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2007年2月

2007年2月25日 (日)

野口孝行氏(北朝鮮難民救援基金)の講演

第二回埼玉県東部の会 講演会
~今年中に拉致被害者全員を救出へ~
07.2.12 南越谷サンシティ2F 視聴覚室にて

『野口孝行氏(北朝鮮難民救援基金)の講演』

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こんにちは。
北朝鮮難民救援基金の野口と申します。
本日は、こういう席にお招きいただきましてどうもありがとうございます。

私たちの団体は、脱北者を支援している団体という事で、日本とですね。
韓国にももちろん私たちみたいに支援している人たちはたくさんいます。
私自身3年前の12月ですか。
北朝鮮から逃げてきた帰国者の人を助けているというですね。
作戦をしている間に中国で捕まって、8ヶ月拘束をされたんですが、韓国にもですね。
もちろんそういう方たちがいます。
で、実際そういう方が中国で捕まった場合、どういう仕打ちを受けるか?と言うのをですね。
そしてまた、韓国と言う国はどういう対応を取るのか?というのをちょっと私の場合と、完全に同じ条件では無いので多少状況は変わってくるんですが、違いみたいなものをちょっとお話したいと思っております。

皆さんですね。
記憶にある方もいらっしゃるかと思うんですが、今から4年前ですね。
ですから、2003年の1月に煙台ボートピープル事件というのがありました。
その時はですね。
漁船を2隻ですね。
これを使って日本と韓国に1隻ずつ脱北者を中国から脱出させるという作戦がありまして、それで1月の18日に決行させる。
船を出航させる予定だったんですが、その未明に一網打尽にされてしまって約80名くらいの脱北者の人が拘束されて、その計画に関わっていた現地の主に朝鮮族の人たちと、あと首謀者とされた韓国人が拘束されるという事件がありました。

でですね。
これ首謀者という方が崔永勲(チェ・ヨンフン)さんと言うんですが、裁判を受けまして5年と言う刑を言い渡されました。
その後ですね、3年11ヶ月の服役を経まして、去年の11月にですね。
中国から韓国に帰って来たと、そういう流れがありました。
それでですね。
私は実は彼が拘束される2週間前に中国の煙台で会っていまして、「こういう計画がある」という事を実は聞かされていまして、「日本に1隻のボートが行くから」と。
もしか行って、日本の領海に入って海上保安庁等々に連絡をして、「受け入れをお願いします」と言うような事を僕らの方に知らされていて、それで実際に煙台で僕が会って、捕まったと。

今回韓国に帰って来たときに私が韓国に会いに行ったんですね、今年の1月、2~3週間くらい前です。
で、色々話を聞いていくうちにこれは私のケースと凄い桁違いだな、という事で凄く驚きまして、まずですね。
彼が捕まって、もちろん韓国の領事が来るわけですね、彼に会いに。
そのカンショウ(?)に来たときに、領事の方が言うには「あなたは中国の法律を破ってしまったんだからしょうがない」と。
「これから裁判に行ってどういう結果が出るか分からないが、ここでずっと仕事もしないで寝起き出来るんだから」と、「ゆっくり休みなさい」と、「私も代われるものなら代わりたい」と、「私も忙しくて休めるものなら休みたいよ」と、そんなような言い方をしたらしいですね。

方や、私が捕まったときもすぐに領事館から人間が来まして、その時はですね。
「野口さん、心配しないでいいから」と、「日本の政府も一生懸命中国の政府と掛け合って、なるべく早く釈放されるようにこちらも動くから、大変だと思いますけど何か欲しいものがあったら今伝えて欲しいし、何か不都合があったら今言ってください」
まぁ、こういう感じでした。

それですね。
それから3年11ヶ月の間、彼は拘束されるんですが、出所になる2ヶ月くらい前から約1ヶ月の間ですね。
囚人たちが6人か7人か8人、寄って集って殴る蹴るの拷問を加えたっていうんですね。
それだけではなく、彼はキリスト教徒だったのでちょっとお祈りをする部屋が欲しいという事で、それは言ったらそれは認められて小さな部屋をあてがわれたらしいんですが、そこでお祈りをしていると後ろ、背後からですね。
その囚人の人たちが何人か来て、彼を羽交い絞めにして殴る蹴るをすると。

場合によっては彼を羽交い絞めにしてある時は、注射を持った医務官みたいのが来て注射を何回かされたと、いうこともあったようです。
その注射をするとですね。
とにかく意識が朦朧として記憶が無くなる感じがあったそうなんですね。
実際それが何だったのか?と言うのは実は分からないんですけど、彼が言うには実際韓国に帰ってきて、頭の調子もおかしくなったし、そういう暴行があった2ヵ月後に釈放になったという事を考えると、もしかしたらですね。
中国の政府が帰国が決まっている彼に対して、もうこいつ廃人にしちゃおうと。

廃人にすればですね。
実際どういう事があったのか?とかですね、どんな酷い事が現場で起こったのか?とか、そういう事をもしかしたらですね。
口封じしちゃおうとそういうような可能性も、深読みすればですね、あったのかな?というふうにも思いました。
私の場合は、刑務所ではなくて未決囚が収容されている監守所だったので、拷問みたいなものもありませんでしたし、そういった注射みたいなものもされる事はありませんでした。

その後、彼はですね。
去年の11月に帰ってくるんですが、最初に私のケースで言えば成田空港に着いたときには取材の方たちが来て、その後記者会見みたいなことを成田空港でして、そのまま帰ってきました。
その後は外務省の邦人保護課の方に呼ばれて、その時の状況ですね。
「どういう拷問をされましたか?」とかですね。
いろんなその、「体は大丈夫ですか?」とか、そういった事を聞かれるわけですよ。

方やその崔さんの場合なんですが、彼は空港に降り立って税関と言うか出口ですね。
ゲートを出ると搭乗口の迎えの人たちがいるところに出る前に韓国の警察が待っていまして、いきなり3年11ヶ月もそれこそ脱北者の人を助けようと思って一生懸命やっていた人にも関わらずですね。
「あなたには詐欺の罪がある、詐欺の容疑がある」と言ってですね。
「現行犯で逮捕する」と言って手錠かけられて連れて行かれそうになったと言う事なんですね。

それはどういう事か?というと、彼は脱北者を助けながら中国で事業をしていて、それは建設機器の部品の商社みたいな事をやっていて、どうやらいくらかお金を借りていたらしいんですよ、その事業のために。
それが確か200万くらいだったと思うんですが、借りていてもちろんそれは返すはずだったんですが、3年11ヶ月の間返せるわけ無いですよね?捕まってしまったんですから。
それを盾にですね。
「あなたは返すはずだったお金をこの間返していない」という事でですね、「これは詐欺だ」ということで逮捕されそうになったと言うんですね。
実際その逮捕状を良く見てみると、罪状なんかも身に覚えの無い事が含まれていたり、生年月日なんかもいい加減だったりしたらしいです。

そうするとですね。
中国の方も拷問をかけてですね、彼を破壊しようとしたと。
もうひとつ自分の国である韓国に帰って来てですね。
あたかも彼が空港を出て記者に何か話そうとするのをですね。
阻止するような感じで口封じするような感じでですね。
降り立った瞬間に彼に手錠をかけてそのまま留置をしようとするという、そういうですね。
耳を疑ってしまうような事件が実際去年の11月ですか。
起こっているという事ですね。

彼は結局その後おそらくそのストレス、せっかく帰ってきて家族にも対面する前に手錠をかけられたと言うストレスだったと思うんですが、ちょっと頭がその当時おかしくなっちゃったような状況で。
たまたまその留置場に入れられる前にそこに迎えに来た国会議員の方がいて、「私が彼の身柄をちゃんと保証するから今日は返してあげなさい」と「国会議員として保障するから」と、帰る事が出来たんですが。
手錠を外されて家に帰ってもですね。
やっぱりPTSDというか凄く情緒が不安定になって、もちろん家族に会えるのは嬉しいんですけど、夜パッと起きて奥さんの顔を見るとそれが自分をリンチした囚人と同じに見えたり、時によっては奥さんとか子供が監守の人たちに見えるという事で、結構最初の1ヶ月くらいはですね。
家族に暴力を振るうという事があったらしいです。

実際に病院に行くとですね。
統合失調症なのではないか?と言う診断を下されまして、これで家族もですね。
これまで支援して来た人たちも、これで大変だなという事になったんですが、落ち着いてみてですね。
何軒かの精神科医をたずねて行ったところ、あれは急激なストレスが加えられたことによる一時的な錯乱状態だったという事で、統合失調症というのは誤診だったらしいんですね。
それで今、徐々にですね。
そういった状況から脱して精神的にも安定してきていると言う状況らしいです。

ただですね。
これだけ本当に韓国と日本の間でも、人道支援家と言う人の目を通してみてもこれだけ大きな差があると。
もちろん彼がやった事は僕がやったことよりも規模が大きいですが、それでもですね。
これだけの大きな差があって、逆に言えば彼のやったことと言うのは本当に自分の民族を助けると言う、韓国の人たちが常々言っていることをやったにも関わらず、そういったとんでもない仕打ちを受けるという事をですね。
今回、本当にまざまざと見た思いでした。

実際ですね。
本当に韓国の人たちは太陽政策とか私たちの民族とか色々言うんですが、そういった事は今に始まったことではなくてですね。
実際に私もまだ東南アジアとかで、動いていたときに脱北者の人をですね。
あれはカンボジアのプノンペンだったんですが、子供6人をですね。
プノンペンの韓国の大使館に「保護してください」と連れて行ったときにですね。
凄く嫌な顔をされまして、「今回今日は彼らを受け取りますが、次にまたそういう事をしたらですね。私たちはあなたたちをこの大使館に入れる事は出来ない」と韓国人の参事官が言ったりするんですね。
本当に不思議な国だなというふうに、その時に思ったんですが。

この後萩原先生の方からおそらく詳しい話があるかと思うんですが、1月に韓国に行って「実際今年の大統領選どうなるんでしょうか?」という事を何人かの人に聞きましたが、おそらく今のウリ党で野党でハンナラ党がありますけど、ハンナラ党が仮に政権を取っても状況はあまり変わらないでしょう、と言う意見が大半でした。
もちろん今の盧武鉉政権を批判するために、ハンナラ党としては今の太陽政策は間違っているとかですね。
そういった発言をする人たちも多いんですが、基本的には無関心だって言うんですね。
自国の拉致問題に対しても無関心だし、脱北者の問題に関しても無関心だと。
選挙に勝つための材料としてウリ党の今の政策を批判する事はあるけど、結局どちらが勝とうとも基本的には無関心だし、あまり大きな変化を期待してはいけないと言われました。
そうなるとですね。
やっぱり脱北者、人権・人道の問題にしろ拉致の問題にしろ、韓国に頼る事は無駄だというか、頼れないのかな?と言う思いを本当に強くしました。

最後なんですが、今の実はお話した話がですね。
おそらく2月の25日、もしくは次の週だと思うんですがこの崔永勲さんという韓国の人道活動家の方とですね。
話とかですね。
韓国の今の状況とか含めた話が報道特集で放送されると思いますので、宜しければご覧になっていただいて韓国の状況をご覧になっていただけたらと思います。
どうもありがとうございました。(拍手) 

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荒木氏への質疑応答(和光市にて)

   北朝鮮に拉致された日本人を救出するための4市協議会・講演会
07.2.11 和光市民文化センター・サンアゼリア小ホールにて

『質疑応答』

★質問者1

荒木先生にお尋ねします。
6カ国協議で日本だけ蚊帳の外にいるような感じで、ちょっと不安なところがあるんですけど。
その中で核の問題が国際的に6カ国協議で重要なのは分かりますけども、問題は北朝鮮の金正日体制なので、金融制裁等でっですね。
かなり疲弊しているという事は聞くんですが、瓦解するという事。
それを国民の皆さんが一番期待しているんじゃないか?と思うんですが、そこらへんですね。
要するに力の行使しなくても、そういう方法と言うか、具体的に計画があるあろうとは思うんですけど、これだけの制裁があっていろんな角度で締め付ける中で、それの見通しと言うか、具体的にどんなものか分かりましたら、一つお願いします。

★回答 荒木和博氏

私はですね。
十数年前から北朝鮮はすぐに倒れると言うふうに言ってまいりまして、94年に金日成が死んだ時にはですね。
周りにいる連中に向かいまして、1年以内で政権が崩壊するのに10万円かけると、10年以内に100万円かけてやると言ったんですが、幸いにして誰もかけに乗ってくれなかったので今日の私が保証されている、という事でございます。

その頃94年と言うのは第一次の核危機の時だったんですが、アメリカはジュネーブ合意と言う極めていい加減な合意をやりましてですね。
問題の先送りをしました。
あの時要は、アメリカはクリントンですけどクリントン政権にどういう意思があったか?と言いますと、2~3年すれば金正日の体制潰れてしまうだろうと、だから今話をややこしくしなくてもですね。
問題が解決すると言うふうに思ったんですが、実は解決をしなかったいう事でございまして、結論はですね。
いつ潰れるのだろうというふうにするのではなくて、どうやって潰れるか?という事でですね。
どうやって潰せるんだろう?と考えていく事が必要であろうと。

で、この核の問題について言いますと、アメリカと中国はですね。
北朝鮮が核を持つことまでは認める可能性があります。
どうしてか?と言いますと、これは自分が核を持っていますから核の抑止力と言う意味ではですね。
アメリカも中国も幾ら北朝鮮が核を持っても何の関係もない、という事であります。
アメリカも中国にとっても怖いのは、特にアメリカにとっては北朝鮮が核兵器を作ってそれを外国に売ってしまう。
アメリカに敵対している国に売り飛ばすという事が一番怖いわけでありまして、そこはさすがに許せないであろうと。

それからこれはアメリカ・中国でも共通でしょうが、どちらにとっても怖いのは、北朝鮮をネタにして日本が核兵器を持ってしまうと、これがやはり一番怖い。
だからチラッとそんな匂いがあったらですね。
ライス国務長官が飛んできて「いや、アメリカ全部守りますから」という事を言って行ったと、そういう事がありましたが、そういうことであろうというふうに思います。

ですからこれ一つにはですね。
アメリカ・中国に圧力をかけさせるには、ちゃんとやらなかったら日本も持つしかないでしょうと。
こんなもの、あんた方は持っているからいいけれど、わが国は持っていない。
アメリカとの関係はそりゃ同盟関係だけど日英同盟だって昔はそれは戦争をしたんですから、いつどうなるか分からない。
やはり自分で持つしかないですねと、こういうふうに言えば、これは大変なこっちゃという事でですね。
北朝鮮に対する圧力がもう少しはかけるようになるであろうと思います。

金正日の体制事態は、仰るとおり金融制裁等々でかなり締め上げられていることは間違いないです。
この間山拓さんが行ったのもですね。
ともかく制裁を解除させる方向に向けてやりたい。
ところが今まで手をつけていた政治家はですね。
皆もう引退したりしてしまっていて、あまり使える人がいない。
で、しょうがないんで女か何かで吊り上げられる人を使った、いう事であろうと言うふうに思います。

しかし、今山拓さんに声を掛けなければいけないほど北朝鮮はもう手が無いという状態でありまして、ですからもうちょっと頑張ればですね。
さらに干上がっていくであろうと。
そしてそこに必要な、こちらからどういうアクションを起こすか?ですけど、爆弾とか撃ち込む必要とかはありませんで、如何に北朝鮮に向かって情報戦を仕掛けられるか?
このまま行くとあなた、まぁ幹部の人たちに向けてですね。
金正日と一緒に沈没して行きますよと、本当に最後までいていいんですか?と。
今立ち上がってくれたらですね。
あなた民族の英雄ですよ、世界中が喜びますよと、日本もアメリカもですね。
皆が歓迎しますよと、どっちを取るんですか?という事をやっていくと、いう事が必要だと思います。

私どもの「しおかぜ」の中でも朝鮮語の放送の中でやはりですね。
北朝鮮の幹部に対してはともかく皆さんが拉致問題に対して一生懸命協力してくれれば、我々は絶対にそれを忘れる事はありませんと。
もし、協力できるのに協力しなかったら私らはそれも絶対に忘れませんよと、言うような事を言っているわけですが、この3月からですね。
我々前から言っているんですが、お話が出ているんですけど北朝鮮にビラを送るというのをですね。
開始します。

北朝鮮にですね。
3万単位のビラを送って、その中に拉致被害者の情報を出してください。
出してくれたら金銭的な保証もするということをですね、やっていく。
これ我々と一緒にやっている韓国のNGOの方々もそうなんですけども、今も金正日の体制に幹部の人たちはくっついてちゃ駄目だと、そんな事をしていたら大変なことになりますよと、揺さぶりをかけていくということをやります。
韓国の方々はこの風船にビラを乗っけてというプロジェクトを2年間くらいやっていまして、今まで北朝鮮から14回抗議が来ている。
止めさせろという抗議が来ているそうで、それだけ効果があるというふうに我々知りまして、日本からもそれをやる。
韓国のNGOの方々からは日本もこういう事をやっているのか?という事で、北にとっては非常に大きな圧力になるであろうというふうに言ってくれておりますので、そういう事をやってまいります。

それ以外にも出来る事があれば何でもぶち込んでいきたいというふうに思っておりまして、そういう情報戦によってあの体制を潰していくと。
それが出来る一歩手前まで来ているのではないか?と。
これをやりながら例えば北朝鮮から誰か拉致被害者が脱出してくれるとか、あるいは重要な情報が出てくるという事になれば、日本政府はさらに姿勢を強行にせざるを得なくなる。
それが結果的にあの体制を倒して問題を解決していくことになろうという事でございまして、そのような事をやっていくと。

さらにここに来ている皆さんには是非お願いですが、そういう動きをぜひとも支援をしていただきたいという事でございます。
北朝鮮に対して食糧支援をしようというふうな声があったらば、そんなことはとんでもない話だと、そんな事をしたら逆にあの独裁政権が長生きをして北朝鮮の一般の人たちがいつまで苦しむだけだと、そういう事をですね。
そして日本政府が強硬な態度を取ったときに、やはりマスコミとかいろんな所でですね。
それに対し批判もあると思います。
私は批判はあっても良いとは思うんですが、そういうときに「いや、政府は頑張れ!」と「このままやっていいんだ」と言う支援がやはり世論があるという事が一番大事だと思いますので、そういう事をぜひともバックアップをしていただきたいと思います。
以上です。
ありがとうございます。(拍手)

★質問者2

荒木先生にお尋ねいたします。
今、核の問題が出たんですが、チャンネル桜という放送がございます。
そこの番組を見ておりまして、岡崎研究所が、中国の方の色々な政策を決めるような方々を共同研究しているような番組で、核の問題がちょっと出たときにですね。
日本が核を持てば、日本には非常に危険であるという事を非常に強く強調し、付け足しのようにアジア全体に危険なことですと言うように言っておりましたが、要するに国連憲章の中に敵国条項と言うのがありますよね?
敵国条項を主要5カ国は、国連にも図らずに自国に危険な事が起きたら、すぐ攻撃する事が許されると言うような意味合いの条項で敵国条項がありますが。
拉致の問題とちょっと離れますが、荒木先生の色々情報が豊かな中でどのようにそのことについてお考えか?
私はその言葉に、中国の側のちょっと引っかかりを感じていますので、お願いします。

★回答 荒木和博氏

コンパクトにお答えしますとね。
まぁ好きなようにやればいいじゃないか?というのが、正直なところでございます。
敵国条項があろうが中国が何を言おうが好きなようにやればいいのであって、やりたいようにやればいいじゃないか。
危険な国と言うのであれば、中国の方が日本よりはるかに危険でございまして、もっと危険なやくざの親分がチンピラにですね。
お前は悪いと言われる筋合いは無いということでございまして、我々は最初の国連憲章に基づいてですね。
ちゃんと責任も果たしているしたくさんのお金も払っている。
まともに金も払っていないのに安保理の常任理事国になっている中国に、余計な事を言われる筋合いは無いという事である。

さらに言うならば、日本はこの戦争負けてしまったわけですけども、最大の悪かったのはですね。
アメリカと戦争をやって負けてしまったおかげで、結局中国大陸はほとんど共産化されてしまったと。
これは私は日本の最大の戦争責任だと思いますので、その戦争責任を何とかして、まさに国連の精神に則った世界を作るために、中国や共産党は一番悪いと私は考えています。
拉致の問題でもこの中国と言うのは必ずどこかに引っかかって来る事でございまして、あの体制は最終的にはどうにかしなければならない。

朝鮮半島の問題はですね。
私元々朝鮮半島の専門家ですから、いわゆる朝鮮屋でございまして、あんまり朝鮮半島の問題たいしたこと無いと言うとですね。
自分も何かたいしたこと無い人間みたいに見えるので、我々朝鮮屋はどうしてもですね。
朝鮮半島って大変なものだ、金正日の恐るべき能力があるとか何とか言うんですが、たいした事はございません。
本当の問題はその向こうにある中国の方がもっと問題でありまして、朝鮮半島の問題はある意味で言うと練習問題みたいなものだと言うふうに思っております。

ですからともかくですね。
この問題は相手がどう言おうとも本気にしないでですね。
我々が思った事をやればいいと。
向こうも本当はそう思っています。
どうせ日本はやりたいようにやるに決まっていると思ってますけども、止められるところまではそういうふうに言おうとしているだけの話で、本気で日本がそれに従うとは思っていませんので、やはりこちらはやりたいだけの事をやればいいのでは無いかと思っています。(拍手)

・・・主催者より閉会の挨拶があって、集会は終了・・・
 

蒼き星々 掲示板(サブボード)

URL:http://8229.teacup.com/blueribbon/bbs

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2007年2月22日 (木)

飯塚繁雄さんの訴え

和光市集会(7)
   北朝鮮に拉致された日本人を救出するための4市協議会・講演会
07.2.11 和光市民文化センター・サンアゼリア小ホールにて

『飯塚繁雄 家族会副代表の訴え』

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 皆さんこんにちは。
普段からこの問題に対しまして非常な関心を持ち、深いご理解とご支援、ありがとうございます。
私も集会に来るたびに皆様の強い大きな力を感じ取って帰っていくわけですけども、また明日への頑張りの糧になるという事で、皆さんのこういった雰囲気ありがたく頂戴しています。

今まさに拉致問題に関してはこう着状態と言う話がありますけど、嵐が吹き荒れて来るぞという非常な今までに無い大きなある意味ではチャンス。
ある意味では問題がどういう方向に転がっていくか、どういう方向に行くかわからないところに来ていると、言う状態でございます。
このところ6者協議の様子も見ておりますと、相変わらず北のキム・ケガンですか?
あのふてぶてしい顔が良く出るんですけども、ああいう顔をされているという事は、私たちにとっては非常に怒りを、逆に我々の弱みを感じている逆の効果を出しているんじゃないか?と思うわけですけども、この6者協議の中で相変わらず日本としては、先ほどお話にありましたように拉致問題をきちっと解決させなければいかなる援助もしないと、いうこのハッキリした態度。
これを我が政府、安倍総理含めて強く出てくれております。
これがあるうちは私は期待したいと思います。

怖いのは、核の問題だけで核の停止を条件に支援が決まってしまっては、この後日朝協議いくらやろうと解決の方向に行きません。
従って日本は核の決議をする中にも、今言った拉致問題も日本の重要な問題だという事をはっきりと強く申して、その他の国に対しても、日本はそういう態度を崩さないと言う強いメッセージを出していただきたいと思います。
安倍内閣については非常にこのところいろいろごたごたの足を引っ張る動きが一杯出ていますけど、少なくとも総理大臣として国家の重要課題であるこの拉致問題の対策本部を置いてやろうと、いう事についてはこれ誰も反対する理由は無いわけですよね。

今自民党の中でもあるいは民主党・社民党等も含めてですね。
こういった国家の人権問題、拉致があっていいという人はいないはずなんです。
なぜここにベクトルを合わせて日本全体が怒りの態度・怒りの声を発しないのか?という私たちは衝撃に一般の市民として感じています。
ですから私たちは少なくとも安倍政権が頑張っている間は、絶大な支援をしていきたいし、またその足を引っ張る人についてはきちっと意見を申し上げていきたいと、そういう気持ちでおります。

とにかく北側と言うのはですね。
すべて悪事を働いて犯罪国家であるわけです、何事においても。
それに対して、支援をやるからお願いだから止めてくださいというような形の雰囲気になってはまずいと。
あくまでも例えば支援がなくても、その悪事を撤回しなければとんだ事になるぞという脅かしを受けてですね。
やっぱり彼の国にも強い態度で出ないと、またこの問題もおかしな方向に行くという恐れがあるという事を近々感じております。

時間がありませんので、私たち家族会としてもですね。
先輩諸兄の皆さんのご意見・指導を受けながら、安倍政権要するに対策本部という中の活動をこれからもずっと見つめていきたい、注目もしていきたい。
あるいは・・・・(聞き取れず)もし、一体となった形でこの問題が是非進むように、今年こそはとまた私言いますけども、何かの動きとして良い方向の動きとして出てくるのではないか?と言う期待を込めております。

それにしても一番に総力として力になるのは、先ほども言いましたように皆様の世論です。
世論がこの問題について固まっている限り、政府も安倍政権も安倍総理もそれを大きな力として頑張れるというふうに、当の総理も言ってましたし私たちもそう感じております。
従って私たち家族会も全国津々浦々相当回りましたけども、力の限り皆さんに訴えましてですね。
本当に心はひとつだと言う期待の下に、皆さんの更なるご支援をお願いして参っていきたいと思います。
今日は本当に長く時間を借りましたけども、皆様の熱心なお顔を感じまして、またこれからの私たちの力となっていくと思います。

それから各自治体の皆さんも相当細かいところまで気を使っていただいて、こういった活動をご支援していただける姿も最近良く見受けられます。
この四市についてもそういう形では大変ありがたく思っております。
また皆さんと共に、共に戦いましょう。
今日はどうもありがとうございました。(拍手)

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鈴木智さんの訴え

『鈴木智さん(特定失踪者・鈴木賢さんの兄)の訴え』

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こんにちは、はじめまして。
私、「拉致問題を考える川口の会」の鈴木と申します。
現在拉致問題は暗礁に乗り上げ、解決の道のりは困難を極める状況にあります。
いかなる状況にありましても、北朝鮮に拉致された日本人を救出しよう。
この言葉に私どもは大変胸を打ち、お力添え・ご支援をいただきますことに、本日お休みの中をご来場いただきました会場の皆様、このような催しをご準備いただきました四市協議会の皆様に、この場をお借りしまして心より厚く厚く御礼申し上げます。

川口の会の立ち上げにつきましては、拉致被害者・田口八重子さんが17歳まで住んでいた地元町内会からの発信でございまして、田口八重子さんの家族と当初より支持・支援をいただきました行政とによりまして、「田口八重子さんを救う市民の会」として発足し、その後本籍・住居・勤め先等、川口市と大変関わりの深い特定失踪者家族が加わりまして、家族・市民・行政とが三位一体となった会の特徴から「拉致問題を考える川口の会」として活動を行ない、現在に至っております。

一方私の弟は、特定失踪者でございまして、先ほど国際的な視点からお話をいただきました日頃拉致事件の全貌の解明、失踪者の拉致疑惑の有無、さらに拉致被害者の救出活動を支援されている特定失踪者問題調査会の荒木代表のところに、私の弟の場合も届出をしまして調査を依頼してまいりました。
ここにパンフレットの中には埼玉県の特定失踪者と言う事がうたってございますが、全国で失踪者のいわゆる調査対象になっている人は460名と言われております。
その中の15人が埼玉県の特定失踪者なんです。
そのうちの6人が、川口に何らかの関わりがある特定失踪者だという事が言えると思います。

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それでは、すみません。
皆様から向かって一番左側が今のお話にございました田口八重子さんですので、この場では割愛させていただきます。
二番目、井上克美さん、21歳です。
(昭和)46年12月の29日、川口でお勤めになった会社の忘年会の以降、友達と別れてそれ以降、行方不明という事でございます。
それから鈴木賢、24歳、昭和47年5月28日、会社に就職した春のレクリェーションという事で奥多摩に行くという事でもって、当時の自宅でございました三芳町藤久保の家を出て以降、何の音信・音沙汰もございません。

それから藤田進さん、19歳、昭和51年2月7日の失踪でございます。
東京学芸大学の一年生でございまして、新宿にガードマンのアルバイトに行くと言って川口の自宅を出たまま、行方不明です。
藤田さんにつきましては皆様も、いろんな観点からあるいはいろんな報道から内容はご存知と思うんですけど、脱北者から写真をもたらされて、日本で持って専門家が鑑定したところ、9分9厘間違いないということで日朝会議等で北朝鮮の方に問い合わせをしたが入国はしていないとか、あるいはその後の状態については現在の段階では全く不明でございます。

次は新木章さん、29歳でございます。
昭和52年5月21日の失踪でございます。
川口市の自宅から外出したまま行方不明という事でございます。
それと次が佐々木悦子さん。
佐々木悦子さんの場合は平成3年なんですね、失踪したのが。
4月22日、彼女の場合は実家は川口なんですけど、浦和に住まいを移しまして結婚した関係で。
会社に行くと言って家を出たまま行方不明という事です。
それと石井久宏さん、29歳です。
石井さんは49年5月1日、100万円以上の経営資金を持ったまま、自家用車ごと失踪・行方不明ということでございます。
ありがとうございました。

今、このように紹介をさせていただきましたけども、皆それぞれ失踪の動機と言うのは全く分かりません。
ハッキリしているのは忽然と消えたと言う事実のみでございます。
先ほど来、お話を伺ってますけども、私も心境の一つとしましては、卑劣極まりない北の金正日には、何の関わりもない何のいわれも無い日本人を一方的に略奪し、拉致そのものが発覚し謝罪しても尚、国の存亡、自らの命の存命のために帰そうとしない。
こんな事があっていいのでしょうか?

私も日々頭をよぎる事は、北から騙され続け、試され、脅かされ続けて尚、日本は被害国にも拘らず、話し合い・交渉の窓口さえ一方的に閉じてしまうと。
こんな事が今の世の中に、北朝鮮の持っている戦術・戦法しかありえないんじゃないか?というふうに思っています。
空しさ・悔しさ、この気持ちをどこにぶつけたらいいんでしょうか?
私は拉致被害者救出の道を、あるいは救出の火を消さないこと。
赤々と救出の炎を燃やし続けていきたいと思います。
どうぞこれからもご支援のほど、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。(拍手)   

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本間勝さんの訴え

和光市集会(5)
   北朝鮮に拉致された日本人を救出するための4市協議会・講演会
07.2.11 和光市民文化センター・サンアゼリア小ホールにて

『本間勝さん(田口八重子さんの兄)の訴え』

0001060m 皆様こんにちは。
今日は拉致被害者救出のために大勢来ていただきまして、本当にありがとうございます。
こういう集会に参加していただく事が拉致被害者救出の支援なんです。
ありがとうございます。
こういう事が長く続かないように、一日も早く八重子が日本に帰って来られるように皆様のご支援、よろしくお願いいたします。

八重子はですね。
昭和30年生まれです。
とても親父に可愛がられていました。
その親父も10年後の昭和41年に他界しましたけども、その後ですね。
母が平成の4年に亡くなりました。
その亡くなる前にですね、八重子の拉致された実態が金賢姫によって判明致しました。
その時は母は「親父が、父ちゃんが先に亡くなっちゃって良かったね」と。
「一番可愛がっていた娘が拉致されて北朝鮮にいて帰れない状況が分かったら、物凄く怒ったであろうし、当然悲しむであろうし、そういった思いをさせないだけでも良かったね」と、そういう事を言っているんです。

本当にこの拉致問題は我々家族にとって、私の家族はきょうだい7人いるんですが、一番下の八重子、これがですね。
1歳と3歳の子供を日本において拉致をされた。
母親を拉致していったんですね。
当時なんでこんな状況になったのか?という事を言いますと、旦那とですね。
もう離婚状態になって、女手一つで子供を養っていかなくてはいけない。
そういった状況で池袋の飲み屋と言われていますけども、キャバレーに夜勤めておったわけですね。
その時に北朝鮮の工作員に狙われて、韓国のオリンピックの妨害に大韓航空機の爆破と言うそういう事件に巻き込まれていったわけなんです。

だから八重子は、北朝鮮は大韓航空機の爆破を認めてはおりません。
金賢姫の存在も認めておりません。
非常に、生還する条件としては厳しいんですね。
私たちは覚悟をしています。
最後に出て来たって、生きて帰ってくればいいんです。
命があって、自分の娘や息子、それと巡り合わせてやりたい。

その間の子供を大きくするのに、うちの一番上の兄貴が非常に苦労しました。
家族会が97年に発足されても私たちは名乗りを上げられませんでした。
というのは、1歳の耕一郎が思春期、大事な時期を迎え、それが母親の実態を知るとどうなるんだろう?
精神的に落ち込んだり、ぐれたり、そういう事を非常に我々きょうだいは、ましてや一番上の兄貴は怖かったんです。
それで97年当時は、家族会で皆が頑張っているテレビのメディアなんかでも見て、僕たちが表面に出られないのは本当に悪いな、そう思って見ておりました。

2002年の小泉訪朝になるときに、もしかしたら八重子が帰ってくるかもしれない。
その時に帰ってきてから「我々が八重子の家族なんだ、兄貴なんだ」そんな事で顔を出せません。
それでその時にやっと耕一郎も成人して、もう大丈夫だろうという事から我々八重子の家族は顔を出せたんです。
本当に一緒に戦ってくれている家族には申し訳なかった。
だがしかし、八重子の問題がハッキリしてきたからこそ、こういう拉致被害者と言う問題が広く認知され、もしかしたら私の娘もきょうだいも、という広がりが出て、拉致被害者・特定失踪者と言われる未帰還者の人たち。
400とも500名とも言われておりますが、もっと水面下ではいると思いますけども、そういった人たちの救出につながっていったんだと思います。

拉致の救出は生半ではありません。
やった本人は金正日なんです。
あの人が2002年に小泉さんに、拉致してきたのは一部特定機関の人が妄動に駆られてやったんだと。
その責任者は処罰しましたと、とんでもない話なんです。
処罰されるべきは金正日なんです。
その人がその人の反対する体制というのはあり得ないんです。
反対すれば政治収容所送りで山奥に送り込まれて、その家族も一連となって処分または出されない状態に幽閉されている。
そういった現状なんです。

だから今の金正日そのものが倒れない限りは、この問題は根本からは解決できないと思っています。
だってどういうふうに救出すればいいのか?
救出の道はその道しかないんです。
日朝国交が回復して、我々が自由往来が出来るんだなんて言っていますけど、その前に大きくその責任者ををどう扱うか?
そういった問題につながってくるから金正日は怖くてこの問題を、拉致問題は解決済みだと逃げ回っているんです。
それを打開しなければ絶対に拉致問題は解決しません。
これからもよろしく支援をお願いします。(拍手)
   

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荒木和博氏講演(1)

和光市集会

北朝鮮に拉致された日本人を救出するための4市協議会・講演会>

7.2.11 和光市民文化センター・サンアゼリア小ホールにて

『荒木和博 特定失踪者問題調査会代表の講演 その1』

~~拉致と最近の北朝鮮半島情勢~~

ご紹介をいただきました荒木でございます。
本日は連休の中日、皆さんお忙しいそれぞれ御用があるにも関わらず、多数の皆様方お出でいただきまして本当にありがとうございます。
講師の一人として心より御礼を申し上げます。

今増元さんも、それから司会の○○さんも安倍政権に非常にですね。
何とか頑張ってもらいたいと期待を述べられます。
私も期待を持っているという面では一緒なんですが、必ずしも今の状況で良いとは思っておりません。
ですからそういう意味では厳しいことも申し上げておりますし、今日も実はこれからそういう事についても申し上げるつもりです。

大体そういうふうに言うとですね。
あいつは意見が違うじゃないか?家族会と違うんじゃないか?救う会と違うんじゃないか?とか、いろんな事を言われるんですが、こういうのはですね。
いろんな違いをぶつけ合いながらやりながら物事は前に進んでいくのでありまして、今皆が皆同じふうな意見を持つ必要は無い。
決まったらそこに向かって進めばいいんですが、そこにはいろんな意見がある。
こういうふうに思っております。
意見が一つにするのは、増元さんの事は大変おめでたいという事くらいは、これは皆一致した話でございまして、これは皆でお祝いすべきことですが、それ以外ですね。
いろいろある。

特に特定失踪者問題調査会と言うのは、あちらからもこちらからも恨まれる団体でございまして、何か全然危険も何ないんですが、何かあったとしてもですね。
恨まれる相手が多すぎて、いったい誰から恨まれているのか分からない、いう状況でございます。
その一つを申し上げます。
去年の暮れに週刊現代で「私は蓮池薫さんに拉致をされかかった」と言う記事が出ていたのをご覧になった方もおられるかと思います。
今出ています一番新しい週刊現代、明日また次の号が出ますが、今出ている週刊現代とそれから月刊誌の諸君に私はこのことについて書いてあります。

結論から申し上げますが、あの話は私は7割から8割は本当だというふうに思っております。
間違いなく蓮池さんは拉致をされている帰ってくる5年前までに、日本に工作目的で入って来ております。
何らかの工作活動をやっています。
そしておそらく他の拉致された方々、何十人か分かりませんけども、少なくともやっぱり何十人とかあるいは少なくとも十何人とか、それくらいの単位の拉致被害者も日本の中に入ってきて工作活動をしていたであろうという事が推測されます。

あの週刊現代の証言をした横井さんと言う小学校の先生ですが、この方と私、先月の末に東京で会いました。
で、会って話を聞いていてですね。
やはりいろんな事が矛盾がなく感じられる。
もちろん本人の写真を撮ったわけでも無いし、あるいは音をテープレコーダーで録音したわけでもなんでもない。
いう事でですね、証拠が無いんです。
で、蓮池さんは否定をしている。

ついでに言えば、政府の拉致問題の内閣府のですね。
連絡調整室長も、これにわざわざ「そんなことは有り得ない」と声明まで出しています。
私はこれは嘘だというふうに思っています。
ただし、そのことについてこれは言うんですが、その前に是非ご理解いただきたいのは、もしそれが蓮池さんが日本に戻ってきて工作活動に関与していたとしても、それは彼を非難するという事には少なくとも直接は結びつかない、いう事であります。

今日ここに田口八重子さんのお兄さんお二人、飯塚さんと本間さんがお見えでございますけど、田口八重子さんの事件が明らかになったときに、この事件に対するマスコミの見方がどうだったか?
田口八重子さんは拉致をされた被害者です。
それにも拘らず、大韓航空機事件の共犯者のような目で見られたと。
これは飯塚さんからも前にお聞きしたことでありますけども、そうであったと。
「何で被害者であるはずの妹が犯罪者のように取り扱われなければいけないのか?」いう事を思ったという事でありますが、まったくその通りでございまして、それは向こうで拉致をされてから生きていくためにどうしてもやらなければいけなかったことである。
そのいう事を聞かなければ自分の命、場合によって例えば向こうで結婚していれば、その家族の命まで危なくなっていた可能性がある。
そういう中で行なわれた、一種の緊急避難のようなものであると思います。

ですから蓮池さんが日本に戻ってきていたとしても、当然ご家族は皆北朝鮮に戻っている。
これは別に日本人の拉致被害者だけではなくて、北朝鮮の工作員でさえ必ず結婚させて、独身のときに出すという事はまずあり得ません。
必ず結婚させて家族を残させて出していく、いう事でありまして、それは二重三重に逃げられないように足かせをはめているわけであります。
ですから、私はそれは仕方がないことである。
一番悪いのは拉致をしていった人間を自分の国の工作目的、しかも自分の拉致をしていった人間の祖国に対する、ある意味で裏切り行為となるような事に使っている、と言うような事をやっている北朝鮮の体制が悪い。
そしてその次に悪いのはその人たちを助け出す事が出来なかった日本のこの国家にある、いうことでございます。

お兄さんの蓮池透さんの書いた本の中に、蓮池薫さんに対して日本の警察、新潟県警と警察庁でしたか。
が、事情聴取をする。
で、聞いた話の中に「どうもあなた、日本に戻って来ていたでしょう?]]と言う話が書いてある。
で、「何をとんでもないことを言っているんだ、あんたがた取り返しに来てくれたのか?」いうふうに言ってですね。
蓮池薫さんは激高したという事を書いてあるんですが、皆さん今ですね。
拉致された帰ってきている5人の方々は、どういう扱いだかお分かりになります?
今増元さんをはじめとする家族会の方でもですね。
全くすぐに簡単にですね、会う事は出来ないです。

