町田シンポジウム 第二部 家族のトークリレー(1)
北朝鮮による拉致問題シンポジウム「救出してみせる!」
06.10.8 町田市民ホールにて
第二部 家族のトークリレー
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『横田滋 家族会代表の訴え』
皆さんこんばんは。(「こんばんは」の声)
めぐみの父、横田滋でございます。(拍手)
昨年の7月の18日に同じこのホールで集会が開かれましたんですが、その時私は、そのときから見れば前年、平成16年の11月に第3回日朝実務者協議でめぐみの骨が提供されて、それが12月8日に偽物だと分かったとお話をしたんですが、それ以降拉致問題っていうのは全く進展しておりません。
その後北朝鮮は骨を返せとか鑑定は別の物だとか言っておりますが、日本が説明すると言えばそれを聞き入れてもいません。
昨年以降の動きといいますと、今年の2月に日朝の平行協議と言うのが行われました。
平行協議と言うのは、拉致だけでなくて核の問題とかそれから保障の問題も話し合うわけです。
拉致と言うだけでは向こうは追及されるだけでメリットがありませんので、平行的に協議をする。
しかし、拉致問題が解決しなければ補償問題が先に来るという事は無いということは明らかに伝えてあります。
そして北朝鮮側は生きている人とその家族はすべて返した、残りの人は死んでいるかそれから入国していないと、すでに拉致は解決済みだという事を言っております。
それでその時の会合が終りましたときには政府から報告を受けましたんですが、結局何も進展が無かったと言う事。
それから次回いつ開かれるかと言う事も、何も決まっていないという事でした。
その時に日本の代表だった梅田参事官の話ですと、3つの感想を述べられまして、一つは北朝鮮側は日本の世論を非常に気にしているという事です。
そしてその一例としまして、ちょうどその直前に新潟市でめぐみの写真展を開きました。
その事が話題に上がって、新潟は拉致の問題の関心が強いところですが、「写真展を開いたけど2000人の人しか来なかったんだそうですね」と、向こうの代表が言ったそうです。
それに対して梅田代表が、「私が行ったときも満員だった。誰がそんないい加減な報告をしたのかもしれないけど、実際は2万5千人来たんだ」という事で、その時もらったパンフレットなどを渡したそうですが。
新潟のデパートで開いている写真展の人数までチェックしていると言う事は、先ほどの荒木さんの話じゃないですけど、今日の人数だってもし本当に十分の一にして、参加者が100人位だったら正直に報告するでしょうけど、多く集まっても多少割引してでも報告するかもしれませんけど。
まぁ本当に入りなんかもチェックしているという事です。
それから2番目には拉致の国際化を非常に恐れているという事です。
昔は韓国と日本しか拉致問題と言う事は北朝鮮の拉致と言うのは話題になっていません。
レバノンなんかは以前ありましたですが、解決しておりました。
ところが最近では東南アジア・ヨーロッパ等を含めて12ヶ国の人が拉致されているという事が判明して、その為に我々のところにも、日本に来られたタイ国の代表であるとかイギリスの代表とかそういう方とお目にかかって話をすることもありましたし。
それから後から早紀江が話すと思いますが、アメリカでの公聴会とか、サミットで拉致を取り上げるようになったとか、ASEANの会議でも拉致の問題が取り上げられると、国際的に非常に関心が高まって圧力が強くなって来ております。
この2月の段階では訪米と言うのは決まっておりませんでしたが、そういった事は非常に気にしてるようですが、圧力はいっそう高まってきております。
それから3番目には経済制裁、この段階では日本は経済制裁しておりませんけど、アメリカの経済制裁によって向こうは非常に窮乏しているという事で、更に日本も現在万景峰号を止めた後に金融制裁もしておりますから、北朝鮮側は何らかの対抗手段をしなければならなくなってくると思います。
それが3つがそうだったわけです。
それで日本の世論という事になりますと安倍内閣が誕生しまして、それから従来から家族会・救う会がお願いしておりました拉致の対策本部を設けて、首相自らがこの対策本部長に就任されています。
政府にはいろんな対策本部があるそうですが、首相が本部長を務めていると言うのは非常に数少ないそうです。
それから中山前参与も拉致問題についての要職に就いて頂いて、・・・(聞き取れず)首相補佐官に任命されましたし。
それから麻生外務大臣とか鈴木官房副長官とか拉致問題に熱心な方が再任されると、最強の布陣になりまして今回こそ拉致の解決と言う事が期待されております。
それから新しい動きとしましては、今年の春にめぐみの夫のキム・チョルジュンさんが、1977年1978年に韓国の海岸から拉致された5人の高校生の内の一人ではないか?と言う事が判明しまして、それぞれのお母さん・姉さんとかの提供を受けた血液・口の粘膜等から、キム・ヘギョンさんとの親族関係があるかどうかという鑑定をしましたんですが。
それで金英男さんのお母さんからの物が、キム・ヘギョンさんと肉親関係があるという事が非常に高い確立で判明しました。
99%というくらいですから、ほぼ間違いないわけです。
それを同じ結果を、韓国のソウル大学でもやりましたんですが、こちらでも同じような結果が出ております。
それで私たちは・・・・(聞き取れず)英男さんのお母さんとお姉さんに会いました。
韓国の新聞の一面に拉致問題が出ることは全然無かったそうですけど、そんな事から一面に英男さんがめぐみの夫であると分かった事が一面に取り上げられて。
それから我々が訪韓しましたときにはマスコミが非常にたくさんの方が取材に来られまして、そしてお母さんと対面したときなんかは300人の方が取材に来られました。
ですから韓国の方なんかはもうちょっと我々とタイアップしてくれれば、もっと韓国の拉致問題が盛り上がるだろうにとちょっと残念な事もありましたけど。
やはり野党のハンナラ等の朴代表なんかは、拉致された国民を救うという事は政府の責任だという事で、強く迫ってますが、しかし統一相なんかは我々と会う必要は無いなんて言っていますから、国の中で違いがあります。
そして姉さんには北朝鮮に行ってしまえば、やはり本当の事は言えないと言ったんですが、最終的にはお母さんと姉さんの方で判断してくださいと話しましたら、お母さんが非常に体が弱っている関係もありまして、ぜひ生きている内に一目会いたいんだという事で行ったわけです。
しかし行った結果はやはり拉致では無いということ、救助されたんだと言う事。
それで姉さんの方も分かってはいますけど、弟の言う事を信じるしかないと言ってましたんですが。
そういった事が新しいところで出ていますが。
しかし、めぐみのことでは別居したという事で余りハッキリした、死亡したと韓国政府は言ってますけど、本人の口からはそんなに断定した話は出て来ませんでしたし、それから火葬したと言う火葬場も本人が説明したより後に建設されたと言われておりますし、とても信じることは出来ません。
拉致被害者は生きていると言う前提で政府も同じですが、これからも救出運動を続けていきますが、先ほど荒木さんが仰いましたようにやはり世論の力というのが最大の後押しになりますので、ぜひ関心を持って見守ってくださいますようお願いいたします。
どうもありがとうございました。(拍手)
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