日韓連帯東京集会(9)
趙甲済 前「月刊朝鮮」編集長 講演その2 (通訳:西岡力氏)
問題はですね。
1998年以降2代の政権に亘って、その様な人たちが大韓民国のリーダーになった時代を迎えているということです。
日本の皆さん方は不思議に思われる。
何故、韓国政府のレベルで北朝鮮の人権問題が取り上げられないのか?と言う事についての答えは、このような根本的な政治構造の理念の問題から起きていると言うことです。
すなわち、反大韓民国・親北朝鮮的な信念と価値観を持っている者たちが権力を握り、公権力を行使し、法を執行しているからであります。
この勢力は今までは自分たちを左派だとは言わないで、進歩勢力・民主化勢力・改革勢力と偽装してきました。
それに対してその正体を公開せよと要求すると彼らは、マッカーシズムだ・反共だといって反撃をして来たものでした。
そうしますとですね。
我々右派、韓国の右派が作り、その右派の自由民主主義の中で大きな業績をあげてきた大韓民国の国民が、何故その様な反憲法的で反大韓民国的な勢力を権力の座に上げたのか?と言う疑問が生まれると思います。
その答えは簡単です。
有権者が騙されたのです。
左派を民主闘士として信じたのです。
左派たちは、世界の共産主義者は皆そうですけども、大変な言語活用能力を持っていて国民を騙すのです。
問題はですね。
その様な騙しの手法で権力を握った左派たちが、実は今マスコミまでも握っているという事であります。
いろいろな事例を見てもですね。
政権とそしてその言論が展開する御用言論の結果ですね。
明白な嘘でもその御用言論が宣伝するならば、国民の半分以上が騙されてしまうと言う事例がたくさんあります。
国民を騙す事が出来る力を持った左派たちは、今の韓国の核心的な部署である国会、そして大統領府、そして裁判所の中に多く布陣して来ました。
その様な反逆の時代を開いたのが6.15宣言だったと言う事です。
そのような金大中氏が再びこの6月に北朝鮮を訪問して、彼はもう体が病人であるにも拘らず金正日に会って「統一問題を話し合う」と公言しています。
北朝鮮と統一問題を話すと言う事は、小学生の学生が中学・高校に入らないで大学に行くと言っているのと同じ事です。
なぜなら今南北は休戦状態です。
まだ戦争状態です。
北の核問題は解決していません。
平和協定も結ばれていません。
韓国人拉致被害者・約20万人も帰って来ていません。
戦後拉致被害者・約500人も帰って来ていません。
不法に抑留されている韓国軍捕虜・2万5千人も、生死確認と送還も実現していません。
ですから南北の間は今戦争中だけど、ただ、今ハーフタイムを迎えているというだけです。
このような状態の中で金大中前大統領が金正日と会って統一を議論すると言う事は、いかにデタラメで危ない事なのか、理解して頂けると思います。
ミステリーは、何故80を過ぎた老政治家がこのような無理をするのか?と言う事です。
それはある意味ではですね。
金大中・盧武鉉・金正日と言うこの3人の左派勢力、朝鮮半島における左派勢力が、大変な危機感を感じているという事を意味すると思います。
韓国では今、政権による国家に対する裏切り、そして社会の左傾化が進んでいる結果ですね。
その反作用として、国民の大覚醒が進んでいます。
言論を通じて、あるいは韓国政府の政策だけを見て韓国を観察しているとですね。
その国民の大覚醒を見逃しやすいと思います。
簡単に言いますとですね。
韓国のテレビ局、KBS(韓国放送公社)・MBC(韓国文化放送)の報道が正しいのであれば、5月31日の統一地方選挙で与党が大勝利をしなければなりません。
しかし状況は反対になっているわけです。
鄭東泳(チョン・ドンヨン)ヨルリン・ウリ党の幹部が数日前に国民に対する声明を出したんですが、「ハンナラ党の一人勝ちをさせないでください」と言う内容でした。(笑い声、拍手)
実はですね。
日本の都道府県に当たるのが道、そして直轄地や特別地という市がありまして、16が統一地方選挙で全国の知事と市長の選挙になるわけですが、そのうちハンナラ党がリードしているのが12。
もしかしたら14ハンナラ党が取る可能性がある。(拍手)
そしてですね。
日本と同じように今度は市町村レベルの選挙も同時に行われているんですが、そこでは200人余りの市長と郡長を選ぶんですが、そこの中でヨルリン・ウリ党が当選する可能性は10%~20%と言われています。
5月31日の統一地方選挙の結果を予想するならば、韓国の政治史上最悪の与党惨敗になる可能性がある。(拍手)
しかしこの勝利は、ハンナラ党が良く戦って北朝鮮の人権問題などをきちんと主張した結果、得られた勝利ではありません。
先ほど申し上げました6.15詐欺国家反逆文書についてですね。
ハンナラ党は今まで一度も廃棄や無効を宣言した事はありません。
それにも拘らず、反ヨルリン・ウリ党あるいは反盧武鉉的な世論が拡散したのは何故なのか?と考えると興味深いです。
それは我が大韓民国の国民が戦ったからです。(拍手)
多くの愛国心団体があります。
大集会をやれば10万人以上が集まります。
殆ど毎日のようにですね。
その人たちはゲリラ的に金大中(元)大統領の家の前でデモをやったり、親北御用学者の前でデモをやったりして、その人たちを告発したり、そして逆に告発されたりしています。(小さな笑い声)
特にですね。
偉大な韓国の現代史をリードした世代・成し遂げた世代が、すなわち60代・70代・80代の老人世代が、この闘争の先頭に立っているのです。(拍手)
その世代がもう一度また大韓民国を助け、救出しているというのです。
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