いわんやマスコミの人たちは報道規制がありまして、例えば曽我さんであれば佐渡市役所の支援室とかそういうところを必ず通さなければいけない。
直接取材に行くと言うことをですね、許すことはしていないです。
で、そういう状態でしかも何かあれば大騒ぎで、あの人たちからすぐに内閣室の方に連絡があって、「こういう事があった」と言われるわけです。
警察というのはあくまで行政官庁ですから、そういうふうに言われてですね。
上から、例えば首相官邸からですね。
「お前ら警察のやり方、何かおかしいんじゃないか?」というふうに言われればこれは非常に困るわけで、お役人がそんな事をですね、簡単に言うか?
絶対に言うわけが有りません。
警察の人にも私確認をしました。
そんな事言うはずがない。
じゃなんで?あれもちろん嘘では無いですよ?そういうふうに言った。
そういうふうに言い方をしたんでしょう。

なぜそういう言い方をしたのか?
警察は掴んでいたんでしょう。
私が聞いている話でもあの週刊現代に載った横井さんという人以外に、複数の目撃者がいます。
「蓮池薫に極めてよく似た人を見た」と言う言い方をしている。
あの横井さんはその後、ずっと分からなかったんですね。
で5年前の10月に彼ら本人が、羽田空港のタラップから降りてくるところを見て「あ、彼だ」というふうに気がついたと言っていました。

全く同じ事を言っていたのが安明進です。
安明進はやはり北朝鮮の政治軍事大学でやはり彼を見ています。
ただ、大学生のときの蓮池さんの顔つきとそして帰って来たときの顔つき、全然違いました。
安明進が見ていたのは、北朝鮮にいるときの今の顔つきに似ていたときの蓮池薫であったわけですね。
ですから本人は「この人ではないか?」という事は思っていたそうです。
実際それを警察には言ったそうですが、蓮池さんのご家族にはそこまではっきりとは言っていなかったと。
その安明進がやはりタラップを降りてくる姿を見て、「あ、間違いない、あの人だ」と言ったと。
全く同じ事を感じた人が他にも複数いた言う話で、私は他にも聞いています。

彼らは残念ながらいまだにほとんど核心に迫る話はしてくれません。
これは帰って来たときに言っていた話は、なにか横田めぐみさんの話だけです。
そのあとなぜかポツリポツリと出てくるわけですけども、我々が聞こえるのはほとんど情報操作では無いか?と思われるような内容のものだけです。

去年、今年ですか。
今年に入って1月の11日か何かに、蓮池さんに対して、蓮池さんが拉致をされたときに二人の指導員から、「これはお前は実は女の方を祐木子さんの方を連れて来ようとしたんだけど、お前も一緒にいたからついでに連れて来たんだ」というような事を言われたというような情報が流れておりました。
この話がいったいどこから流れたのか?
本人たちはマスコミにはしゃべりません。
そしてこの話をじゃあ、誰か聞いていたのか?
横から聞いていた人間がいるわけがない。
その指導員が自白したわけでもない。
蓮池薫がしゃべったとしか思えないわけです。

で、だとするとこれはどういう事か?
嘘です。
1970年代と言うのは、特定失踪者でアベックないし夫婦で拉致された人が、ほとんどここに集中しています。
後80年代に一人、60年代に一人くらいです。
ほとんどが全部70年代に集中する。
絶対偶然でも何でも有りません。
あの当時二人で連れてくれば、安定した状態で自分たちの北朝鮮の命令に従うだろうという意図があったから、そういう事を北朝鮮はやってきている。
だからついでにやったという事は有り得ないです。

しかも女性一人を連れてこようと思ったときにもう一人連れてくる。
連れてくるときに例えば、どういうやり方をしたのか分かりませんが、袋にでも突っ込んで連れて来たのだとすれば、その袋予備の袋を一つ持って来てですね。
要員も一人分余計に連れてくるという事をやります。
そんな事は絶対に有り得ないことでありまして、つまりこれはですね。
要は、蓮池さんが工作活動をやったという事を打ち消すための情報操作だとしか思えない。
その情報操作を誰がやっているか?と言うと決してですね、彼らだけではない。
もちろん彼らだって、しゃべれないわけです。
北朝鮮から電話がかかってくる。
指示を仰いでですね、その範囲でしか基本的には動けない。
もしその指示に従えば自分たちの命が危なくなるかもしれないし、自分たちの家族まで危なくなるかもしれない。

ただしかし、それだけでは無いんです。
間違いなくこの国の政府が情報操作をやってます。
今までずっとこの何年間も見てきて、国家権力と言うものがこんなに恐ろしいものかという事を、本当に肌身にしみて感じました。
拉致問題と言うのはこんなに小さい問題なんだと。
こんなにわずかな人数でやっているんだと。
そして家族の問題にどんどんどんどん小さくしてしまう。
この人たちだけが帰ればこれで話は進展したんだと、言うふうにしてしまおう。
そういう動きをですね。
これは別に何も安倍さんになったからと言うわけではありません。
もう何十年も前からずっと続けてきた、という事でございます。

ですからこの問題の根は深い、という事であります。
安倍さんになったから問題が解決するなんてものではない。
この問題は本当の意味ですべてが分かって解決するには、内閣の二つや三つは絶対にすっ飛びます。
そして場合によったら総理大臣とか担当している大臣の数人は、政治生命どころか物理的生命まで失うことを覚悟していただかなければいけない。
それくらい大きな問題です。

今6者協議をやっているわけですが、6者協議で今増元さんが言われたように孤立という事が出てきます。
日本は孤立しています。
当たり前です。
拉致問題を言っているのは日本だけ。
もっとたくさん拉致をされている韓国は何も言わない。
もう北朝鮮の言いなりになっている。

アメリカや中国にとってはみれば拉致問題と言うのは全くのよそ事です。
他人の話です。
協力するはずがない。
アメリカは日本との同盟関係が有ります。
今日本と関係を悪くすれば自分たちにとってマイナスになる。
そしてまたアメリカと言う国は人権と言うものは前に出てくると、そんなものはどうでも良いと正面から切って言える国ではありません。
だからやはり協力はします。

中国はやはり今でも日本の経済協力が必要です。
日本からの金が無くなってしまったら、日本との関係が悪くなって日本の企業が例えば撤退でもしてという事になったら、一発で今の政権はすっ飛んでしまう。
絶対にそんなことは出来ない。
だから口だけは協力をするような事を言ったりします。

しかし、あくまでもこの問題と言うのは日本の問題です。
皆さん、例えばこの場所にアメリカ人のお母さんでもやってきて、「実はうちの息子はキューバに拉致をされたんです、助けてください」と言われたら、どう思うでしょう?
そりゃ同盟国です。
「可哀想だな、何とかしてあげたいな」言うふうには思うわけですけども、「じゃあ例えば皆でキューバの大使館に手紙を書きましょうね」それくらいの事は出来たとしても、「まぁやっぱり助けるのはアメリカ政府でしょう」という事になる。
この問題も全くひっくり返せば同じことでありまして、日本が正面からこれに向かっていって取り返す以外に方法は無い。

じゃあいったい6者協議は何のために続けるのか?
これは北朝鮮を圧迫して追い詰めるためです。
日本が孤立をしている。
幾ら孤立をしたって大丈夫です。
日本が頑張っている限り、絶対話は前に進みません。
もしどうしても嫌だと言うならばですね。
日本は6者協議から離脱をしてしまえばいい。
そんな事は絶対にアメリカも中国もさせられるはずがないです。
日本はそれだけの力を持っているわけでありまして、それを行使しなければいけない。

おそらくこの6者協議、結局どういうふうになるのか良く分かりません。
ほったらかしておけば、もし日本がですね。
もししょうがないと妥協してしまえば、アメリカとしても今手打ちをしていますから、要は適当に核の話をごまかして、そしてですね、終わりにしようということにしてしまう可能性がある。
あるいはそこまで行かなくても、さらに引き伸ばしていこうと言うふうにする可能性があります。

北朝鮮は北朝鮮で内部にいろんな爆弾を抱えてしまっていますので、それが出来なくなるかもしれませんけど、おとなしくしていればアメリカと中国で手打ちをしてしまう可能性はあります。
北朝鮮のキム・ケガンと言う代表はですね。
最近何かやたらニコニコとした顔をしていますけども、おそらく裏にそういうものがあるんだろうと思っています。

しかし、日本はいう事を聞かないで、さらに制裁を強めればそんな事は言っていられなくなるわけでありまして、そういうふうにしていく中で北朝鮮がいざどこかに逃げようとしても、6者協議が続いていれば逃げる場所が無くなっていく。
アメリカも中国もその枠の中に入っていればですね。
絶対にそこから逃げる事は出来ない、という事になるわけで、我々は如何に6者協議を使うか?という事にすべてはかかっていると言うふうに思います。

かつて私の自衛隊の友人が言った言葉なんですけども、これまでずっと「日米安保条約で日本はアメリカの戦争に巻き込まれる」と言う言い方をされて来たんです。
「しかし、拉致問題は違う。拉致問題は日本の戦争である。日本の戦争に日米条約でアメリカを引き込むんだ」と、いう事を言っていましたが、まさにそういう時期が来ている。
我々がいったい何をしたいのか?という事をハッキリさせて、そしてそこに向けてアメリカも中国も引きずり回して行く。
その時期だろうと、私は思っているわけでございます。

先ほど申しましたように、この拉致問題というのは主権の問題、日朝二国間で最終的には解決する根本的な問題である事が一つ。
しかし、もう一つ忘れてはいけないのは人権問題としての拉致問題と言うのがあるという事であります。
これは日本人の拉致だけでは片付かないんですね。
日本人の拉致ならば、例えば場合によったらば日本がですね。
自衛隊の特殊部隊などを入れてそして圧力をかけて取り返すと。
あるいは中国へですね。
拉致被害者を脱出させて外務省が保護する、という事は出来ますけども、人権問題としての拉致という事になるとこれでは解決は出来ません。

北朝鮮に関わる問題を包括的に解決をしていくしかない。
どういう事があるか?
同じ拉致問題といっても日本人だけではなくて、韓国人とかあるいは他の国々の人たちの拉致被害者を取り返さなければいけない。
そして北朝鮮に帰国していった帰国者及びその日本人妻たち、日本人の家族、すでに日本にはそういう人の家族が100人以上の人たちが戻っていますが、そういう人たちの人権の問題も保障して上げなければいけない。
また北朝鮮を逃れて脱出している数十万の脱北者の問題。
そして北朝鮮の人口の100人に一人を入れている政治犯収容所の問題。
こういう問題をすべて解決して行かなければいけないのだと思います。

・・・その2に続く・・・
 

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荒木和博氏講演(2)

和光市集会

 北朝鮮に拉致された日本人を救出するための4市協議会・講演会

07.2.11 和光市民文化センター・サンアゼリア小ホールにて

『荒木和博 特定失踪者問題調査会代表の講演 その2』

 

0001058m

私ども、今北朝鮮に向けまして「しおかぜ」と言う短波放送を流しています。
これは日本語・英語・中国語・朝鮮語を流しておりまして、日本語・英語・朝鮮語はニュースあるいは解説のようなものを入れております。
その中で朝鮮語の時間に今北朝鮮から脱北した人でこれはペンネームなんですけど、ヘドクと言う名前で時事解説をしてくださっている方がおられます。
その方のその解説の中で1月に流したもので、こういうのがございます。
これは1994年に今の金正日の父親、金日成が死んでですね。
その後3年間の喪に服した。
この意味はいったいどういう事があるのか?という時事で、解説をしたものなんですけどその中でですね。
こういうような言葉があります。

金日成の死亡、哀悼の3年の喪をした1994年から97年の期間は北朝鮮で数百万が餓死した最も残酷な時期でした。
この期間中平壌市と黄海道、黄海道というのは平壌の近くのですね。
道というのは日本で言うと県に当りますが、の一部を除いた地域、咸興(ハムフン)・清津など全国各地の駅前と市場と道端では毎日のように数十数百人ずつ飢え死にしました。
・・・(聞き取れず)駅・沙里院(サリウォン)駅をはじめとした重要な駅では、毎朝待合室と駅前周辺で飢え死にした人の死体を積み出すのが日課でした。
北朝鮮建国以後50年、初めて発生した残酷で悲劇的な国家最高の非常事態でした。
しかし当時金正日国防委員長は、毎日数百数千人が飢え死にすることよりも、父・金日成の死体を永久保存することにのみ国家のすべての力量を集中しました。
そして飢え死にしていく人民に食糧を供給するのではなく、金日成のために涙を流して悲しめと強要しました。

この当時北朝鮮の飢餓状態はですね。
最悪の状態だというふうに私どもも何度となく聞きます。
人の肉を食べたなんて話はざらにあった時代です。
しかしあのときに、そんな飢餓はですね。
全く起きなくて済んだんです。
この解説の中でこういう言葉があります。

金日成の死体をレーニンや毛沢東のように処理するためにロシアから技術者を呼んできて、錦繍山(クムッサン)記念宮殿を豪華絢爛に整備しました。
この錦繍山(クムッサン)記念宮殿では、実際に金日成の死体、あれは実際は蝋人形じゃないか?と言われているんですが、それを安置した場所です。
で、全国各地でとうもろこし何粒かが無い為に数十週百人ずつ死んでいく中で、金日成主席の死体を永久保存するのにかかった金だけでも8億9千万ドルになりました。
1995年当時、国際市場価格でとうもろこし1トンの価格が146ドルでした。
従って8億9千万ドルと言えば、我が人民が2年間腹一杯食べることが出来るとうもろこし600万トンを買う事ができたのです。
ですから金正日は死んだ父親金日成ひとりの死体を処理するために、300万人を超える人々を殺したことになります。

自分の父親の個人崇拝、この自分の父親も実際金正日が殺したのも同じようなものなんですが、その父親の権威を自分のものにするために父親を祀ったと。
そしてそれに使った金をですね。
もし人民に振り分ければ一人の餓死者も出さずに済んだ、言う現状を全く気にしないでやったのが金正日と言う人であります。
だから拉致でも何でも簡単に出来るんです。
平気な事ができる。
拉致した人間をですね、工作員として使うなんてことも平気な顔をして出来るわけです。
それがすべて、あの政治犯収容所ですとか、様々な北朝鮮の人権問題に関わってきている。
この問題もやはり我々が解決しなければいけない問題だと思います。

毎年冬が来ると、私はですね。
やはりこれ、拉致の事をやっているわけですけども、また北朝鮮の寒いところで子供たちが死んでいくんだろうなと、いう思いをせざるを得ない。
一昨日までソウルに行っていまして、一昨日木曜までソウルに行っていまして、向こうで聞いた話だったんですが、今北朝鮮と韓国でですね。
子供の身長と言うのが同じ歳で15センチ違うんだそうです。
前、10センチくらいと言うのは聞いた事があるんですが、今15センチくらいになってしまっている。

その今先ほど読み上げました95年あるいは97年くらいを中心としてのですね。
大飢餓の中で死んでいった半分くらいはですね。
10歳未満の子供だったそうです。
残った子供たちの中でも学校にまともに通えたのは3分の1くらいしかいなかった。
当然体格も小さい、健康状態も悪い。
ですから知能障害とかそういう事も起きているはずです。
やがて北朝鮮がまともな国になったとしてもこの先半世紀くらいの間、それによるショックがですね。
その後遺症がずっとあの北朝鮮を苦しめることになる、いうことでございまして、そういう問題を今あの地域が抱えているわけです。
これを我々は解決しなければいけない。

その時、これは日本だけの問題では無いですね。
世界中に協力を求めてやる問題です。
世界中に協力を求めてやるにはどうするべきか?いうことですが、やはり我々は拉致被害者を抱えているんだと。
多数の拉致被害者を持って、北朝鮮の人権問題は如何に深刻か、日本人が一番良く分かっている。
だから我々は先頭に立って北朝鮮の問題を解決するんだと、どうか協力してください。
これがやはり我々のあるべき姿であろうと思います。
そしてこの問題を解決できるのも、我々しかいない、言うふうに思っています。

韓国で何人もの方々から聞きました。
北朝鮮の民主化運動、あるいは人権問題をやっている方々はですね。
一様に日本に対する非常に強い期待を持っています。
日本は揺るがない。
アメリカはどうも何か下手したらば手を打ってしまう可能性がある。
金正日と手を打ってしまう可能性があるけど、日本は揺るがない。
何とか日本に頑張ってもらいたい。
そういう思いを何人もの人からも私は聞いてまいりました。
日本が頑張らなければ、今北朝鮮で苦しんでいる人を救うことは出来ない。
それはもちろん、その中に当然拉致被害者がいるわけでございます。

我々はそういう中でこれからどういうふうにしていかなければいけないのか?いう事でございますが、その主権の問題から行けば、これはですね。
日本国として正面から取り組んで取り戻すと言うふうにしていかなければならないわけでございます。
当然そこには自衛隊の活動が必要になってくるわけでございまして、私もその為に予備自衛官になっているわけであります。
自衛官の宣誓、我々予備自衛官ですから予備自衛官としての宣誓書は別にありますが、一応防衛召集とかを受ければ本職と同じ事になるわけで、その場合はですね。
「事に臨んでは危険を顧みず」いう宣誓がございます。

「事に臨んでは危険を顧みず」というのは、当然軍人ですから「戦死することは覚悟せよ」と言う意味であります。
幸いにして今まで日本は戦争に関わっていませんから、この自衛隊が出来て以来いわゆる戦死者と言うのはいませんが、しかし例えばこの間の(東武)東上線の踏み切りでですね。
人を助けようとして重体になっているおまわりさんをはじめとして、警察官であれ消防士であれ、その仕事で命を落としていく事になる人と言うのは当然出るわけでございます。

新潟の中越地震のときに、長岡でですね。
落っこちてきた岩に挟まれて、そしてお母さんとお嬢さんは亡くなってしまったと。
一人だけ男の子を助けたということを、今でも覚えていらっしゃる方がおられると思います。
あの時ですね。
もし命が一番大切なら何も助けに行く必要なんか無いんですね。
助けに行った救助隊の人だって二次災害で死んでしまう可能性だって十分あったわけです。
その救助隊の人に残っているのが男の子一人だったんです。

救助隊が数人に一気に岩盤が崩れて何人も死んでしまったとする。
そしたら1と数人とだったらどっちが大事か?といったら、数人の方が大事だという事になるでしょう。
そしてその人たちには当然ご家族がいたわけでございます。
しかし、助けに行ったんです。
なぜ助けに行くか?
そこにいたらですね、助けざるを得ないではないか?というやむにやまれぬ思い。
これはもちろん職業的な使命感という事になるでしょうが、そういう事になる。
もちろん自衛官だってその場に行けば当然そういう事になるわけでございまして、これはですね。
数が多いとか少ないとかの問題では無いんです。

そしてですね、もしですね。
そういう事をやっても取り返すことが出来ないとなったならば、また次にはここにおられる皆さんやそのご家族か分かりませんが、何をされるか分かりません。
日本と言う国は何をやっても大丈夫なんだと、こんな国、何をやったって何も起こりはしないいうふうに思ったら、平気な顔をしてですね。
これは別に北朝鮮に限らず周りの国からやられていくわけでありまして、この海岸線の長い、領海まで入れれば物凄く広い地域を持った日本と言う国が何とか生きていくためにはですね。
やはり日本に変な手を出したらば、いったい何をされるか分からない、いうふうにですね。
拉致をしたりしたらば、最後の最後まで取り返しに行く。
そしてそのツケをですね、どれだけ払わされるかわからないと思わせなければ、これから先も拉致は続いていくだろうと言うふうに思います。
こういう事を我々正面からやっていかなければいけない。

そしてそれをやっていくためには何が必要か?と言うと、国民に対して政府は実は拉致問題と言うのは「これこれこういうような問題でした」と、「少なくとも政府が知っているのはここまでです」という事をですね。
もっとハッキリと言わければいけません。
今日本政府が明らかにしている拉致問題と言うのはですね、本当の氷山の一角です。
とんでもない事を今でも日本政府は知っていて、間違いなく隠しています。

昨日まで米子に行っていたわけですが、松本京子さんの事件について2000年の12月に、この埼玉出身の金子善次郎衆議院議員が質問趣意書を出してくれました。
この質問趣意書に対して政府の答弁はですね。
「松本京子さんについて拉致を思わせるものはなかった、疑わせるものはなかった」と言うふうに言っております。
最近になってから「いや実はもっと前から分かっていたんだ」みたいな話を警察がしたり、言っている事が二転三転転がってきている。
挙句の果てに私が聞いた話では、今一切所轄の米子署ではこの問題等についての質問には答えない。
全部東京の警察署に聞いてくれという話になっている、いう話でございまして、要はそこにどんな矛盾があったかと言うのが明らかにされるいう事が怖いんであろうと思います。

横田めぐみさんの事件だって、あの事件が起きた昭和52年の11月15日から遠くない時期に、この事件はすでにですね、明らかになっていたと聞いています。
そしてその後安明進さんが亡命をして90年代の半ばまでには、新潟までは分かっていませんけど、日本海側のどこかの県で1970年代の後半に中学校1年生の女の子がバドミントンの帰りに拉致をされた、と言う情報は韓国の国家安全企画部から日本の警察に届いている。
しかし、それを調べなかったのか?あるいは調べたけれど隠していたのか?分かりませんが、いずれにしても飛んでもない不手際をやって、そしてこれが明らかになったのが今から10年前の2月3日。
西村慎吾衆議院議員の国会での質問によるものだ、という事です。
それ以外にも非常にたくさんの事を今この国の政府は隠しています。
最初、ほんのちょっとの嘘をつくとですね。
その嘘を塗り固めるためにまた次の嘘をつかなければいけなくなる。
何十年も経っている。

小泉さんと言う人は、元々外交に全然関心がない人です。
で、拉致問題のことで何か進めれば業績になるというふうに思ったんでしょう。
そしてそれまであまり知らなかった。
で、やってみたらパンドラの箱をちょっと開けちゃった。
でパッと見てですね、これは拙い。
元々俺がやった話じゃない、ということであわてて蓋を閉めた。
しかしもう蓋は閉め切れなかった、と言うのが今の状況だと思います。

隠している事が今全部出てくればですね。
やがて大変なことになると私は思っています。
拉致問題の本質が分かったときに、私は日本の現代史と言うものが書き換えを迫られると言うふうに思っておりまして、それほどこの問題は重い問題です。
そしてはっきり言えば、この問題ですね。
絶対にハッピーエンドと言うのはありません。

皆さん、拉致被害者が皆帰ってきてですね。
あぁ良かったですね、って言ってですね。
皆で大喜びをしておしまい、なんていう事には絶対になりません。
それは覚悟していただくしかない。
それは増元るみ子さんが帰ってくる、あるいは田口八重子さんが帰ってくる。
そういう意味での個別のハッピーエンドはあるかもしれません。
全体から言えばもっととんでもない事が山ほど出て来てしまう。
もう見なければ良かったと思うようなことに、我々はおそらく直面しなければいけないんだろうというふうに思います。

しかしもし我々がここで、そこから目をそらして次の世代に送ってしまったら、一種のキャリーオーバーでありまして、また荷物を多くして次の世代に渡してしまうことになります。
そんな事は絶対にさせてはならない。
我々が、今ここにいる皆さん我々の世代で、この問題を何とかしてですね。
解決をしてしまわなければいけない、いうふうに思うんです。
そして今日、丁度建国記念の日ですけども、この国が出来る前からですけども、物凄い数の我々の祖先がこの国を作ってくださいました。

だからこそ今ここに我々が集まって来られるわけですし、この日本と言う国でですね。
誇りを持って住む事ができる。
そしてこの国に新しい命が産まれて、そして我々の後を引き継いでいくわけであります。
我々の世代と言うのはあくまでも中継ぎの世代でしかない。
中継ぎを立派にやってこそ、我々は生きていた価値を全うする事ができるのではなかろうか?いうふうに思うわけでございます。
ですからこの問題にですね、やはり正面から何とか向き合って欲しいと思います。

マスコミに出てくるような情報、特にですね。
一番怖いのは、この中にNHKの人はいないと思いますが、NHKのニュースなんかでですね。
特ダネとして流れる情報は、私はほとんどそういう情報操作であるというふうに思っています。
そしてそれ以外の社の人たちも、これに対してですね。
正面から切って戦おうと言う人は、残念ながらあまりいない。
一生懸命拉致問題をやってくれている記者の人たちたくさんいるんですけども、しかしそれだけではですね。
問題は解決しない。
ある意味で言うと自分も返り血を浴びるつもりでやっていくしか方法が無い、いうふうに確信をしている次第でございます。

日本はなんだかんだ言ったって世界で第二位の経済大国でございます。
アジアの中心です。
日本の国家主権の問題はもちろんとして、人権の問題でも日本がこのアジアの事はやるしかないんです。
アメリカはアジアの国ではない。
都合が悪くなればいつか出て行きます。
我々ここから逃げていく事は出来ないんです。

中国に人権の問題、言えるはずが無い。
中国へいくらですね。
拉致問題であなたのところ、中国人の人が拉致されていると言ったところで、中国政府はですね。
あの法輪功とか、ああいう人たちに対する弾圧とか、チベットとかあるいはウイグルに対する弾圧なんか見ていただければ分かるように、人権なんて事は何とも思っていない。
そういう国であります。
そこに人権問題を任せることは出来ないんです。

我々がやるしかないんです。
そして我々にはその力がある。
間違いなくあるわけでありまして、我々はその力を行使していかなければいけないんだと言うふうに思います。
動けば必ず反発も起きます。
しかし、その反発を恐れていたら物事は前に進みません。

私自身、昨年の12月までにこの問題を解決するという事を何度も何度も言ってまいりました。
解決できませんでした。
責任は必ず取らなければいけないというふうに思っております。
それはこの問題が解決した後か、あるいはする過程でか分かりませんけど、それなりの責任の取り方を私はしていくつもりでおります。
一刻も早い解決、そしてまたその後重い荷物を我々背負わなければいけませんけども、そこに向かって我々進んでいくしかないであろうというふうに思う次第でございます。

そうは言いながらそういうふうにやってやっていますと、増元さんのご結婚とか良い話もございますので、そういう事もあると期待をしながら前に進んでまいりたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。(拍手)   

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2007年2月19日 (月)

(9)佐藤勝巳 救う会会長の挨拶

   中山恭子拉致対策本部事務局長招き緊急集会(東京連続集会25)
07.2.12 友愛会館にて

『佐藤勝巳 救う会会長の挨拶』

主催者を代表して閉会の挨拶を述べさせていただきます。
大体10分ぐらいという事なので、申し上げたいことはここ2~3日私のところに「一体北京の6者はどうなっているんだ?」と「アメリカはどうなっているんだ?」いう問い合わせの電話がたくさん来ております。
私は前からそう思っているんですけど、アメリカと言う国もそうですし日本もそうなんですけど、自国の国益に基づいて外交をやっている。
ワシントンから見た今の6者協議、北朝鮮の非核化路線というのはアメリカの国益から見て、アメリカの国民の感情からして政策順位は多分3位か4位であろう。
極東最果ての独裁国家が核を所有したからと言って、アメリカがばたばた大騒ぎをするようなことではない。
そういうふうに見ています。
従ってこの6者協議あるいは北の核の問題・拉致の問題、解決をするかどうか?はわが国の態度如何にかかっていると言えるのが、私の年来の主張です。(拍手)

で、そこでですね。
中山さんは自分のことですから仰いませんでしたけど、2月の2日、確か中山さんが議長になって会議を開いていまして、そこで6者に臨む決定のような事を決めているんです。
中身をいうと、一つはアメリカが金融制裁を解除しても日本は拉致が進展しない限り日本は制裁解除を致しませんと言う決定です。
これがひとつ。
それからもうひとつは、例えば6者が北朝鮮にエネルギーの援助をするという事になっても、我が国は拉致が進展しない限りその援助の支援には応ずる事は出来ないという、この2点です。(拍手)

これは私、第二次世界大戦後の日米関係を見たときに、アメリカの外交政策に対して公然と日本政府が異論を唱えた。
アメリカが金融制裁を解除しても、うちは拉致の問題が進まない限り解除は致しませんよという事は、明白にアメリカの行動に対してNOという姿勢を示したという事で、私は画期的な決定だとそういうふうに理解を致しております。
この日本側の、つまり安倍内閣の態度ですが、この態度を先ほど中山さんも仰っていましたし他の方も言っていましたが、貫き通して欲しいと言うか貫き通すでしょう。
それでアメリカやその他の国と若干の摩擦が生じても、それは孤立でもなんでもないです。
自分たちの国民を拉致されて30年も40年も解決出来なかった事に対して、我が国の政府は断固として救出するんだと。

日本にミサイルは飛んでくる。
しかしアメリカには飛ばないんです。
大陸間弾道なんて北は持ってないですから。
だから全然そんな物ね、アメリカにとっては北が核を保有したって別に痛くも痒くも無い。
現に沖縄に駐留している海兵隊は、そう遠くない将来グアムに撤退するでしょ?
グアム島まではノドン1号は届かないんです。

と言うようなことで、しかし我が国には間違いなく届くんです。
しかも、今アメリカが考えている事は寧辺のプルトニウムの核施設を停止すればエネルギー援助しますよと、こういう話です。
あれはプルトニウムを抽出している施設です。
しかし、北が認めているように原爆の原料になるウランの生産は北が認めているんです。
プルトニウムの施設なんか幾ら潰したって、別のところではウランを作って、それは北のカン・ソクジュ第一外務次官が前任者のケリーに公然と認めているじゃないですか。

それからウランを抽出する遠心分離機、これはアメリカの国会の調査局がロシアから入っていると言うふうにちゃんと書いてあるでしょ?公式文書に。
それから1秒間に400回回転する回転軸の留めてあるネジ、あれは中国から入っていると言うふうにアメリカの議会事務局はハッキリと公表しているでしょ?
つまり今金正日がやっている事は、「あぁプルトニウム結構結構、ヒルさん止めてもいいですよ、その代わり人道援助くれるんですか?」
片側ではウランの抽出をせっせとやっている。
こういうようなペテンの、まぁ北朝鮮の得意の巻なんですけども、そういうものに我が国は乗ってはならない。
これは拉致の問題もあるんですけど、我が国の安全保障全体の問題としても、今のヒル・イニシアチブでやっている6者は潰さなければ駄目です。(拍手)

あんな事に合意文書なんか作ったら誰が割りを食うか?と言ったら、ウランの原爆で日本が狙われるわけです。
ですから断固として日本の主張を貫いていく。
断固として日本の主張を貫く。
カードは何か?
それは外交において我が国の安全を守るために、核兵器の占有も視野に入れてやりますよという事(拍手)・・・・(ききとれず)外交カードにはならないんです。
中川昭一さんが昨年の11月15日、テレビで「核論議しようじゃないか」と言ったらライスは東京・ソウルに飛んできて、「アメリカが核のミサイルで守ります」と、あんな事は今までアメリカの高官が言った事はありませんよね?
中川さんがあの発言をした瞬間に中国のトウ・カセンが二人の次官を引き連れて平壌に乗り込んで行った。
それは日本に核武装をされたら中国にとって何を意味するか?という事です。
アメリカにとって何を意味するか?

つまり我が国はハッキリと北の核を潰さなかったら、あの政権を潰さなかったら我が国は核保有の用意があるというメッセージを送り続けることによって、中国やアメリカを締めですね。
金正日政権を潰す方向に持っていく。
それが拉致の解決であり、核の解決で日本の安全保障につながって行くというふうに私は理解を致しております。(拍手)
そういうふうな考えでぜひとも、中山さんお願いします。
先ほど増元さんの方から外務省はというお話をしましたけど、外務省は首相官邸が決定した政策を実行する機関です。
外務省は政権を立案するところではありません。
官邸が6者に対して北に対してアメリカに対して、どういう態度を取るか?と言う政策を決定するところです。

ですからその首相補佐官が我々家族会や救う会の集会に出てきて、先ほどのような誠に頼もしい発言をしていただいた。
これは本当に画期的なことであり、決して外交辞令ではなくしてそういう意味で日本は変わりつつある。
一番変わってないのは山崎拓さんだろうと(笑い声・拍手)、言うふうに思います。
で、やっぱりそういう意味で国会議員の先生方もですね。
もうちょっと世の中の変化にしっかりと目を見て欲しい。
そうすることによって先ほどから家族の方々が訴えているように、お歳をみんなとっているわけです。
かく言う私も四捨五入すると間もなく80になりますから、胃袋を半分切りまして、どれくらいこれから生きるか動くか分かりませんけども、大体、大丈夫ですから、私の後には若い人が居ますから。
やってくれる人がたくさんいますから大丈夫ですけど、家族の皆さんはそうは行かないんです。

ですからやっぱり全力を挙げてですね。
成果を、安倍内閣の方針を積極的に支持をしていきたい。
こういうふうに考えています。(拍手)
今日はお休みのところ、お集まりいただきましてありがとうございました。
以上で集会を終りたいと思います。(拍手)

・・・集会終了・・・   

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(8)櫻井よしこ氏・西村慎吾氏の講演

   中山恭子拉致対策本部事務局長招き緊急集会(東京連続集会25)
07.2.12 友愛会館にて

『櫻井よしこ氏・西村慎吾氏の講演』

★櫻井よしこ氏

2分間だけ、ポイント2つだけ、お話したいと思います。今、6者協議でアメリカが揺らいでいるのではないかという見方もあります。アメリカ自身が決定的に揺らいでいる訳ではないと思いますね。国務省と国防総省の動きがあって、それが多少齟齬が表面化していると思うのでありますが、アメリカをはじめ各国がどの様な対応をしようとも、日本は拉致被害者がいるのであるから、拉致問題が解決されない限りは、どんな援助もしませんということを、冷静に心をこめて理路整然と、この6者協議および世界に発信をしていくべきだと思います。その結果、この6者協議が決裂したら、それは又、それで大変に喜ばしいことだと思います。アメリカの協力要請があったとしても、そして、それに日本が対応しないとしても、21世紀の崇高な価値観であります人道、人権、自由、法の支配、民主主義、これを主張する日本をいかなる国といえども否定は出来ない。

第2のポイントは、私たちはこの拉致問題を解決するのに、ともすれば、北朝鮮だけに焦点を当てがちでございますけれど、誰があの北朝鮮をのさばらせているのか。このことについても、これは、国民そして拉致被害者の皆さん方、政治家、ジャーナリスト、皆がこれをやっぱり強調しなければならないと思います。あの金正日を助けているのは中国に他ならないのですね。中国は自国の利益の為にそれをしているのでありますから、私たちは、もちろん、この北朝鮮を巡る中国、ロシアの動きを中心にきちんと検討してですね、これは21世紀の大国たる資格があるのか、オリンピックをする資格があるのか、と。

★西村慎吾氏

・・・・・(聞き取れず)の一人として申し上げたいと思います。
先ほど、議連・各政党どうなっているんだ?と言う意見が出ましたが、これが説明できればこんな楽なことは無いんです。
日本の政党が10年前から政党の意思として単位として拉致問題に取り組むことができたら、日本はもっとましな国になっておったんです。(拍手)
政党はいまだ拉致問題に取り組んでいるようで取り組んでいない。
取り組むためにはいまだ成長していない、という事であります。
これが現時点のご報告です。

その上で本日中山補佐官の話を聞いて、皆様方も家族会の方のご意見も聞きました。
中山補佐官のご努力と人柄に対して皆様は本当に温かい感謝の気持ちを述べている。(拍手)
しかしこれは政府に対してであるならば少し危険だと。
政府に対して拉致被害者家族会と救う会の運動は巨大な圧力をかけ続けなければならないんです。
なぜなら、今動いておるのは中山補佐官が動いておられる。
政治家が手伝っておるのは、先ほどの組織図でですね。
各省庁の官房長・局長クラスと中山補佐官がする役人は動いておるでしょう?
しかし全員が閣僚をメンバーとするのも、その閣僚を手伝う者と言えば無いといわざるを得ない。
なぜなら拉致被害者救出運動は国民の一体となった国直し運動なんです。

先ほど田口八重子さんのお兄さんが、返すのか返さないのか?イエスかノーかとどっちかと迫れと仰られたでしょう?
これを決断するのが政治なんです。
ノーと言ったらどうするんですか?
ノーと言ったら何も出来ないじゃないですか?
何も出来ない政治にイエスかノーか迫れるんですか?
このイエスかノーか迫れる、ノーと言えばただ事じゃないよと言う圧力をかけられる政治を作っていくことに安倍閣僚全閣僚のあるところの決断が無い。

従って対策本部の対応方針、これ第5、特定失踪者の問題全力で推進していくと書いてある。
全力で推進して松本京子さんひとりですか?
民間でも460名は拉致された可能性はあると推測されているんですよ?調査して。
寺越武志君がなぜ拉致されたと認定されないんですか?
全力を挙げて・・・・(聞き取れず)政治が動いていないと分かるでしょう?

