夜中の11時に帰ってきたら、日当は出ない。
あれは汚いなぁと言う事で何をやってるんだという話になったら、すぐ改正があってちょっと上がった。
我々は差別される事には慣れているから構わないが、そういった事はたくさんある。

※関連記事 佐藤守氏のBlogより「災害に学ぶ」
http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/20050907

レーダーなどはペトリオットなどを持っていって出すと、周辺に影響を及ぼす。
だから中々出せない。
障害物の無い所人家の無い所で非常に訓練は厳しく、従って我々自衛隊は外に出て行きたい。
国内ではモテないが外ではモテる。
外に行った方が弾もバンバン撃てるし電波もバンバン出せるので、アメリカへ行くぞと言うところで、PKOの話が出たらみんな喜んで行ってしまった。

サマワで死ぬかもしれない。
「いや、死んでもいい。我が家でひとり靖国に入ったのがいないといかんので私が最初に入ったらと(サマワに行ったが)この間生きて無事に帰って来てしまいました」
そう言うのがたくさんいるわけです。
国際平和協力活動の経験は、こういった救出活動のときに当然使えるんですね。

何度も申しますが、目標の確認であります。
平壌周辺の防衛施設です。(スクリーンにはSAPIOに掲載された平壌の詳細図を映す)
この地図を作った人にぜひ先遣隊をやってもらいたい。
小学館にはこういう作戦室が有るのかもしれない。(会場笑い)
これら現地の写真と衛星写真を合わせて、どこに集合地を作るか、どこに集めるか、どういう手段があるか?まずはこれなんです。
もちろんこの周辺にどんな警備隊がいてどんな装備があって・・・中々難しい所ですが、これさえクリアできれば、かなりの所まで作戦は進捗するような気がします。

洋上前進基地について。
スマトラ沖の地震災害派遣でバンダアチェへおっとり刀で行かされて、海上自衛隊もこういった船からホバークラフトを使い資材を上げてヘリを上げて、航空自衛隊は余り表に出ませんでしたがC130で支援をした。
これが一つのモデルケースになる。
洋上前進基地としての、これは災害派遣ではあるが、こういった物はある意味で訓練済みであると私は思う。

作戦の概要について。
邦人救出の流れをどうするか?
情報を通知をして拉致被害者の皆さんへ終結指令を出す、これが一番難しい。
皆さんが自力で非難していただく、これも非常に困難である。
全員が一緒にいなくなると拙いから遅れるとか何とか出てくるんでしょう。
お歳の方もおられるでしょうし、妊娠している方もおられるでしょう。
そういう方々がどうやって自力で非難して来られるか?
受け入れ場所も極秘にさりげなく分散して、怪しいと思われてはいけない。
そこへだ~っと乗り入れて基地へと移動して、あるいは洋上の中継基地へ移動する。
このまま船か輸送機か日本へ帰る。

邦人のAグループと邦人のBグループ、いろんな人をここへ終結させねばならない。
普通の邦人救出であれば、集合地への誘導は大使館員がするが、だいたい実情を見るとこういう非常時の時には自然と現地の駐在員の中からリーダー的な役割をする人が出て誘導するのですが。
混乱の地でリーダーがどういう形で出るか?
拉致された皆さんは隣に誰がいるのか分からない状況ですから、これも非常に困難である。
ともかく邦人救出は1ヶ所かせいぜい2ヶ所に絞って救出すると言う形になります。

結びとして。
日本単独の奪還作戦は非常に困難性がある。
それをどのように持っていくか?
一つのサンプルとして普段やっている本物の軍隊、これを変える必要がある。

自衛隊は今まで鵺のような存在であった。
自衛隊は何のためにあるかといったら災害派遣がたくさん占める様に非常に国民に親しまれているけれど、軍事を拒否した国の非常に難しい所があった。
こういったいろいろな困難に対して、元々部隊が少ないのでそれに適応した救出作戦をやっていく必要がある。
出来ればアメリカには出て行っていただいて、我が国を自分で守る。
月に3回も家族で外食をするのをせいぜい半年に一回くらいにして、めざしを食べてでも自分の国は自分で守るというような事にすればそれが一番望ましい。
でも一旦味わった味は忘れられないだろうから、ならば将来を見据えてどの種の装備・訓練をするのか?