それから対策方針の冒頭の文章が間違っている。
「我が国と北朝鮮は平壌共同宣言に署名し」となって、これが間違っておる。
議会人としてはっきり申し上げる。
我が国と北朝鮮が署名したというのは間違い。
なぜなら議会で批准していない。
これはやくざの密約と同じなんです。
小泉純一郎個人と金正日個人とが意思を表明した文書に過ぎないんです。

中山さんに初めてお会いしたのはあの時でありました。
政府の中で初めてこの方は帰国した5名を帰してはならないと我々議員の前で申されたわけです。
私は・・・(聞き取れず)として初めからずっと接して来ました。
あの時すべての政府は返すべきだと言った。
少々前の非常な貴重な人材だった。
正直申し上げて非常に物腰が柔らかくてソフトなんです。
癒し系の方を送り込んできたなと、そうではありませんでした。

私、小泉さん、早紀江さん、櫻井さん、そして中山さんと見て拉致被害者救出の運動は女性が本当にしっかりしている。(拍手)
男ほど頼りが無いものは・・・・(聞き取れず)。
議会の廊下で、私の並びの廊下の人は何か役職につけば花束が贈られてくるんです。
この頃は蘭の花です。
そこに朝鮮総連東京本部のお祝いの蘭が贈られてくるのを嬉々として飾っておるんです。
これはどうしてかな?と思っておったら、勝手に北朝鮮に行ったりするんです。
女性はそんな事は絶対にしませんわ。
それからあまりもう申し上げませんが。

本当に今年はこれから正念場だと思います。
我々拉致議連は金正日政権打倒を決議した議員連盟です。
戦後・・・(聞き取れず)の中で決議をする議員連盟は拉致議連だけであります。
したがって拉致議連としてはその立場から、政府を突き上げると言ったら言葉が悪いですが、金正日相手に帰ってこさせる事ができると思うなよと。
拉致認定もろくろく出来ない。
法改正をしてスパイ防止法も作ろうとしない政府がそこまで出来るか?(拍手)
ここで終ります。(拍手)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

このエントリーの内、櫻井よしこ氏のテキストはmomoedake管理人の手によるものです。 

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(7)緊急集会 質疑応答

   中山恭子拉致対策本部事務局長招き緊急集会(東京連続集会25)
07.2.12 友愛会館にて

『質疑応答』

★質問者1

今後の対応方針の第5項目の特定失踪者なんですが、政府認定の17名の方々の解決はですね。
当然これははっきりしてくれると期待しているわけですが、これいろいろ・・・(聞き取れず)してあるんですが、どの程度特定失踪者の救援についてやられているか?って言う事を差し支えない範囲で言っていただきたい。
これは警察に聞いても言ってくれませんし、少しでも何か分かれば。

★質問者2

救う会青森のヒライと申します。
2点についてお伺いをしたいと思います。
拉致対策本部に対しまして本部は設置したんですけども、その権限が各省庁の方に分かれているかと思っております。
私たちの望みます経済制裁の問題につきましても予定としか書いてございません。
拉致対策本部の権限がですね、如何ほどのものであるかという事を明確に示していただきたいと思っております。

もう一点ですけど、先ほどどなたかが政治家のことを申し上げましたけども、拉致対策本部と違ってですね。
この拉致問題の対策に当たるという明確な姿勢を出していただかないとですね。
北朝鮮に行った政治家がいるような、議員はやはり信頼されないと思います。
やはりですね。
強い一枚岩となった拉致対策本部であって欲しいと思っておりますので、・・・・・・・・。(拍手で聞き取れず)

★質問者3

10年以上前から横田ご夫妻が渋谷とか上野とか、西郷像下で外套の襟を立てて訴えていたときからずっと参加している者です。
手短に質問だけで致します。
一番肝心な事は横田ご夫妻や家族会の方が皆さんご高齢に、先ほど講演されていた方も親御さんのみならず、被害者の方もどんどん高齢化していく。
こういう会議はとても大事なんですけども、大事な事はとにかく取り戻すこと。
それを如何に取り戻す手があるか?という、まぁ相手のあることですけども、それが具体的に見える形で提示していただく事が一番大事なんじゃないかな?と。
その提示をいつかされていただきたいと、そういうように思っております。

★質問者4

私もボランティアとして三田会館で初めて横田さんとお会いしたり、アブダクションにも少し、増元さんの選挙のスタッフとして登場させていただいてます。

安部総理に信頼をおいているという事なんですけども、正直に申し上げまして日朝平壌宣言の破棄をしない安倍総理と言うのはちょっとイマイチ私は信用しておりません。
あと、安倍総理は「圧力と対話」と言っていたんですけど、最近「対話と圧力」に戻っている気がするんですが、この辺は一体どうなんでしょうか?
是非お答え願いたいと思います。

★質問者5

私の質問は海外でいたします。
海外の宣伝もかなり力を入れているようですが、例えばポーランドとかチェコには北朝鮮から・・・・(聞き取れず)と言うのが行きまして、非常に安い値段で仕事をして、それを北朝鮮の政府が全部搾取していると言う話もヨーロッパで有名です。
そういう所で中山さんには、元大使もやってらっしゃいましたので、その辺のところ圧力をかけていただきたいという事。

それからもう一つは、欧州と言うのは人権というのに非常に敏感です。
特にアメリカとか中国に対して圧力をかけるとか文句を言うのも大事なんですが、欧州も重点を置いて欲しい。
バチカンは世界で一番小さい国ですが、そこにも力を入れていただきたいんですがその辺のところのお答えを聞きたいと思います。

★質問者6

この機会に佐藤さんと櫻井さんのお話も聞きたかったんですが。(拍手と笑い声)

★質問者7

朝鮮総連会館の裁判闘争をやっておりますが、熊本はもうすぐ上告審が出るところですが、福岡県などでは条例で永住外国人の使用する施設は無税にすると課税をしないと条例で定まっていますが、そういう事は把握なさっていますでしょうか?
また、指導は出来ますんでしょうか?
お願いいたします。

★質問者8

すみません、お尋ねしたいんですが、情報収集・調査と言うのの中に、大規模な拉致関係に対する世論調査をする予定があるかどうか?というのをする予定があるかどうか?
これは結果によっては安倍さんを守ることにもなると思いますので、これは是非ちょっとやっていただきたいと思っています。

ごめんなさい、もう一つ、海外の情報収集につきましてですね。
私は石岡さんの手紙が届いたという事で、凄く重要なことだと思うんですね。
海外に隠れた支援者がたくさんいるという事、それを掘り起こして情報収集するという事は、かなりの情報が集まると思っておりますので、その辺を力を入れていただきたいと思っております。

★質問者9

今後の活動で超党派の議員の先生方のお力添えも頂いているという事なんですが、先ほど家族の方からもご心配の声があったと思うんでけど、最近どうも内閣のスキャンダルの方に話が行っているので、400トンのそちらの方はどうなっているのか?
自民党も山崎さんが最近訳の分からない訪問をしていますので、まぁそれはほっといて、民主党の方です。
民主党には鳩山さんが対策本部長でしたっけ?
そういう事に動いていられたかと思うんですけど、今度は西村さんが訳の分からないとは言いませんけど、ミッションを外されるし、鳩山さんの方が今回の予算を含めですね。
今回のこれに入っていると思うんですけど、その予算の方向に対して何かやっているという事。
その辺は大丈夫なんでしょうか?

★質問者10

・・・(聞き取れず)の会の・・・(聞き取れず)ですけど、先ほどの蓮池薫さんの件なんですけど、これは政府見解と取っていいんですか?
政府見解でいいんですね?
安倍総理もそう考えていると?

★回答 中山恭子補佐官

まず最初に特定失踪者のご質問がありました。
政府として、出来る限りですね。
早急に再調査の上で認定できる人を認定できる方向へ持っていこうと、今努力をしている最中です。
ただ、もちろん良くご承知の通り古い話で、中々証拠がつかめないとかですね。
そういった話がありますが、今頑張っているという状況です。

それから交渉するときに、もちろん政府が認定している12名ですね。
方についても交渉をしますが、もちろんそれだけではなくて北朝鮮に対してはそれ以外にも拉致している人がいるはずだから、そういった拉致した人々についても同じように帰国させるようにという、そういう言い方で北朝鮮に対しては交渉に当たっているいう事でございます。

それから拉致対策本部の権限と言うお話がございました。
この対策本部には全閣僚が入っていて関係省庁が入っておりますので、ここで決定してすることと言うのはすべて政府全体に及ぶと言うふうに考えていただいて結構です。

★質問者11

経済制裁に関しまして、何の意思表示もされないのはどうしてですか?

★西岡氏

追加の質問をしていたらキリがありませんので、経済制裁については全部この裏に書いてあります。

★回答 中山恭子補佐官

それから10年前からこの問題に関わってくださっていらっしゃるという事で、その事は私どもも痛感しておりますし、一日も早くと言う思いで仕事をしています。
どのように取り戻すか見える形で示すようにという事でしたが、もちろん見える形で示したいですが、実際に具体的にじゃあどういう交渉をいくらいくらで交渉するとかそういう話では無いものですから、私どももちろん元々取引に当たる交渉では無いと考えています。
ですから犯罪行為で連れて行っていることですから、そういった事をまずきれいにしましょうと。
その後で日本と北朝鮮の友好関係というのは進んでくるものだと思っています。
一人いくらというような取引には、そういった形で見える形でということであれば、ちょっとしまわせるようなことではない。
しかも刻々と変わってまいりますので、その都度その都度、逃さずにですね。
注意深く、もう少し本の少しの小さな動きでも逃さずにそれを捕らえて帰国に結び付けていかなければいけない。
そういった意味で・・・(聞き取れず)と考えています。

それから安倍総理について「対話と圧力」にまた戻ってしまったのではないか?と言うお話がございました。
平壌宣言を破棄していないという事ですが、平壌宣言は北朝鮮自体がすでに破っていると言ってもいいことだと思っていますが、今これを破棄すると日本がいう事事体が得策なのかどうか?というような事があろうかと思っています。
さらに安倍総理が「対話と圧力」という事で、少し弱まっているんじゃないか?と言うご心配があったかと思いますが、私などがこの仕事をしながら総理の動き・発言を見ている限り、決して安倍総理が気持ちが弱くなっているという事は無いという事をお伝えしたいと思っています。
もちろん、圧力自体が目的ではなくてですね。
帰国につなげるために圧力をかけていくという事ですから、そんな中で圧力をかけて対話に引き込んでいくと、そういうものであろうと考えておりまして、平行してあるとそういうものでもなかろうと思っております。
あらゆる手段を使って手立てを使って対話に引き込んでくる。
北朝鮮を動かしていくために圧力をかけていくという状態だとお考えになっていただけたらと思っています。

それからヨーロッパについては、これは総理も良く分かった上でヨーロッパを訪問し、お会いした首脳をはじめ会った人にはすべて拉致の問題を宣伝しています。
それだけではなくて、私どもや総理だけではなくてですね。
ヨーロッパの方々の応援と言うのは、ヨーロッパでも拉致された人がいるという可能性があるわけです。
(会場より一声あり、内容は聞き取れず)そうですね。
そういった経験も聞きながら、またはこの北朝鮮についてヨーロッパからの声をですね。
出してもらいたいと考えております。
経験を教えてもらうこと、それから北朝鮮の拉致問題について、応援を北朝鮮側にですね。
いろんな説得も試みてもらいたいという事で、協力をお願いするという事で対応を今進めているところでございます。
仰られたようにチェコやポーランドともですね。
連携を取っていく必要はあるだろうと考えています。

それから私も同じ考えでございました。
佐藤会長から後でお話いただけるようで、櫻井よしこさんからもいずれは・・・・(拍手で聞き取れず)ずっとサポートしてくださっている方ですから、是非、今日とは言いませんがいつかお話を聞きたいと思っています。
皆さまも櫻井さんに対して、なんて言うんでしょうね。
ずっとご関心をお持ちいただきたいと思っております。

それから福岡での総連に対する動きなども全省庁で取り組んでいるということの一環でございますが、各都道府県に対して直接の権限があるわけではございませんが、各地方公共団体と連携をとっていくという事を今努力して行く最中で、宜しいでしょうか?
そういう状況は続いています。
連携を取って動いております。

それから石岡さんの話、海外の話がございました。
拉致と言う、これはどういうふうにお答えしていいか分かりませんが、海外で北朝鮮について知っている。
または何らかの情報を持っている人々がいる可能性があるという事ですので、この問題につきまして実は数年前からそういった情報収集の努力は始めているという事でございます。

超党派の議員の先生方につきましては、私は国会議員の先生方にお伺いする方がいいかと思っています。

以前、総合室庁内で中身について、この話と言うのは真実と全くかけ離れているという事を紙で、週刊現代に出したと。
週刊現代宛に政府からお送りしているという事もありますし、政府としてはそのようなことは無い。
作られたストーリーであろうという事で、政府は対応しているところでございます。

★西岡氏

ありがとうございました。(拍手)   

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2007年2月18日 (日)

嫌う前に、相手を知り、周りを知ること

蒼き星々メインボードへの燕山の声さん の投稿をご紹介します。

約1年ぶりです、以前南米から投稿していましたが、ワケあっていま中国にいます。

拉致事件解決をめざす日本にとって六カ国協議は不満足に終わりました。これは彼らのしたたかな戦略だけでなく日本サイドの自滅に負う部分も大きい、「日本の拉致運動は反動極右勢力のガス抜き・メシネタ」とのレッテルが国際的にもかなり根付いてしまっている。相手は「国を挙げて」プロパガンダと工作をやってるわけです、こっちの動きの二歩・三歩先を読みながら組織で仕掛けてくる、半端ではかないません、国益、即ち国民の命のかかった外交は弾丸の飛ばない戦争の一形態といえるでしょう。

中国の戦略の闇の深さは半端ではない、初対面のころは笑顔で歓待しているが、少し慣れてくると連中のしたたかさ、嫌な本音の部分もいろいろ見えてくる、表向きは肩をたたき相好を崩しながら日本からの客をもてなし「おい、また日本企業が安物の土産持って挨拶に来たぞ」と陰口叩かれるはいつものこと。以下は最近やや気心の知れた行政職員(すなわち共産党員)から耳にした本音。この板にはこの国名を聞いただけで感情が先走る方もいるかと思いますが、最終的に実りを得るためには、相手の事実を分析対象として冷静に知ることも必要と思いますので、ご参考までに。

* * *

「これはロシアの北方領土占領やチェチェン諸々やインドネシアのアチェなど世界いたるところに共通の問題だが、(尖閣諸島のことはこのさいおいといて)中国はなぜ民族浄化のような非道ことをしてまで、わざわざ操縦のむつかしい大国にこだわるのか、チベット、ウィグルのようなとくに中国にとってたいしたメリットもない辺境地の民族が独立したければさせればよいではないか。民族弾圧で世界の非難を浴びてまで国境線にこだわる感覚が理解できぬ、もし日本から九州や沖縄が独立するといったらオレは別になんとも思わぬ、ヤマトンチュにこれまでずっと苦しめられてきた沖縄が独立するなら応援する」と私が言ったら、日本通の彼はこう答えた。

「歴史の中では国土を拡大した為政者(王)が最もたたえられるもの、これを中華思想ととらえてもらってもよい。逆に国土が分割、切り離されるというのは国の崩壊・民族滅亡への恐怖心につながる、この恐怖心は大きい、為政者も国民も同じだ」とのこと。そして「海に囲まれ他国とじかに国境を接していない日本人に我々の感覚は分からない、国土割譲に対する恐怖心の欠落は、日本人と接して感じる我々との大きなギャップの一つだ、中国国民は中央政府にいろいろ不満は持っているが、こと国益、国土に関する部分では中国は国民も政府も一枚岩になる」と彼は付け加えた。

さらに別の男は言った。「文革の弾圧よりも革命直後の1950年代の粛清のほうがひどかった、何百万人もが片っ端から殺されたから、今の北朝鮮を見ても何とも思わない、権力とはそういうもの、1970年頃までは中国より北朝鮮のほうが豊かでうやましくさえ思ったものだ。日本のマスコミの今の北朝鮮報道は感情的過ぎる、ヒステリーだ。権力者が私利を膨らませ特権階層が良い暮らしをして喜び組で色欲を楽しむのはいつの時代も同じ。その国にはその国のやり方がある、金正日崇拝して何が悪い、日本の天皇も同じだろ、毛沢東が死んだときは我々も本当に悲しかったものだ(今となってはアホらしいが)。拉致なんてとるに足らぬ、色仕掛けで政府要人を篭絡するのは中国じゃ昔からやっている、こないだも日本大使館員が色仕掛けでゆすられて自殺した事件があっただろ、こういうのは騙されるほうが悪い。」

「中国人は決して自分の非は認めない、謝らない、自分中心、でもそれは世界の常識、日本人が異常なのだ。日本人が中国人犯罪をやたらと騒ぐが、田舎の道に金の入った自販機おいときゃ盗まれるのは当たり前、悪かろうが強いものが生き残るのは自然の理、生物の進化に必要なシステム。日本はどうせ日本だけじゃ生きられない、外国人も受け入れざるを得ないんだから、中国人犯罪を非難する前に日本が甘えを捨てて変わるべきだ。」

「(中国共産党員への)賄賂なんてなくならない、むかしからみんなやっていること、日本人は自分の職務を「責任」としてとらえるが我々中国人は「特権」ととらえるからね、これも文化の違い。」

「北京に台湾からの出資店がどうして多いかだって? 政権と経済とは別だよ、中国にとって台湾は一つの地方政権に過ぎない、今たまたま国民党が支配しただけのこと、日本だって野党が知事の県政はあるだろ、それに国民党連中のいう首都は南京だよ、台北は仮の首都、彼らも大陸と一体だと思っているのさ」

* * *

(我々が身を引いて眺めれば) 彼らの考えもそれなりにスジは通っているし、外地では珍しく無い、アラブに比べりゃおとなしいくらいで、日本人のほうが(右も左も)特殊であることには違いない。 

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増元照明さんのお話(1)

和光市集会(1)

北朝鮮に拉致された日本人を救出するための4市協議会・講演会

07.2.11 和光市民文化センター・サンアゼリア小ホールにて

『増元照明さんの訴え その1』

~~拉致から29年 家族の思い~~

みなさんこんにちは。
ただ今ご紹介をいただきました、家族会事務局長の増元です。
非常にプライベートな事ですが、お騒がせしております。
最初、このところ暗い話と言うかあまりいい話が無いもので、フライデーの親しい記者に「是非掲載させていただきたい」といわれまして、それじゃしょうがないかなと思ったんですが、まさか新聞があんなに反応するとは思ってなかったんですね。
新聞・テレビがあんなに反応されるとは思っていなくて、ちょっと今町を歩けない状況に陥っています。
申し訳ありませんでした。

今とにかく、ご紹介いただきましたように、私たちは今年こそはと言う非常に強い思いを持って動いております。
昨年の1月警察の漆間長官が「今年は拉致の勝負の年である」というふうに1月の年頭の挨拶で言われました。
その言葉を受けて我々も期待はしていたんですが、結局前半は小泉総理の下、経済制裁を科す時期を中々逸してしまいまして、北朝鮮のミサイル発射まで日本独自の経済制裁を出すことが出来ませんでした。
ただ、一昨年から行なわれているアメリカの製剤制裁、これに北朝鮮が異常な反応を示してだいぶ政権が揺らいでいるという話を聞いておりましたので、ここで日本が単独で経済制裁をすれば、もっと北朝鮮の体制が揺らいで、そして私たちの家族を取り戻す時期が早まると思っていますので、昨年は多少期待していたんですけれど、結局何も起こらずにここまで来てしまいました。

でも今年は安倍さんが昨年の9月総理になられて、すぐ対策本部を立ち上げられました。
そしてご自身が本部長になり、官房長官は拉致問題担当兼任大臣となり、そして対策本部の副部長。
そして中山恭子さん、非常に外交官として有能な人でしたけども、彼女の事を北朝鮮サイドはなんと言ったか?
私たちはこれは救う会の佐藤会長から聞いたんですが、「日本にもまだあんな外交のプロがいたのか?」と非常に北朝鮮サイドから評価された女性であります。
あんな完璧に、ジェンキンスさんのことに関してもそうですが、完璧に完膚なきまでにやられてしまったというふうに北朝鮮サイド側は中山恭子さんを評価し、そしてその年の9月に結局辞任に追い込んだというか、どこから来たのか分かりませんが。
とにかく北朝鮮からの評価があったゆえに中山恭子さんの参与の立場から、日本政府は離さざるを得ない何らかがあったのではないか?と私は思っています。

それは飯島秘書官と朝鮮総連の責任副議長の間からも考えられます。
強いパイプの下に朝鮮総連からそのような話が行ったのかもしれない。
私は中山さんの辞任というのは非常に不可解な辞任でありますし、いまだに納得しておりません。
でも中山さんご自身がこの事を多く語らないので、私たちは想像するしかないんですが、その方が首相補佐官として拉致問題担当そして対策本部事務局長になられて、今本気で北朝鮮にいる私たちの家族を取り戻そうとしているその姿勢は評価しておりますし、この組織がもっと固まればさらにスピードアップされるのではないかと言う思いをしております。

私の姉、るみ子は1978年昭和53年に拉致されました。
当時は本当に何も分からない状況、何がなんだか分からない状況で、一緒に暮らしていた家族のしかも中心になっていた姉がいなくなったものですから、家族は狼狽しそして悲嘆に暮れたんです。
私もすぐ上の姉でしたので、本当に愛してそして可愛がってくれたので、その姉がいなくなったことが自分の中でまだ納得できず、一年くらいはぼ~っとした暮らしをしておりました。
人間と言うのはなぜ真面目に暮らして、そして本当に明るく暮らしていた姉がそのような事件に巻き込まれるのか?
突然にいなくなるような事になってしまったのか、自分の中で納得できないし、咀嚼できない。

そういう状況がずっと続いて苦しい思いをしてきておりましたが、それが1年半後の阿部さんと言う産経新聞の若い記者の地道な取材により、北朝鮮による拉致の可能性が高いという事を言われました。
しかし、そのときでも半信半疑ではあります。
当然北朝鮮がなぜ、私の姉は全く北朝鮮を批判しているわけでもなく、北朝鮮サイドにとっても何の利益にもならない事務員でしたから、そんな人間をなぜ拉致するのか?
全く理由が分からずに半信半疑でありましたが、1年半、全く状況が分からずどこにいるのか分からないよりも、北朝鮮に拉致されていると言う情報があるだけでも、家族にとってはまだいいんです。

これは本当に矛盾した形なんですけども、北朝鮮が拉致しているのであれば、むやみには殺さないだろうし、そして生きていれば必ず会えるというその思いで、いくらかの光明を見出した。
そういう思いを強くしながら徐々に徐々に半信半疑であった北朝鮮による拉致を、自分の中で北朝鮮に姉はいるんだという思いに変えていった。
それが決定的になったのはやはり1987年の大韓航空機爆破事件で、88年に金賢姫が証言したリ・ウネの存在でしょう。
あのときにアベック3組の女性。
奥土祐木子さん、浜本富貴恵さん、増元るみ子、この3人の中の誰かでは無いか?ということで、一斉にメディアが騒ぎ始めました。
あのときに確実に北朝鮮は私たちの家族を拉致しているという確信を得ました。

で、その時何を思ったか?
やはりそういう北朝鮮と言う国ですから、私たちの姉の存在を日本で騒げば騒ぐほど、北朝鮮は当時拉致はでっち上げだと拉致などしていないというふうにずっと言い続けていたので、ですからこちらが騒げば姉の身に危険が起きるという非常に怖い思いで、1週間くらいを騒動の中におりました。
早く沈静化して欲しい。
その思いで1週間を暮らしました。
その時すでに私は北朝鮮に拉致されているんだというふうに思っておりました。

ただ、その姉を救出するためにどう動けばいいのか?全く分からず、あまり騒がない方がいいという話もされておりました。
騒いだら向こうで殺される可能性もあると感じておりましたので、きっと日本政府の救出の手をじっと待つ状況が続きました。
それもまた10年経って、1997年横田めぐみさんの拉致が明らかになって、初めて家族会が結成されるまで私は19年間、姉の事は一日たりとも忘れておりません。
ただ、一日の中で仕事をしながら自分の生活もしながらやっておりましたので、姉の事を忘れる瞬間もありました。
ただ、一日も忘れた事はありません。
どこかで姉の事を必ず思い出してしまいました。
そうすると心の底から笑う事が出来なくなっている自分に気付きます。

19年間、結局自分が積極的に姉を救出しようというその動きを出来なかった、して来なかった事が、ずっと自分の負い目になって。
19年間の空白、私たちがずっと我慢をして来た19年間が、全く無駄だったという事が家族会を結成して分かりましたので、それ以降は私たちが出来る限りの事はやっていかなければならないと思っております。
19年間の負い目、姉を救出したときにはおそらく私は姉に謝らなければならないと思っています。
19年間もっと早く動いていれば、もっと早くに救出できたかもしれない。
でも動けなかった、動かなかった自分を姉に対して謝らなければならないというふうに思っています。

1997年家族会が結成以降、政府にいろいろ働きかけましたけれども、結局日本政府は何もしていなかったし積極的に拉致被害者を救出しようとする姿勢は見えなかったのが、私たちに徐々に怒りを増幅させる結果になりました。
1988年に参議院の予算委員会の中で、当時の梶山静六国家公安委員長が、北朝鮮と言う固有名詞を出して、そして拉致の疑いが濃厚であるといった6件9人、当時は6件9人です。
を、はっきりと明言したにも拘らず、メディアはその後追いをせず、政府も彼らを救出するために何の動きもしていなかった。

1990年に金丸さんが訪朝されました。
そして日朝国交正常化のための日朝交渉がはじまりましたが、その日朝交渉の中でさえ9人の名前を北朝鮮にぶつけていません。
4回目くらいの交渉の中で、ようやく埼玉県警がリ・ウネは田口八重子さんだと公表をし、そしてその時初めて拉致被害者リ・ウネ、田口八重子さんを知らないか?と北朝鮮にぶつけた。
これが日本政府だったんです。

6件9人は認めています。
6件9人は認めておりながらも、一回目の交渉から6件9人の名前を相手にぶつけることも無く、国交正常化の話をずっとし始めていたんです。
そしておそらく私は埼玉県警の勇気ある判断だと思いますが、外務省にも報告をするときにも田口八重子さんと言う名前を単独で出した、公表した。
これは外務省が先行する日朝国交正常化の流れをどこかで止めたいという、警察の思いがあったのでは無いか?と思っています。

その当時外務省が、埼玉県警の捜査に対し何を思っていたか?
日朝交渉に当たって非常に障害になると思っていた外務官僚が大勢居たという事を、私は後々聞いています。
外務官僚、すなわち国外にいる邦人を守るべき外務官僚が、日本から拉致された日本人を全く守ろうとするときに、国交正常化を優先しようとしたという事。
こういう流れが私たちにとって、本当に28年も結局は家族を取り戻せない状況が続いているわけです。

今埼玉でも上映されているかもう終ったか分かりませんが、「めぐみ 引き裂かれた家族の30年」という映画が上映されて、ご覧になっている方もいらっしゃると思いますが、私が森総理のときに土下座をしたのはあの官邸で土下座をしたんですが。
森総理のときにも日朝の国交正常化を優先し、国交正常化をなそうとした流れがありました。
当時平沢勝栄さんが、確か旧(拉致)議連の事務局長か何かだったと思いますが、平沢勝栄さんの肝入りで中川秀直、時の官房長官が家族会に会うという話があって、そして官邸に家族会が赴きます。
その時に森さんがたまたまその場所の近くを通りかかって家族に会うという設定になりますから、それでも総理が会っていただけるのでお会いしましょうという事で全国から集まったんです。

集まって、前日に佐藤会長の方から現状報告を受けたんですが、どうも森内閣のうちに森内閣のうちに森さんは、アメリカで、ニューヨークで開かれたんですかね。
北朝鮮のパク・エイナム(?)と思いますが、彼と密かに会って、そして日朝国交正常化の流れを作って、さらに森総理自身が北朝鮮・平壌に飛んで金正日と会って、日ソ共同宣言方式で日朝の国交正常化の流れを打ち上げると。
その前に家族会と会って、会ったというアリバイを作って、そして出口論が当時は多かったんです。
国交正常化をしてから北朝鮮に拉致された人たちを解放してもらえばいいじゃないか?
国交正常化をしてから彼らを捜せばいいじゃないか?
人が自由に出入りできるんだから、そうすれば彼らを取り戻すことが出来るという出口論を、共産党や社民党を中心に流れていました。
で、森さんもその方向で動いているという事を、我々はこれは本当のことか分かりませんでしたが、佐藤会長からはそう言われました。

ですから、私たちと会うのはアリバイ。
結局、会って家族の気持ちを聞いた。
でも上で平壌に飛んで国交正常化を成し得ようとした流れを聞いて、私たちはこれは絶対に止めなければならない。
もし、家族を取り戻す前に国交正常化なんて事をやられたら、私たちの家族の命はもう彼らの手によってすべて抹殺される可能性のほうが高いと思っておりました。

それは当然です。
彼らの存在が日本との国交正常化のための餌になろうとすると、国交正常化をして日本から多額の金が流れていけば彼らはいる必要が無いですし、北朝鮮はテロ国家としてアメリカのリストに乗っていますが、それを解除されたい。
アメリカのテロ支援国リストの中に入っている北朝鮮の名前を排除したいという思いでずっと言っていましたので、北朝鮮が日本人拉致を認めるという事は、テロ国家であるという事を証明するわけですから、それだけは出来ない。
ですから国交正常化さえしてしまえば、人質のような日本人拉致被害者の存在はいらないという事になります。
ですから彼らをおそらく抹殺する動きになっていたと思います。

実際帰って来られた5人の方に聞いた事があるんです。
「あなた達が帰ってくる前に国交正常化なされていたらどうなっていましたか?と言ったら、「自分たちはお山に行ったでしょう」と言うふうに5人ともそうやって答えられております。
それほど北朝鮮の国内の状況と言うのは厳しいものであり、それを全く分かっていない日本の政治家や日本のマスメディアの方たちが、国交正常化優先と言う流れを作ってしまっていた。
だからあの時は非常に危機感を私は持って、とにかく森総理の言質を取らなければならない。
国交正常化より拉致被害者の救出を優先させなければならない。
その言質を取らなければならないと思って、カメラの方列の中で何らかの衝撃的な行動を取らないといけないというのが、前の晩に集まった家族の合意事項だったんです。

ただ、皆さんやはり両親の世代とか、浜本さんはご兄弟ですがそれでもだいぶ高齢の方で、どうしてもお偉いさんの前に出ると「よろしくお願いします」と言うふうになるんですね。
心の中では怒っているんですけども、やはりあの世代は礼儀正しい方ですから、どうしても「よろしくお願いします」となるんです。
あの方たちにそのような事をさせるわけには行かない。
結局話し合いの中で、一番若い増元さん何かやってくれないか?という話になりまして、私もどうしようか?と思ったんですが。

一応総理と会う前にはカメラがば~っと並ぶんです。
でも最初の冒頭の挨拶だけでカメラを全部引っ込めて、そして話をするんですが、カメラのいる中で何をやればいいのか?
机を叩いて森総理に強く抗議をするのを出すのか?
それともやはり究極のお願いである土下座の姿勢でお願いをするか?
この二者を選んで最後の最後まで悩みましたが、結局私も普通の一般市民な者ですから、そんなに総理を批判するわけにはいかない。
土下座の方を選びました。

でも必死の思いでした。
家族の命がかかっているそのときでしたから、私自身も非常にカメラの前で官邸で土下座をするなんて自分でも出来るのかな?と思いながら、その場に行ったんですが結構すんなり出来ました。
びっくりしました、自分でも。
ただ、言っている事は緊張のあまり今でもハッキリと何を言ったか覚えていないんですが、映画を観ているとそんなに明確な言葉ではなかったと思います。

・・・その2に続く・・・

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増元照明さんのお話(2)

和光市集会(2)
 
 北朝鮮に拉致された日本人を救出するための4市協議会・講演会
07.2.11 和光市民文化センター・サンアゼリア小ホールにて

『増元照明さんの訴え その2』

それほど危機感を持っていました。
2000年、1999年、野中さんが幹事長だった当時から日朝国交正常化を優先させるのではないか?
そして日朝国交正常化をするんでは無いか?と言う危機感を常に持ちながら、僕たちは恐怖に慄いていました。
当時北朝鮮はあらゆる国と国交正常化をなしていたんです。
ヨーロッパのEUではフランス以外の国と当時国交正常化をなしています。
その時にメディアの論調は何を言っていたか?

「隣国である日本が北朝鮮と国交正常化をしないで、各国が国交正常化をしてる趨勢の中で本当にそれでいいのか?」と言う流れを作ろうとしたんです。
「日本が孤立している、日本の孤立化を進めていいのか?」と。
「世界が北朝鮮との国交正常化を進めているときに、日本だけが北朝鮮と国交正常化をしないで孤立化していていいのか?」とメディア全部やりました。

産経はたぶんそれはやってないと思いますが、朝日・毎日、私たちはその論調を聞いていて、
「何を言っているんだ! 私たちの家族はまだ取り戻していない、帰って来ていない状況で孤立していいんじゃないですか?国交正常化は出来ないでしょう。」
と言う思いでいたんですが、メディアの方はやはり国交正常化を優先。
政府の方針でもあったかもしれませんがその流れを作ろうとしました。
それでも大きく国交正常化に動かなかったのは、やはり日本の国民の皆さんが「何かおかしい」という、そういう思いを抱いていたから、政府も積極的に正常化に踏み込めなかったと思っています。

2002年9月17日、小泉総理が訪朝されました。
あの訪朝時、田中均さんが1年かけてあの小泉訪朝を画策したと言われますが、あの訪朝時のあの映像、私も映像の中で何回も何回も見たんですが、小泉さんと当時安倍官房副長官が二人で並んで金正日を待つ場面が見えるんですが。
その直前に5人生存8人死亡を言い渡されたお二人ですが、安倍さんは目の周りが真っ赤になっているんです。
で、後ほど聞いたんですけれども、あの日8人死亡とされた、確認はされていませんでしたが衝撃的な報告に、横田のお父さんお母さん、そして有本のお父さんお母さんの顔が浮かんで、やはりどうしても涙を流さざるを得なかったと仰っていました。
それが表情にも現れています。

小泉総理は硬い表情ではありましたけど、じっと前を見据えていました。
金正日が入って来たときに、私はこれは、多分私だからそう感じるのかもしれませんが、小泉総理の頬がちょっと緩んでいるように見えます。
金正日が目の前に現れてそして首脳会談が実現し、平壌宣言のサイン、そして国交正常化への道が開かれたという思いが、多分小泉さんの頭の中によぎったのでは無いでしょうか?
本当に私、まぁ穿った見方かも知れませんが、もし機会があればもう一回ご覧になってください。
頬が緩んだんです。
それを見て私は小泉元総理と安倍現総理の思い入れが、やはり違うんだというのを改めて感じております。

今安倍総理は、昨年の官房長官になられてからですが国内での現行法、朝鮮総連の施設に対する厳しい法の厳格化、さらに商工人の不正な輸出に対し厳しい法の適用を行い、それが元で朝鮮総連が動けなくなってきておりますが、その流れを厳しくしていき、さらにミサイル発射で万景峰号を止めました。
その万景峰号、最初はミサイル発射で制裁を科すと仰いましたが、すぐに翌日拉致の進展が無いことも理由に入れていただきました。
核実験がなされたときは、拉致の問題も含めてさらなる経済制裁の強化をなされました。
このスピードが非常に早いもので、びっくりするぐらいの早さです。

ずっと経済制裁の発動を訴えて来ましたけど、中々政府としては対話と言う、対話対話というその言葉で圧力をかけてきませんでしたが、ミサイル発射と同時に経済制裁を科した。
そして核実験やったという情報の元にすぐ制裁を発した。
これは安倍さんが官房長官であったがゆえに出来たことだと、私たちは思っています。
今現在は先ほど言ったように、対策本部の本部長として北朝鮮に対して毅然と私たちの家族を、拉致問題の進展を北朝鮮に強くメッセージを送っています。

メディアはこう着状態と言うふうに言ってる方もいらっしゃいますし、山拓さんなんかもこう着状態、このこう着状態をどうにかしなければならないと言って訪朝されましたけども。
一昨年から続く一連の流れ、これは北朝鮮に対して日本政府が初めて、戦後60年初めて制裁と言う厳しい道を示し、強く拉致問題の解決を北朝鮮にメッセージとして送っている状態です。
昨年の日朝協議のときに北朝鮮が何を一番気にしているか?
それは日本人の日本国内の拉致問題に対する関心の高さ、それを気にしている。
後拉致と言うものを国際的な広がりを気にしていると我々は聞いています。
それほど北朝鮮はこの拉致の問題を考えざるを得ない状況になってきているという事。
それは日本政府が毅然と拉致の問題を北朝鮮に突きつけているから。

ですから今回の6者協議の中でも、アメリカと、米朝が多少緩い関係になりつつある中で、日本政府は独自にこの拉致問題の進展が無い限り、核の問題で進展があったとしても経済支援は出来ないと事前にはっきりと言っています。
それは北朝鮮にも強いメッセージになりますし、他の5ヶ国にも日本を除く5ヶ国に対し強いメッセージになります。
6者協議自体、私たちはあまり評価をしておりません。
それは中国が主導でやっていて、そして北朝鮮の崩壊を望んでいない中国が時間稼ぎの元にのらりくらりとやっているようでは、拉致の問題いつまで経っても解決しないと言うふうに思っていますが。
この日本政府の立場として、拉致の問題で進展が無ければ一切の経済支援は出来ないともう明言されていますから、中国がホスト国としてあの6者協議を成功させるためには、どうしても日本の金が必要なんです。

中国は北朝鮮に対してそんなに多くの金をつぎ込むつもりはありません。
あの辺は適当に生かさず殺さずでいればいいとある程度考えています。
ただ東北省と言うところがあります。
そこの経済的な遅れを取り戻すためには、どうしても日本の企業の融資が必要ですから、日本のいう事を聞かねばならないですし、もし北朝鮮がインフラ整備されてそちらの方の貿易が強く大きくなれば、改革開放路線になればそれは東北四省のある程度経済的な上向きはあるので、ですから北朝鮮のインフラはやらなければいけない。
それに関しては日本の金を当てにしているのは、まず私は間違いないと思っています。

韓国は世界10位といえどもあまりお金を出せるような今状況では無いので、北朝鮮を丸抱えできないでしょう。
あの北朝鮮を立ち直らせるためには日本から出るといわれている1兆4千億円強の、金丸さんが約束してきたお金を皆が当てにしている。
ですから日本政府は今それを出来ないと言うふうに、拉致の解決がなければ出来ないというふうに言えば、あの6者協議の中で一番困るのは中国です。
中国を動かすためにも、今の日本政府の毅然とした姿勢は大変私たちにとってはありがたいですし、それをもっと早くにやるべきだったと私は思っているんですけど、安倍政権になってそれを貫いてくれています。

今日本政府は北朝鮮に対して攻撃を仕掛けています。
確実に金正日を追い詰めるために、経済制裁でそして拉致の問題で攻撃を仕掛けています。
それをこう着状態と捕らえる事自体がメディアの間違いであり、そして山拓さんの間違いであろうと思います。
山拓さんは今の内閣、非常に若い内閣ですから、彼は非常に馬鹿にしているところがあるんでしょうけど、安倍さんの思いを全く知らずに日本政府との連携も取らずに、ただこう着状態と言うメディアの誤った情報の元に自分が行けば、自分が行ってまた2~3人取り戻せると考えておられるでしょうが、日本政府は今2~3人の拉致被害者の救出ではなくて特定失踪者も含めたすべての拉致被害者の救出するために、今の現在の対北朝鮮政策をやっています。

その流れを知らない人たちがうろちょろする事は北朝鮮を利することになる。
だから私たちは山拓さんの訪朝に関しては反対なんです。
あの方が何をやったか?
2004年、大連であのソン・イルホに非常な喚起の声を上げさせるほどの何かの約束をさせたんですよ。
そういう方が、その後何が起こったか?
小泉再訪朝があって、結局取り戻したのは5人の家族だけです。
100人以上の拉致被害者がいるにも拘らず、その一人の拉致被害者に関する情報さえ全く取る事が出来ずに、そして再調査の約束をしたと言って威張って帰って来ましたが、その再調査の結果が偽の遺骨であり、偽の死亡情報であった。
このことに関して何も小泉さんは責任を取っておられません。
そして辞められていかれましたが、このような相手に利用されるような議員外交と言うものを今まで日本政府はやってきたから、そして山拓さんも実際それをやってきたから、私たちは山拓さんが行かれる事を非常に危ういと考えています。

今の日本政府のこの姿勢、我々はこれからもずっと安倍総理のやり方を支持し、そして北朝鮮に対して毅然と拉致の問題の進展なくして一切の経済支援はしないという、経済協力は出来ないという日本の政府のこの発言を支持しています。
佐々江局長もいろいろと頑張っておられるでしょうが、日本サイドから北朝鮮にお願いして日朝二国間協議をするというような状況を我々は望んでいません。
それは昨年からの日朝交渉の再開に関してもそうですが、私たちは早くはやっていただきたい。
しかし、それを日本政府から要請するという形になるとあの北朝鮮、必ず自分たちを利するような話し合いにしか持って行きません。
ですから日本政府としては強いメッセージを送って経済制裁をし、圧力をかけながら北朝鮮の譲歩を待たなければならない。

アメリカが金融制裁をかけても北朝鮮は6者協議に戻ってきたではないですか?
北朝鮮が非常に困ったから、米朝会議をして欲しい、金融制裁を解除して欲しいから6者協議に戻ってきたではないですか?
今度は日本の単独制裁の毅然とした姿勢で、日本の制裁を解除させるために、彼らが話をしなければならないと思わせなければなりません。
これは今アメリカが金融制裁をやっているときに、さらに強化をしていかなければならないと私は思っています。

今年おそらくこのまま行けば金正日政権は本当に危ういところまで行くと私は考えていますので、今年が勝負だと思っています。
これを逃したら、また後2年3年、そうすると日本で待つ家族が次々倒れていってしまいます。
横田さんご夫妻もだいぶあちこちを回られて、体があちこち痛い思いをされておりますので、今横田夫妻には極力休んでもらいたいと思っております。
ここに来ておられる飯塚副代表もすでに、いつの間にかもうすぐ、もう一個で70になるというお話ですので、だいぶお疲れだと思います。
私はまだ50代ですので、その分皆さんよりは健康でありますので、ちょっと1月に倒れてしまいましたけどそれでもまだ皆さんよりは体力を持っておりますので、出来れば私が動きたいと思っております。

でも北朝鮮、先ほど言ったように日本の世論の沈静化、それを一番望んでいます。
ですから皆さんが絶対にこの拉致被害者の事を忘れない。
拉致被害者を救出するまで経済支援なんか絶対に出来ないんだという強い思いを持っていただく事が、私たちの家族を早期に救出する大きな力になると思っています。
こういう集会にも本当に日曜の昼下がり、これだけの大勢の方に来ていただき、感謝申し上げます。

そしてこれから是非ブルーリボン運動にもご協力ください。
日本人の8割がもしブルーリボン、もしくはブルーのストラップを付けて、北朝鮮に対して無言のメッセージを送っていただきたいんです。
日本人は絶対に最後の最後まで拉致被害者を救出する。
そこまで一歩も引かないという日本人の意思を金正日に見せ付けてください。
皆さん一人ひとりが無言の意思を見せ付けることによって、北朝鮮が日本人拉致被害者を返す日がさらに早くなると思っておりますので、是非ご協力をお願いいたします。
今日は本当にありがとうございました。(拍手)   

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(6)家族会の皆さんの声 その2&中山恭子補佐官のお話


   中山恭子拉致対策本部事務局長招き緊急集会(東京連続集会25)
07.2.12 友愛会館にて

『家族会の皆さんの声 その2&中山恭子補佐官のお話』

★横田拓也さん

皆様こんにちは。
本当に我々と共に戦ってくれることを心から感謝申し上げます。
そして今日は補佐官にもお越しいただいてありがとうございました。

先ほど代表の父からのお話にありましたように、家族会が発足してから、そして私の家族で言えば「めぐみ」という名前を公表してから本当に10年経つわけであります。
西岡先生が先ほど冒頭お話しましたように、会のアピールがほぼ具体的に形となって現実化しておりますけども、最終のゴールである、私たちの家族・被害者が戻って来れていないことも客観的な事実なんです。(拍手)
そこを何とか解決しなければいけないと思っています。

私たちは全員がですね。
この解決のためには自分の命も人生も犠牲にしてでも向き合おうと言う覚悟でこの問題に取り組んでいます。
金正日には是非分かって欲しいと思います。
私たちのこの正義感、真実を求めるこの気持ちの強さと言うのは、あなたの独裁には絶対にひれ伏さないという事です。(拍手)

6者協議が今進んでいますが、結果としては何も進んでいません。
いくら場を吊り上げようと日本政府の毅然たる基本原則は絶対に曲がらないことを北朝鮮はぜひ分かって欲しい。
そして私たちは補佐官を中心にそしてリーダー安倍さんにですね。
この基本原則を絶対に曲げて欲しくない。
人質外交には絶対に負けないと言う姿勢を是非堅持して欲しいと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。(拍手)

★飯塚耕一郎さん

皆さんこんにちは。
田口八重子の長男であります飯塚耕一郎です。
本日はお忙しいなかお集まりいただいてありがとうございます。

私から申し上げたいところは2点ほどございまして、まず1点目は家族会10年経ちましたけども、私は当初から関与していたわけではありませんけども、10年と言うとてもとても長い年月。
民間である家族会の皆様が頑張って礎を作って、その上に昨年の9月政府としての本当に目に見える積極的な動きが出て来たと思います。
その大きなうねりによって、今回の6カ国協議として日本として本当に正しい姿、正しい姿勢で北朝鮮と言う国と向き合うことが出来ているのかなと私は思っています。

ただ、今日補佐官も仰っていましたとおりに、1点だけ私の方もお願いしたい所なんですけども、あくまでも毅然とした態度で北朝鮮がいくらエネルギー要求をしようが、日本としては拉致問題が解決しない限り一切の支援は出さないと。
ましてや推測によっては妥協案なりで数値的な部分を下げて新たな要求を投げる、という事も考えられますけども、それであっても1リットルであっても1キロワットであっても、そんなものは北朝鮮には一切出さないと強い態度で・・・・(拍手で聞き取れず)と思いますし、その必要はいつまで経っても変わらずにきちっとした形で続けて欲しいと思っています。
そういう形でやっていただけることこそ、私たち家族会が望む姿であり、我々の将来の夢である家族全員が帰ってくる戸と言う形につながるものだと思っています。
どうも皆さん、ありがとうございました。(拍手)

★市川龍子さん

いつもこんにちは、鹿児島の市川と申します。
昨日ですね、地元の記者が両親の心のケアで訪ねてくれました。
度々この方は両親の誕生日とかいろんなときに、本当に心優しい言葉をかけてくださる方なんですが、その方と長い時間お話していました。
その中で母がですね。
「修一さんが帰ってくるまでは、お父さんお母さん、本当に頑張ってくださいよ」と言われたら、母が「ですけど政府がね」ってこう言うんですよ。
「もうちょっと頑張ってくださればね」って、こう言うんです。

だから本当に同様に言います。
どうして日本はこんなに弱腰でいるんだという事、本当に腹立たしくメディアの報道を見ながらですね。
私も問いかけてくれますけども、厳しくいえば私も家族会が発足してから10年前は、本当にマスコミを私は罵っていました。
早く言えば、この拉致問題は第4の権力に押されたマスコミ犯罪じゃないか?と私は厳しく言っていました。(拍手)
だからこの拉致問題はマスコミの責任でもって解決していただきたいと思っています。
もちろん政府もそうですけども、政府の方には報道関係に対する予算も組んでいただきましたので、もっともっとこれを広げてですね。
マスコミの力で責任を果たしてください。
お願いします。(拍手)

★市川健一さん

鹿児島の市川です。
いつも変わらぬ支援をいただき、本当にありがとうございます。
私たちは凄く心強く思っております。

政府は国民の生命・財産を守る義務があります。
以前の過去の政府は、全くこれに関わらずじゃなくて、若者を見捨てておりました。
今安倍政権になりまして、本当に毅然とした態度です。
この奪還に立ち向かっておられます。
また今日中山補佐官が「解決は見えないけれど真剣に取り組んでいる」という事を聞きまして、私なんかも鹿児島に帰ってもっともっと世論を高め、全員が祖国の土を踏むまで戦っていきたいと思います。
どうぞご協力ください。
お願いします。(拍手)

★松本孟さん

こんにちは、松本京子の兄です。
今日はせっかくのお休みのところを私どもに貴重なお時間を頂戴しまして、ありがとうございます。

私は昨年の11月政府認定を頂きまして、それから家族会へと非常な速さで物事が進んでおりまして、講演の依頼が結構入って参りまして多忙な日々を送っております。
私が多忙で動くのは構わないんですけど、これに伴って母親が日一日と向こうの方に行くような現状を迎えております。
今年、年が明けまして84歳になりました。
白内障は今年手術をして目の方はだいぶ見えるようになりましたけど、いかんせん耳が聞こえませんので大変に危ない状況でございます。

認定いただきましてからはですね、非常に県議会の方とか、それから県の人権とか市の人権、非常に協力していただきまして、この10日から横田めぐみさんのパネル展と妹のパネル展を併用してやらせていただいております。
これ15日まででございますけども、こうやっていろんな形で県の方市の方、それから県議会の方たちもお力添えをいただいております。
そして17日、これはめぐみさんの30年と言う映画なんですけが、この映画の公演の間に、これショッピングセンターで行ないますので、この会場で署名活動をやろうと決まっております。

何かにつけて私も皆さん方のお力を頂いて、妹が一日も早く帰れるように頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

★増元照明さん

増元るみ子の弟の照明です。
総理への信頼は揺るがないと言う前提で多少話をさせていただきますが、現総理は6者協議に対してどのような思いを持っておられるのか。
あの6者協議の中で拉致問題が解決するというふうに考えられておられるのか?
それとも6者協議は核問題を話す場であって、拉致問題を解決するためには別にする事があるというふうに考えるのか?
それが見えてこないので、非常に私たちにとって不安な事があります。

ヒル(国務次官補)が、米朝で接近していると言う情報があったり、その中日本政府が毅然として支援をしないという表明をされています。
しかしそれでしたら、出来れば私たちが信頼している(中山)補佐官に北京の大使館で直接彼らに、6者協議の場所での対話を直接聞いていただき、そして出来れば金桂寛ともカウンターパートナーでは無いかもしれないけど、会う機会を得ていただきたい。
そして実質的な拉致問題の解決を迫っていただきたい。
それがされないから何となく外務省がそれをやっている。
佐々江さんがやっている。

佐々江さんは一応強くは支援をしないと仰っていますが、どこが担当で拉致問題を解決して誰が主導で拉致問題をやるんだと言うその姿勢をまず国民に見せていただかないと、我々にも見せていただかないと何となくちぐはぐな思いをしてしまいます。
ですからまず総理が大きな声でいわれる事も必要でしょうし、補佐官にもそれを言っていただきたい。
私が主導でやりますと、もしくは佐々江さんと共に北京へ行って6者協議の監視をしていただく。
ヒル(国務次官補)がどのような立場を取ろうと、日本政府は絶対に出来ないんだという強い姿勢を佐々江さんと一緒に補佐官も共に北京に行っていただくことによって国民にもっと強いメッセージを、ハッキリしたメッセージを言っていただけることになると思います。(拍手)

そういった事が出来ていないという事は、総理が6者協議をどのように捕らえているのかが見えないから、私たちにとっては非常に不安です。
6者協議の場で、あくまでも話し合いで拉致問題の解決をするのであれば、やはり私は補佐官があそこの場に行って何らかの対応をすべきだと思いますし、あの6者協議が拉致問題の解決に全く寄与しないと考えるのでいらっしゃるのなら、別の話し合いの場を持つとか、もしくは6者協議自体参加をしないというその強いメッセージを送るべきと・・・・・・(拍手で聞き取れず)。
ぜひ、総理にご相談ください。
お願いします。(拍手)

★中山恭子 拉致問題担当補佐官

色々お話いただきまして、ありがとうございました。
最後の増元さんのご意見に対しては、私が出来ることであればどこへでも飛んでいくと今そんなつもりでいます。
6者に参加するかどうかというのは、この問題がそれぞれの国が、担当者が出て頑張ってやってくれています。
ただ、6者に行くのがいいのかどうか?と言うのはまた別途の色々検討してみなければいけないことだと思っています。
ただ6者ではなくて他にも拉致の問題について、海外の方々と接触をし理解を得、北朝鮮にプレッシャーをかけていくための作業と言うのは幾らでもあると考えておりますので、そちらについては動いていきたい動かさせてもらいたい
と。
総理ももちろん動くことについて異論は無いと私は考えておりますので、ご相談しながらですね。
あらゆる機会を使って日本の状態、日本の抱えている問題を理解してもらうための作業と言うのを進めていきたいと思っております。

6者で本当に今、佐々江局長が大変頑張ってくれています。
そこを私自身は信頼しているところでございます。
ああいった中で、日本の中からでも、そういった言い方をすれば孤立するではないかとか。
孤立していけないかどうかはまた別問題だと思いますが、というような事を散々言われながらも佐々江局長は日本は拉致問題については誠実な対応が見えない限り、北朝鮮に対する支援はしないという事を言い続けて下さっています。
多分アメリカや中国からもずいぶん強いプレッシャーがあるかもしれません。
そこはちょっと私自身直接聞いていませんので、分かりませんがそれでも今も尚日本が抱えている拉致問題に理解を示してくれるように、それが解決に近づかない限りは支援できないんだという事を、アメリカや中国に対しても言い続けていますので、私自身は今佐々江局長を信じて、日本の中でですね。
信じて支えていきたいと思いますし、日本の中でもですね。
そういった事をするから日本が孤立をするではないかと、私自身は孤立しないと考えているんです。(拍手)

日本が抱えているこの問題と言うのはミサイルが発射するから核実験と同じように、先ほどちょっと申し上げましたが日本国民の安全とそれから生命が、もうすでにですね。
現に脅かされている状態である。
こういう問題が日本にもあるんだという事が分かれば、逆に北朝鮮に対してその問題をまず解決するようにと言うことをですね。
アメリカや中国にもも北朝鮮に向けて発してもらいたい、発して欲しい。
それも佐々江さんがアメリカや中国に言っているはずだと考えています。
そのような方であればですね。
いろんな場を使って説得してくれているはずだと信じておりますので、今6者会議に私が行くという事自体については、今は佐々江さんに頑張っていただきたいとこういうふうに考えているところでございます。

今ご家族の方のお話を伺いながら、まさに自分のご家族が自分の家族の被害者の名前を公表してもう10年も経つわけでございました。
自分自身で公表するかどうか?と言う判断は自分の事として考えてもですね。
本当に大変な決断だっただろうと言うふうに思っています。
一番恐れおののきながら、公表したときにも恐れおののいた中での決断だったでしょうし、それから政府に対して制裁措置をとってくれという事を主張したのも家族の皆さんでした。(拍手)

通常であれば逆の可能性だってあるわけで、政府が制裁措置をかけたいと言って家族の方がですね。
逆にひょっとして何か起きるか分からないからやめてくれといって、そういう状態だって可能性としてあったと思いますが、北朝鮮が全く動かない国である。
拉致に関してはシラを切りとおした国であって、何か動かさない限り北朝鮮側は応じて来なかっただろうという事は、最も分かってくださっているのは家族の方々で、危険があるかもしれない。
非常に心配しながらも、それでも尚制裁をしてくださいという事を多くの方が仰ったという。
私自身はそのこと事態についてもある意味では非常に残念な動きであったと思いますし、その思いを考えるとですね。
政府としてやるべき事はたくさんあって、頑張らなければいけないなと思い返して、そういう状況が続いているわけでございます。

どういった形を取って北朝鮮を動かしていくのか。
今日こちらにお集まりの皆様は、長い間この問題について関心を持って活動をしてくださっている方々ですから、いろんなご意見もあるかと思いますし、いろんな考えをお持ちかと思っています。
私たちも真剣に議論を進めどうやったらいいかですね。
考えながら進めておりますが、そういったご家族の思いも伺った上で、いろんなご意見をいただき参考にさせていただき、そして力を合わせて出来るすべての事を行なって、帰国につなげていきたいと考えて今仕事をしているところです。

ご家族の方々のお話の中で、母親がもう歳を取って来ていますというお話が何人の方からありました。
私自身がこの問題に関わった2002年の秋以降も、すでに何人の方がお亡くなりになっています。
その度に間に合わなかったかという思いがいつも強くあるわけでございまして、何とかして一日も早く帰国させたい。
そのためにも私どもももちろん一生懸命頑張ってまいりますが、その日本の中に対しても皆様からもお力を頂きたいと思っています。
いや、そう言ってはいけないでしょうね。
自分たちが頑張らなければいけない事柄ですのでお力を借りたいなんて言ってはいけないことかもしれませんが、それにしても日本全体でこの拉致問題についてのサポートが無ければ北朝鮮に対して強い態度も出来ませんし、皆様のサポートがあるからこそ私たちも思い切った対策を取れるという事でございますので、ご理解をいただきご支援を今後共ですね。
引き続きご支援くださいますように、心からお願いいたしております。

さっき、マスコミがと言うお話しがありましたが、ある意味ではマスコミの方々に支えていただいている部分もたくさんあると思っておりまして、マスコミの皆さんがこの問題についてですね。
支援をしてくださっているという事も分かっていますし、これからも是非被害者が皆日本に戻ってくるまで、マスコミの方々のご支援もお願いしたいと、そのように思っている次第でございます。(拍手) 

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(5)家族会の皆さんの声 その1

   中山恭子拉致対策本部事務局長招き緊急集会(東京連続集会25)
07.2.12 友愛会館にて

『家族会の皆さんの声 その1』

★横田滋 家族会代表

先ほど西岡さんから、第一回の国民大集会のアピールがすべて実現したと仰っていますが、以前は家族会の集まりと言うと「政府は何もやってくれない」という意見が良くたので、初めからいらっしゃる方はそういう声を聞いたと思います。
ただ、政府が動かなければ、地方議員が動かなければと地方議員の拉致議連が出来たりしたんですが、しかし平成14年くらいから必ずって変わりまして、政府に対して非常に信頼が高まってきました。
そして例えば拉致の5人生存・8人死亡とハッキリ言われた後での政府の調査官が行ったときでも、従来と違って聞き込みをしたけど、例えばめぐみの病院に行ったときに医者の聞き取りをするときに、こういう矛盾があってそこで追求したらそれ以上話が聞けないから、今はすべて向こうのいう事を聞いたんだ。
そして分析してから向こうに疑問を投げかけるんだという形で言うから、それがすべて新しいわけではないという説明の上でという話は聞かせていただきましたし。

それから9月のクアラルンプールでの国交正常化交渉が開かれた際も、何も進展が無いという事は、5人の方の子供が帰ってくる目処がすぐにはつかないという意味だたと思いますけど、昔だったら政府は本当に何もやってくれないという話になったんですけど、良く日本の主張を貫き通してくれた。
だから今回限りで言えば何の成果も無かったかもしれないけど、次の交渉のために必ずこれは良いように動くんだという事で、帰国されたときの説明会も拍手で迎えて拍手で送り出したような。
昔だったら家族だけではなくて議員の方からも怒号が飛んだんだという事を聞いていましたが、そういう点では非常に信頼感が高まって、特に安倍政権になってから尚一層の信頼が高まっていますので、今回の仮に6者協議で今回の会議にしてみれば成果が無かったということも十分考えられますが、しかし政府が何もやっていないという事は、今はもちろん一人もいないと思いますし、国民の方も同様に思っているという事が、・・・(聞き取れず)がそれなりに9年間で大きく変わってきたと思います。

それから今度はめぐみの家族ですか。
これはポールさんがアブダクションの映画を観たそうです。
それを観て、長女の方がエリザベスさんと言う方がめぐみと同い年齢であるとか、13歳で拉致されたのはこれは可哀想だという事で、歌を作ってくださったんですけど。
今度の来日の日程を簡単にご説明しますと、17日の夕方の4時にノースウエスト機で着いて、それから18日、私はその時午前中講演会があるので出ませんけど、2回曙橋の方でライブをやります。
切符はすでに売り切れてないということですけど、その2回目の方に私も参ります。
それから次の日は東京プリンスで記者会見とか、それから官邸にもお伺いするとか、外国特派員協会でも記者会見なんかも予定されております。
もしかして今日くらいには最終確定しているかもしれませんが、そんなこともありまして22日の日に帰国と予定されておりますが、その間にテレビに生出演もされるそうですし。
それから5月には永井インターナショナルに所属されております南こうせつさんとか元ハイファイセットの山本純子さんはじめ皆さんが合同でコンサートをすることも決まっております。
文京シビックホールですることに決まっておりますが、だから皆さんにも聞いていただければありがたいと思っています。

※コンサート情報について詳しくはこちら
http://www.kyodopromotion.com/2007/ppm/ps_01.html

★横田早紀江さん

皆さんこんにちは。
本当に長い間、この拉致問題の支援のためにたくさんの皆様方にご協力いただいて、ここまで来る事が出来た事本当にありがたく思っています。
何度も何度もこうしてこの会館にも何度も集会がありました。
この運動も10年と言う長い年月一生懸命に政府に訴えてきましたけども、本当に私たちはこの事をめぐみの事が浮上したときに、非常にめぐみの命の事を考えまして、本当の短い時間、これを出して良いのか?顔を出して良いのか?名前を出して良いのか?
本当に眠れないくらい苦しんだんですが、主人が20年もここまで分からなかった事がようやく分かったんだから、もしこのまま放っておけば何も分からないで僕たちは死んでいくだろうし、あの子も知らないところで死んでいくだろうって。
そんな事は出来ない、一か八か頑張ろうという事で決断してくれたわけです。
それで私たち家族はやっと一つになって名前を出した。
その事から拉致問題という事は非常に他のアベックの方々もおりましたのでここまで大きく来たんですけども、何でもやってみないと、一生懸命に本気でやってみないと、何でも成就していかないんだな、という事を本当にこの10年間思わせていただきました。

家族だけでなくて救う会の皆様、そしてマスコミの方々、国民の一人ひとりが一つ一つこういう現実問題をしっかり聞いていただいて、本当にこういう事が起きていたんだという事をしっかりと分かっていただいて、ようやく北朝鮮と言う国が、今6者協議で偉そうにいろんな支援をまだこれでもかこれでもかと。
核を武器にして欲しい欲しいといい続けているような国がすぐ横にあるんだという事が、本当に世界的に分かるところまで来たという事が本当に奇跡的なことだと私は思っているんです。
小さな小さなひとつのことから大きくぱっと広がって、悪っていう事がどんなものか?ということを国際的にまで大きくしてくださった多くの方々の力が結集されたおかげだと感謝しております。
だから真心込めて、本気の心で生命を大切にしなければならないという事を訴え続けていくことで、こうして一つの事が出来上がっていくんだという事を本当にありがたく思っています。

巧妙な北の中で、これから色々な問題が起きます。
それこそ、朝鮮総連もありますしいろいろな工作員も入っていると思いますから、いろんなことで北朝鮮よりの分断工作と言うものが入ってくるかもしれませんけど、私たちは日本が本当にこんなことで良いのか?と。
誰の子供であっても家族がこんなことで本当に良いのか?という事で、外務省の方も向こうに行って話をしてくださる方も「自分の子供がもしこうなったら、今私はここで何というだろうか?」と言う思いで向こうの人にも、そして5カ国すべての出て来てくださる方にも、「あなたも世界の父親ではありませんか?」という言葉をちゃんと具体的に発してお話していただけるような、そういうふうなチャンスを与えられるといいなといつも願っております。

これからもどうぞよろしくお願いします。
ありがとうございました。(拍手)

★飯塚繁雄 家族会副代表

10年前から家族会結成時のときから思えば、今この姿と言うのは全く夢のような感じでございます。
これだけ国民の皆様がこの拉致問題に対する理解と協力を得て、完全な世論としてがっちりしたものを作り、それが政府の後押しになったと私いつも考えています。
今回政府としても拉致と言う問題については国の最優先重要課題だということで位置づけをしていただきまして、これより勝るものは無いと私たちは思ってます。
それぞれの丹東の方々を含めまして最強のメンバーでこのことに当たるという事については、全くの私たち信頼を持って期待をしておるところでございます。

特にこの方針につきましても「北に拉致された被害者の安全を確保し」と、それからこの「帰国を強く求めていく」と、言うような文言から下にもありますけども、この活動・行動を具体化した形できちっと提示して。
そういう事は何事も具体的に行けば具体的に答えが返ってくるという事もありますが、そういった事にですね。
私たちは非常に期待をしております。

ただ残念なことには、国を上げてこの問題をやると言う安倍総理の方針に対してですね。
例えば議会筋、その他の事柄を含めて、これに足を引っ張る状況があちこちに見受けられます。
どういうイデオロギーであったとしても、人の人権・人の命・国家犯罪に対しては絶対言いにくい事は無いはずなんですね。
そういう事から考えればなぜこの日本全体として一枚岩でまとまっていけないのか?と言うのがちょっと残念ですけど、とりあえず今の政権、安倍政権の下にですね。
こういった問題を解決していく姿勢が出ておりますので、私たちは万全の期待をして見つめていきたいと思います。

それと今やられてます6者協議につきましても、相変わらず結果としては何も出てこない。
いろいろ各2国間含めて協議らしきことをやっておりますけども、それぞれの国の実情、あるいは利害関係も含めて中々まとまらない。
まとまらないのは一番悪いのは北朝鮮ですけども、あそこはすべて自国の犯罪、自国が悪事をすべてを抱えている中で、周りの国が「お願いですから支援金あげますから止めてください」と。
万が一日本も「お金上げますから拉致被害者を返してください」と、こういった形での交渉と言うのはあってはならないと私は考えています。(拍手)

あくまでも北朝鮮の態度が、あそこは弱いものは弱い・・・・(聞き取れず)につながる。
強いところには下がると言う状況がありますし、私としてはあるいは我々家族会としてもこの6者協議の中で、間違っても核だけで日本の支援をですね。
決めるという事が絶対に無いようにしていただきたいと(拍手)、このように・・・・(拍手で聞き取れず)。
それが決まればこの拉致問題が消えてしまう恐れが十分あります。
そういう事を考えながら、ますます政府の方には力になっていただきたいと思います。
ありがとうございました。(拍手)

★有本明弘さん

拉致家族の有本明弘です。
たくさん参列していただきまして、ありがとうございます。
私が言いたい事は、一番腹が立っているという事は、仰った話のちょっと続きになるんですが、この正月くらいから安倍総理が総理になってから以降、支持率が70%くらいあったのがもう40切って来たというような状況がやってきました。
その中でいろんな事が公共の電波に乗って私たちの耳に入ってくる。
そういう状況が生まれておりまして、私は日本の国の政治の状況が如何にお粗末か?ということは皆さん方も、大抵の現状をみたらお分かりになったと思います。

私はこの10年あまり前、家族会が出来た時点で私と協力してくれた二人の方、その方と一緒になってこの家族会を結成しまして、今現在私たちに協力してくれた方がこの場にはもう出席しておられないんです。
本来ならば出席していただける方なんですが、皆さんのところにはおられません。

そういうような中で家族会は一番信頼できる総理、10年前と言うのは安倍さんと言うのは1年生議員だったんです。
1年生議員であって、その秘書の方と第二議員会館の事務所の前でばったり会うた。
それが10年前。
10年前一年生の人から総理になったんです。
その時に河野洋平と言う自民党の総裁、野党になった総裁、その事務所を行って帰りおったんです。
本来ならば、この河野洋平が総理大臣になってもおかしくないんですよ?この人がしっかりしておったら。(笑い声)

そういう中で安倍さんが総理になっている。
その安倍さんの事を色々批判する。
そういう中で私は言ってる通り、10年前から言っておるのは「政治はおかしいけれども、マスコミが一番おかしいんだ」と当時から言っている。(拍手)
これを言い続けておったら仲間内から、「有本さんそれは言うてくれるな」と(笑い声)、家族会・救う会からもそう言われて来た。
でも言うとって良かったんです。

私の代わりに総務大臣がNHKに命令出したでしょ?
これ、お分かりになるでしょ?
この命令があればこれから検討中となっているんです。
命令言うたら、こんな検討中と言うような生易しい物とちゃうんですよ、これ。(拍手)
それが本来ならば命令違反したら許さんよ、俺。(笑い声・拍手)
そういう事になってともかく、これ以上言うたら倒れるからこの辺で終ります。(拍手)

★有本嘉代子さん

皆様こんにちは。
本当にたくさん来ていただきましてありがとうございます。
本当にね、横田さんたち仰ったように家族会を作るときに私はどうなるかと本当に心配したんですよ、いう事を頭から離れないんです。
だから私はどこの集会に行ってもその家族会になったいきさつをお話します、冒頭に。
そやから本当に横田さんの気持ちも母親として同じ気持ちですから、私もそういう思いで運動してきましたけれども、本当に今やっと安倍総理が誕生しまして、本当に私たち待望の総理なんです。
それを今主人が申し上げたように、マスコミが足を引っ張る、自民党のある一部の人が足を引っ張る。
これが一番私・・・・・(拍手で聞き取れず)。
だから皆さんも、拉致問題はこの安倍先生のときに解決すると言う気持ちで皆さんご協力ください。
よろしくお願いいたします。(拍手)

★寺越昭男さん

石川から来ました寺越です。
いつも救う会に来ますと、家族会と一緒にいると、本当になんと言いますか、私一抹の寂しさみたいなものを感じるんですけど。
と言うのは、皆さん他の家族の方は生きておいでる。
私は父親が亡くなっていないという事で、どれだけ一生懸命運動しても父親は帰って来れないという寂しさのようなものを感じておるんですけど、政府としては生きている被害者をすべて取り返して拉致問題の解決と言う幕引きをしないでいただきたい。

多分拉致の被害者の方には、私の父親やそれと叔父さんもそうなんですけど、やっぱり長い間北朝鮮で生活していれば、図らずも亡くなられた方も多分たくさんおられるんでは無いかと思います。
その被害者の方も亡くなった方も全部帰国して頂いて、はじめて解決という事でお願いしたいと思います。
生きている方の帰国で良いという事になったら、拉致問題解決という事になったら本当に亡くなった方、その方たちにも本当に惨めな思いをしていると思います。
そのように重ねてお願いしたいと思います。(拍手)

★増元照明さん

寺越さんの場合、拉致認定されていないんです。
北朝鮮がなんといおうと日本政府は埒認定すべきだと私は思います。
彼らは拉致されたんだと、日本政府は直ちに認定すべきだと思っていますので、是非その辺もよろしくお願いいたします。(拍手)

★本間勝さん

皆さんこんにちは。
本日はありがとうございます。
私は田口八重子の3番目の兄で本間勝と申します。
拉致問題の今後の対応方針、我々はすべての拉致被害者の安全を確保し直ちに帰国させると、この一言なんですね。
我々もご覧の通り白髪の、80代70を越している人が多数います。
私も頭が禿げてきました。
そういった人々がどんどん積み重なって上に上がっていきます。
という事は、私のところの余命はあと何年と言うのは分からないんですね。
そういった中で我々の家族を早く取り戻す。

それにはもう直ちに返させる。
まさに金正日に対して返すのか返さないのか?イエスかノーか?これを突きつける。(拍手)
まずそれからでしょう。
それからじゃあどういうふうに返していこうか、という事になって分科会、設定されてもいいんですけども、まず我々が政府に対して言いたい事は、もう我々は余命はありません。
それから拉致された人も高齢になっている人も多数おられます。
特定失踪者の中にもそういう方がいられると思います。
時間と勝負という事を肝に銘じて北朝鮮と対応してもらいたいとそういう事が一つでございます。
よろしくお願いいたします。(拍手)

★斉藤文代さん

熊本から来ました松木薫の姉の斉藤です。
やはり私もいつも思っております。
私たち家族会は家族を取り戻すために、毎日毎日一生懸命過ごしております。
家族を一日でも早く取り戻さないと本当に、先ほどのお話にもありますけど、会えなくして死んでい課なければいけないような状態になることもあると思っております。
私が先か母が先かと思う時もあります。

本当に先は分かりません。
ですから私たちは取り戻すために一生懸命やっておりますから、政府も国民の皆様も一体になって、一日でも早い方が私は良いんです。
もう、これ以上時間が経つのは本当に正直言って耐えられません。
だからどうか今年は何らかの良い結果が出るように、政府・国民の皆様のお力を借りていただいて、何か結果を得たいと私も心待ちにしております。
私も頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。

・・・その2に続く・・・ 

TITLE:蒼き星々 掲示板(サブボード)
DATE:2007/04/05 01:16
URL:http://8229.teacup.com/blueribbon/bbs?OF=0&BD=16&CH=5

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「共和国連絡部」疑惑・まとめ

蒼き星々掲示板へのくまがわ直貴さんの投稿より
 
   私が今から投稿致しますこの文章を読んで何かお気付きの点がおありの方や、どんな小さなことでも結構ですので何か情報をお持ちの方がいらっしゃれば是非お教え頂きたいと思います。
 私は社民党に極めて短い期間ながらも関わっていた時期がありました。
 末端ながらも民主党の党員であった時期もありました。
 恐らくご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、ここである「疑惑」について敢えて投稿したいと思いキーを叩いております。
 それは、「社民党が旧日本社会党時代から北朝鮮による日本人拉致事件に深く関与していたのではないか?」とする疑惑です。再三断っておきますが「疑惑」です。
 この「疑惑」はかなり有名なものらしく日本国内の主要マスコミは皆知っているとされています。しかしながら、あくまでも「疑惑」であり裏が取れないということからほとんどの報道機関がこれを報じたことはありません。
 (「救う会」等でも触れられたことはないと思います。)

 2002年10月15日、初の日朝首脳会談から1ヵ月後、蓮池薫さんら北朝鮮に拉致されていた5名の拉致被害者が24年振りに日本への帰国を果たしました。
 更に1ヵ月後の11月16日前後、国内のマスコミ各社に大変奇妙な「告発投書」?が届いています。私は某大手出版社(写真週刊誌等を発刊している)の関係者に直接その事実を確認しています。
 「ありがちな怪文書」「イタズラ」としてほとんどの報道機関が取り合わなかった中で、月刊誌の『正論』(2003年3月号)が投書の掲載に踏み切りました。
 また、『別冊宝島リアル55号・社会党に騙された!』の中でもジャーナリストの二瓶絵夢女史の取材で詳しく触れられています。

 内容は、社民党に旧日本社会党時代から『共和国連絡部』なる名称の非公然組織が存在しており、北朝鮮工作員による日本人拉致の手助けをしていたという趣旨のものでした。無論、現在の時点で真偽の程は不明です。
 この「告発投書」?の掲載に対して、どうしたことか社民党サイドからは「名誉毀損」との抗議や「謝罪広告要請」等が一切成されておらず、事実上沈黙状態になっています。全くもって不可解です。
 自国の国民の北朝鮮拉致等という犯罪にどういった人物・組織であれ、加担したということになればこれは刑法の「国外移送目的略取誘拐罪」が成立します。被害者が国外に連れ出されている段階で時効が停止し、捜査の継続は言うまでもありません。
 また、横田めぐみさんの様な幼い被害者の場合、「未成年者誘拐罪」も適用されます。この場合も同様被害者が現時点で成人に達していても時効概念が停止するそうです。
 未確認情報ながら、事態の重要性・未だ帰国を果たしていない未帰還の拉致被害者・特定失踪者の生命と安全に関わる問題ですので、多方面からの情報を期待しています。
 (尚、この調査情報は「救う会」関係者、政党関係者、マスコミ及び警察関係者などにも日々報告しています。)

 社民党には旧日本社会党時代、朝鮮労働党との友党関係を分掌する共和国連絡部という党の公式図や正史には表れない部署があった。私は青年期にそこで勤務していたが、所属していたのは人材提供班(以下、人材班)である。人員は主に社会党の青年組織から大学で朝鮮語を専攻した学生が選ばれた。

 共和国連絡部は表向き朝鮮労働党との緊密な連絡調整を業務としてきたが、最も神経を使った仕事は情報・資金・人材の3つの提供業務だった。このうち情報提供班は日本政府の内部資料、自民党や日本共産党の党内情報を朝鮮労働党に送達し、資金提供班は文字通り社会党が集金した政治資金を朝鮮労働党に送金するのを日常業務としていた。

 これら2班については、人材班に所属していた私には詳細はわからないが、我々人材班が実行したのは拉致対象者の選定作業だった。わかりやすく言えば、朝鮮民主主義人民共和国の工作員が拉致しやすいまたは拉致しても差し支えない日本人を定期的に朝鮮労働党に報告する仕事だった。工作員も極秘かつ速やかに日本人を拉致するためには、我々の持つ正確な情報がどうしても必要だったのである。

 当時はもちろん拉致と言う者は誰もいなかったし、むしろ北朝鮮への正当な協力(提供)業務の一環と信じていたから罪悪感はなかった。というのも、社会党本部から絶えず
 「いずれ金日成主席が朝鮮半島を統一して正当な社会主義国家を樹立する。この業務はそのとき神聖な協力活動として日朝両国から後世高く評価されるのは疑う余地がない」
 と指導されてきたからである。
 さて、対象者の選定基準は次の5つだった。

 ・知り合いに代議士がいないこと。
 ・知り合いに警察関係者がいないこと。
 ・知り合いに外国人がいないこと。
 ・地域の名士の関係者でないこと。
 ・格闘技経験のないこと。

 これらは総じて「提供五原則」と呼ばれ、各地の人材班はこれに基づいてあらゆる手段を尽くして適任者を捜し出し、朝鮮労働党へ報告していたのである。代議士・警察・外国人・名士を知り合いに持つものを避けたのは、あとあと大きな騒動になるのを極力防止するためである。また、格闘技経験者を除いたのは、できるだけ容易に誘拐できるように講じられた基準であり、選定にあたっては厳格を極めた。見るがいい、拉致被害者がいずれもこの五原則に合致した家庭であるのは、その証左である。

 1970年代に多忙を極めた人材班も1986年には党本部のまったく一方的な命令で解散した。このとき、解散理由に納得できなかった我々に田辺誠議員などは盛んに「発展的解消」という言葉を連発して強引に幕引きを行ったのである。

 以上の事実を私は終生秘密にして墓場まで持っていくつもりでいたが、二度と日本の土を踏むことはあるまいと思っていた拉致被害者の帰国報道を見るたび非常に胸が痛む。同時にこのまま永眠することなど決して許されないと呵責や葛藤に苦しむ毎日が続く中で、少しでも救われたいと思い告発するものである。

 11月15日、K・O

 告発投書の現物は、A4サイズ2枚分で、消印は2002年11月16日、埼玉県の春日部となっていました。
 告発投書の末尾にあった「K・O」というイニシャルは、複数の社会党関係者の証言から、日本社会党新潟県本部所属の党員だった人物のことを指していると言われています。(Oが姓で、Kが名)

 このO元党員は、
 ・1935年生まれ、新潟県柏崎市出身。
 ・新潟県立柏崎高校卒業。(因みに拉致被害者の蓮池薫さんの母校でもある。)
 ・社会党入党後左派に属す。専従党員として社会党中央執行部(東京都)にいながら、しばしば地元・新潟県に帰省。
 ・1983年(昭和58年)12月6日の衆議院議員選挙に地元の旧新潟3区から立候補。この時同じ選挙区からは元首相の田中角栄候補(当時無所属)も立候補している。
 その為、「当選は絶対に無理」と言われていたにも関わらず、O候補の選挙資金として社会党から1千万円が送られました。当時、地元では「カネが北朝鮮から来ている。」との噂が流れていたという証言があります。
 また同時期、新潟市から1977年に拉致された横田めぐみさん(当時13歳)に関して「北朝鮮に行っていたが精神に変調をきたした為返された。」という出所不明の噂が市内を中心に流されていたと言います。
 (草思社「めぐみ、お母さんがきっと助けてあげる」横田早紀江 著より)
 結局、O党員は落選します。

 ジャーナリストの二瓶絵夢女史の取材に対し、当時を知る元社会党員らは次の様な証言を寄せています。

 ・ある時期をきっかけに、カネ回りが良くなった。
 ・事務作業を行う傍ら、朝鮮総連の幹部から日中何度も電話が入っていた。
 ・指令を受けて、何か名簿の様な資料を作ったり、分析をしていた。

 K・O元日本社会党党員は、実は1972年7月18日に、日本社会党朝鮮問題特別委員会代表団(略称、朝特委)担当として北朝鮮を訪れている事実があります。
 この時は10日間に渡り滞在し、平壌で「朝鮮対外文化連絡協会代表団と日本社会党朝鮮問題対策特別委員会代表団との共同声明」を発表しています。
 (日本社会党機関紙『社会新報』等にも掲載)
 O氏ら社会党訪朝団は「金日成首相(当時)の誕生60周年を祝賀し、朝鮮の社会主義建設と祖国の自主的平和統一を成し遂げるための朝鮮人民の闘争を全面的に支持する」ことを表明し、「日朝両国の国交正常化、経済、貿易、文化の交流と人事往来など、友好親善関係を発展させるために具体的な方針を提起する」としました。

 お気付きの方もいらっしゃるかも知れませんが、この時社会党訪朝団が共同声明を発表したパートナー『朝鮮対外文化連絡協会』は、後に日本人拉致や各種テロ活動を行っていたことが明らかとなっている朝鮮労働党統一戦線部(通称「第3庁舎」もここに含まれている)直轄のセクションです。

 O氏は旧茨城2区選出の社会党衆院議員T代議士の政策秘書Y女史と共に「共和国連絡部」と思しき組織の中心的メンバーであったと囁かれています。
 O氏は1985年(昭和60年)に社会党を離党後、ほぼ無職であったにも関わらず、
 ・埼玉県内に一軒家とマンション
 ・那須塩原に別荘
 を持っているということです。
 現在の社民党もそうですが、社会党は活動費を党員や協力党員からの「闘争費」やカンパでまかなっており、社会党書記局クラスではどうやってもこれだけの資産を持つことは考えられません。

 (元社会党員・談)
 「社民党機関紙『社会新報』出版社の『株式会社印刷センター』との取引口座が、『共和国連絡部』のウラ口座としても利用されていた。『共和国連絡部』のメンバーらにカネが振り込まれていた。
 金額は定額払いではなく、月に百万円近い時も、ゼロの時もあった。」

 この証言が仮に本当であるとするならば、北朝鮮に「何か」を与えた見返りという可能性が浮上します。報酬を金銭で受け取っている以上、何らかの物、情報、あるいは「人材」と考えられます。
 また、証言にも出てくる、社民党関連企業『株式会社印刷センター』は、2003年9月の終わりに東京国税局の税務調査を受け、「脱税」(所得隠し)で摘発されているという事実もあります。
 印刷センターは社民党(社会党)機関紙『社会新報』や『月刊社会民主』、並びに社民党所属議員のビラやニュースレポートを発行しているのですが、2002年までの5年間の間に7000万円近い所得隠しを行っていたと伝えられています。
 しかし、同社は隠蔽したカネの行方や使途について、「社民党に迷惑がかかるので、国税局の処分に応じる」と一切の説明を拒み、この時制裁課税を含め6千数百万円を追徴されています。そこまで出所を明かせない後ろ暗い用途とは一体…?