余談ですが今度の戦争、中国は間違いなく間接侵略に来ていると思います。
日本国内に来ている大学教授や留学生を1000名、これは王毅(駐日中国大使)さんのスタッフとしてやっているようですが、これはどこの国でも国家戦略として自分の国がやりやすいようにやるのは常識。
特に中国はそういう所は強い。
それに対応するには、ある程度の基準の航空戦力・陸上戦力は必要でしょうが、とにかくコンパクトで迅速に対応できる事。
どうしましょうか?などと言っている間に(敵に)やられるのだから、迅速な対応が出来る作戦能力を高める事が重要である。

・・・レポートその4に続く・・・
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2006年3月 1日 (水)

「異邦人」との付き合い方

「異邦人」との付き合い方  
(>反核団体に抗議しますさん2/27付)

アンデスの声さん   投稿日: 2月28日(火)

先週買ったばかりの新品の公用車を日雇い運転手が地下駐車場でバック中に壁にぶつけてしまい、尾灯が粉々に割れた。

私 「なぜ後方確認しなかった?」
彼 「バックミラーが曇って見えなかった」
私 「なぜミラーを拭かない?」
彼 「対向車がいたので急いでいた」
私 「見えないままバックするやつがあるか、これはお前の過失だ」
彼 「倉庫に尾灯の交換部品があった、2時間あればなおる」
私 「その部品の値段を知ってるか?」
彼 「知らない」
私 「お前の日当5日分の額だ。ところで今日はずいぶんの遅刻だな」
彼 「(朝食の)お茶が熱くて・・・」

ミスが生じると決まって「ああ言えばこう言う」やりとりが続く。ペルー人に限らず、日本人以外の民族は一般に自分の過失は簡単には認めない、めったに「ゴメンナサイ」を口にしない。アラブ人はもっと露骨だ。長年の海外経験で私も免疫はあるほうだが、厚かましい言い訳を聞くとやはり腹が立つ。しかし腹を立ててもしょうがない、一般的な対策は相手に「謝罪」や「改悛の情」を求めるのではなく、相手に実害を課すこと。日本人はつい相手に「ゴメンナサイ」を求めそれで許してしまうが、そう知った連中は口先だけで「ゴメンナサイ」と言うようになり歯止めにはならない、公用車両は片っ端からすぐにボロボロになる。罰金、減給、累犯の場合の解雇措置など、具体的・物理的痛みで相手を変えて歯止めする、その目的は相手への教育や思いやりではない、あくまで自分への損害の拡大を止めるのが目的だ。

民族の違いを理由に他民族から虐殺された記憶がないためか、日本人は相手が誰でも「話せばわかる」と期待する傾向がある、相手に同化を期待する、そして相手が「ゴメンナサイ」と謝ると、同化に満足して「水に流」す。これは「自分も相手も同じ(価値観を持った)人間」であることが前提にあり、その背景にはそれが許されてきた我々固有の歴史文化がある。敵意を持つ他人への日本の甘さは人権派に限らない、戦前の植民地統治姿勢をみても、欧米白系の徹底した愚民化・搾取統治政策に比べれば日本はまだ甘かった、日本の植民地政策には相手との同化の情を感じる、中途半端なのだ、つまり欧米列強からみれば日本人は他人やドジンとの付き合い方が不慣れ、ヘタだったのである。地中海東部~中央アジアに発する欧米連中の対人・対民族関係は衝突・殺し合いの歴史の中で育まれ、それに適応した人間が生き延びた。自分と他人は「違う」ことが前提にある、そして残念ながらそれが今の人類社会の付き合い感覚の主流であり、我々島国日本人の甘えた同化願望こそ特殊なのだ。