 因みに前述した茨城県のY女史の地元周辺では、1981年(昭和56年)以降判明しているだけでも6名の未解決失踪事件が相次いでいます。(これらの事件は特定失踪者問題調査会のリストには2006年9月現在掲載されていません)
 ・1985年(昭和60年)頃には、水戸市で「ミス梅娘」グランプリに選ばれたことのある女性が失踪したという情報があります。
 ・1990年(平成2年)12月31日の大晦日の夕方6時頃に、友人と別れ帰宅中の中学2年生の14歳少女「Y・Iさん」が忽然と消息を絶ち、年明けの数日後に
 「人が多くいて帰れない」という怪電話が家族の元にかかってきています。
 (このケースについては、私自身がご家族に確認を取っています。)
 かなり狭いエリア内での失踪事件多発であり、統計学上も不自然極まりないと考えられます。

『共和国連絡部』に関して昔の資料や社会党の公式・非公式(党内刊行物)を片っ端から調べて行く中で、非常に奇怪な軌跡を辿って行った人物の存在がもう一人明らかになりました。
 その人物は日本社会党参院議員、民主党衆院議員を経験し、現在は民主党福井県連合の顧問となっている「K・T」氏という男性です。(名・姓の順)
 無論、彼が北朝鮮による拉致に関与していることを断言出来るまでの確証はありませんし、『共和国連絡部』なる組織に名を連ねていたことを証明する手立ても持ち合わせてはいません。
 但し、このT元議員の過去の行動は、意図的なのか?或いは無意識なのか?「北朝鮮工作員の非合法活動を手助けするに等しい」行動を取ってしまった人物と言っても差し支えないかと思います。

 K・T元民主党福井県連合第3区総支部代表について
 ●大正13年12月10日、福井県小浜市出身。
 ●昭和22年千葉農専(現千葉大)卒。
 ●昭和46年参院選福井地方区に日本社会党公認で初当選。

 ●昭和47年(1972年)7月、朝鮮総連の要請を受け、参院法務委員会において、
 「未承認国船舶乗員取扱要領通達」資料提出を要求。
 これは部外秘の通達資料であったにも関わらず、7月11日にT氏は入手。

 ●同年9月28日の臨時国会法務委員会において、T氏は
 「『マンギョンボン号』などの朝鮮船舶及び乗員に対する不当差別撤廃条項」
 を当時の法務省入管局に申し入れ、成立させてしまいます。
 (内容)
 ・朝鮮船舶の入港から出港までの船員や訪船者の動きを監視しない。
 ・初入港の時の船員手帳提出及び写真撮影の廃止。
 ・入港から出港まで入国審査官又は入国警備官による舷門立哨が行われていたが、これを廃止する。
 ・入港から出港までの間に政治的言動があれば、これまでは入国管理局に電信で報告していたが、今後は行わない。

 この直前の昭和47年(1972年)9月1日、T氏は北朝鮮を訪れ、金日成首相(当時)と直接対談しています。
 前述のO元党員の訪朝の2ヶ月前に当たります。
 在日朝鮮総連を通じて、やはり日本人の拉致を直接指導、実行していた「朝鮮対外文化連絡協会、北朝鮮外務省14局、朝鮮労働党統一戦線部・連絡部」からの招待を受けて2週間に渡り滞在しています。
 他に同期の社会党参院議員初当選組13名が参加したと記録にあります。

 昭和47年(1972年)9月10日、建国記念日の翌日、首相官邸を訪ねたT氏ら社会党訪朝団代表団は、出迎えた金日成首相(後主席)と会談場のエレベーター出口で一行のひとりひとりと固い握手を交わしました。
 昼食を挟んで4時間に及ぶ会談の中でT氏らが北朝鮮政府と話したのは以下の事柄です。

 ●南北朝鮮の統一問題
 「…南北朝鮮統一は朝鮮民族の悲願であり、誰もが押し留めることの出来ない歴史の流れである。
 日本社会党の同志は少なくともこの南北統一を妨げることのないように、統一にプラスになるよう努力して欲しい。」(金日成・談)

 ●日朝の人的、経済的交流
 この14日間の訪朝団の滞在中に、対外文化連絡協会の康良煌委員長に対し、T氏は
 【福井県民を日朝友好運動の促進目的で、朝鮮に送る】
 旨を明言し、合意している事実が判明しています。
 このことは、当時T氏の事務所が発行していた『社会新報』号外の訪朝記や、『福井県民ニュース』、更に昭和54年(1979年)にT氏の後援会事務所から刊行されたT氏の『国会六年』というタイトルの著書にも記されています。

 帰国後、T氏は朝鮮総連にこの決定事項を報告しています。
 因みに翌昭和48年(1979年)春に当時の中川福井県知事を団長とした訪朝団があったことまでは確認出来ましたが、その後の人的交流に関しては不明です。

 昭和53年(1978年)7月7日、T氏の地元、福井県小浜市の青井海岸から、地村保志さん・浜本冨貴恵さん(共に当時23歳)が北朝鮮工作員によって拉致されています。
 この事件以外にも、1970年代半ばから1980年代初頭までにかけて、福井県内では未解決行方不明事件が相次いでいるといいます。

 T氏は、日本社会党→社会民主党→民主党と党派を変わり、落選後は地元民主党県連の顧問として健在ということです。
 社民党、民主党…私自身この2つの政党と関わりがあった以上、T氏本人もしくは周囲の人物には是非どんな小さな情報でも良いので名乗り出て頂くことを強く望んでいます。
 北朝鮮による拉致事件は国内の何らかの組織的協力者がいたことは間違いありません。社会党、社民党にはこれまで何度も北朝鮮による拉致事件を隠蔽もしくは否定し続けていたという過去があり、それ故『共和国連絡部』の存在の信憑性は高いのです。

くまがわさんのブロク

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2007年2月17日 (土)

(3)2.12緊急集会中山恭子補佐官のお話(1)

   2007/2/12中山補佐官 緊急集会にて
 
 

 中山でございます。
今日は祝日の午後、大変貴重な時間ではございますが、このように多くの皆さんにお集まりいただきましてありがとうございます。心から感謝を申し上げます。
また、今日ここに来てくださいましたみなさまは、拉致問題に関しては非常に古くから、関心を持ち続けてくださり、そしてご支援いただいている皆様方だと思ております。
そのような方々とご一緒に、これからも対応するときには、皆様に今日はみなさまのお考えやご意見を是非伺いたい。一緒に北朝鮮に向けて全ての拉致被害者を返すように要求していきたいと思っておりますので、今日足をお運びいただきましたことを、まず、心から感謝申し上げます。

今日は家族会、救う会の緊急集会と言うことで、このような場でお話しできますことを大変有り難いことと思っております。心から、家族会、救う会のみなさまに感謝申し上げます。

また、今日は家族会の皆様、遠いところから、ご参加頂いております。
ちょっとご紹介だけ、しましょうか?

西岡さん:『増元さんに紹介して貰いましょう』

中山さん:じゃぁ、増元さんから、ご自身のことも含めてお願いします。(会場笑い)

~増元照明さんから家族の紹介~

自信のことはあんまり言いたくない。(会場笑い)
緊急集会、中山補佐官の話を聞いて、今政府がどのように対応しているのか聞くために、各地の家族に連絡して来ていただきました。
私ども家族をご紹介します。
前列から横田ご夫妻です。飯塚副代表 こちらにいらっしゃるのが有本ご夫妻 寺越昭男さん。田口八重子さんの三番目のお兄さん本間勝(まさる)さんです。松木薫さんのお姉さん、斉藤文代さん、横田拓也くん、飯塚耕一郎君、市川修一さんのお兄さん夫妻、一番最後になりましたが、松本京子さんのお兄様松本(孟さん)。私、家族会の増元照明です。

~~~会場から、若宮さんの紹介をという声~~~

西岡さん
『紹介ぐらいしたらいいじゃない?』

増元さん 、
『たまてばこ、ほら』という演劇を、プロデュース、脚本、主演をなさいました若宮優子さん。
今後、私と共に闘っていただくと言うことになりましたので、今後とも宜しくお願いします。

中山さん
はい、ありがとうございました。今日はこのように全国からお集まりいただいております。今日お越し頂いていないご家族もいらっしゃいます。家族会には入っていらっしゃいませんが、石岡さん、北海道の。ヨーロッパから拉致された被害者のご家族、それから、久米さん、曽我さん、他にも被害者の方々がいらっしゃいますが、今日はいらしていません。私たちはそう言った方々とも一緒にですね、被害者のご家族が、いろんな意味で、大変困難な状態でいらっしゃるということをいつも、心におきながら、この仕事をしているところでございます。

またさらに、政府が認定しているのは17人でございますが、認定できていない、証拠が全く残されていなくて、なかなか認定できないというのが現状で、今現在は、再捜査を全国的に進めておりますので、少しでも情報があって、なんだかの証拠を認めてですね、認定できる場合は認定していこうという姿勢で、今、望んでおります。まだ認定できていませんが、証拠がないばっかりに認定できていませんが、全国に、政府が認定している方々の意外にも拉致された可能性のあるそういう方々もあると、そう言う思いで、この仕事を展開しております。

それから、私自身が、以前、内閣官房参与として、家族対応の仕事をしておりました。
はじめてご家族の方々、2002年の9月27日の朝ご飯でございました。26日に辞令を頂きまして27日の朝ご飯の会に、図々しく入れてもらいました。そのとき初めてご家族の皆様に、私自身が、お目にかかった、その時でございます。
その前の3年間中央アジアにおりましたので、お目にかかる機会がなくて、内閣官房参与という辞令を頂いた翌日にお目にかかりました。その時の第一印象、今もそのままに裏切られずに、第一印象で受けたまま、ご家族の方々、いらっしゃる。

みなさまも、きっと同じようにお考えだと思いますが、拉致された方々のご家族の、強さと言っていいんでしょうか、優しさと言って良いんでしょうか?また、娘や息子を思う、家族を想う、その思いというのが、きっと皆様の心に、響いていることとと思っております。

私自身も、お目にかかった最初の瞬間から、たいへんな人々が、この方々と一緒に、被害者が日本に戻るまで、一緒に仕事がしていけるんだということで、私自身が、大変有り難くおもった事でございました。

本当に典型的な日本の方々だと言う思い。・・何を意味しているか・・
言わなければならないことを、皆さんしっかりおっしゃいます。でも、節度もお持ちです。
そして、家族の家族に対する思いというのは、もう、正にみなさん、自分の命を捨ててでも、かけてでも、娘や、息子や家族の人たちに、もう一回日本の土を踏ませたい。日本で生活をさせてやりたい。その思いが最初の出会いの時からから、ひしひしと伝わって参りました。

ちょっと余計な話になってしまったかもしれませんが、その思いは、今も変わっておりませんし、どうしてもっと早く、私自身が、そういったことを共有しながら、こういったことをもっともっと日本中の人たちに判ってもらう、そう言うことがどうして出来なかったんだろうという、その時非常に、自分自身が残念だった、または謝りたいというのが、そんな気持ちが最初の出会いの時でございました。

その当時から、先ほど、西岡さんが、アピールが全部、今は成し遂げられたと(アピールについてです、拉致問題そのものではありませんが)おっしゃっていました。私自身も、内閣官房参与の仕事をしながら、アピールに書かれている事柄というのは、日本政府として、当然行っておかなければいけない問題だと、感じております。

ですから、政府の中に、北朝鮮によります日本人拉致問題を扱う部署というものが、--全ての省庁に関わっている問題だと考えておりましたので--、必要だと思っておりまして、参与というのは、家族対応の仕事でございましたが、当時から、政府の中に拉致問題を担当する部署が必要だということを主張しておりました。

今回、まさかこんなに早く安陪内閣が成立するとは思っておりませんでしたが、安倍さんが総理になられて、全ての閣僚人事が終わった後でした。実は、四年ちょっと前に、参与としての辞令を受けたのも、9月26日でしたんですが、今回も同じ9月26日の夕方、安倍総理から、『補佐官として入ってくださいね』というお電話を頂きましたとき、ただ一言、『はい、判りました』とお答えしました。会話はそれだけでございました。

でも、安倍総理がこの拉致されている人々が、北朝鮮に残されたまま、日本が、なんていうか、普通の顔をしてやっていけるものではない。必ず取り戻すんだという、非常に強いお気持ちをお持ちだと言うことは、判っておりましたので、会話は、それだけでございました。
会話としては、『入ってくださいね』『はい、わかりました』と言う簡単な会話でございます。

その日の夜遅く辞令を頂きました。もう、夜中の10時過ぎだったと思います。その辞令をいただきましたときに、総理から、『対策本部をつくろう』『自分が本部長になるから』とその日のうちに伝えられました。

私自身も、以前からそのことを主張していたことでもありまして、早く対策本部を作って、全ての省庁合わせた形でこの問題に取り組まなければいけないと言う思いがありましたので、26日の夜の辞令の後で、今日ここに出席しておりますが、この対策本部で今仕事をしている人々に声をかけまして、まだ対策本部ではありませんでしたが、当時は。『是非作りましょう』と、徹夜が続くような状態でしたが、みんな頑張ってくれました。

三日後の、9月29日に閣議で拉致問題対策本部を設置することが出来ました。
その日の、29日の夕方に、総理がご家族の皆様にお会いして、そのことをお伝えしたという、先ほど横田代表からお話があった、最初の日というのは、、対策本部ができた当日の夕方のことでございます。
安倍総理から、そのことについて、ご家族の皆様に、直接お伝えいただいたと言うことでございます。

こういった対策本部というのは、日本政府が、一体となって、北朝鮮に対して、拉致された日本人を帰国させるように、救出に当たるというのが、もちろん、この対策本部の、唯一と言っていいでしょうか、その目的でございます。

そして、対策本部の組織図をお配りしておりますが、こういった表です。ここに書かれているとおりなんですが、対策本部長は、総理大臣、それから組閣と同時に、拉致問題を担当する大臣というものを決定いたしまして、官房長官が拉致問題対策の担当の大臣、副本部長は従って官房長官。拉致問題担当大臣が入っております。対策本部の部員というのは全閣僚が含まれております。ですから、政府全体が、北朝鮮による拉致問題を担当するということになります。

更にこの資料の中では、もう一枚の表があると思います。
関係省庁対策会議というのがございます。この関係省庁対策会議の一歩前にですね、対策本部の会合を開きます。対策本部の部員が全閣僚でございますので、対策本部というのは、閣議のような会議でございます。ただそこでは、あまり具体的な議論をしている余裕がございませんので、実際には、関係省庁対策会議というところで、局長、審議官クラスが集まりまして、それぞれ自分の省庁が関係していることを伝え、相互の連携をとって動いているというのが、現在のところです。

更にその下に、情報分科会、法執行分科会、広報分科会、という3つの分科会を持っております。

必要があればこういった分科会は、また作って行きたいと思っておりますが、今はこの3つ、情報、法執行、広報という分科会を開いておりまして、これはもう本当に数人のメンバーで相談をし連携をとりながら、動いているところでございます。

それから、もう一つ、ついでに資料の説明をいたしますと、こういった関係省庁がどのようなことで関わっているかと言うことを表にしたものをお配りしてございます。正に、全ての省庁がこの拉致問題と関わりを持っている。
この表は、とりまとめたものでございますが、ほんと、まとめたものですので、2~3ページになっていますが、この元になっている資料は、こんなに分厚い物になります。(手で厚みを示して)各省庁が、この拉致問題に対して全ての省庁が関わっていると言うことがはっきりいたします。

やっと、各省庁が、連携をとりながらですね、日本として、どのように対策を考えていくか、そういった体制が整ったと言うことでございます。

更に、予算の資料もお配りしてありますね。
こういった組織は、体制は作りましたけれども、本年度の予算というのは、もともと、組織の中にありました、連絡調整室という部屋がございます。もともと参与としておりました時の支援室が拡大した組織だったわけですが、連絡調整室が持っていた予算だけが本年度予算でございまた。実際に出来た新しい組織が活動する費用というのはございませんでしたが、なんとか今年度の補正予算の中に組み込んでもらうことができました。補正予算の、テーマが、安全というテーマでございましたので、日本国民の安全が脅かされている問題であるという、そういう考え方を、多くの方々がとってくれまして、本年度の補正予算が認められました。

二億二千六百万円という予算が、3月までの予算として認められております。

来年度の予算につきましても、今、政府の内示のある段階でして、今まだ、国会で審議中でございますが、そこで、・・承認いただければ、来年、今年の4月からの活動も続けていけるという状態です。

安陪内閣ができて、もう四ヶ月過ぎました。やっとこういったかたちで政府全体が、まとまって動く体制が出来ました。しかも、3月まで活動する費用も得ることが出来ました。来年度、今年の4月からにつきましても、政府の内示では、活動していける体制ができたところでございます。 

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(4)2.12緊急集会中山恭子補佐官のお話 (2)

2007/2/12中山補佐官 緊急集会にて (1)から続く

そうですね、ご予算の中身につきましては・・ついでに、ご説明しておきたいと思いますが、補正予算というのは、3月いっぱいで使わなければならない予算ということでございまして、なかなか3月までに使える作業というのは、限られているわけですが、それでも、組織の中で総合調整室、政策企画室、情報室というメンバーが、必死でその活動を、行っている最中でございます。

この表でいきますと、まず、補正予算で行いたいと言うことは、北朝鮮に向けての放送についてですね、どうした放送が行っていけるかという、まずその調査を3月までにすませて、4月から出来るだけ早い段階で、実際にこの放送を行っていきたいと考えています。

それから、あらゆる手段を使って、いろんな資料を整えていきたいと思っています。専門科や関係者のみなさまに御協力を頂いて、この資料を使って、調査をし、救出に向けてつかっていく。やはり、いろんなことが必要になってまいりますので、そういったことを行いたいと思っています。、

それから、もうひとつはですね、実際には今、この拉致問題については、日本の国内では相当にご理解を得てきていると思っていますが、それでも尚ですね、まだ日本の中でも、なんとなく人ごとのように考えられているということがあろうかと思いますので、『この問題は、けっして人ごとの問題ではない、日本人であれば全員が、一緒になって救出するという覚悟を決めてもらいたい』という思いがございまして、更に、日本の多くのみなさまに向けて、この拉致問題の理解を得ようということで、たとえば、まぁ、小さな、5分とか15分ぐらいの、理解してもらうための映像の入ったものを作ってですね、全国で理解を深めたいと思っていますし、それから、場合によっては、できれば、(今一生懸命やっている最中なんですが、)テレビの中で、『拉致というものを忘れないでください。みんなで北朝鮮に向かって、拉致されている日本人が帰国できるように、応援してください』 というような、メッセージをテレビで流していきたいと思っています。

更に、日本だけでは、なかなか、北朝鮮に対して(--もちろん日本はやらなければならないのですが--)日本だけの交渉では、なかなか思うように進まないというような状況がこれまでもありますので、世界の国々
国際社会が、北朝鮮に向けて、拉致という犯罪行為をしてはいけない、拉致をした人々を日本に戻す、日本だけではありませんが、拉致をした人々を解放するようにと言うことを、国際社会も、北朝鮮に向けて、説得して貰いたいと思っておりまして、そのためには、国際機関、関係する国々そう言った国々向けても、理解を得ようと、先ほどの、5分とか15分のDVDにつきましても、日本語だけではなくて、アメリカ、ドイツフランス、イタリア、ロシア、中国、そう言った方々にも見てもらって、そして、北朝鮮に向けて『拉致した人は早く帰せよ』 と、全ての国際社会の皆さんから、伝えてもらいたいという、その思いがございまして、そう言った言葉にして、英語なら英語、ロシア語ならロシア語で作った、DVDですとかパンフレットとかをお配りして理解を得ようということを試みております。そのための作業を今しているところでございます。

いずれにしましても、この問題というのは、非常に手強いと言って良いんでしょうか、北朝鮮が、犯罪行為で、日本人、その他の国々の人々を拉致しておきながら、この解放というのを交渉する場合、北朝鮮が絶対に優位にある 、そういう交渉でございます。従って、北朝鮮が、拉致した人々を帰した方が良いんだと決断してくれない限り、取り戻すことが出来ないというように考えています。現段階でですね。

従ってその北朝鮮の中で拉致した人々は、返した方が良いという決断をするにはどうしたらいいのか、どうやったら決断してくれるのか、そこを日本政府としても、更に日本政府以外の国々からも、説得をして貰いたいという思いでございまして、今その作業を続けているところでございます。

六者が開かれております。六者協議でなかなか進展していないように見えていますし、今日の会議が、一番重要な会議だと聞いております。それがどのように進んでいるのか、今日の部分につきましてはまだ情報が入っておりませんし、報道からも、まだ成されていないかと思いますので、その様子を今待っているところでございますが、日本としては、もちろん、核やミサイルの問題というのは、東アジア全体に対する、また特に日本に対する、非常に厳しい脅威であるということは、当然のことでございまして、核やミサイルに関しまして日本を含め、多くの国々と協力しながら、北朝鮮に核の廃絶を訴えていく、またはそのようにさせるというのがもちろん、重要でございますが、日本にとりましてはそれと同じようにといいますか、又は、もっと現に日本人が被害にあって、日本人の、生命や安全が脅かされている状態にある、その脅威があると言うだけではなく、現に今、安全が脅かされている状態なんです言うことを、他の4カ国にも、アメリカ、中国、韓国、ロシアにも判って貰ってですね、そう言った状態で、北朝鮮に支援をしろと言われても、到底無理な話ですと言うことを伝えて理解を得ようとしています。

今、外務省は、佐々江局長、テレビで毎晩のように、こう、見えて、大変厳しい表情で話していらっしゃいます。大変苦しい状態に置かれているかもしれないと思っていますが、佐々江さんは、この六者協議が始まる前にも、アメリカや中国に飛んで、日本というもの、日本の状態を詳しく説明して、理解を得るということをしてくれています。
日本は、支援しろと言われたって、『このままでは支援など出来ません』ということを、しっかりと伝えてくれていますので、アメリカ、中国を中心に、ロシア各国の方々は、日本には特別な事情があるんだと言うことは、すでに理解してくれていると考えています。

今後どうなるか、今日の動きをしっかりと見て行かなくてはなりませんが、日本は、拉致問題について、北朝鮮がなんだの誠意ある姿勢を見せない中で、北朝鮮に対して支援をすると言うことはないということで、今、交渉に臨んでくれています。

これは主張すること、それから、他の国の理解を得ることも、大変難しい、厳しい交渉であろうと見ていますが、頑張ってくれていますので、そこは、外務省を今信頼をして、『頑張ってください。』という応援をしているところでございます。

ただ、私どもにとって、この仕事をしながら、安心していますのは、総理が、非常にこの拉致の問題に対しては、しっかりした姿勢を保ってくださっています。総理になる前から、その父親の安倍晋太郎さんの当時から、この拉致問題について心を痛めてい拉致問題したと言うことでございます。総理になったら、何としてでも、被害に遭っている日本人、北朝鮮で救いを求めている日本の人々を、日本に連れ戻すんだという強い決意をお持ちだという事でございますので、そう言った意味で、私たち、政府が一体となって取り組めるという事でございます。

安倍総理はですね、海外に出張しましても、必ずこの日本が抱えている、拉致問題について、相手の首脳、それから会う人全てに、話をしています。遥か彼方のアフリカで、ちょっと関係ないんじゃないかと思われる、そういう方にお会い頂いたときにも、『アフリカの方にも、この問題は理解してもらいたい』と言うことで、お話をしていますし、この会談の時間がちょっと短いから切り上げてくれと周りの方が言っても、『ここだけは伝えなくてはならないんだから』と言って、拉致の問題について、相手に伝えてくださっているという、そういうことが私の方には伝わってきております。

それに負けずに言って良いでしょうか、私たちも同じ気持ちでですね、この北朝鮮が連れて行った日本人、何人いるか判りませんが、必ず日本の土を踏ませるまで、頑張っていきたいということで作業を進めております。なかなか、いろんな進展がすぐに見えている訳ではありませんが、真剣に取り組んでいかなければならない問題ですし、みんなでその思いをですね、毎日のように『がんばろうね』ということで仕事を進めているところでございます。

たぶん、話の中で、いくつも抜けているかもしれませんが・・・、予算の問題・・・お伝えしなければいけないことについて・・それからそうですね。。

もう一つお知らせしたいのは、国連の、国際連合人権高等弁務官というポストがありまして、カナダの女性の方でございます。アルゴールさんとおっしゃいます。以前、緒方貞子さんが、難民高等弁務官をなさっていました。高等弁務官というのはもう一つありまして、人権高等弁務官という、国連のポストがございます。その人権高等弁務官のアルゴールさんが、日本を訪ねて、ご家族の方々から直接お話を聞いたり、私たちも打ち合わせをいたしました。官房長官も、アルゴールさんと会談をしてこの問題への理解を深めてもらっています。

更にその前には、ムンタボォーさんという北朝鮮についての国連に対して報告をするという、報告者という役割をお持ちの方も、日本にいらっしゃいました。これは、昨年の12月に、北朝鮮人権侵害問題啓発週間というのがございまして、北朝鮮人権侵害問題啓発週間というのが、今法律で定められており、12月の10日~16日までなんですが、この時期に、拉致議連、家族会、救う会、が国際会議を開いてくださって、このときにタイのこの報告者の方が日本に来て来てくださって、このときにも、多くのみなさんから、拉致の問題に関して聞き取りを行ってくださいました。この方からも、国連に対して、日本で聞き取りを行ったものを基礎にした報告が行われることと思っております。

更に、これは、アメリカの方が『めぐみ』という映画を作ってくれました。みなさまもご覧になった方も多いと思います。横田さん夫妻が、中でちょっと諍いをしていらっしゃる場面も出てくる、そう言う映画でございまして、アメリカの方が作られたという雰囲気もありますが、かえって、拉致問題というものの恐ろしさ、拉致問題の解決というのが必要だとということを、この『めぐみ』と言う映画は、非常に良く訴えてくださっている映画だと思っております。

この映画は、日本でも、ところどころで上映されていますので、もしお時間があったらご覧頂きたいと思っていますし、私どもも、この映画をお借りして、たとえば、先日もジュネーブで開かれていました、ダボス会議の中で、会場をお借りして、上映をいたしました。多くの方々、国際機関の方々、それから各国から来ていた、そう言った事柄に関係のある方々が見てくださいましたし、それから2月6日には・・・国連で行っています、強制失踪条約というものが2月6日に調印されました。この調印式がパリで行われましたので、そのパリの街の中で、『めぐみ』を上映いたしまして、関係する方々に見て頂いています。

更に、今日は、横田さんからお話があるかもしれませんが、PPM(ピーター・ポール&マリー)という歌のグループの方が、以前、『花は何処に行った』と言う大変美しい歌を作ったグループですが、その中のポール・ストゥキーさんという方が、『めぐみに捧げる歌』と言う歌を作ってくださいました。今月21日が発売でしょうか?CDの。そして今月半ばには、ポール・ストゥキーさんが日本を尋ねられるということです。この歌も、とっても綺麗な、美しい歌で、北朝鮮とかそう言った単語は出てきませんが、かえって、戻ってこない娘を思う、そう言う気持ちが伝わってくるような歌でございます。是非皆様も覚えていただいて、いつでも歌っていただけたら・・、多くの人々に知っていただきたいとそんなふうに思っております。

今、そのレコードがここにあるそうですので・・

レコードを流す(http://www.voiceblog.jp/blue-jewel-7/287259.html)ここで、聞けます

レコード演奏の後、対訳を、中山補佐官が朗読

『めぐみに捧げる歌』

娘を思う気持ちが、
めぐみ何か話して。そしてもうすぐ私のそばにいるって言ってほしいわ。
あなたのいない明日がずうーっと続くなんて思うと
哀しみの涙があふれます。

あなたは、まだ若い乙女なのに全ての夢を砕かれたのよね。
そして別れの挨拶どころか何の言葉も無くいなくなったの。

めぐみを私に返してください。
荒ぶる大海の向こうより力の限り魂を叫びなさい。
私の心なら必ずそれが聞こえるから
そしたらあなたは家に帰るのよ。

めぐみ、こっちに来て、あなたはどこに。

(ここから日本語が入ります)

風の中にあなたの声が聞こえます。
めぐみを私に返してください。
荒ぶる大海の向こうより力の限り魂を叫びなさい。
私の心なら必ずそれが聞こえるから
そしたらあなたは家に帰るのよ。
私に返してください。
私のめぐみを。

そう言う歌詞でございます。とても美しい歌ですし、ほんとうに、そう言う気持ちが伝わってくる歌だと思いますので、みなさま、是非この歌を広げていただきたいと思います。

(3)に続く 

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2007年2月16日 (金)

(2)横田滋 家族会代表の挨拶

   中山恭子拉致対策本部事務局長招き緊急集会(東京連続集会25)
07.2.12 友愛会館にて

『横田滋 家族会代表の挨拶』

(拍手)皆さんこんにちは。
日曜のお昼にも拘らず、満席の方がお出でいただき、ありがとうございました。
今日の資料の中にもありますが、安倍政権の誕生と同時に拉致問題の対策本部を作りまして、そして総理自らが対策本部の本部長に就任してくださいました。
政府には色々な対策本部があるそうですが、総理が直々に本部長になられるのは数が少ないという事だそうです。
総理直属の所に中山補佐官が事務局長になりまして、その下に総合調整室それから政策企画室・情報室等が設けられまして、そして新たに活動を始めていただいております。
我々が・・・(聞き取れず)のは組閣から3日目か4日目の頃だったのでまだ具体的に例えば情報室を作っても、どなたがなられるのか?っていうのが分からない時があったのですが、全部組織が整いまして実際の活動が始まっております。

今日は対策本部長の中山事務局長をお招き致しまして政府の方針を、我々は一部伺っていますが皆さん方に是非お伝えしたいと思います。
そして家族としましては、政府のそういった方針に全面的に信頼いたしまして、本日の6者協議もどのようになるか分かりませんけど、おそらく北朝鮮の無法な要求に応ずる事は出来ませんし、北がそれを撤回するという事も考えられませんので今回は成功という事も言えませんし、拉致についても昨日までは日朝間の接触もありませんので何も無かったと思います。
こういった形での政府の方針とそれから最近の情報について、お話を伺うことができると言うのは我々としましても当然喜んでおります。
是非皆様もこういった組織のことについてはお聞きになる機会が少ないと思いますので、是非今日の機会にご理解いただきたいと思います。

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(1)西岡力さん開会

中山恭子拉致対策本部事務局長招き緊急集会(東京連続集会25)
07.2.12 友愛会館にて

『西岡力 救う会副会長の挨拶』

家族会・救う会が運動を始めて今年10年になるんですが、運動始めて2年目の平成11年にですね。
第一回の国民大集会を開いたんですね。
第一回の国民大集会でのアピールって言うのが一番最後のここに入れてありますが、そこで私たちは5つのことを要求したんですね。

第1が「拉致された日本人の救出を国政の最優先課題にする」を国会など場で公式に表明して、関係部署を網羅した拉致問題解決の対策本部を政府内部に、設置する。
そして第2が拉致された日本人に危害が及ばないように繰り返し要求すること。
第3が、拉致がすでに疑惑でない事は明らかであり、疑惑という事葉を外しそのまま対応すること。
第4が、北朝鮮側の姿勢が変わらない場合は経済制裁をはじめとして強力な手段を持って救出を行なうこと。
拉致問題を棚上げした北朝鮮と国交正常化を行なわないこと。
第5が、この事件についての国民世論や並びに国際世論の理解を高めるため、拉致事件に関する捜査資料を可能な限り公開すること。

いう事なんですが、それが全部実現したというふうに我々思っておりまして。(拍手)
今日はその説明を、ここに返って要求した対策本部が出来まして、その事務局長に来ていただいて・・・(聞き取れず)を聞けるということは長く取り組んで来た者にとって感無量でありまして、第一回目から実は司会をやってくださっている櫻井さんも今日は駆けつけて下さっておりますけども、ゆっくりと政府がどういう体制で拉致問題解決に臨んでいるのか?と。
特に6者協議の中で一部に「日本は孤立する」と「制裁、強気な事を日本だけが言っていては駄目じゃないか」という事を日本国内で言う人たちがいますが、そんな事は無いと。

今こそ拉致問題解決のために最高の布陣ができて、最善の政策を政府は今採っているんだという事を私たちは確認して、頑張って欲しいという事を誓い合いたいと思って、今日の集会を企画しました。(拍手)
これから約1時間半くらい、中山恭子さんにお話をしてもらって、その後今日は全国から家族の人も来ていらっしゃいますので、順番でコメントをして頂いて進めたいと思います。

それではお願いいたします。(拍手) 

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2007年2月13日 (火)

SONG FOR MEGUMI

めぐみに捧ぐ歌(対訳)産経新聞2月12日記事より
 
  めぐみ何か話して。そしてもうすぐ私のそばにいるって言ってほしいわ。
 あなたのいない明日がずうーっと続くなんて思うと
 哀しみの涙があふれます。
 
  あなたは、まだ若い乙女なのに全ての夢を砕かれたのよね。
 そして別れの挨拶どころか何の言葉も無くいなくなったの。
 
  めぐみを私に返してください。
 荒ぶる大海の向こうより力の限り魂を叫びなさい。
 私の心なら必ずそれが聞こえるから
 そしたらあなたは家に帰るのよ。
 
  めぐみ、こっちに来て、あなたはどこに。
 風の中にあなたの声が聞こえます。
 
  めぐみを私に返してください。
 荒ぶる大海の向こうより力の限り魂を叫びなさい。
 私の心なら必ずそれが聞こえるから
 そしたらあなたは家に帰るのよ。
 私に返してください。
 私のめぐみを。

 
  ―――――――――――――――――――――――――
  ポール・ストゥキーさんのコンサートは、5月18日(金)19日(土)に文京シビックセンターで行われます。
 
  問い合わせ先
 電話 03-3407-2200
 ホーム・ページ
  http://www.paul-sanjapan.com/
  詳細は、ポールストゥーキー・コンサート実行委員会HP
  尚、今月、2月18日には、曙橋のライブハウスで横田夫妻に曲を披露なさるそうです。(一般入場不可)

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2007年2月11日 (日)

群馬の嘆き・民主党は答えよ!

総連との癒着・・・疑惑の民主党  (群馬救う会HPより)

総連から政治献金を受けていた。
 角田議員、ただ議長を辞任すれば済むことではない。
 民主党の方々、どうか疑惑を晴らしてください。
 どんな情報でもよい、関係する方々教えてください。
 前橋市・桐生市が、未だに総連施設に課税してないことは何か同様な後ろめたいことがあるのでしようか。
 
  民主党を信頼していたが、これでは余りにも酷い。
 旧社会党のことも、未だ明確にされてないのに。
 今、北朝鮮に政府として経済制裁をしているときに、民主党として、このことを明確にして欲しい。
 過去のことを明確にしてはっきり謝罪すべきではないのか。
 もしかして、拉致幇助にまで関わりがあるのではないですか。
 どうか、明確にしてくたさい。
 報道の指摘する疑惑に明確に応えて欲しい。
 このままでは酷すぎます。
 

救う会群馬の大野さんが嘆いています。
 救う会群馬は、横田夫妻のご友人として、代表の大野夫妻が、何とか手助けをとの思いで立ち上げられた会です。自民、民主とも県連などの支持を得て、多くの有意義な活動をしてきました。
 大野代表は、裏切られた気持ちなのだと思います。
 
  民主党は、つまらない言葉尻の揚げ足取りをしている場合ではありません。
 この問題は、拉致を隠蔽してきた日本政界の体質にもつながる、大きな問題です。
 きちんと答えず、やり過ごそうとするのなら、民主党は日本の政党とは言えない。
 
 旧社会党と同じです。 救う会群馬の勇気ある発信に敬意を表します。
 そして、民主党は、誠意を持って、徹底的に投げかけられた疑問に答えるべきです!
 
  県連としてでだけでなく、党本部も、きちんと答えを出すべきです!
 
  参照記事 角田参院副議長・政治資金記載漏れ:拉致被害者救う会・群馬、民主党に抗議文 /群馬 電脳補完禄さん

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第19回日本再生フォーラム(1)

   第19回 日本再生フォーラム講演会
06.12.2 JACK大宮ビル5階にて

演題:北朝鮮との対話は不可能である。
   制裁と圧力のみが拉致被害者を救出しうる!
講師:三浦小太郎氏 (評論家・北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会事務局長)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『三浦小太郎氏の講演 その1』

僕の事を別に自己紹介してもしょうがないんで、さっそく今日の話に入ろうと思います。
今日は私、この日本再生フォーラムでは佐藤先生・西岡先生・荒木先生、その他拉致問題・北朝鮮問題の専門家の方が何度もお話はされておられると思うんですね。
ですから、私自身拉致問題また北朝鮮問題に対して、最も専門的に勉強してきている人間というわけではありませんから、ちょっと今日はですね。
別の角度から北朝鮮に対して少しお話をさせてもらえればと思います。
まだ、片付けなくて良かったんですけど、こちらに本日飯塚様いらしてますけど、ちょっと最初にですね。
拉致問題に絞って2~3、ちょっと気になる事を、専門家ではありませんが私なりに述べさせていただきます。

田口八重子さんに関してはですね。
もちろんすべての拉致が憎むべき犯罪なんですけれども、田口八重子さんの拉致事件は、あれはさらに言えば大韓航空機(爆破事件)に直結している問題で、日本人のパスポートが、金賢姫さん。
まぁ、この方は私罪を悔い改めたので、あえて「さん」と付けますが、金賢姫さんによって使われたわけですね。
大韓航空機の数百名の方々を一瞬のうちに殺害したと言う世論を、冤罪に、日本国民と日本政府はされそうになったわけです。

このことに対してはですね。
日本政府は拉致被害者を取り返すと同時にですね。
「自分たちをテロ国家・テロリスト容疑者にするつもりだったのか?」と。
いう事は、本当はもう少し怒らなければいけません。
あの時、これは西岡先生が良く仰ることと思いますが、本当に偶然金賢姫は自殺出来なかったわけですね。
彼女にとっては幸せだったかもしれない。

もしあれがですね。
あのまま死んでいた場合、「あれは日本のテロリストの仕業だ」とされた可能性は決してゼロでは決して無いんです。
そして、もしかしたら、まぁ「日本赤軍の仕業ではないか?」とか、そういう話になったでしょう。
これが日本国家と日本人に対して、どれだけの不名誉と国際的な不信感を与えることになったか?という事は、もう少し私たちはもちろん、日本政府も真剣に考えないといけない問題です。
このことに関して明確な抗議をしておかなければ、この問題はずるずると北朝鮮は誤魔化そうとします。
この事はひとつ言っておきたいと思います。

もうひとつ、本日特定失踪者の方々のご家族が数名いらっしゃっておられるようですね。
埼玉の方でございますか?
この方々はですね。
安明進さんが証言する前の拉致被害者ご家族の方々と、全く同じ境遇に置かれているんです。
誰もこの人たちの味方がいないんですよ、今。
誰もと言うのは良くないですね、皆さんは味方ですから。
しかし、もちろん荒木先生や皆さん、救う会の方々、そういう方々は味方かもしれないけれど、この方々は国民の中では、また日本政府に置いても、明確な、この人の家族を何とかしようと言う、そういう段階にはまだ至っていないんです。
もちろん、特定失踪者の方々の全員が拉致被害者だと、私は言うつもりはありません。
それは分からないことですね。

しかし、あえて言えば、安明進さんが証言する前は本当はですね。
田口八重子さんの事は日本政府は明らかに分かっています。
そして私たちも、もっともっと想像力を働かせ、もっともっとあの時代からいろんな事を学ぼうとしていれば、少なくとも有本さんの問題と田口さんの問題は、日本国民だってもっと幅広く分かるはずだったんです。
そういう意味で今失踪者の方々、この人たちはもちろん今荒木さんや皆さまの、私たち救う会の支援を受けているとは思いますけど、非常に今辛い状態にあるわけです。

この人たちの救援という事、仮にですね、仮にですよ?
拉致でなかったとしましょう。
しかし、家族の誰かがいなくなって、その行方が分からないと言う苦しみは、拉致被害者であれ、あるいはご家族のどなたが何の前触れも無く失踪した方であれ、すべてそれは同じものです。

皇后陛下でございましたかね?
拉致事件に対して、「なぜ私たちが、この共同体の一員としての悲劇をもっと深く認識出来てこなかったのか?」と。
私は、あのご皇室が政治的に発言することの是非はいろいろあると思いますが、私は拉致問題に関して一番的を射た発言は、今でもあれだったと思います。

私たちが北朝鮮を憎む、批判する、これは当然のことであります。
同時にですね。
拉致被害者への同情がまた支援が、特定失踪者の方々に対する支援や共感に、やはり私たちの中でつながっていくような精神を持たなければ、仮に北朝鮮の拉致がなくなったとしても、同じような犯罪行為は再び行なわれる可能性があります。
こういう問題について、皆様に語るのは釈迦に説法ですかね?
この外にいる方に言わなければいけない。
もっと認識していかなければならないと思います。

まぁそういう意味で、日本再生フォーラムと言うところに呼ばれましてですね。
もう何人か、何年か前からお付き合いしている方が数名いらっしゃいますけど、初めてこういう場で、あまり公開でしゃべる事が無いんでこういう事もしゃべらせていただきましたが、本当は日本再生は別に拉致問題だけじゃ無いだろうから、僕個人は拉致問題以外のテーマでもしゃべった方がいいかな?と。
拉致の事はもうみんなしゃべっているから、と思ったんだけれども、今、私たちの同じ同胞がテロリスト国家に、私はテロリスト国家と言う言葉はこれからはちょっと使わないんで、あそこは全体主義国家と言う言い方をこれからしますけど、その訳は(後で) 説明しますが。
少なくともテロ国家に攫われている中で、この問題を解決しないで他の日本の再生があるとは思えませんので、微力ながら北朝鮮問題という事一つに絞って、今日は語らせていただきます。

ええとですね。
ちょっとボードを使いますね。
今日は大体3つくらいのですね。
テーマで話そうと思って来ました。

最初に全く間違った言説が今でも一部であるので、まずそれを訂正しておきます。
朝鮮総連系の人が時々言いますね。
「拉致を私たち知らなかった、驚いた、9月17日に驚いた」
あれ、全部嘘ですからね。
私の周りの在日朝鮮人の人、「あんなもの、やったに決まってるわ!」と前から言っていましたよ。
これ絶対に嘘、「あれで驚いた」って言うのは。

何でか?
そういう人たちは決して悪い人たちではない。
私の付き合っている方々はですね。
横田さんの集会にも出ておられたし、そして総連もとっくに辞めていますし、最初から総連でない人もいるし。
北朝鮮がどんなに酷い国か、私たちより総連の人の方が良く知っています。
向こうに家族いるんですから。
そして自分の民族をあれだけ殺しまくるような政権が、他の国の人間を攫うことくらい何とも思わないって、彼らは知ってますからね。

後もう一個。
万景峰号が無いと家族が飢え死にする、これも嘘。
何で嘘と言い切れるか?
送る手段あるんですよ、他に。
ただ、大金を送ったり、ミサイルの部品を送ったり、それから金正日将軍様のお食べになる物を送ったり、そういう手段は無い。

ただ、「自分の家族に飢え死にしないために1万円送りたい」って言うんだったら手段はあるんです。
これは別に飛行機で行くとかそんな大げさな事をしないでも、現段階では出来ます。
現段階では。
これ言っていいのかね?まぁ言いますけど。
あのこの程度の事を知らない人が時々新聞記者でもいるから、あえて言いますけどね。
郵便局で送れますからね?北朝鮮へ、送金は、数万円なら。
それも止めるべきだと言う意見もあるかもしれませんけど、今の事実だけを言います。
送れますよ、数万円なら。

別に万景峰号、あれ乗るのに、相当お金かかるんですよ。
確か20万円くらいかかるのかな?
全部総連が、自分たちが搾取したいがために言っているんです。
そしてあれは人道の船でもなんでもない、あれは差別の船ですから。
総連に逆らった在日は乗れないんだから。
総連に逆らった在日だけじゃない、向こうにいる日本人妻、在日の人と結婚して北に行かれた方。
この方々の家族、これ支援できないんだから。
ですからあれは、もう明確に差別の船なんです。

この埼玉でも対朝鮮総連に対しては、非常に充実した活動をしてこられた事を、竹本さんも、今日はいらっしゃっているのかな?
古藤さんも非常に頑張られて来られている事を、私知っていますけどね。
あの組織は、もはや在日その物をコントロールし、差別する組織です。
あそこが無くなった方がはるかに在日朝鮮人幸せになります。
これはもう、断言できます。
僕はあれがあるから逆にね。
朝鮮人への偏見がなくならないんじゃないか?と思ってるくらいですからね。
これは大体ほとんど、在日コリアンの方も僕と変わらない考えですよ。
それが言えないだけです。

そして、これからが本番でありますが、3つ目の全くの間違いがあります。
これは、僕は北朝鮮専門家じゃないんで、私なりの勉強の結果ですけど、北朝鮮の中に改革派と保守派があると良くテレビで言う人がいるでしょ?
あれは間違いです。
間違い。
それは比較と言う意味では言えるかもしれない。
根本的には僕はそういう政治勢力に分かれているとは思えない。

そして北朝鮮の、これが今日のテーマですけど、北朝鮮と対話をして拉致被害者が帰ってくるとか、あるいは北朝鮮と平和的な交流をすれば、だんだんあの国が長い時間をかければ良くなるとか、これはあり得ない!
私はどうしたら拉致被害者が帰ってくるか?という正解を出せるような、知識や実力は無いです、正直。
だけど、対話で帰ってくるという事だけは無い。
この事は今日断言できますし、そしてその理由をこれから説明していきたいと思います。

北朝鮮の事をですね。
先ほど竹本さん、仰ったのがなんだっけな?
えっと、先軍政治でしたっけね?
あと異常な国という言葉も良く使われる。
テロ国家、これも言われますね。
全部当たっていると思います。

ただ、私、あんまりですね。
独裁政権という言葉は、まぁ使うには使うけど、これからはこの説明を出来るだけきちんとしていこうと思うんです。
独裁政権と言うとね、必ず次にこれを言われるんですよ。
「昔は南も独裁政権だった」と。
全然違うんです、これ。
北朝鮮に関して、私が私なりに勉強した範囲では、あの国は全体主義政権。
政治学用語では、こういう言葉が一番当てはまる。
こういう政権。

全体主義って言うのは、皆様の中で最も分かりやすい例えをすれば、スターリンの政権、ナチスの政権。
そうだな、ある時期の毛沢東。
この辺をだいたい頭に思い浮かべていただければ、イメージとして分かる。
全体主義政権と、例えば朴正煕さんの軍国主義政権。
軍事独裁、まぁ朴正煕でなくてもいいや、軍事独裁。
よく、できるだけ北朝鮮をかばいたいと言う人は北も軍事独裁だけど、あぁ、そうそうこれいろんな人が言うんだけど、田原総一郎まで言いますよね?
「ああいう国はたくさんあるから」って。
ねぇよ、そんなたくさんは。

全体主義政権と軍事独裁、これ全く違うものです。
どこが違うか?
軍事独裁とかそういう政権というは、国益とか平和、対外関係の改善、これは全部丸なんです。
ある軍事独裁政権が軍事政権があったとして、例えば自分たちにとって国益になること、経済的に豊かになること、あるいは平和。
自分たちが対立している国との間が平和になること、関係が改善されること、これは基本的に良いことなんです。
これは一応最低限彼らはプラスと取る。

全体主義政権と言うのは全く逆で、まず平和になっては困るんです。
対外関係、外はすべて基本的にですね。
外国は敵でないと困る。
国益、こんなものはあんまり関係ないんです。
国民が幸せになろうがなるまいが、全体主義政権にとっては関係ないんです。
逆に言えば300万人死のうが関係ないんです。

これはですね。
政治学者の最近有名になりましたけど、ハンナ・アレントさんという方が、非常に詳しく説明したんですけど、北朝鮮を例に言いましょう。
北朝鮮の金日成は1961年、こういう事を言っているんです。
「外に、外部に帝国主義、内部に階級の敵」

外に自分たちを攻撃している帝国主義国家、これはアメリカと韓国と日本、具体的にはね。
中に階級の敵、これは簡単に言えばスパイです。
北朝鮮の金日成にとって敵対するものは全部スパイ。
この二つがいる限り、わが国の戦いは止まらない・終らない。
妥協の無い戦争を続ける。
これは1961年に金日成が言ったことです。
これは現在に至るまで、全く変わっていない。
外に帝国主義がいて、内に階級の敵がいる間、闘争は終らない。

そして、大体ですね。
外に帝国主義、中に階級の敵が存在する間、戦いは止めない・終らないということは逆に言うとですね。
大体北朝鮮、1967年ていうか、60年代の後半には北朝鮮の中の中国派とか、労働党の中のね。
中国派とかソ連派とか、そういう金日成体制に反対するような勢力は全部いなくなっているんです。
全部粛清されているです。

ところがそしたら、そうやって中に敵がいなくなってからの方が、じゃ中に敵がいなくなったら今度はどうするか?
国民の中にスパイが混じっている。
このとき特にやられたのが帰国者とか日本人妻。
これ、日本から来た人間は資本主義の影響がある。

北朝鮮て言うのは、これは皆様もいろんな本でご存知と思いますけど、国民の中で家族以外、家族でもと言った方がいいんでしょうかね?
基本的に全員が密告者になる可能性がある。
北朝鮮体制と言うのは本当の意味で、例えば私が竹本さんにしゃべるように自由な事をしゃべった場合、次の日にそれが保衛部つまり警察に伝わって、私が逮捕される竹本さんが逮捕される。
そういう事が起きる社会。
だからこそ、北朝鮮はどんなに飢餓が激しくなっても、民衆の反乱と言うのは起きません。

私これはね、一時期大きく間違えていた。
私は北朝鮮問題に大きく興味を持ち始めたのは、1990年代。
このとき私、もう物凄い飢餓が起きているという事を、脱北者の方々その他から聞いたときですね。
配給はストップした、もうばたばた人が死んでいる。
これは絶対この国は潰れるぞと思った。
これ、全くの間違いでした。

あの国では例え何百万人の人が死のうと、例えば3人集まって計画したら、誰か一人密告したら残り二人やられるわけですから。
民衆が連帯して立ち上がるという、ああいう東ヨーロッパ的なものは全く起きません。
ごく一部にそういうものがあったらしいという噂は、第6軍団(?)の話とかいろいろありますけど、それももぅ皆潰されています。
これ、全体主義体制と言うのは、国民同士を国民によって(監視する)。
国民を警察が監視するだけなら、これは軍事政権はそうなんです。
国民が国民をお互い監視しあって、それを密告させる。
密告しなければそれによって逆に「お前はスパイなのか?」と、そういうところに追い詰められていく社会。
そういう国では基本的に民衆の反乱と言うものは、絶対とは言いませんけどほとんど起り得ない。

・・・その2に続く・・・   

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第19回日本再生フォーラム(2)

   第19回 日本再生フォーラム講演会
06.12.2 JACK大宮ビル5階にて

『三浦小太郎氏の講演 その2』

もう一つ、外では帝国主義、内では階級の敵の意味をもう一回言います。
こういうお互いがお互いを密告しあう、それによって国民を上が精神的にも肉体的にも完全にコントロールするのが全体主義の体制です。
そして、逆らったらどうなるか?
それは、もちろん死刑もありますけど、北朝鮮の人たちは大体生涯のうちに2~3回は死刑を見る。
公開処刑。
あの公開処刑は、皆さんはご存知と思いますけど、単に縛ってそして撃つと言う処刑じゃないんですね。

私脱北者の人に聞いてはっきり出ましたけど、まず、知ってる人にはごめんなさいね、2回もこんな話を聞かせて。
口の中に、食べられない。
歯なんかバリバリに折れます。
その上を縛って、足の関節を折って、逃げられないようにして撃つわけです。
そういうのを生きている皆さんが生活の中で何度か見たら、政府に抵抗しようとか言う意思は生まれるか生まれないか、っていうのはあまりの恐怖と抑圧の中だったら人間って麻痺しますよ。
これが恐怖支配って言う。
人々を、「私はいつ密告されるだろうか?]]「私はいつこういう目に遭うんだろうか?」

そしてこれ、「山送り」って北の人は言いますけど、ある家族が突然いなくなる。
これ、スパイとみなされた一家が突然いなくなる。
これは強制収容所送りです。
この強制収容所、山の中で皆がひたすら強制労働させられて、一日一食一握りのとうもろこしで、後は働かされて死んでいくと言うところですけれど、そこに送られるか。
そういう恐怖の中で国民は、もう抵抗しようとかそういう意識は失っています。
唯一の抵抗手段が逃げることですね。
北を逃げること。

そして、なぜこんな恐ろしい支配を政府は、北朝鮮の独裁政権は正当化できるのか?
それは外はすべて敵である。
日本もアメリカも韓国も、いつでも北を攻め滅ぼそうと思っている。
だから、中にスパイが入っちゃいけないから、お前たちはしっかり監視しろ。
これが全体主義体制の、ある具体的な意味です。
外がすべて敵であり、スパイがどこにいるか分からない。
国民のすべてが国民を監視しろ。

ですから、じゃあ、アメリカや日本や韓国が北と仲良くなったらどうなるでしょう?
仲良くなったら、別に、そんな中で厳しい監視をする必要ないじゃないかと。
ですから北朝鮮にとって外国と仲良くなる事はマイナスなんです、かえって。
ですから彼らは、ありとあらゆるポーズは取りますけど、金を引き出そうとか核兵器を取引にしようとか。
ポーズはこれからも取りますよ?
しかし、こういう全体主義政権と言うのはあえて言えば、そうですね。
こういう場で、衆議院議員の方も帰られましたので、あえて申しますけど、あえて言えばですね。
対話する事は基本的に不可能なんです。
彼らは我々と対話する気は無いんですから。
彼らが通じるのは拉致被害者を返さなかったら、自分たちの体制が倒されると思ったときにだけ返してくる。

私は詳しい政治的な専門の事は分からないんですが、小泉さんが訪朝されたときに5人を返してきたのは、かなりの危機感をあの国が持った。
それはいろんな理由があるでしょう。
それは国際情勢の専門家の方にいろいろお話を聞いていただければと思います。
あの体制は自分たちが、極端な事をいえばですね。
空爆されるんじゃないか?と思ったときに初めて妥協してくる。

ですから今北が核実験をして来ている。
これは対話のシグナル。
ある意味では対話というですね、いかにこちらに注意を惹きつけるか?
そしてどういう取引が出来るか?のシグナル。
このときに日本が、核開発をやめ拉致被害者を返さなければ、あなたたちの体制は、本当は私たちが倒しますよ!
と言うメッセージを、まぁそう言えとは言いませんよ?
そういう種類のメッセージを送ったときに、初めて北朝鮮は動きます。

飯塚さんを前に私非常に言い難いんですけれど、田口さんを返せば大韓航空機は北の犯行だと言う事が100%明らかになるわけですから、彼らはやはり返したくないという意思は強いでしょう。
それを取り返すには、田口さんを返さなければ金正日が生きられない!
いう事を示すしか、おそらく他にない。
田口さんだけの問題を議論したいんではないんですよ?
しかし、拉致問題の根本にはおそらくそれがある。

じゃあ、日本はどうしたらいいのか?と言う具体的なことになれば、私は正直言ってこうしたら良いんじゃないか、ああしたら良いんじゃないかという事は、アイデアとしてある人間では無いんですね。
それは申し訳ないんですが、やはり一人ひとりが知恵を絞り、また政治家がいろんな方向で考えなくちゃいけないと思います。
私は正直言うとですね。
救う会の方々が多い集会でこういう事を申し上げるのは、大変申し訳ないんですけどね。
経済制裁だけで拉致問題が解決するかどうか?は、僕はちょっと微妙だと思います。
私は経済制裁プラス、あの体制がもっと決定的に危機に陥るかもしれないという構図を作る必要が、おそらくあるだろうと。

だからといって経済制裁は基本的に行なわなくちゃいけない。
そしてこれは今、明らかに効果を上げています。
効果を上げている事は事実です。
なぜ効果を上げているかと言えるか?と言うと、効果が上がっていなければ、北は核実験なんていう賭けには入りません。
僕はあのニュースを見たとき最初に思ったのは、「あぁ、日米の経済制裁って意外と効果あるんだ」という事を、あの核実験で逆に思いました。
あれはかなりの効果が無ければ、向こうは博打打って来ませんから。

そしてもう一つ、「しおかぜ」について言いますと、皆さんの想像以上にあれは聴いています。
聴いているというのはパンチで効いているんじゃなくて、向こうの国民聴いています。
私、北朝鮮から逃げてきた方々、数十人の方とお付き合いありますけど、ほとんどが向こうで隠れてラジオ聴いていたりする。
ですから、今どの程度の効果が上がっているか?を私いう事できませんけど、これは継続は力なりで必ず効きます。
そして、北から日本に今逃げている人が皆なんて言うか?
「日本に来て拉致事件を知った」
庶民はみんなそうです。
日本に来て、「あ、こんなことがあった」
これが北朝鮮のラジオを持っている人に伝わるという事は凄く意味がある。

そしてこういう事を言う人がいますね?
「被害者は聴けないだろうから、北の人が聴くだけじゃないか?」
北の人が聴くことに意味があるんです。
私ちょっと話ずれて悪いんですけど、今度日本に逃げて来ている日本人妻の方々の放送を向こうに、荒木先生の所から少し送らせてもらおうと実は考えております。
とにかく逃げ出せ。

そして北朝鮮の人たちに私たちがあの放送を通じて、もちろん拉致被害者のメッセージが8割くらいを占めるんですけど、残り2割くらいはですね。
北朝鮮の人間たちにやはり、「あなたたちはこの体制が続く限り生き延びられませんよ」という事は伝えていく。
そして私は北朝鮮に対して、対話と圧力と言う言葉がありますけど、私はいつもこう言うんですよ。