25年前の学生時代、私が初めての海外暮らしを始めたころは、街の通りでたまに日本人旅行者に出合うとたいてい向こうから近寄ってきて、「あのぉ、あなた日本人ですかぁ?ちょっと一緒に話しませんかぁ」とよく話しかけられたものだ(が私は断った。そういうネチネチした感覚が嫌で飛び出した外地で、なにが悲しゅうて見ず知らず行きずりの日本人オトコとお茶しなきゃならんのじゃい)。いつも同じ水の中を同じ仲間と群れあって泳いでいるメダカが他所の池に一匹で放たれると不安になりやっと見つけた仲間に擦り寄ってしまうのだろう(だから海外での詐欺・強盗・強姦の日本人被害があとを絶たぬ。最近は日本人も海外ズレして旅先で出会うとむしろよそよそしかったりするが、これも一種同族意識の裏返しだろうか、普通にしてりゃいいのだ)。自分の家族親族でもない安倍晋三に感情移入し勝手に同化してしまい、相手が自分の思い通りに動かない(=同化できない)ととたんにすねはじめる、この「すねる」心理も「甘えの構造」と同じく日本人特有の、幼児性を孕む未熟な(=他人に殺されたことのない)精神状態といえる。

他人と自分は違う、他人が話したくらいでは変わらぬのがまともな大人だ、だから最初から違う前提で少し距離を置いたまま共通項を見出すほうが、長く安定して付き合える。ヘタに「同じ」と思い込むと違いが気になって気まずくなりやすい。だから他人との対話とは、互いがナカヨシコヨシ・同化同調・慰撫愛撫するためではなく、互いの自己利益確保のための共通条件を捜すのが目的、根っこが違うから上っ面の共通部分を探しながら、強く自己主張する(まったく同じなら以心伝心で済む)。以前ご紹介した諺「泣かない赤ん坊はミルクにありつけない」と対のコトバに、「沈黙は承諾なり(Quien calla, otorga.)」というのもある。

冒頭の運転手の場合は、彼は自分の罪を知った上で罰を避けるために懸命に言い訳しているのだが(気持ちは理解はできる)、北朝鮮を弁護する連中の中には今なお、(保身のための言い訳ではなく)本気で北朝鮮の国家と金正日に好感を抱いているのがいるらしい。北朝鮮のこれだけの蛮行の事実と危険性を前にして、我々と全く逆の感覚を抱く日本人たちがいるという事実。日本の反核左翼政治運動団体の有名な題目「きれいな核と汚い核」、さすがに最近は口にしなくなったが、言わなくとも連中の頭の構造は昔と同じである。中国・DPRKの犯罪はきれいな犯罪、米帝・日本・資本家の善行は汚い善行、ととらえ言わしめる信条が彼らの全ての価値判断の根っこにある。私の想像だが、こういう連中はコミンテルン傘下の昔から北欧毛唐思想運動の極東末端支部の歯車として移入思想の教条的咀嚼理解だけが唯一の習い性となってしまい、何か語っているようで他人の考えを集めなぞり解析披露しているだけ、自分の内部から自然に湧き上がる人間としての感性が衰滅しているのではないか。彼らは国境を越えた世界市民を口にしながら自国国民に寄生し害を及ぼし、国境を越えると他国国民にも相手にされない、最初に世界市民を唱え国家に殺されたソクラテスとは全く対照的な、その醜悪で矮小な姿が、面白くも哀しい。周囲に情的同一化を強要するその湿潤な感性は日本のメダカ社会そのものであり、中東欧米の砂漠的個人主義とは根本的に相反する、その腰巻・褌の上にスカート・ズボンを履いた按配では誰も相手にしない。

そういうヌエのような亜種連中を我々が言葉で説得できるとは思わないし、我々が変えて差し上げる必要もない、幸い日本は思想信条の自由が憲法で保障された国だ、我々としてはせいぜい、彼らの害毒が我々に及ばぬ対策を考えればよい、犯罪組織オウムが“正当に断罪”されたように(危害を及ぼさないなら放っとけばいい。単に気味悪がられ排斥され車で逃げ回っていた例の白装束教団の人たちを私は気の毒と思う、異物を警戒するのは動物の自己防衛本能だが、本能を理性で抑え許容するのも人間)。