「金正日に対しては圧力を、北朝鮮の人々に対しては対話を」
こういうスタイルで行くためにはあのラジオ放送も非常に実は意味があります。
そして、これがまず全体主義の問題。
そしてなぜ対話が出来ないか?という事をちょっと話させていただきました。

もうひとつですね。
次に、これも僕にとっては非常に大事なテーマなんで申し上げますけど、拉致問題の中で私が本当にですね。
被害者の方々日本に帰られてからいろんな事がありましたけど、特に私強く思うのは、北朝鮮、こういうお互いがお互いを信じることができない社会。
拉致被害者の方々も帰って来た方々はですね。
向こうで、北朝鮮で飢えて死んでいく人よりは良い生活をしていたかもしれないけれど、でもあの人たちは「もしかしたら明日殺されるんじゃないか?」って言う中に数十年いた人たちなんです。
これはちょっと、私には想像も出来ない恐怖と緊張感の毎日だったと思います。
同じように北朝鮮を逃げて、今韓国そしてこの日本にも来ている方々と言うのは、向こうで「これ一言言ったら危ないんじゃないか?」「これやったら危ないんじゃないか?」
そういう中でずっと生きていた人たち。

この中に皆さんの中で失礼ですが、ご年配の方はまだイメージあるかもしれませんが、日本人妻という・・・(聞き取れず)がある。
北朝鮮への帰国運動、日本から北朝鮮へ9万3千人の人が戦後帰国運動と言う形で帰りました。
まぁ、帰ったんじゃない、とにかく行きましたね。
これは自分の意思で行ったんだという人もいますけど、資本主義・民主主義の国から共産主義の国に9万人。
逆はいくらでもありますけど、資本主義の国から共産主義の国に9万人の人間が移動したって言うのは、多分人間の歴史でこれが最初で最後でしょう。

この中には、いろんなカウントの仕方があるんですけど、少なく見積もっても1800名、2000名弱の在日朝鮮人の人と結婚した日本人の人がいる。
逆も、日本人の夫もいますね。
こういう方々がいらっしゃる。
この方々は向こうに行ってから、まだ仕送りがあった在日朝鮮人の人はいいかもしれない。
向こうで朝鮮語もしゃべれない。
あえて言えば、物凄い差別と貧困の中で生きてきた人が多分多いです。
あるいは日本人であることを全部捨てて、北朝鮮の人になりきって生きてきた。
この人たちに対しては非常に悲しい話題も一杯あります。

私は正直言ってですね。
日朝交渉の場で、北朝鮮の全部の人権問題は無理でも、日本国民として向こうに渡っていったこの日本人妻の問題は、一言でいいから本当は触れて欲しい。
そしてこの人たちはですね。
もう、あまりご生存の方は少ないでしょうね。
その人たちに関してはですね。
私は、日本政府が助けてくれとまでは言いませんけど、少なくとも北朝鮮にあまり酷い扱いはしないでくれ、安否を教えてくれ。
行方不明の人もいるんです。
それは拉致被害者の問題の次で構わないから、私は言っていただきたいと思う。
これもまた、日本国民の悲劇であることは確かなんです。

ある日本人妻の話、一つだけ紹介をします。
ある脱北者から聞いたんですけど、北から逃げてきた人に聞いたんですけど、自分の村にいた日本人妻。
この人は凄いきれいな人だった。
そして何でも知っていて、かなり教養のある人だったんでしょうね。
帰国者や日本人妻が集まると本当に人気者だった。
ところが90年代になってから、そういう集まりになぜかぱったり来なくなった。
買い物にもあまり姿を見せなくなった。
本当はそこの段階で心配してあげれば良かったんですけど、やっぱり自分や自分の家族が食べるのが精一杯で、その人のことまで頭が回らなかった。

で、何ヶ月かして、誰かがその人がアパートの窓から顔を出して手を振っている光景を見て、それ以降窓からも見えなくなって外にもほとんど出なくなったんで、ある人が心配して会いに行った。
そしたら餓死していた。
その人は・・・(聞き取れず)みたいで、夫は早く亡くなったみたいですね。
その人僕に言っていました。
「あぁ、日本人ていうのはこうなんだ。苦しくなったときに絶対に人に愚痴を言わないんだ。でも、だから自分たちが気付いてあげれば良かった」
まぁ、これはちょっと極端な例ですけどね。
極端な例ですね。

もう一つ、この前ブッシュ大統領に会った姜哲煥と言う脱北者ですけどね。
10年前かな?初めて日本に来たとき、新聞の名前はあえて言いませんが、ある新聞社が、その新聞社も下の方の人はいい人なんですよ。
どこかね。
「ちょっと原稿を書いてくれないか?」
向こうが言って来たんですよ。
僕はその時、あまりその運動に関わっていなかったけれど、皆さん凄く喜んで脱北者の姜哲煥さんが「自分が収容所で日本人妻が殺されていたのを見た」
ここは日本だから、そういう話なら興味を持ってくれるだろう。

で、ゲラ刷りまでやったんですよ。
ところがその夜、いきなり「これは掲載できない」
どうしてか?
十分な証拠が無い。
それは無いよ、収容所の中だからね、写真も無いですよ。
録音もしていないです。
この言葉、僕なんでこの時嫌味っぽく言うかと別に朝日新聞、あ、言っちゃった。
私は言いたくて言ったのではない。
今、特定失踪者に対しても同じような扱いがされているという事が言いたいから話の枕に言っている。

証拠はそれは無いです。
北朝鮮の中で起きている犯罪行為の証拠を持ってくるなんて大変なことです。
しかしこの日本国内で、日本国内で起きた裁判ならこれは証拠が不十分なのに人を逮捕したり処刑したり、これは絶対やっちゃいけない。
しかし、それがああいうさっき言ったように、すべての国民が国民を敵とみなし、すべての外国を敵とみなしているような国家が、専門の工作員を使って行なった犯罪、あるいは国内で日本人妻や北朝鮮民衆に対して行っているめちゃくちゃな行為に対して、証拠が無いから報道が出来ないとか抗議ができないとかいう言い方をしていたら、それはあえて言えば、人殺しに加担するようなものなんです。

別に朝日だけの悪口を言いたかったんではなくてですね。
正直言えば、まぁそうですね。
小泉訪朝とは言わない。
安明進さんの証言の前までは、産経新聞だろうが読売新聞だろうが十分な努力を払ってきたとは僕は思わない。
私たちもまた十分な関心を持ってこなかった。
それは反省するとして、次からは、これからは是非、皆さんの志をですね。
政治家に伝える。
今日来てくださるようなね、良心的な方に関してはそれはもう必要ないかもしれないけれど、まだまだ無関心なですね。
政治家は多いです。
そういう人たちに対して、マスコミに対してもね。
声を上げていっていただきたいと思います。

あと3点目、もう一つ大事ですかね。
ちょっとこれは、この北朝鮮問題と言うのは私ちょっと中国を抜きに語れないと、私思うんです。
中国に対して述べたいと思います。
今、中国でも拉致被害者がいるわけですけど、中国政府はですね。
自国民が拉致されていることにほとんど何の関心も示していませんし、私はこれからも示さないと思いますね。
中国政府自身がですね。
ああいう基本的に独裁国家が一人一人の国民の不幸などに心を痛めるという事は無いです。
中国に関しても北朝鮮の味方をしたら損だぞ、と思わせるしかないんです。

ちょっと下手な絵でごめんなさい。
画才はまったくないんで、これを朝鮮半島としましょう。
で、こっち中国ね。
私ちょっとこの前もこの辺に行ってきたんですけど、それはいいとして、こっちが北朝鮮で南と。
ここに日本があります。
これも専門じゃないんで外れるかもしれませんけど、皆さんこの中でですね。
いわゆる旧満州、中国東北部に旅行されたことのある人、いらっしゃいます?
約1名ですね、せいぜい。

今もう一人、野口君(=野口孝行氏 北朝鮮難民救援基金・国際担当)て方が手を上げましたが、彼は旅行ではなくて救援活動に行っているので、それは除外します。
これはもしかしたら、一人くらいいるかな?
昔の満州に行ったことあるかな?戦前の、さすがにいらっしゃらないか。
昔の満州、私も写真でしか分かりませんけど、今の中国東北部ね。
どうみても満州時代より貧しい。
どうみても。

例えば奉天、私瀋陽と言いません、奉天と言いますので間違えないで。
私瀋陽、延吉、・・・(聞き取れず)行きましたけど、この中国東北部、これは中国の中では取り残された、もちろん中国の内陸はもっと酷いですけど、ここはやっぱり中国の中では経済的にまだまだ遅れているところですね。
また満州とまで書くと、やはり政治的に偏向していると言われかねないので中国と言いますが、今ここで、かなり中国政府はここを開発しようという事は、一つの政治目的として明確に上げています。
中国東北部の開発。
出来ればこれを日本の金でやりたいんです、彼らは。

そして今、北朝鮮、ここは事実上もう中国の朝鮮族、ここに朝鮮族の方がいますからね。
中国にいる朝鮮民族、中国国民。
この方々が今物凄い行き来をしていて、現実に中国はこの北朝鮮のいろんな鉱山とか資源とかをバンバン買い占めて、ここ事実上今経済的に、このまま行けば中国の植民地。
なぜ中国がそれを、そして今中国が北朝鮮を、中国だって北朝鮮を全く良い国だなんて思ってないです。
なぜとりあえず、形だけ支えようとするのか?
自分たちが掴んだ利権を離したくない。

・・・その3に続く・・・   

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第19回日本再生フォーラム(3)

   第19回 日本再生フォーラム講演会
06.12.2 JACK大宮ビル5階にて

『三浦小太郎氏の講演 その3』

今、かなり中国政府が望んでいる展開。
日本と北朝鮮が国交回復して、大量の経済的な支援を流し込んでもらって、それを自分たちが中国東北部の開発に利用して行く。
この金の流れを多分わりと中国政府は狙っているんです。
これ、私の誤解かもしれませんけど、この利権はおそらく日本の政治家の中にも企業家の中でも狙っている人がいる。
ある時期から、この日朝国交回復に熱心な政治家や外務省の一部と言うのは、明らかにこれ系の人が多いと思う。
全部がそうとは言いません。
この金の流れを狙っている人がいる。
必ずいます。

もう一度繰り返しますが、日朝国交回復によって多額の経済支援と言う形。
金正日は宣伝の道具は投げたって事はするけど、でも経済援助の支援は物凄く求めます。
そしてあそこ、もうインフラとかは無くなっていますから。
すべての工場がほとんど動いていないんですからある意味ではですね。
一部のゼネコンとか、かなりやりがいのある仕事。
そこで金を流し込む形で中国東北部の方にまで、開発の方までそのお金を活用して行く。
ここ現実的に中国が経済的に握れば、日本からお金を好きなように動かせます。

この人たちが、私はこれもう名前上げますけどね。
田中均さんと言う人は、別に親北だったとかどうかではなくて、これ狙ってましたよね?
だって、かなり本気で思っている。
この流れは、この中に反対の人いるかもしれませんけどね。
この流れは決して消えてないんです。
私は外務省は、基本的にまだこのライン考えている人多いと思う。
それは金が目的だとかそういう事だけじゃなくて、彼らはこれを「東アジア共同体」
日本・韓国、つまり日本・朝鮮半島、そして中国が仲良くすると言う「東アジア共同体」という美名の下にやりたがっている。

田中均さん、はっきりこう言っているんですよ。
「政治的な対立とか、歴史的な対立ってのは中々解消できないんだ」と。
「だけど経済的な損得の中でなら、対話も交流も出来る」
これは、この考えにピッタリなんです。
そしてこの、より大きな経済的な交流やそこから出てくる利権、そして将来的ないろいろな日本の経済的なだけの利益のためならば、一部の国民の犠牲は後回しになってもやむを得ないだろう、と。
この考えは、私は正直言ってですね。
自民党の中にも民主党の中にも無くなっているとは思わない。
私はね、社民党とか共産党とかミニ政党の議論はしてもしょうがないと思ってるからしないんです。

そのとき必ず使われるのが「対話・平和・友好の重要性」という言葉です。
ですから私は今日ですね。
北朝鮮のような全体主義との対話と言うのは、基本的に不可能です。
ということを、僕の下手な講演でしたけど頭の隅においていただきたいと思います。

私たちは「平和」と言う言葉に非常に弱いんですね。
僕もそうですよ?
「平和」という言葉には凄く弱い。
「平和」と言われれば、それは良いだろうと思いますよね?
しかし、私たちが拉致被害者を、そして日本人妻・帰国者、さらには北朝鮮で今餓死していく人たちを見捨てた上での「平和」というのは、こういうのは「恥ずべき平和」といって、これに第一の価値を置くような外交を行なってはいけないんです。

先日でしたか?
麻生外務大臣「自由と繁栄の弧」って言ったんでしたっけね?
ユーラシアの方でいろんな民主化を進める大きなスケールのある外交をやる。
中央アジアとかね、東南アジア、ああいうところの民主化を進める。
私良いと思うんですよね、それはね。
大変良いことだと思います。
思いますけどね、それは長期的な外交として本当にやらなくちゃいけないと思うけど、その前にやらなくちゃいけない事は、北朝鮮とついでに言えば中国。
この二つの独裁政権を倒すことをやっぱりその前にやらないとね。
まぁ中国の話は今日のテーマじゃないですけど、私は中国共産党とは共に手を抱かずという固い誓いを立てたので。

ある脱北者の少年がいて、十数歳でしたけど。
ある団体がその子を孤児だったとして、日本の里親といって私の父親が一時期。
これはプライベートな話なんでこれはあまり録音して欲しくないんですけどね。
私の父親が一時期支援していた。
その子がモンゴルに逃げて何とか韓国に行こうとしたとき、中国の警察、後ろから撃って殺しましたから!
中国人の目から見れば不法入国でしょうから、捕まえたとか、罰したとかいうなら私ここまで言いませんけどね。
武器持ってない、14~5歳の男の子を後ろから撃たなくても良いでしょうが。

そして、さっきちらっと脱北者と言いましたけど、この中朝国境には物凄い数の何万と思われる北朝鮮からの難民が逃げている。
その中で女性の方々は、こういう場で女性の観客もいる中で言い難いことなんですけど、7割から8割は若い女性ならば人身売買か売春か強制結婚か、どれかはさせられています。
日本で女性の人権運動やってる方々は、本当にこのことに取り組んで欲しい。
そしてそういう方々の間に子供が産まれるんです。
しょうがないですよね、しょうがないという言い方も・・・。

そして、結婚と言う言い方をすればよく聞こえるけど、飢え死にしないだけ良いかもしれないんだけど、そういう女性の人たちが結婚し嫁ぐ先というのは、こういう中国の今農村部と言うのは嫁不足なんですよね。
日本と同じに。
その中でも、私のようにですね。
40の後半になっても嫁の来ない、どうしようもないアル中の男のところに行くわけです。
本当に一種の性奴隷ですよ、ある種の。

それはそれとして、子供が産まれる。
子供が産まれて、その母親が警察当局に捕まって北に送り返されちゃうと。
その子、孤児になるんです。
そういう子供が僕何人いるか分かりませんけど、万単位でいると思います。
この子達ははっきり言って、乞食になるか飢え死にになるか泥棒になる。
それは中国にとっても不幸なことだし。
そういう事例が、よく難民って飢えて可愛そうだって、それはもちろんそうだけどそれだけじゃなくって本当にですね。
人間性と言うものが崩壊して行く過程です。

私は正直言って昔はですね。
国のありがたさとか良く分かりませんでした。
この問題を知るようになってからです。
国が無いという事、そして国が悪くなるという事、どんなに人間にとって不幸か?
これ反論ある人がいるかもしれないですけどね。
人権とか自由とか、国家が無ければ成り立たないですよ、これは。
国家があまり酷い国家になってもまた困るんですけどね。
国家秩序と言うものが無ければ、人間の自由とか人権とか生命とか護られないです。

この日本国が、横田めぐみさん他、たくさんの人たちをこうして拉致と言う形で人生をめちゃくちゃにしてしまった。
これはやはり戦後日本が正しい国家でなかったからです。
これは私たちが、政治家を責めるだけじゃ駄目です。
日教組を責めるだけでも僕は駄目だと思います。
私たち、一人一人の問題。
これは日本国の外交そして政治のあり方と言うものが、正義とか価値とか生命とか、そういったものを取り合えず後回しにして、経済的なプラスかマイナスかだけをやってきた事のやっぱりツケが。
そうなれば、諸外国とはなるべく喧嘩しない方が経済的には良いんですよね。
基本的に。

ですからいろんなことで、とにかくその場その場を謝るときは謝っておけ。
妥協するときは妥協しておけ。
そういう形で50年をやってきた事が、ついには北朝鮮のような国の性格を見誤り、ああいう全体主義国家でもお金を渡せばおとなしくなるだろうと思って、米とかお金とかを渡しているうちに、バンバンと拉致をされていったわけです。
この意味で私たちはああいう特殊な、独裁国家の中でも特に特殊な全体主義体制とは、対話や和解は出来ないのだという事。

政治や外交には経済的にはプラス・マイナスは物凄く大切なんだけど、それ以前の価値と言うものがある。
そして国家が独裁的になって国民を抑圧するのはもちろんいけないんだけど、同時に国家と言うものが無ければ人間の自由・生命・人権と言うものは護られないのだと。
これを私たちが認識していくというのは、私は拉致問題を通した一つのですね。
日本再生のあり方なんでは無いか?と思います。

今日は非常につまらない話で、これまでの拉致問題の集会と違ってですね。
あまり実践的な話が全然出来なかったことを申し訳なく思いますが、ちょっと毛色の変わった話と言うのもですね。
まぁいいかとは思います。
最後に一個だけエピソードを言って終わりにします。

私、この日本に逃げてきた脱北者の方と多少付き合っておるんですけど、多くは在日朝鮮人だった人ですね。
この人たちが一番欲しがるのはですね。
自分たちは日本に来て、これからずっと日本に住んでいくから、是非日本国民として認めて欲しい。
国籍を凄く欲しがる。
私最初はそれはね。
正直言って、損得があると思う。
しかしこれ、本音で欲しがっている。

もうひとつ、ある脱北者が僕に言ったことで、「テレビ見ていたら、何か日の丸・君が代がいけないって言うけど、ここは日本なのに何でいけない事になるんです?」
「あの裁判、腹が立ってたまらん」って彼らが。

そしてこれはある「諸君」と言うところに文章書いちゃったもんで、ここで言うと二番煎じだけど、まぁ面白いエピソードだから聞いてください。
これは韓国に行った脱北者ですけど、この人も帰国者。
日本に本当は住みたかった。
この人が日本に来て、私鞄持ちをやった。
で、お話しているとき、11月だった。
電車に入って、この人茨城の方の生まれの人で、下手なんですけど茨城の訛りがある。
いきなり椅子に座ったらこう言ったんですよ。

「いや、日本はいいですね」
「いきなり、どこが良いんですか?」
ここにいる女性と同じですね。
「女の人が皆ちゃんとした礼儀正しい服装をしている」
「はぁ」
「三浦さん信じられますか?韓国ではね。皆が何かね。肌さらして物凄いだらしない格好で歩いているんです」

まぁ、言わなかったけれど。
今冬だからね。
夏だったら日本もね。
でも、その人の夢を壊しちゃいけませんから「そうですか!」

「三浦さん、本当に信じられないことですが、韓国では女が一人だけとか女だけで酒飲みに行くんですよ」
「はぁ?」
「信じられませんね」
いや、昔から日本もそうですよって。
その時思いました。
1960年に北に渡った人の日本って、60年なんです。

この中には脱北者が日本に来ることに反対の人も大勢いると思います。
ただ、これだけ分かって欲しい。
1960年代に向こうに渡った人、この人たちが日本に帰ってきて言うのは「あれ?何か少し日本、悪くなったんじゃないの?」
いや、最初は言いませんよ?
最初はこっちにそういう事を言って、嫌われちゃまずいと思うから。

「テレビ見たら、何か母親が子供殺したり焼く」とか、「なんか、近所付き合いが全く無くなった」
アパートに入るとき、その人周りに挨拶に行こうとしたんです。
そしたら何か変な目で見られた。
確かに今の東京のマンション、そうかもしれないですね。
そして例えば学校で先生と子供の関係が崩壊しているなんて信じられない。

私はそういう意味でですね。
最後に、本当はこれだけで一つのテーマになってしまうんですけど、北朝鮮を逃げ出して、そしてこの日本に40年ぶりに戻ってきた人たち。
そういう人たちが単に私たちが迷惑がるんじゃなくて、その人たちの是非話を聞いてあげて欲しい。
反対にむしろ北の事を聞いてあげて欲しい。

実は今日ここに脱北者の人来ているんですよ、二人ほど。
今日、マスコミいないですよね?いないね?
じゃちょっと紹介します。
○○さん、ちょっとここに来てください。
あの、○○さんと奥さん。
懇親会出ますんで、あの皆さん、今日懇親会に来て竹本さんにたくさんカンパしてあげてください。

こちらの方、40年ぶりに日本に逃げてきた。
奥様は向こうで結婚された方ですけどね。
向こうでは科学の仕事とかされていたと。
こういう人が日本に来て、日本社会と言うのは何か自分たちがいた時に比べて、なんとなく違いを感じる。

それは甘えもありますよ?
甘えもあるけれども、この国自身がやはり、60年代が60年代で良かったと言うんじゃないんですが、あの時期のある種の隣近所の付き合い。
村や町や都市の人々の共同体、そういったものがもう少しちゃんとしていたら、拉致問題も特定失踪者の問題も、もっと早い段階で皆が助け合う輪が出来たかもしれない。

こういう意味で、別に昔に帰る事がすべてではありませんけども、ある意味では昔の日本の良さと言うものを、拉致被害者の方々がその犠牲になった事を思えば軽々しく言っちゃいけませんが、こういう運動を通して取り戻して行くという事が日本の再生という言葉に、広い意味でつながればと思います。
今日はありがとうございました。(拍手)   

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第19回日本再生フォーラム(4)

   第19回 日本再生フォーラム講演会
06.12.2 JACK大宮ビル5階にて

『質疑応答その1 回答者:三浦小太郎氏』

★質問1(代読司会女性、以下同じ)

まず最初に、非常に具体的な質問なんですけれども、北朝鮮崩壊時に大量の脱北者が出た場合に、日本にはどれくらいの人たちが来るのか?
また、日本が脱北者を受け入れた場合、私たちは日本国民としてどのような心構えが必要なのか?とい言う質問がございますのでお願いします。

★回答 三浦小太郎氏

どれくらいの脱北者が日本に来るか?という事ですけど、基本的にですね。
いわゆる大量難民、何十万と言うのは有り得ないです。
だって、そんなに船無いですしね。
日本に来たいというのは、日本から帰った帰国者の人、北朝鮮帰国者の人とその家族は来たいと言う意思表示はするでしょう。
そして、その数がどれくらいのものになるか?
そういった事はちょっと私の方では判断できませんけれども、例えば実際に日本に生まれて向こうに行ってそして日本の事を多少知っている人は帰りたい、また日本に来たい、こういう意識は出すと思います。

しかし例えば、その方が亡くなってその息子さんお孫さんとかの場合は、日本と言うイメージはほとんど無いし、日本語もしゃべれないわけです。
だからあまりたくさんのですね。
脱北者・大量難民が日本に押し寄せるという事は、私はちょっと考えすぎではないだろうか?と。
日本はかつて1万人ベトナム難民を受け入れたんですね。
私はそれくらいの範囲内の問題であろうと基本的には考えています。

ただ、どういう姿勢が必要か?という事ですけど、絶対にいけない事が二つあるんです。
これ簡単。
差別と逆差別、それを起こしちゃいけない。
この人たちは何が必要か?と言ったら、まず一時的には難民キャンプ的な住居、これはいるでしょうね。
でもこれはベトナム難民を入れたときの施設が遊んであるんです。
ここで日本語の教育、簡単な職業訓練、これはしてあげなくてはなりません。

しかし、それを超えた段階では、ごく普通の職の無い困った人と同じように考えない。
同情しすぎる、思い入れが強すぎる、これが一番いけないです。
それがお互いの関係を物凄く悪くします。
これは他の外国人問題もそうじゃないか?と思いますね。
あるいは日本人同士の関係もそうかもしれない。
同情して、上からこれもやってあげるこれもやってあげる、これは逆に相手を下に見ている人間になる。
その人間が自分の足で立てるようにする。

それを最低限の職業訓練・言語訓練、いろんな生活指導という事。
あと法律とか、資本主義の国で生きるのはどういう事か?
これは叩き込まないと駄目。
働かざるもの食うべからず、という事は教えないと。
後は自分の足で立っていけるのを、横で、そうだな、自転車に乗るとき最初は支えてあげるでしょう?
自転車の練習のとき、あれと同じです。
自分の足でペダルこいでいつの間にか手を離して一人で走って行ける。。
それが理想です。
それが基本的な心構えだと思います。

どういう対策が必要か?
これは具体的話だと凄く長くなってしまってちょっと勘弁してください。
とにかく差別はもちろんいけない。
しかし、同情から来る逆差別は優遇となって必ず将来もっとまずいことが起きます。
これが今日本でいくつかの人権問題で起きている事です。
私は、いわゆる同和差別、これは絶対なくすべきものなんです。
しかし、その結果が何を生んだか?
いくつかのマスコミが報じている状態です。

ちょっと余計な事を言います。
なんで朝鮮総連が今まで許されてきたか?
それはなんとなく歴史的に外人の人たちに対して気を使ってあげなくちゃいけないんじゃないか?と、そういうその心自体は分からなくも無いけど、それが結局在日の中の犯罪者を付け上がらせていたんです。
それはどんな差別問題でも、二度と起こしてはいけないわけなんです。
ちょっと抽象的な答えですけど、具体的には長い文章が必要なので、これで勘弁してください。
以上です。

★質問2

ありがとうございました。
先生のお話の中で、数万円程度なら郵便局から送金できるというお話がありましたが、この辺のメカニズムについてもうちょっと詳しいお話を聞きたいという質問があります。

★回答 三浦小太郎氏

え~っと、この話するつもり無かったんですけど、し始めたので言いますね。
東京中央郵便局に行くとですね。
海外送金と言うのは出来ますよね?
これは皆さん知ってますよね?
そこに行って「北朝鮮のこれこれこういう所に送りたいんです」と言って封筒に入れると、向こうで蝋で封をしてくれて、ちゃんと行きます。

平壌止めにするんですよ。
そこに取りに行く。
このパターンで、今は届きます。
あんまりこれを教えたくないんですけども、今日は竹本さん古藤さんその他多くの方々の日頃の努力に顔を立てて申しますが、封筒に入れて送れるレベルのお金ならこれで行きます。
これを本人が確実にそこに取りに行って受け取れば。

私の例で、一つ可哀想だったのはですね。
それが平壌止めのお金が来る事が本人のところに通知が行ったんですね。
ところが平壌に行くときに周りで彼を監視していた北の警察の人が皆付いて来ちゃってですね。
封筒受け取って開けてみたら、全便取られたって言う、そういう悲劇はありました。
また送ってくれといったらふざけるなと言われて、それは送らなかった。
そういう事はあります。
よくね、北に万景峰号とかああいうので荷物送るよりは届きますよ。
以上です。

★質問3

ひとつちょっと具体的な質問なんですけども、北朝鮮の工作員の人と言うのはお金で動かせるものですか?という質問が。

★回答 三浦小太郎氏

これは僕は専門家では無いので、佐藤先生・西岡先生の方がお詳しいと思いますね。
ただ、僕これ断言しますけど今の北朝鮮ね。
お金で出来ないこと無いです。
いろんな脱北者に僕聞きましたけど、お金で出来ないことは無い。
拉致被害者の情報を取ってこようと思ったら、外務省はもっと金使うべきです。
取れます。
私は取れると思います。

いろいろ後でトラブルは起きましたけどね。
横田めぐみさんの夫が韓国人拉致被害者だという事を突き止めたわけでしょ?
あれは明らかに北と中国を行ったり来たりしている人たちを利用して、ある程度お金も使って、向こうから情報取ったはずです。
田口八重子さんが生きていると言う情報を、私は地獄の沙汰も金次第ですから、金で取る事は出来ると思います。

それを外務省が口に出せないのは分かる。
それは分かる。
ただ、中国にODA送るお金があったら、絶対に取れる。
そして中国に送るODAのお金の一部を使えば、北の中のかなりの情報部の人間を日本に亡命させることも多分出来ます。
それはやるべきだ。
と思います。

★質問4

拉致・北朝鮮の問題に関して、アメリカの動向、それから盧武鉉後の韓国の動向についての情報があればお聞かせいただきたいというご質問です。

★回答 三浦小太郎氏

分かりました。
盧武鉉さんと言う人はですね。
ああいう人を見ていると、小泉さんであろうと日本の政治家皆立派に見えるんで、非常に偉い人だと思うんですけれども、あれはもう思考停止の状態になっていますから、論評してもしょうがないと思いますね。
結局ですね。
韓国はもう何か自主的な判断が出来ているとは思えないです。

ただ一部の誤解を、誤解じゃないかもしれないけど、僕の意見です。
なんとなくハンナラ党が勝てば状況良くなるように思っている人いるみたいですけどね。
そう単純ではないです。
今の韓国はとにかく北が崩壊して難民が来る事を物凄く恐れていて、基本的に保守政権になったところで核の問題とか強く出るかもしれないけど、太陽政策が大幅に変わるかどうかは私は未知数だと思います。
これがひとつ。
ですから韓国に関しては私は、韓国の個々人と立派な人も付き合いもあるし本当に尊敬してますけど、韓国政府はですね。
大きく北を倒そうと言う方向に変わるとは期待していない。
それがひとつ。

アメリカに関しては僕は専門家では無いんですが、ただアメリカがですね。
これは大きな事をやったなと言うのは、バンコ・デルタ・アジア銀行、あれを止めたこと。
そして中国その他に対してですね。
中国の方に圧力をかける形で北朝鮮に送られるドルを止めていると。
これは凄く大きいです。

私はアメリカに対して期待したいのはですね。
北朝鮮が偽ドルを作っていることを、アメリカは物凄く重要視している。
あの偽ドルって物凄く精巧なんですってね。
本物より精巧だとか、本物より精巧ってどういう意味なのか分からないんですけどね。
あの、なんていうか、何でそういう事だけ優秀なのか?非常に疑問なんですが。
とにかくアメリカはあくまで、もちろんブッシュ大統領その他ですね。
私たちは感謝すべきことではありますけど、明らかにアメリカの国益・アメリカの経済システムが偽ドルによって脅かされた来た事で、かなり本気になっている事は確かです。

ただ、これ私の考えですけど、アメリカが軍事的な行動を取る可能性は物凄く薄いと思う。
ゼロとは言いませんけど、ゼロに近いと僕は考えます。
それは事実上中国を含む東アジアの最も大きな戦争、もしくは大混乱につながる可能性があることですから、私はイラクの経験を経たアメリカがそこまでやるとはちょっと思えない。

私たちが大切なのはですね。
今の、ちょっと失礼ですけど、今の日本でまずいのは、アメリカに何とかやってもらえるんじゃないか?という期待感を持つのが一番まずい。
逆にアメリカにやらせるんだと言うくらいの気持ちを政治家、持たないと。
横田めぐみさん(の母親)がブッシュ大統領に会ったこと、新聞は凄く好意的に書きましたね。
もちろん、私も感謝しました。
しかし、あの時重要だったのは横田さんと北韓自由放送の方、そしてハンミちゃん、この三つの3人の方と会っている。
これはアメリカは脱北者の問題、北朝鮮の人権問題、拉致と言う問題、それを包括的に考えていきますよと言う一つのシグナルであり、それはいろんな形で経済的に北朝鮮を追い詰める。

それからアメリカは、恵谷治さんが今ちょっと紹介しているみたいですけど、いろんな軍事的圧力は爆弾を落とすって言うんじゃなくて、いろんな軍事演習を行なったりスクランブルを行なったり、あるいは北の中にいろんな偽情報を流し込むことで、時間をかけてあの政権を崩していく。
それがアメリカの基本方針だと思います。
大体これをやっているのはアメリカの国務省みたいですね。
私はあまり勉強をしていませんけど。
つまり、ネオコン中心のですね。
戦争を使っても独裁者を倒すんだと言う流れとは別の、国務省系の時間をかけてでも少しずつ北の体制を揺るがしていくと言う、経済制裁中心の作戦です。

それと日本の経済制裁とリンクしていく中での、アメリカに核だけではなく拉致、そして出来れば人権と言う方向でアメリカと、民主党になろうが共和党になろうがその連携を作っていく。
これが日本の外交の物凄く重要なところだと思います。
アメリカが戦争をやってでも解決してくれるだろうとか、韓国が立ち直るだろうとか、という人を当てにするのではなくて、どのようにアメリカを利用できるか?と言う発想が必要だと思います。

・・・質疑応答その2に続く・・・   

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第19回日本再生フォーラム(5)

   第19回 日本再生フォーラム講演会
06.12.2 JACK大宮ビル5階にて

『質疑応答その2 回答者:三浦小太郎氏』

★質問5

質問をそのまま読ませていただきます。
北朝鮮への対応力を一歩でも強めるために有効な方策はなんでしょうか?
中国は北朝鮮への援助を行なっており、6ヶ国協議でもリーダーシップを取りうると思われています。
日本では朝鮮総連が援助を行なっています。
総連への運動で具体的な取り組み方法はどうなっているんでしょうか?と言うご質問です。

★回答 三浦小太郎氏

最初に言うとですね。
総連と言うのはもう、さっき皆様の努力には大変敬意を表しましたけどね。
日本にあること事態がおかしいんですよ。
だからこれは本当にですね。
特権を与えるという事以前に解散させなければいけないんですね。
私は本当はそう思っています。
在日のためにもならない。

ただ、それはそれとしまして、まず最初に朝鮮に対する対応力、どういうふうにしたら影響力を与えられるか?
どういうふうにすれば?
後は中国の事をお尋ねでしたね?そうですね?
私は中国に対してはですね。
私はずっと北京オリンピックボイコットと言うのは大きな問題だと思っていたんです。
実を言うと。
しかし、これは時機を逸したかな?と。
日本だけボイコットしただけではあまり大きな力にはならないですね。

私は中国は損得で動く国ですから本当はですね。
経済制裁とは言いませんけど、ODAその他の経済交流を中国に対して日本が、これ以上北朝鮮を支援する限りは縮小するという方向を出せば、結構中国は損得で動くので敏感な反応をするんじゃないか?と。
靖国神社とかそんなの全然関係ないです。
中国が日本に求めているものはお金といろんな技術交流ですよね?
これを北朝鮮をあなたが支持するなら止めて行きますよ。

あるいは北朝鮮に対して中国が拉致問題解決しろと、6カ国協議で中国はこの事はやはり問題にするぞという事を言わなければ、日本の側に立たなければ日本は中国に対するODAその他、経済交流に対してやはり国民が納得しないから縮小せざるを得ないという事を言えば、きっと動く。
しかし、これが今の自民党はまず言えないです。
それが言えるようになるかならないかが、私は正直言うと、ちょっと言いすぎですが安倍内閣の一つの試金石だと。
私はこれが中国に対して、日本が経済的に、北朝鮮に対する経済制裁も大事なんですけど、わたしは日本が中国に対して経済的に攻めの態度を取れるかどうか?が物凄く大きい。
この問題を動かすために。

本当に実利の国ですからね?中国の場合。
あそこは共産党はあるけども共産主義なんてかけらも無いですから。
完璧な資本主義、日本以上の絶対資本主義の国ですから、お金が流れ込むか流れ込まないかが非常に影響を与えるんじゃないか?と。
そして中国が動くことによって、北は決定的な打撃を受けるはずですから、今回の核実験のダブルパンチとしてはですね。
中国が北への支援を止めさせて行くことと言うのは、日本政府が要求して行けるかどうか?
それが凄く大きいんじゃないか?と。

それについてはですね。
ちょっと私自身何回か抗議に行ったことがあるんですけど、やっぱり朝鮮総連は拉致に加担していたという。
この事実をそろそろ国会で追及するくらいの事をしなくてはいけないんじゃないか?と。
課税の事を頑張られて、皆さん大変立派な事をしていると思いますけどもね。
税金かけるなんてそんな当たり前のことでですね。
これまで役所が税金取らなかったことの方がよほど異常でありましてですね。
私は朝鮮総連が拉致に加担した、もしくは多くの犯罪に加担しているという噂は、すでにいくつかの捜査で判明しているわけですから、その事を場合によっては国会で喚問するような事はですね。
国際テロ行為ですから、あってもいいんではないか?と僕なりには考えています。

★質問6

とても個人的なこととちょっと断りがありますけど、姜哲煥さんの妹さんがどうされているか?
ご存知だったら教えて欲しいと言う質問があるんですが。

★回答 三浦小太郎氏

え~と、北にいる妹さん。
ちょっとすみません、あまり詳しく知らないもんですから、あまりプライバシーのことでいい加減な事を言うとまずいですから、ちょっとそれは良く分からないので、よく知っている人がいますので、懇親会に出て私に言ってください。
後でその人に連絡とって教えます。

★質問7

ありがとうございます。
それでは最後の質問になりますけども、拉致解決への参考として具体的な提言をお願いしたいという事です。

★回答 三浦小太郎氏

そうですね、これは僕自身正直言って、あまり良い提言が出せないんですよ。
こんな人間がこういう場に来て良いのか?と悩みながら来ましたけど、ただ、僕の理想論だけを言いますとね。
この経済制裁を拉致でやっているという事、日本がね。
核でやってるんじゃなくて拉致で経済制裁をしているんだと言う国家意思を、私はまだ十分示せてないような気がする。
これは明確に出さないと駄目だ。

そうでなければ、全然人に迷惑をかけない人なら良いんですけど、核でなくて拉致でやっていると言う国家意思をですね。
あの、安倍総理は口にしたとは言っていますよ?
言ってますけどね、これは明確に、ある意味では国連の場でも6カ国協議の場でも、ありとあらゆるところで外務省そして日本政府が文書の形で、拉致解決までは経済制裁は解かないという事をまず出さないと駄目。

そして二番目。
日朝平壌宣言、あれを直ちに破棄しないと。
この二個は絶対に必要です。

そして、これはちょっと乱暴すぎるんですどね。
今のまんまの6カ国協議だったら、日本は自らこのままここから出て行きますよと言う意思を、北にばっかり言わせないで、本当は持ってもいいんです。
ただ、それはちょっと今の日本の国力では難しいと思うから、日本が国家意思を示す事が一番大切です。

そのために二つある事は、拉致での経済制裁だという事を明文化して世界に出す。
二番目は日朝平壌宣言、あれは北の裏切りによってもはや無効になりましたという事を明確に言う事。
裏切りという事は無いな、北の条約違反によって無効になりました。
元々あれを結ぶ事が諸悪の根源だったと思うんですけど、そんな事を今更言ってもしょうがないから、具体的な提言は正直言って僕出来ない人間だから、まずそうやって日本が国家意思を示す事が大事ではないか?と。

そして、そうですね。
これは私の口からはちょっと言い難い事の一つなんですけれども、日本の拉致議連もいいんですけど、やはり内閣が以上のことを宣言として出し、実行する。
さらには国連の安保理その他にですね。
核だけではなくて、拉致と国家テロという事で、特に大韓航空機事件。
彼らが国家テロを行っているという事をですね。
これは安保理その他、ありとあらゆるところでですね。
宣言していく。
そして日本の国家意思を示すことですよね。

日本は戦後憲法9条という事で、武器は持たないと言う、まぁ持っていますけど、人を攻撃する武器は持たないという事でやってきた。
それはそれで一つの生き方なんです。
でもそういう国は、言論と情報収集は武器を持っている国の10倍頑張らないと駄目なんです。
武器は持たない、口はしゃべらない、スパイがいても捕まえない、自分から情報を集めない。
これではどうにもならない。

じゃあ、ある脱北者の人が僕に言った言葉を紹介して僕の話を終わりにしますけど、こういう拉致関係の小さな集まりでその人に来てもらったんですよ。
その人は「6カ国協議やったって日朝協議やったって駄目に決まっている。金正日はそれで返すような人間じゃないんだから」
その人が言ったのは、「日本も安明進みたいな工作員をたくさん作って、向こうに送り込んで情報を取ってこなければ絶対に出来ない」
あるいは「労働党の子供か何か2~3人拉致してきたら、取り返すかもしれない。」
それはめちゃくちゃな言い方ですけどね。

つまり日本がですね。
今のまんまの交渉で取り戻すんじゃなくて、そういった様々なですね。
それこそ暴力には暴力をでは無いけれど、相手が力しか信じない国だという事を考えて作戦を立てていくしかないだろうと思います。
これで良いですか?

★司会

どうもありがとうございました。

★三浦小太郎氏

今日はどうもありがとうございました。(拍手)   

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2007年2月10日 (土)

町田集会パネルディスカッション(4)

『パネルディスカッション その4』

◆荒木和博 特定失踪者問題調査会代表

有り難うございました。今、増元さんのほうから同時進行ということでですね、具体的に進めていくというお話がありましたので、具体的にこれからお話を進めていきたいと思います。今増元さんがお話になった中にもありました私ども、特定失踪者問題調査会行っています北朝鮮向け短波放送、しおかぜ。さる10月5日横田めぐみさんのお誕生日の時に、テレビ朝日の報道ステーションで、これを取りあげていただきまして、『平壌で聞こえていた』と言うことを流していただきました。みなさんもご覧になった方もおられると思いますが。

実はこれと別のルートでも、情報源の関係で、詳しいことは申し上げられないのですが、北朝鮮の人がこの放送を聞いているということについても確認がとれております。それを北朝鮮の当局ではですね、問題視をしていると言うところまで聞いております。まだ拉致被害者の方が聞いているという情報ではありませんが、おそらくそう言う状況であれば、誰かしら聞いてくださっている方はおられるだろうと思います。

そして、増元さんは、これを今≪国のほうで≫とおっしゃいましたが、残念ながら、この国の状況では、安倍内閣であろうと誰の内閣であろうと、こういうものを国としてやれるような状況にないだろうと思います。我々民間人がですね、やっていくしかない。できることなら、それに御協力を国のほうでしてくれればと思いますが、こういう大事なことはお役所だけに任せておけないというのが正直なところでございます。

これから今私どもがやっておりますのは、放送で情報を流すことと合わせて、様々な第三国経由でですね、情報入手をはかっております。こないだ、一回ひょっとしてここに拉致被害者が、特定失踪者のお一人ですが、いるんではないかという情報がありまして、ルートを通じて調べてみたところ、残念ながら別人であったと言うことがございました。
とりあえず、しかし、そこまではなんとか行けるようになったと言うことでありまして、今のこの状況であれば、短期間のうちに誰かしら--それは政府認定の方かどうか判りませんが--居場所の確認が出来るのではないだろうかというふうに思っております。と言うより、しなければなりません。

さて、それで、もしそれが出来た場合、つまりさきほど佐藤先生が、おっしゃったように、≪本人の居場所の確認≫、そして≪本人へのアクセス≫という問題ですが、本人になんだかの形でアクセスが出来た、そして極秘裏に本人が、たとえば東海岸まで出てきて、『多少の危険を冒しても脱出をしたい』という意思表示を我々が確認が出来た場合、これは今の崩壊前でもやらなければいけないことですが、その時に一体どういうふうになるかというお話を、まず佐藤元空将にしていただいて、そしてどの場合に、政治は一体どうするのか、というところを松原議員の方からしていただき、そしてそれについてご家族の立場で、増元さんにコメントをしていただくという順番でお話を進めていきたいと思います。

◆佐藤守 元空将

長くしゃべりすぎたので、またきましけど。基本的にはですね、【邦人救出】--石破大臣の時に防衛白書がでていますが--【邦人救出】がベースになると私たちは考えております。

現役がどうなのか私は知りませんが、サマワでは二年半相当なことをやってきて無事に帰ってきております。
海上自衛隊、航空自衛隊は、いつミサイルが飛んでくるか判らない中で、黙々と任務に従事しています。
陸上自衛隊の一部はご承知のように、三陸の訓練所におきまして、米海兵隊から徹底的した特種作戦の技術を学んできて、全国で今、普及教育を行っております。
石破さんも、以前にそれを質問をされたときに、『自衛隊はなかなか出来ない』と答えたそうですが、それは、60年間ですね、50年以上自衛隊は『専守防衛』ということで、攻撃を一切、口に出すことを封じられてきた、政争の具でやられてきたということに尽きます。

しかし、私は戦闘機乗りですが、戦闘機乗りが専守防衛で、排他的にやっているわけではございません。これは、いつでも切り替えれば、適地攻撃が出来るわけでありますから、そのいわゆる軍事的な技術というのは、いつでも使えるんだと言うことを、政治家のみなさんが政策に反映していただければ、かなり前進をする問題だと認識しております。

つまり、【邦人救出】、今荒木先生が言われたように、何処かの海岸地点の場所にですね--逆に我々の仲間が佐渡の沖や北陸でさらわれたような状態でありますが--海岸の何処かに極秘に終結したということが、的確な情報が入れば、沖縄に展開している海上自衛隊の色々な艦隊のほうから、陸上自衛隊の特殊部隊が救出をすると言うことは、これは軍隊でありますから、その訓練をやっていれば可能性はあります。

問題は、その時に、インドネシアでありました、・・・ときの『救出』ということではなく、必ず武器を使う。武器を使う、<武器を使うな>と言われてきたのが、自衛隊でありますが、このことで敵を殺す、状況によっては、自分たちも死ぬ。そして、せっかく救出した拉致被害者の中にも犠牲者が出るかもしれない。しかし敢えてそれをやるんだという決意さえできればですね、かなりの作戦は出来るんではないかと私は認識しています。

私はOBで、無責任で、死ぬのは現役じゃないかと後輩に言われそうでありますが、その軍事的作戦行動は、あの防衛白書に載っております、【邦人救出】という一切武器を使わない平和的手段で救出をやるという方策に、武器を使用して、世界各国の軍隊が常識として持っている軍事行動をとることが出来るかどうかと言うところにかかっていると思います。

◆荒木和博氏

というところで大変難しい政治の決断と言うことなんですが。

◆松原仁 民主党衆議院議員

あのー、難しい政治の決断の前にですね、今言った、佐藤さんのおっしゃったのは≪ハードランディング≫の場合だと思うんですよ。もう一つは、≪ソフトランディング≫、といえば、超ソフトではないですが、いわゆる、一つは【邦人救出】と言うことで、勝負をかけると。もう一つはやはり体制を崩壊させる。これが、その、≪ソフトランディング≫という名称が良いのかどうか解りませんが、この二つの、最終的には拉致問題の解決の手法がある。≪ハードランディング≫の場合、当然、拉致被害者救出だけではなくて、それは金正日に対してアタックするというのが当然ですね、テーマにはいってこなければ、これは片手落ちになってしまう。

私はとりあえず安倍内閣が急速にやらなければいけないことというのは、できる限り北朝鮮が追い込められる。(追い込む?)

たとえば、実は今回私は、夏にモンゴルに行って参りました。モンゴルで北朝鮮の問題、人権問題を扱おうという国際的な集まりがあって、そこで我々は議論をしてきたわけであります。最終的にそこに個名をあげて、中国の名前まであげて、中国も北朝鮮に毅然としないと、この拉致問題解決しない。人権問題は解決しない。
それは拉致だけではなく広く人権問題という国民の中での議論をやったんです。

その時に最終的には、アフリカからやってきた2~3カ国が『本国に照会しないと、共同アジェンダに署名できない』、こういうことで彼等は署名しなかった。それはそれで、そういうことで北朝鮮にインパクトがあって、それを主催したモンゴルの国会議員が、アジェンダを出した翌日に--モンゴルは北朝鮮と外交がありますから--北朝鮮の大使館、そこに呼ばれて、『なんであなたは、モンゴルの国会内で北朝鮮に対して、そういうきわめてネガティブな国際会議を招聘したんだ』と。それが効き目があるんです。

私、何が言いたいのかと言いますと、こういう事をやって、北朝鮮の金正日が裸の王様になることなんです。
金正日が今絶対権力を持っていて、すべての人間が金正日をみて生きている。しかし、その外交官、モンゴルですら北朝鮮の人権を言い、中国のことを名指しで批判しているわけです。こういうふうにして追い込んでいくのが大切なんです。

たとえばナチスドイツの末期というのは、ヒトラーの・・ヒムラーというのがいるんですが、彼はヒットラーを裏切ったんです。あれだけヒットラーの双生児のような、双子みたいな、一番ユダヤ人を殺したヒムラーですら、最後ヒットラーを裏切るんですよ。どーう見たって、俺の親分を守るよりは反対に付いた方が良いと。あのナチスですらそういうことがあったということは、当然ですね、今の北朝鮮にもそう言うことがあっておかしくない。

たとえばモンゴルで今年に入って三億円ですね、モンゴルでどうも、マネーロンダリングしようというのがあって、これが、水際で発見された。ま、今言った、中国を舞台とするバンコ・デルタ・アジアの問題、アメリカの金融制裁が効いている。

モンゴルなどの第三国をまたひとつのロンダリング場所にしようとする。それに対してモンゴルと日本の政府が連携して止める。全部彼等が自由に動こうとすると止めていく。止めていって、金正日の側近をヒムラー状態までに追い込めば、これは体制崩壊というのは、一つの方法としてできるだろうと。

もう一つはですね、やっぱり、これは、韓国だと思うんですよ。韓国は、あの盧武鉉というのは、どうもですね、どう考えてたってなんか、間違った人が大統領になった。歴史認識からしてめちゃくちゃでありまして、彼の歴史認識は全くおかしいですから、これはですね、もっともっと日本のマスコミは主張するべきなんですが。

この盧武鉉は、今や、北朝鮮がミサイル撃ったもんだから、窮地に追い込まれて、彼の太陽政策というのは、だんだんと追い込まれてきている。そして、韓国に於いて、まさにハンナラを中心とした政党が政権を執って、そして北朝鮮に対して、厳しい外交をし、単に厳しいだけでなく、あそこ、国境を接しているわけですから、どんどんと、体制崩壊が出来るように。北から南に人が来て盧武鉉政権が出来たなら、スパイが来てやったなら、逆に南から北へ体制崩壊の人間を送り込む。実際できるかどうか、体制崩壊させるメリットがあるかどうか、南も考えるでしょうが。そういうふうに南の政権を追い込んでいく。

つまり同じ民族の韓国が、北朝鮮の崩壊に対して、最も有効な一つの砦になるだろうと思っています。
そう言うようなことを外向的にやっていく。これは絶対にやらなければならない。

最終的に私は、体制崩壊を目指す方が、本当は素晴らしいと思う。たとえば<しおかぜ>もそうです。そういった放送をラジオで放送する。
北朝鮮人権法というのも、本音は、何かというと、北朝鮮崩壊のためにどうすればいいのかということで我々は議論した。・・・・・
少なくとも、そういう様々なレトリックの中で彼等が崩壊するための流れを作りたい。これが、北朝鮮人権法の本音であります。

これは、ソフトランディンを目指そうという方法です。ですから、私は安倍政権としてはすべての彼等の出て行くところを止めていくところを、モンゴルでお金を止めたようにくい止めていって、すべての金正日の側近をヒムラー状態に追い込むような努力をして、やっていって体制崩壊と、韓国を通しての動きもやっていってみるけれども、それができない。それでも、人の寿命というのはありますから、時間がかかったら、これは時間切れで、北朝鮮はセーフでしょう。冗談じゃない。その意味では、従って、最終的にはハードランディングを選択肢として否定しないということを、それは安倍さんがが心の中で思っていればいい。

そして、こういったミッションを国家として遂行することが、実は世界の中で日本が大きく評価されることになりますから、≪拉致問題は、拉致被害者だけの問題ではない≫ と言うことを、今日この場にいらっしゃったみなさん、どんどんとたくさんのみなさんに伝えていただいて。そして、この拉致の問題に対するこの国民の怒りが持続すると言うことが、どちらにしても、最終的に、もし、強いミッション=強いハードランディングをする場合には、猛烈な国民の後押しがなければこれ、出来ませんから--ソフトランディングはそれがなくても或意味で出来るかもしれない--。そう言う意味ではこういった集会で、熱意を盛りあげていただきたい。

だいたい日本の政治は、荒木さんは政治決断と言いますが、政治決断なんてそれほどないんですよ。
民間の熱意でどうにでもなってしまうと言うと極端ですけれども、最高裁判所の判断だって、これは国民の世論で変わってしまいますよ、それは。