しかし、互いの利害・価値観・感性・視界がまったく異なり、かつ当方に危害を及ぼしかねない他人(=異邦人)を相手にする以上、我々の付き合い方もある程度中東欧米型に変わる必要があるのではないか。同化目的で彼らに北朝鮮の醜悪さと危険性を語り説得すのは無意味、彼らが変わるかどうかは彼らの勝手、そして我々は勝手に自分自身を守る、そのために我々に危害を加える北朝鮮を援ける彼らの手の動きを止めることだけを考えればよい。

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「自衛隊による拉致被害者救出のシュミレーション その2

講師:佐藤守氏レポート その2

・・・資料紹介・・・

◆作戦成立のキーポイント
 ・韓国の協力は得られるか?
 ・関係官庁の共同作戦
 ・米軍との共同作戦は?
 ・秘密保全は?

◆望ましい形態
米軍との共同作戦
   ※情報・・・かなりの精度で得られる
   ※支援・・・輸送、基地提供(韓国内)物資
   ※実行・・・部隊掩護

◆望ましい状況
  半島有事を想定・・・米軍が北を攻撃する際、機に乗じて救出作戦を実行する

◆作戦実行上のポイント
  ○被害者への通報、誘導、集合
   協力者の獲得は?

  ○救出部隊の進出法
   陸上基地(在韓米軍基地?)
   海上基地(海上艦艇)
     輸送手段→ヘリ(C130)→集合地点(収容)
     → 離脱 → 帰還

  ○上空掩護、対空火砲攻撃
  ○作戦掩護・・・空自(AWACS、KC、F15)

・・・資料紹介終了・・・

作戦成立のキーポイントについて、これはまだ咀嚼をしておりませんと前置きをした後、まず韓国の協力は得られるのか?と言う点について触れました。
これまで何度も言った様に、韓国の国内状況を考えればこれは極めて難しい。

二つ目の関係官庁との共同作戦は出来るのか?と言う点について。
防衛施設庁は入れても入れなくても今てんやわんやなので、どうしようもない。
外務省は、宮本大使(佐藤氏の後輩だそうです)が今度中国へ行くが、彼がどうするのか?
海上保安庁は一生懸命やろうとしても12300人しか職員がいない、手一杯である。
警察は今度5000人増えて喜ばしいが、公安とか警備とかは口が固いが、あまり作戦上人が増えてしまうと情報が抜けてしまう。

何かをやろうとしたときに、結局情報が漏れないように管理する言うのが非常に難しい。
結局最後は個人行動にならざるを得ない。
部隊も一個小隊の内は辛うじていいけれど、一個大隊になるとまず翌日中には情報は漏れる物である。
せいぜいやる事は分かっていても、どのルートでどのくらいの規模でどのくらいの事をやるかを押さえておかないと出来ない。

米軍との共同作戦について。
彼ら米軍はプロである。
自分達が情報漏えいをやると世界中の恥さらしになるので、機密管理は非常に厳しい。
機密管理が厳しいので、我々の所には情報はまず伝わって来ない。
よほどの事がない限り情報は来ない。
それをなだめすかしてヒントを貰って、こちらにセンスと気構えがあれば穴のある所も我々の持つ情報とつながっていく。
米軍との共同作戦は今は更に緊密になっていて、若い隊員には英語が堪能な者もたくさんいて常時接点を持っていてる。
むしろ機密保持は国内の方に不安がある。

望ましい形態については、日米共同作戦が浮かび上がります。
これも大変難しいのだが問題点は、米軍と調整するという事になるとすぐ在韓米軍が主力として動く事になるが、それを知った韓国側がどうするか?
知られないようにするが、仮にこの作戦が発動されて終わって(韓国側が)知っても一切問題は無い。
こういった問題をどう解消していくか?
アメリカは知らんふりをするだろうが、日本はそういうわけには行かないだろう。

中国・ロシアの両国は北朝鮮がどうなろうとどうでも良くて、ただ核を持たせたくないだけである。
共産主義同盟なので、アメリカが韓国を嫌々カバーしているのと同じで、彼らも北朝鮮をカバーしている。
中国は北朝鮮国内の鉄鉱石の鉱山を殆ど採ってしまい、更に清津港を海軍の軍用基地化している。
そのうち対馬海峡あたりにも中国側の鉄鋼船などがどんどん出てくるだろう。
この事実を知らないのは日本人だけである。

余談として。
米軍がかつてフィリピンから撤退したのは、日本では一般的にピナツボ火山が噴火したからと言うように思われているがそうではない。
フィリピンでは一時アメリカ軍撤退の声が凄い時期がありました。
その声に米軍側も激怒してしまい、それではフィリピンから引き上げろと言う事で、フィリピンのクラーク基地の代わりにシンガポールの空港を使える手はずが整ったのを幸いに、米軍を嫌うフィリピンの事など誰が守ってやるかと言う事と、タイミングよく火山の噴火もあったのでさっさと撤退してしまった。
その間、中国側はそれまでは漁船の基地だといって使用していた施設をあっという間に海軍の設備に変えている。
中国の態度が怖くなったフィリピン人は再度米軍の配備を求めているとの事だが、あのような愚かな政治をした者は万死に値する・・・との強いお言葉がありました。
軍隊に対する日本人の意識を考える上で大事な視点ではないかと思います。

本題に戻ります。
困るのは北朝鮮と国境を接している韓国と中国とロシアで、難民が大挙して出てくるのを恐れている。
特に韓国は北朝鮮の崩壊によって、自国の経済が持たなくなる事を恐れている。
中国も北朝鮮からの難民流出を恐れており、ロシアもふくめて結局の所、何かあればこの3カ国は日本から金を取ろうと画策をしている。

望ましい状況について。
アメリカは北朝鮮の核兵器保持を絶対に許さない。
北朝鮮は核兵器10発分のプルトニウムなどを持っているだろうが、それをミサイルに搭載する技術を持っているかどうかは疑問である。
北朝鮮は核を持ったと言っているにも拘らずアメリカが北朝鮮の事を中国にお任せしているのは、アメリカは今イランの核を問題にしており、近いうちに戦争が始まるでしょうと。
イラクの平定化とイランの核を絶対にやらせない事、これがアメリカの一番の懸案事項。

ただ、アメリカが北朝鮮の核問題に関して、これを排除するという動きを見せた時に日本はどうするか?と言えば参戦するべきでしょう。
日本の大義名分は拉致被害者を救出する事。
これをどのように国際的に理解を求めるか?
核兵器を持たせない事は世界の共通理解になっているし、拉致問題も同じように理解されつつある。
拉致被害者を出している国とアメリカが一緒になってやろうという事になれば、これは国際的な共同作戦になる。
当然北は拒否をするだろうが、そのときに日本の外務省がうまく国際世論に理解を求める事が出来るかどうか。
これが望ましい事態で、大手を振って自衛隊が被害者救出のためにやれるのではないか。

作戦実行上のポイントについては、ともかく救出すべき目標の拉致被害者への通報が難しいと言う事。
日本のマスコミなども相当数北朝鮮には入っているが、彼らが救出対象の被害者の元へ情報を伝えられるのかどうか?
万が一情報が向こうに漏れて、拉致被害者の生命に危害が及ぶような事態になっては困る。
うまく誘導して集合させねばならないが、被害者救出のための協力者の確保は非常に難しい。

駄目だと思いつつ陸上基地には拘りたい。
陸上基地がないと非常に動き辛い。
海上基地は海上艦艇でやらざるを得ない。
作戦実行に当たって、隠密行動は出来るのか?
韓国の盧武鉉大統領はそれをどうするのか?
強攻策としてC130で強硬着陸をして被害者を乗せてそのまま帰ってくる、と言うのも可能かもしれない。
陸上自衛隊の隊員がいたら、現役の人は中々言えないでしょうが、これをどう判断するのか聞いてみたいと思う。
航空自衛隊は上空から敵方の追跡や反撃を潰して安全を確保する、これは出来ない事はありません。

・・・レポートその3に続く・・・

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