だから国民の世論が、この問題では、その今の法律を超えたところまでやるべきだというくらいに沸騰すれば、安倍内閣にしても、我々にしても、--もちろん我々は様々な立場でそのことを主張することは出来るけれども、最終的に国家の主権というのは、そういった世論によって左右されますので、こういった集会で・・・・世論を盛りあげていただきたい。(拍手できこえず)

◆荒木和博氏

ありがとうございました。
今、体制崩壊という事をソフトランディングと言い方で話がありまして、ちょっとそのことでその場合の自衛隊の使い方を佐藤先生にお話をしていただきたいと思うんですが、今お話の中で出てきましたことで、ひとつですね。
普通の集会ではまず絶対に出てこない話を増元さんに答えていただきたいと思います。
それはですね。
場合によったらば致被害者の中に犠牲者が出る事であります。
で、今我々は取り返せないという状態でありますから、ある程度のんびりと言う言い方はいけませんけども、安心して話が出来ます。

しかし例えば、いざソフトランディングであったとしても、その体制崩壊のときに証拠隠滅を図られたりと言うような事は、可能性がある。
今、横田めぐみさんもそして田口八重子さんも増元るみ子さんも、もちろん生きていると思いますけども、しかし、今日生きているという事は明日生きているという事では無い。
身柄は向こうにあるわけでございまして、いわんや政府認定でない方の中には、安明進さんも言っていますが連れて行かれる途中に亡くなってしまった人とか、そういう方もおられる。
ということで、私たち自身がやはりそういう事に間違いなく直面をしなければいけない、と言うときが来るであろうと思います。

私自身、9.17のときに外務省の飯倉公館で梅田副大臣が「横田めぐみさん亡くなりました」と言うのを聞いたときにですね。
自分がやっていた事は結局人殺しだったのか?と言う思いをした事がございましたが、そういうのよりはるかにショッキングな事をですね。
我々はいろんな立場でやっていかなければいけないのではないかと思います。

そこで、本当はご家族の方にこういう事を聞くという事は、如何なものかと思いながら、聞けるのは、こういう場で聞けるのは増元さんしかいませんので、そういう局面に立ったときにどういうふうにお考えになるか?と言うのをお話いただきたいと思います。

◆増元照明氏

今現在、北朝鮮は私の姉も死亡としていますし、横田めぐみさんも死亡としていますし、田口八重子さんも死亡としている。
ですから死亡とした人をわざわざ証拠隠滅でそこで再度、実質的な危害を加える理由がないと私は思っているんですね。
当然他の拉致被害者もそうなんですけれども、かえって生きて良かったという免罪符を思わせた方が良い。
ですから、先ほど言ったようにこちらから情報とかそういったものを正しく伝えてくれるように、メッセージを送るべきだと思うんですけども。

先ほど松原先生や佐藤閣下が仰っておりましたソフトランディングそしてハードランディング、私たちは当然ハードランディングと言うのはあまり、あまりと言うかほとんど認めたくありません。
それはやはり家族に対してどういう危ない事が想定され得るとも思うので、なるべくそういうのを避けたほうがいいだろうというふうには思っています。

今年の2月でしたか、戦略情報研究所(の講演会)で佐藤中将の救出の実質的なやり方というのを(講演しました)。
その中で一番やはり私が疑問に思ったのは、北朝鮮にいる拉致被害者があちこちに点在しているわけです。
その方たちに、どこか一ヶ所に集結してもらってそれを救出すると言うのはまず無理だろうと。
今この北朝鮮の情報を遮断の中で、拉致被害者だけを救出すると言う情報で、何月何日の何時にここに集まってくれと言われても、それはとても無理だろうと思っておりましたので、今現在救出方法はほとんど難しいだろうな、と言うふうに感じております。

じゃあ、どうすればいいか?
本当に崩壊の時には、やはりどこに、誰が、どのように住んでいるのか?を、ある程度把握しておかなければならない。
ですから私たちは本当に早い時期から、小泉総理に元総理に言ったんです、情報をください。
町村外務大臣には情報を集めてください。
日本の国民がね。
いつどこで拉致されて、そして今現在どこにいるのか?

これは(救う会の)佐藤会長が仰ったんですが、これは7~8年前に仰っていました。
中朝国境にいる20万とも30万とも言われていましたけども、その脱北者にお金を渡せば、一億円渡せば、おそらくいろんな情報が入ってくる。
一億円使えばいろんな情報が入ってくる。
10億円渡したら、もしかしたら国が転倒するかもしれない。
そんな状況になっているときに日本はそういうものを一切使わずに、情報を集めてこようとしなかった。
だからこういうような状況に陥っています。

崩壊が目の前に来ているのに、いまだにどこに誰がどのように暮らしているのか?
分からないと言うこの状況と言うのは、私たちは非常に不安なんですが、それでも今からでもどんどんどんどん集めていっていただきたいと思いますし、集めたらすぐに救出の態勢を整えていっていただきたいと言うふうに思っています。(拍手)

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町田集会パネルディスカッション(5)

   北朝鮮による拉致問題シンポジウム「救出してみせる!」
  06.10.8 町田市民ホールにて

『パネルディスカッション その5』

◆ 荒木和博 特定失踪者問題調査会代表

まさにですね、体制崩壊になったときにどうするか?
これもまた具体的に非常に難しい問題でありまして、今増元さんが言われたように一体どこに誰がいるのかが全く分かっていない。
それを通知する手段が分からない、いうことがございます。
我々のやっている短波放送はまさにそういう時にですね。
どこに集合してくださいと言う事を伝えると言う事を重要な目的としてやっています。

そういう時期が来たら全面的にそういう放送にそれを切り替えてですね。
可能であれば出来るだけ時間を増やして、あとは口コミで何とか伝えてもらいたいというふうに思っています。
それで東海岸のどこかへ何とか来てくれれば、そこに今度は護衛艦が行ってですね。
救出が可能ではないか?と。
いずれにしてもその場合であってもその時に何が飛んでくるか分からない、いう状況ですからとても民間の船舶・航空機ではとても出来ないだろう、いうふうに思います。

で、佐藤先生に、そういう場合を想定してですね。
向こうがまさに松原議員の仰ったソフトランディングという状態で体制崩壊になった混乱状態。
そこで何とかしてここへと言う事が通知が出来た場合、どういうふうに動けるだろうとお思いでしょうか?

◆ 佐藤守氏(軍事ジャーナリスト)

ある程度無責任な放談になるんですけど、大雑把に言って沿海部、つまり海岸と都市部と山岳部この3つくらいに分けられますよね?
都市部、平壌を中心としたこの辺は市街戦になる可能性があるかもしれませんが大変難しいかもしれませんが、沿海部に起きましては清津ですね。
あの周辺の具体的に言って何らかの体制が出来れば、アチェのいろんな作戦をやりました救出をやりました海上自衛隊と陸上自衛隊が組んでやれない事は無い。
もう一つは山岳部、つまり中国・ロシアとの国境付近においてはこれはある程度徒歩でのですね。
国境を脱するような事をしてもらわねば困る。
そしてそれに対して陸上自衛隊が出られるかと言うとロシアと中国が・・・(聞き取れず)にかかる。
この3つの分類をどのようにやるかと言うことになります。
しかし、これも増元さんも・・・(聞き取れず)の前で厳しい事を言われましたけど、私も大変厳しくて公算は非常に低いのでは無いかと。
しかし一か八かとなると、かろうじて期待できるのは北朝鮮の国民の中にも体制に楯突いて協力するものが出るんじゃないか?と、か細い希望でございますけど、そういったものをやって何らかの形でやれるんではなかろうか?と。
だいぶ無責任ですが。

問題はですね。
先ほど松原先生が言われたように、ソフトランディングに越す事は無いんです。
しかし、私のような戦闘機乗りに言わせればですね。
・・・(聞き取れず)を持ち出すまでも無くですね、政治の延長線上に戦争というのはあるのであって、政治がやれない場合最後は実力行使というのは世界の歴史であります。
しかしそれを日本はすべて平和憲法の下に封じて来た。
その結果ベトナム崩壊のときも邦人のたくさんは米軍に救って貰った。
中近東、レバノンで崩壊したときも邦人は日本の軍隊や政府機関が救ったわけじゃなく、自転車で逃げてくださいという領事館からの通達で自転車で逃げたりですね。
イギリスのロイヤルヨットが5人救ってくれたり、ロシアの船が救ってくれたりということで、すべてハードの部分をよその国の軍隊に依頼をしてきているという事であります。

これははですね。
私のような右翼とは申しませんが、私はパイロットですから右翼も左翼も必要でございますが(笑い声)、そういうですね。
・・・(聞き取れず)の訓練ばかりをしていた人間にとっては、ある意味で極めて国家に不名誉な立場を与えられている。
・・・(聞き取れず)をした、そこにあるんです。
そこをね、政治の主導でやっていかなくてはならないのではないか?

最後に一言言うとすれば、その時最大のですね、問題は情報です。
先ほど荒木さんも松原さんもちょっと言われましたけど、実はモンゴルの問題をいろいろ言われましたけども、実はわが国の中枢には相当の敵の情報網の回し者が入っているのであって、この機密を保てるかどうか?
防衛庁・外務省や海上保安庁がいろんな公的機関で束になってやるときに、いつどこにどれだけの戦力がどこへ行って隠密行動をやると言う事が敵方にハッキリ抜ける。

それを覚悟でも行くと言う若い後輩たちがいるんです。
それを私は、ハードランニングになるかソフトか知りませんけど、ソフトはもっとしっかり庇ってやってですね。
これは実力を、せっかくなけなしの予算でここまで訓練して来ているんですから、世界中で5指に入る軍隊ですよ?
自衛隊と言う名前ですが、これを使ってですね。
せめて全員とはいえないまでも、30数年間塗炭の苦しみを味わっている我が同胞をですね。
何とかしてこの国に連れて来たい。
そして来年はですね。
めぐみさんの本当の誕生日をですね。
ご両親の前でさせてやるのが国家じゃないか?
税金だけ取っているだけじゃダメだ。(拍手)
・・・・・・・・・。(拍手で聞き取れず)

◆ 荒木和博氏

ありがとうございます。
今先ほど松原代議士が仰った事とも関係しているんですけども、やはり北朝鮮にいる人たちとの協力と言うのも考えていかなければ、向こう側にとにかく日本のこの拉致被害者の救出に協力してもらいたいと。
それは北朝鮮にとって決してマイナスにはならない。
逆に北朝鮮の人たちの今の酷い人権状況をですね。
強制収容所の問題ですとか脱北者の問題ですとかあるいは日本から向こうへ行った帰国者の問題ですとか、そういう問題をすべて解決をしていくんだと。
だから是非協力をしてもらいたいんだと言うメッセージの伝え方、それには最終的にはあの金正日の独裁体制を倒していくしかないと、いうふうな言い方になっていくんでは無いかと思います。

その意味でこの拉致問題と言うのは、単に日本人を助けてくださいということだけでは意味が無いわけでありまして、やはりこの拉致と言う事を通じて同胞を連れて行かれている。
この日本国民であるからこそ北朝鮮の人権問題も酷さがわかる。
だから我々先頭に立ってこの北朝鮮の人たちも含めて皆が幸せになるように頑張るんですと、いう事のメッセージを伝えていく事の必要があるのではないか?と思います。

その意味で、この間の北朝鮮人権法でも民主党は特にですね。
北朝鮮の人権問題というのにもかなり配慮をして修正をしてきてくださいました。
この辺の北朝鮮の人権問題、先ほどちょっとモンゴルの話もちょっと出ましたが、よろしくお願いします。

◆ 松原仁 民主党衆議院議員

広く国際社会から北朝鮮を孤立させるためには、この人権というところにある程度照準を合わせなければいけないというのは、これが一つの戦略としてあると思います。
というのはアメリカが北朝鮮の崩壊を目指す北朝鮮人権法と言うのを作ったのは、それと同じような内容のもので当初民主党案は作られておりまして、当初は与党も同じだったんですが、法務省等の反発があったんだと思います。
それが後退したんですが、我々はですね。
少なくともブッシュさんとこちらにおられますが横田さんのお母さんがお会いになって、アメリカがやるといっている。
アメリカが人権法案と歩調を合わせるという事は日本の法律としてはやるべきだと。
この流れでヨーロッパの国々も、モンゴルも含めてそういった国々も連携していく。
つまり人権と言うところまで概念を一般化することによって国際社会の中で北朝鮮をいぶりだす事が出来るっていうのは、ひとつの戦略としてあったという事は、じつは背景にあります。

私が今本当に仰った概念と言うのは非常に大事でありまして、我々はですね。
日本の邦人を守るのは日本の国が出来ないという事ではいけない。
そんな国がですね。
国連安保理に入ろうなんて話ははなはだおかしなお粗末な話で、それをちょっと考える。
自国民を守らない国がですよ?
国際社会に貢献するなんてことはこれは想起しえないと私は思っております。

私はその意味で当然その事はきちんとそういう方向を目指す事が必要だと思います。
従って先ほど申し上げたのは・・・(聞き取れず)の話もその通りでしょう。
最終的な延長線上にはソフトランディングが出来ない、この見切りをどうするか?というのが安倍さんの判断でしょう。
最後は、このことに関しては家族会の皆さんの賛同は絶対に必要です、もちろん。
そして救う会の承諾も必要でしょう。
そういった中で総理が世論を見ながらハードランディングをする可能性というのは私は否定していない。
当然それはですね。
そういう可能性があるというのが一つの国際社会に対する日本の重みにもなるし一つのプレッシャーですが、しかしあくまでもそれは隠し味と言うか表に出る話じゃなくて、それはソフトランディングでやる。
ソフトランディングで解決をすると。
じゃあ、一体どこの段階まででソフトランディングで解決すると言うか、そのタイムテーブルを内閣の中でどう設定するか?というのがこれが実は戦略的に問われると思います。

もう一つは例えばいかなる独裁国家でもスパイが向こうが、日本はスパイ天国ですから、今日もこの会場の中にスパイが何人もいらっしゃるかもしれないけど、しかしながらその逆にですよ。
我々からも北朝鮮の人民たち、さっき増元さんから1億円と言う話があったけど、やっぱり解決するには良いか悪いかといえば良いに決まっている
日露戦争の時だって騙したらそれで成功したんだから。
従って金を使ってそういった極めて危険な、日本のために、それは金の為にかもしれない。
北朝鮮の拉致されている2000万の国民を解放するためであって、金のために日本のために動くと。
しかし彼らはきちんと拉致被害者はどこにいるかというのを地場で歩いて、現場で歩いて情報を取り付ける。
そういう人間を、今の北朝鮮の体制だったらその辺は荒木さんの方がご専門ですが、独裁独裁といってもかなり緩褌では無いかと思いますよ、私は。
ですからだいぶ箍が緩んで来ている。
実際配給も十分行われていないならば、当たり前なんです。

だから私は日本の方が、こうなると韓国がやっぱり連携したいなと思うんですよね。
しかし日本側はですね。
この安倍政権であって、そんな事をやっていますと言う事は毛頭無いんであって、実際としてどんどんと向こうにですね。
北朝鮮の今いる人間をですね。
お金を渡して日本側の情報網を作り上げるという事は私は当然ですね。
情熱をかけてこの問題を解決をする安倍さんだったらやってくれるだろうと思っていますが、そういうような事をですね。
やっていって万策尽くしてソフトランディングです。

ハードランディングも、その情報が無かったらどこに誰がいるのか分かりませんから。
どれだけ特定失踪者・拉致被害者がいるのか明らかになります。
そういった事を、私は野党の立場ですがある意味では責任を持つ立場の発言には残念ながらなりません。
政権を取る・・・・・・・(聞き取れず)。
そういった意味では安倍さんがですね。
やって来た方ですから、ぜひともお願いしたいし、ここの会場の皆さんの空気はきっと安倍総理にも伝わると思いますから(拍手)、そういったことでですね。
・・・・・・(拍手で聞き取れず)。

◆ 荒木和博氏

ありがとうございます。
時間が残り少なくなってまいりました。
本当はもっともっと議論したいんですけども、時間の関係で後お一人約1分ずつくらいしかございませんが、増元さんから順番にちょっと最後のコメントをお願いします。

◆ 増元照明 家族会事務局長

今松原先生も仰ったように、私たちは安倍総理ならやっていただけるだろうと思いますし、おそらく拉致問題対策本部を官邸の中に作ったというのも来年の参議院選まで必ず何らかの動き・解決までもっていこうという意気込みだと思います。
それをもって参議院選挙を勝って、本格的に安倍さんのやりたい事をやる。
それが安倍さんの構想だと思いますので、拉致問題は来年の春くらいまでには絶対にやっていただけるかもしれない。
でも、出来なくても今の体制以外には考えられないんです、拉致問題を解決するためには。
ですから、国民の皆さんも出来なくてもすぐに批判をするのではなくて、安倍さんしかいないというそういう声を上げて安倍政権を応援してあげて頂きたいと思っております。
よろしくお願いします。(拍手)

◆ 佐藤守氏

私は何度も言いますように戦闘機に乗っておりましたので、政治問題には関心はありますが関与しておりません。
しかしですね。
60年間自衛隊は政争の具にされ続けてきましたし、・・・(聞き取れず)で揉まれていろんな事をされてきましたが、黙々と隊員たちはその任務を果たしてきました。
不満もあります。
それは・・・(聞き取れず)に行ってカラオケやっている馬鹿もおりますが(笑い声)、しかしながらやっぱり国民のために一肌脱ぎたいというのが大勢であります。

戦後のいろんな総理大臣がおられましたけども、やっとですね。
やっと若々しい、過去に囚われない総理が出来た。
いろいろマスコミがあら捜しをしておりますが、そんなではなく挙国一致でやる時期が来た。
多少の不満は乗り越えてですね。
1億2千万の国民が一致団結してですね。
この拉致被害者をまず取り返す。
そしてその次はアジアに対するリーダーシップを発揮する。
こういう事を私は安倍さんに期待していますし、皆さんと共にですね。
まず拉致問題を年内になんとか決着をつけたいと思います。(拍手)

◆ 松原仁氏

この問題の解決と言うのは、やっぱり政治と言うのは世論に同行される。
本当はですね。
私は時には政治は世論と対決しても良いというふうに思っている人間でありますが、しかし今の日本の政治は世論と対立をするところまで強烈な理念を持ち合わせていないですね。
そういった意味では世論が政治をリードする。
私はこの問題で今の内閣がまた我々民主党も含めて、やっぱり皆さんの形成する世論によってこの拉致問題は解決をされる。
こういうふうに思っているんです。

ですから、今日もこの集会の中で、こういった集会がですね。
今の話で今の内閣は確かにこの問題をやって来た。
だから見ていれば良いというんじゃないんです。
だからこそ小泉さんのときよりも20倍30倍皆さんが本気で解決するんだと、そういった思いをいろいろな場所で上げてもらう。
小泉さんに対して100万の署名を出したら、安倍さんに対して今の内閣に対して1000万の署名を出す。
それだけテンションが上がれば、その波に乗って私はこの問題の解決は大きな・・・・(拍手で聞き取れず)。

ですからこの問題の解決は与党も野党も無いんだと思います。
逆に言えば、・・・(聞き取れず)も仰ったように、逆にこの問題に対して余りやるなよと、北朝鮮と何か関係のあるような政治家も中にはいるかもしれない。
そういった事を言ったとき何を言っているんだと言って、私はこれはですね。
もう強烈に拉致問題を解決するんだと、こういった事をメッセージとして上げて行きたいと思いますが、何はともあれ今日の皆様のこれからの周りの皆さんへ対してのよりいっそうの啓蒙をお願いします。
以上です。(拍手)

◆ 荒木和博氏

ありがとうございました。
今松原議員が言われたように、まさにですね。
この運動を引っ張ってきたのはここにお出での皆様、お一人お一人のこうやってお忙しい中集まって来て下さるお力・思い・世論でございます。
この世論が間違いなく政治を動かし、そして松原議員のように先頭に立ってくれる議員の追い風になってきた、言う事でございますので、どうかその点を皆さん自信を持っていただいてご理解いただきたいと思います。

今日この会場には世論の形成の一つと言う事にもなるのかも分かりませんが、この間カナダ人で監督の方が映画を作られて今度日本でも劇場上映されますが、日本でも拉致問題の映画を作ろうということで、山口から須藤久監督初め皆さんお出ででございまして、様々な形で世論をなんとか盛り上げていきたい。
そして先ほどお話の中にもちょっとありましたが、この中にはひょっとしたらひとりかふたり、工作員の方がお見えになっているかもしれません。(笑い声)
この話を聞かれたらですね。
是非本国にどうも日本は放ったらかしておくと攻めて来そうだと、今のうちに手を上げてしまった方が良いんじゃないか?という事をですね。
レポートを上げておいて頂ければまさに今日の・・・・・・(拍手で聞き取れず)。

大変パネラーの皆さんにはご無理を言いまして時間を削っていただいて申し訳ありません。
私もここでこのまま座って聞かせていただきますが、松原議員は今直ちに地元の方でですね。
用事がございまして、今日無理をして時間を空けて来ていただきました。
これから日程のために退席をされますので、拍手で見送っていただきたいと思います。
ありがとうございました。(拍手)

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2007年2月 1日 (木)

東京連続集会24(12)

   松本京子さん家族の思いを聞く 東京連続集会24
                    07.1.18 友愛会館にて

『増元照明さんの追加のお話と質疑応答』

一つだけ付け加えておきたいんですけども、昨年の日朝協議のときに梅田参事官が仰ったんですが、日本サイドから北朝鮮に対して「次の会議をいつにしてくれ」というそういう要請はしないと。
なぜなら、そういう要請をすることによって北朝鮮を利することになるから。
だから要請しません、という事を仰っていました。
それはちょっと時間がかかりそうだな、というふうに思いましたけど、家族会はその席上皆さんそれを容認されました。
それでしか北朝鮮との対話は出来ない。

今、膠着状態膠着状態とよく言われますけども、日本政府が攻めている状況です。
初めて日本政府が、北朝鮮との本当の話し合いを持つために攻めている状況ですので、膠着状況ではないという事です。
これは多くの国民の皆さんがあまり理解されていないことですけど、今日本が攻めています。
その中でああいうちょろちょろした動きが出ているわけです。(拍手)

・・・・・・・・・・・・・・

『質疑応答』

★質問者1

西岡さんね、非常に残念なんだけども平沼さんが倒れて、私たちも心配しているんですけども、現状どうなのか?
もしご存知なら。

★平田隆太郎事務局長

秘書の方から電話でいろいろ聞いたんですけど、なんて言うんですかね。
言語の問題と、それから平衡感覚ですね、バランス感覚。
ちょっとふらっとするところがあって、要するに脳の運動視野、運動に関わるところが一部ですね。
軽い脳梗塞の結果、・・・・(聞き取れず)。
今後は、大体3ヶ月で治る。
3ヶ月間リハビリをしていくうちに、まぁ多分これは想像ですけども、神経細胞がどんどんつながり合っていって、3ヶ月で全部つながれば元に戻る。
そういうようなことではないか?と思いますので、頭脳は全く明晰なままですから、電話連絡したりとかいう事も出来るんだそうです。
従ってそれほど大きな問題ではない、と仰っています。

他に追加の質問はございませんか?
無ければこれで終わりにしたいと思います。
ありがとうございまいした。(拍手)

・・・集会終了・・・   

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東京連続集会24(11)

松本京子さん家族の思いを聞く 東京連続集会24
                  07.1.18 友愛会館にて

『松本孟さん(松本京子さんの兄)のお話』

私はですね。
ひとつだけ、これは外務省か何かでも言ったと思うんですけど、北朝鮮に言われたら言われっぱなしという事が無いようにして欲しいんです。
言われてシュンじゃなくて、日本の外交はこうあるべきなんだ、こうなんだとはっきりと言っていただきたい。

言っていただくという事はどういう事か?と言いますと、今先ほども特定失踪者の名前が出ましたけど、この中にまだ下の方にはいろんな方がいらっしゃるんです。
この人たちに、非常に勇気になるんです。
元気が出るんです。

言われっぱなしだったら、あぁなんだ日本の政府は何もしてくれないのか、と。
そうじゃなくて、外務省として言いたい事きちんと言っていただければ、またこの拉致認定のハードルも下がっていくわけですから。
拉致されている家族の方の勇気と言うのもあるんで、ひとつそういうのもお願いしたいと思います。
ありがとうございます。(拍手)

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東京連続集会24(10)

松本京子さん家族の思いを聞く 東京連続集会24
                07.1.18 友愛会館にて

『増元照明さんのお話』

先ほど蓮池透さんの見解を説明しましたけど、私の(山崎拓氏の)訪朝に関する気持ちを言いました。
今、本間さんが仰ったように、一昨年の衆議院(選挙)のときに、幹事長にすべての自民党の国会議員が党の政策に反対しないと言った誓約書を書かされたそうですが、その点からしますと今回の山崎さんの党の政策に反する行為は離党勧告くらいするものだと私は思っております。
さらに平沢代議士、テレビであれだけ明言されたんだから申し開きできないと思いますけど、内閣府の副大臣ですから、あの人は。
あれは・・・(聞き取れず)なんですよね、これだと。
辞任された方がいいと私思いますけどね。(拍手)

とにかく今年はとにかく動きます。
そういう実感を非常に持っております。
そこで、安倍さんのその政策を支持できるのか?出来ないのか?
今瑣末なことでちょっと自民党も人材がいなくては困りますね。
酷い奴ばかり結構周りにいて困っているんですけど、それだけ人材がいなくなったという事なんでしょうか。
でも最終的に安倍さんが目指しているものを支持していけるのかどうか?
それが安倍さんがやりたい事がやれるのかどうか?の多分分かれ目になると思います。
私たちは拉致問題では完璧に支持しておりますし、安倍さんのやろうとしている教育改革、これにも賛成しております。

そういう点では・・・(聞き取れず)議員はどうにかしてもらって、信頼を回復していただきたいと思いますし、今一番感じるのはメディアの安倍政権に対する攻撃です。
それが余りにも酷すぎると思うんですけど、そう感じておりますので。(拍手)
皆さん良くお分かりと思いますけども、拉致問題解決に私は政府を支持しております。
これからも努力していこうと思います。(拍手)
   

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東京連続集会24(9)

松本京子さん家族の思いを聞く 東京連続集会24
                   07.1.18 友愛会館にて

『本間勝さん(田口八重子さんの兄)のお話』

今回ですね。
山崎拓さんが北朝鮮に行かれたという事は、本当に私個人としては、非常に憤りを感じております。
ああいうような個人プレー自体が、本来自民党としてはね。
小泉さんの時代に郵政に反感を持った、郵政民営化に反発した自民党員を除名をしたと。
それと比べれば、山崎拓さんはどうしても当然除名では無いか?と思うくらいの(大きな拍手 後は聞き取れず)。

国が、今はもう全国民を上げて、政府の中の組織を強力にして北朝鮮に対峙して頑張ろうとしているときに、何がね。
そんな(北朝鮮に)行って、少しでも何かこう、自分が対話すればと、何か引き出せると。
そういったね、穿った、思い上がったね。
そんな考えで行動されたら本当に日本の運動の足を引っ張る。
ただそれだけなんですよね。
本当に自民党を除名させてやって欲しい。

今回の交渉の中を見ても、自分とだいぶ状況の方らしいですけど、旧知の間柄の人だと。
そんな事を言っているんですね。
だったら今まで拉致問題に対して、そういった人脈を通じてね。
がんがんやらなかったから、今こんなだらだらした拉致問題の取り組みになっているわけですよ。
本当に憤りを感じます。(拍手)

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東京連続集会24(8)

松本京子さん家族の思いを聞く 東京連続集会24
07.1.18 友愛会館にて

『飯塚繁雄さんのお話』

私たち、この活動もう10年になります。
毎年思うのは、暮れになれば「あぁ、もう1年経ってしまった」
お正月が来れば、「今年こそは」と。
その繰り返しを毎年やっていますね。
その願いがまだ叶わないですけども、いわゆる今年こそはという事からするとですね。
今までの我々の問題に取り組む環境ががらりと変わって、非常に国の対応と言うのが明確になってきて、日本政府も国を挙げてこの問題を解決するんだと言う意気込み、それと組織、それに関係する人材、あるいは予算、含めてですね。
これ以上のものは無いと言うふうに、形としてはなって来ております。

私たちとしてはですね。
こういったものに絶大な期待を寄せながら、解決を待つというこういった・・・(聞き取れず)が出来るわけですけども。
まぁ、そうは言ってもですね。
いろいろ状況から見ると難しい状況でもあるわけですね。
一つは北は相変わらず、この拉致問題は解決済みだと、何回も言っていますし。
この間、山拓さんにもそういう話をしていたようですけども。

それから私事だとすると、先ほどちょっと出ました大韓航空機の爆破事件。
その犯行は北がそのものであるにも拘らず、それも認めていない。
田口八重子はですね。
その件が認めない限り、出て来ないわけなんですね。
そういうところも含めて、いろいろ細かい情報と言うのは錯綜しておりますけども、いずれもその信憑性に欠けるのと、いわんやその事実がハッキリしたとしても、直接その日本人の奪還に被害者の帰国には結びつかないというものばかりで、それをですね。
いたずらに追っかけまわしていると言う時期は、過ぎたんでは無いか?と。

国と国民と、もちろん我々も一緒になって、いわゆる一枚岩でですね。
北に対する対応をハッキリさせる。
言ってみれば日本人をどう奪還するのか?具体的に。
どういう方法があるのか?
あるいはどういう事をすれば・・・(聞き取れず)になるのか?
あるいはどこに何人、どうしているのか?
こういう事をはっきりと検索する時期じゃないか?と、言うふうに考えます。

いろいろありますけども、私たちも皆さんの力も借りながら、また今年も頑張っていきます。
それこそ、今年こそはと言う言葉に期待を込めながら頑張っていきますので、よろしくお願いします。(拍手)
   

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東京連続集会24(7)

松本京子さん家族の思いを聞く 東京連続集会24
07.1.18 友愛会館にて

『横田滋さんのお話』

今回は前回と何の動きもありませんので、報告することも何もありません。
それで先ほど、増元さんと松本さんの話の中で政府の認定のことで話がありましたですが、もちろん認定を受けるという事は・・・(聞き取れず)になるわけです。
今言ったように特定失踪者でも、認定された人と同じだとは言うんですが、実際交渉の場合認定された人は名前を挙げて交渉するけど、認定されていない人はこんな人が他にもいるだろうという事になって、やっぱりかなり違ってくると思います。

それの一番いい例として、これはかなり前の話なんですけど、めぐみなんかは平成9年の2月に国会で取り上げられて5月に認定された。
その頃は認定っていう制度がありませんので、政府が「北朝鮮による拉致の疑いが濃厚である事案」と言うような表現で警察が・・・(聞き取れず)なわけなんです。
ですので、今の認定制度とは違いますけどその当時はそれが認定と言われていた。
それで有本さんはもっと前から運動をしていたんですけど、認定されたのは平成14年4月ごろだったと思います。
それまでは「自由意志だったんじゃないか?」という事で認定されていなかったんですけど、八尾恵証言によって認定されたわけなんです。

それで我々外務省に行って、当時も日朝赤十字会談とか日朝国交正常化交渉と言うのが行なわれていましたんですが、それで7件10人の人について交渉した、こんな事を言ったというようなことでなったんですけど。
皆がそれで「有本さんはどうなったんですか?」といったら、「認定されていないから交渉の対象になっているんですか?」と聞いたら「やってます」と。
そこは有本さんはお父さんがうるさく言っているものだから、やっているんですけども。
で、「有本さんと一緒に暮らしている石岡さんはどうなっているんですか?」と。
「石岡さんの方は言ってこないから交渉の対象になっていません」と、そうなんですね。

そんなことは無いんですけど、もし増元さんと市川さんとが一緒にいなくなって、増元さんのうちは熱心だから交渉するけど市川さんのうちは熱心じゃないから交渉しないと言うのと同じことなんです。(小さな笑い声)
やっぱり認定するしないの違いはやっぱりかなり大きいんですね。

そこで政府っていうのは非常に難しいのは、新潟でもめぐみがいなくなってしばらくして、非常に良く似た事件が起きたわけです。
それでその子はめぐみが北朝鮮と分かったものだから、新潟の救う会の人が「お宅のお嬢さんも北朝鮮だから家族会に入りなさい」なんて勧めたんですけど、家族会・救う会が勧めると言うのも変な話なんですけど、それでそのうちは入らなかったんです。
そしてめぐみの事が取り上げられた後で柏崎で見つかったんですけど、そうすると北朝鮮は何と言ったかと言うと、「日本国内でもそういう事件が起きているんだから、めぐみも北朝鮮ではなくて国内にいるはずだ」という事を言ってきたことがありましたが、政府が認定するという事は、かなり後でそんな事が見つかった場合だったら、認定制度そのものが不信感を持たれることになるので、難しいわけなんですけど。

だからそれは認定を、・・・(聞き取れず)ですけど、是非警察関係者は捜査を進めて認定をして、この人もいるはずだから返せと具体的な交渉の事に乗っけるためには是非認定を早く進めていただきたいと思います。

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東京連続集会24(6)

   松本京子さん家族の思いを聞く 東京連続集会24
                  07.1.18 友愛会館にて

『西岡力 救う会副会長の講演 その3』

右側の幹事会と言うのは、実はこの右側の幹事会と言うのはそれまであった組織なんです。
これしかなかった。
それとですね、この下にある調整室としかなかった。
安倍政権になるまでは。
幹事会というは、前は専門幹事会と呼ばれていて、その後特命チームと安倍官房長官のときに変わった組織ですけど、各省庁の局長クラスくらいの人が集まって会議をやる。
その議長は官房副長官で、安倍さんが副長官のときに作った。
家族のケアをする支援室と言うのがその下について、それが総合調整室になったんですけども。
これがここしかなかったのがこれだけ大きくなって、そしてその下に総合調整室と、あと政策企画室と言うのがあって、今までは拉致問題連絡調整室といっていたんですね。
家族支援室のあと、連絡調整室といっていたんですけど、連絡をしたり調整したりする事はあったんですけど、政策を企画するという部署と言うのはなかったんですね。

それぞれが外務省がアジア外交の中で拉致問題をやる。
警察は犯罪の取締りの中で拉致をやる。
あるいは、法務省は人権と言う枠の中で拉致をやるという事になっていたんですけども、政策企画室はそうじゃなくて、拉致問題についての政策を企画している常設の企画室だと。
そこで戦略を練って下さっているんですけど。
そしてもう一つは情報室と言うのがあって、これは内閣調査室がほとんど兼ねているようですけども、しかし情報室と言う役割が出来て、拉致問題の情報を取るそういう専門の部署が出来た。
そしてその、関係省庁対策会議と言うのが、先ほど言った幹事会のところですね。
幹事会の所が大きくなったのが下の図で、この下には今までどおり局長クラスの人たちが入っていて、その上に中山事務局長がいるわけですね。

そして棒が下の方に出ていますけど、ここに分科会が3つ出来ていて、情報分科会と法執行分科会と広報分科会と言うのが出来ている。
広報分科会と言うのは今までなかったんです。
新しく出来た。
政府が拉致問題で広報をやる。
で、この間も北朝鮮人権週間で、最初の日に安倍総理の顔が大きく出た新聞広告が出ましてね。
ああいう企画をここでやっているわけです。
今、いろんな英語とか、パンフレットなんかもどんどん今更新されているんですよね。
前は、中々頼んでも更新されなかったんですが、今はそういう事をやる部署が出来ているわけです。

我々10回、主として日比谷公会堂で10回国民大集会をやってきたんですけど、11回目は我々がやらないで政府がやってですね、我々はお客さんで呼んでもらって。
中山さんといつも、我々の方が呼んで来てもらっていたんですけども、楽屋で会って「なんか変な感じですね」って(笑い声)、「今度は呼んでいただいて」って。
今回は何か前の方の席にあってですね。
いつもは楽屋の裏の方で走り回って準備していたんですけど、何も準備をしない集会って初めて経験しましたけど。(会場より「特等席だね」と言う声)
そういう事もやる事になっているわけですね。

それから法執行部会と情報分科会と言うのは、前の特命チームのときからあったわけですけども、この法執行分科会と言うのは、実はアメリカのやっている金融制裁と足並みを揃えて、北朝鮮の犯罪行為に対し厳しく取り締まると言う部署なんです。
一昨年の秋以降ですね。
特に朝鮮総連の傘下団体に科協という団体がありますね。
在日朝鮮人科学技術者協会と言うところの不法行為に対する取締りが大変進んでいます。
彼らの押収されたコンピューターを分析したところ、陸上自衛隊のミサイルの軌道を計算するソフトが入っていたと、いう事が報道に出ていましたよね。
そういう事を今まで許していたわけです。

あるいはさっきも言いましたけど朝銀信用組合が、かなりおかしな融資を昔からしていたにも拘らず、善意の預金者を守ると言う名目で1兆4千億円の公的資金が投入されたと。
大変不明朗だったわけですけど、しかしそれに対してRCCというですね。
取立てをする政府機関が朝鮮総連を相手にして民事訴訟を起こしたんです。
600億円は借りた人の名義は朝鮮総連となっていないけれど、事実上朝鮮総連が借りたものだとみなして、総連に返せと裁判を起こしたわけです。
ある朝鮮総連内部の人の話によると、朝鮮総連全部の今の財産は全部で100億円くらいだと。
裁判で日本が勝つと総連の財産は全部没収される。
差し押さえと言う裁判を、今日本政府が起こしている。
法律でも・・・(聞き取れず)です。

という事をやるような部署が出来ているわけです。
ここに入っている人たち、入っているんですね。
朝鮮総連の国会議員をやっている人は、日本を出国したら帰って来られません。
我々は何回もここで要求しましたけども、当時はですね。
官房長官なんかに言ったら、法務省に言ったら、法的に出来ないんだと。
そういうもんかな?と思ってたんですけど、出来たんですよね?(笑い声 「やる気がなかったんだ」の声)
法の解釈が変わったのかも分かりませんけど。
でもとにかく、例えば法執行分科会と言うのが出来てですね。
次に私たちが要求しているのはミサイルの技術者とか原子力の技術者の人たちに、朝鮮に出入りできるのはおかしいと。
そういうことは、もう検討されているはずだと思います。

そしてまぁ、上の情報室とは別に情報分科会と言うのがあるわけですね。
こういう組織が出来て、そして40人くらいだっけ?
何十人かの人たちがですね。
集められて事務局に常勤でいるんですね。
この間、外務省のある人に会ったらですね。
「うちからも何人か抜かれたんですよ、駄目とはいえないんでね、あはは」と言っていましたけどね。
各省庁で相当優秀な人を集められて、勤めているわけです。
そして最初に開かれたのが、一枚目の10月16日の対策本部の、最初に開かれた対策本部で今後の対応方針が決められたんです。
日本政府の今の拉致問題に対する方針なんです、この紙が。
ここでは何回も書いてます。
すべての拉致被害者の生還と書いてある。

安倍総理が12月の集会で仰いましたけど、12月の集会のときに安倍総理はまず認定されていて帰って来れない12人の人の名前を全部呼んで、この人たちを取り戻す。
それだけではなくて、まだ認定できていない拉致被害者も全員取り戻すんだと言ったんですね。
つまりすべての拉致被害者と言うのは、日本政府が認定しているのがすべてと言う意味じゃないんです。
認定出来ているか出来ていないかと言うのはこちら側の都合であって、誰が被害者で救出を求めるか、と言う事が問題なんですね。
すべての被害者と言う中には認定出来ていない人も取り戻すと言っているわけです。

特にですね。
この1ですけども、「北朝鮮に対しすべての拉致被害者の安全を確保し、直ちに帰国させるよう引き続き強く求めていく」という事が書いてありまして、ここでも何回も申し上げたと思いますけど、政府の文書の中に「安全を確保し」と言う言葉が入ったのは初めてですね。
「安全を確保し」と言う言葉が入ったのは、生存を前提としているからです。
だから日本の中で生きているか死んでいるかという事を議論する時代では無いと。
平沢さんは分からないと言ったんですけど。
だから地球が一周くらい遅れている感じですけど。(笑い声)

今はつまり分からない。
だから証拠を出せと言うと、安倍さんが偽の遺骨が出て来たときに言っていましたけども、もう証拠を出せと言うと危ないと。
生きている人の腕を切って焼いて出すかもしれない。
偽の遺骨まで出してきたという事は生きているという事だと。
生存者を全部帰せという事を・・・(聞き取れず)に言って、日本政府もそこは小泉政権時代に統一したんですけど、整理して今は「すべての被害者の生存を前提として安全を確保する」という事が入ったんです。

今まではですね。
安全を確保しろと心の中では思っていましたけども、それより死んでるとされてしまったらどうなるのか?と。
我々救う会はただ生きていると言っていたんですけど、このスローガンは要らないかもしれない。
政府も言ってるわけですけど日本国内では堂々と言っている。
言わなくちゃいけないという事は論争があるという事ですけど、それは無くなったんですね。
平沢さんを除いてはですね。(笑い声)
それより、安全を確保しろと。
今生きている人たちに危害を加えたり、病気になったりしたときにきちんと治療をしなかったりしたら許さないと、いう事が政府の文章に入ったんですね。

やっぱりそれは家族の人が一番心配してた事は、本当に心配している事はこの事だったんですね。
早く帰ってきて欲しい。
でも帰ってくるまでの安全を確保して欲しいと。
帰ってくるために運動をする事が、安全を確保することにマイナスになるかもしれないと。
そういうジレンマの中で、ずっと家族会の闘いはあったわけですけども、政府はそれに対して「拉致があるかどうか分からない」とか、「外交交渉が先だ」とか言っていたわけですけど、今は政府が家族と同じ気持ちになって安全を確保して心配していると。

そして2番目に今行なっている日本の制裁措置が書いてあるわけですけど、そして「今後の北朝鮮側の対応等を考慮しつつ、更なる措置について検討する」というのは「更なる制裁を検討する」ということを言っている。
北朝鮮が誠実な対応を見せなければ更なる制裁を拉致を理由にしてやると検討すると、はっきりここに書いてあるんです。
私たちが言っていることと同じですね。
更なる圧力を加えて返して欲しいという事も、同じ事が書いてあるわけです。

そして3つ目の現行法制度の厳正なる法執行というのも、先ほど申し上げたブッシュ政権と一緒に進めている法執行制裁もやっていくと。
特に日本が今求められているのは、日本はあまり送金は無いといいましたけど、日本が今求められているのは核やミサイルの技術・部品の北朝鮮への輸出を止めることです。
北朝鮮のミサイルのかなりの主要部品が日本から行っているわけです。
メンテナンスも日本の技術者がやっていたわけです。
それを止める。
今それを止めつつあると。

それから4つ目は情報を知らせるという事ですね。
それから世論の啓発、こういう集会も今度一度は調整室にお願いしようかと。(笑い声)
共催とかやって、そういうのもいいかな?と。(小さな笑い声)
でも、そういう事をやると書いてあるわけですね。
で、実際に集会をやりましたし、全国でこの間のパネルの材料は提供しましたけど、写真展全国で展開してやられていますし、いろんな所でいろんな広報活動が進んでいるのは事実ですね。
地下鉄にポスターがずっと、これは安倍官房長官時代のことですけども、貼ってありますよね。

それから5つめは、今日の松本さんの話にも関係しますけど、特定失踪者と言う言葉がはっきり解釈をつけて入って。
の事案を含め拉致の可能性が排除できない事案に関する、つまり特定失踪者は、名前の挙がっていない被害者もいるんだという事はここで何回も言いましたけど、その事もここに視野に入っているんです。
捜査・調査をして、そして新たに認定する事案があれば北朝鮮に取り上げていくと。

それから6つ目は、「国連をはじめとする多国間との場、関係各国との緊密な連携を通じて拉致問題解決の国際的な協調をさらに強化していく。」
これも今回、安倍総理の外遊でもヨーロッパに行かれても、それからフィリッピンでも、とにかく総理が行くときは拉致問題を話されますよね?
外務大臣もそうですよね?
一番上がそうですからそれ以外の外交官の人たちも皆そういう事になっているんです。

特にですね。
今回の東アジアのサミットに拉致という言葉も入りましたですよね?
でもあれも、簡単に入ったわけじゃなくて、「拉致も含む人道的懸念について」という言葉が入った。
人道的懸念という言葉は実は国連安保理事会での北朝鮮に対する制裁決議の中に入っている言葉なんです。
humanitarian(=人道主義の)という言葉をまず国連安保理事会決議に入れたんです。
中国も賛成したんです。

ただ、今度は中国がいるところの声明でそれが入るのは中国は反対できないわけですね。
国連の安保理事会の決議のときは・・・・・・(スペルを聞き取れず)abductionと言うのがついていたんですね。
当初の原案では。
日本政府が提案した当初の原案では「拉致を含むという人道上の懸念」と言う言葉だったんですけど、中国が反対して「拉致を含む」が取れちゃったんです。

しかし、今回の東アジアサミットの生命では「拉致を含む」という言葉が中国がいるところで入ったんです。
言葉使いも一つ認めさせて次にいくという事があるわけですね。
プロの外交官はやっぱりやるんだなと思って、人道上の懸念なんて言って拉致が入ってないから怒った方がいいのかな?と当初思っていたんですが、やっぱりそういうふうにやって足がかりを作って、ひとつひとつこうやって中国・・・(聞き取れず)をやっているんだなと、私なんかは感じるんですが。

その点では6についても進んでいると。
これも我々が日本国内の単独制裁と、それから国際的連携で北朝鮮を追い込むんだと言っていたわけですけど、同じ事を大規模に国家でやる体制になったんだなぁと思うわけですね。
麻生外務大臣がルーマニアに行って「お宅にも被害者いるんですね」なんて言って、私のペーパー読んだのかな?と思って(笑い声)、この間の国際会議での報告を読んだんだと思うんですけど。

と言う点では本格的に取り組む体制になって、そして一番最後には予算が政府案になったわけですね。
補正予算が2億2千万くらいで、それから来年度予算が4億7千万。
ですから来年度の終わりまでの間に7億円くらい対策本部として使うと。
前年度予算は事務局事務経費で5000万くらいだったわけですね。
人もついて、24時間拉致の事を考える人たちがいて、先ほどの方針が決まって、それを実行するのに必要な予算が今付いたわけです。
そういう段階で北朝鮮の核問題でアメリカを中心として、今追い詰めることが出来つつあると。
という事を確実にやっていると。

一言いろんなところにいってですね。
安倍さんは話しをするという事を今やっていませんけど、今度拉致問題に関して言うと、今までずっと蓄積があるから、始まったらすぐわっとこういう事が出来るわけですね。
誰かに話を聞くとかじゃないわけです。
構想があった事を実現しているんです。
9月からですからまだ3~4ヶ月しか経ってないのに、ここまでの体制を作ったわけです。

と言うところは高く評価されるべきではないか?と言うふうに思っておりまして、いよいよ政府と一体になって、北朝鮮に対して返せと。
返さないんならば、圧力が強まりますよと、国際社会もそう言ってますよと、国際社会と連携して北朝鮮に対してすべての拉致被害者の送還を求めて、それをしないんであれば圧力を強めていくと、いう今までの我々の方針は全く間違ってなくて、政府が今その為の先頭に立っている。
その政府と一体となって、オールジャパンで金正日政権を追い詰めていく時なのかなぁと今は思っています。
以上です。(拍手)   

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東京連続集会24(5)

松本京子さん家族の思いを聞く 東京連続集会24
                  07.1.18 友愛会館にて

『西岡力 救う会副会長の講演 その2』

 

これはここでも島田さんにも話してもらったこともあると思いますけど、島田さんは最初から言っていたんですけども、ブッシュ政権は2001年の段階から、悪の枢軸演説をした2002年の1月以降特にですけど、金正日政権には強い圧力をかけなくちゃいけないと。
そしてはっきりと政権にいる人は言いませんけど、その周辺にいる人たちはレジーム・チェンジと政権交代が必要といっていたわけですね。
その方法についてはイラクは軍事的な方法が必要だと。
しかし、北朝鮮は経済制裁が効くんだと言っていたんです。
最初からそう言っていたんです。

イラクは実は経済制裁10年かけたんですね。
湾岸戦争以降、経済制裁がかかっていたんです。
しかし、石油を密売するから彼らは武器を持つことが出来たし、秘密警察を維持することが出来たわけです。
北朝鮮は石油を持っていない。
経済制裁が効くんだという事を言っていたんです。

高世仁さんという優秀なジャーナリストの人がいて、最近本を書いたんですが、本のタイトルなんだっけ?
金正日の偽札何とかと言う(=金正日「闇ドル帝国」の壊死 光文社)それを読むとですね。
今アメリカが言っていたことの詳しい中身が分かったんですが、2001年の秋にですね。
国務省の中で北朝鮮にどういう対応をするか?というプロジェクトチームが出来ている。
ケリー国務次官補がアッシャーさんと言うプロジェクトチームのリーダーを呼んで調査をやっている。
それはですね。
北朝鮮の貿易統計を見ると、大体毎年多いところでは10億ドル、そうでないときでも7~8億ドル赤字だと。
どんどん赤字が溜まっていけばですね。
国家は破産すると。

物も買えなくなるはずなのに、金正日はトロを食べている。(笑い声)
核ミサイル開発は進んでいる。
秘密警察は維持できていると。
合理的に考えて合わない。
今は、北朝鮮と物を買うのは、どんどん70年代にですね。
西側から物を買って代金を払わなかったものですから、日本は北朝鮮に貿易抑制を適用をしていますから、現金払いしか買えないわけなんですね。
しかし、日本から物を買っていけているわけです。
現金を持っているわけです、外貨を。
持ってないんです、北朝鮮が・・・(聞き取れず)いいんですけど、そうじゃないわけです。
なぜ買えているのか?物を。

アメリカがそれを調べたところ、犯罪資金だと。
貿易とは別に犯罪資金と言う収入源を持っていたと。
犯罪及び兵器輸出。
大量破壊兵器のミサイル輸出とそれから犯罪資金、それが多いときで5~6億ドルくらいになる。
年間にですね。
そしてそれは国庫に入っていなくて、金正日の個人口座として海外に預金されている。
それを管轄しているのが労働党の39号室という、今38号室と言うところがあるんですけど、39号室38号室が管轄して管理しているわけです。

すでにアメリカのCIAはかなり調べていまして、CIAの数年前の推定では43億ドルが金正日の個人資金としてスイスの銀行辺りにあると。
それが物を買っても減らないわけですから、武器の代金や犯罪資金や偽札や麻薬のお金がそこに入っている。
それを下ろせなくする。
犯罪に対して余りにも国際社会は甘かった。
それを当たり前に法執行すれば、金正日政権は政権維持が難しくなるくらいダメージがいくと。

中国が支えていると言いますけど、中国は生の現金は出していないです。
石油と食料を出している。
別に石油を転売してトロを買っているわけでは無いんですね。
最低限の石油しかないわけです。
中国からの援助だけでは貧乏な極東の独裁国家という事になってしまって、核開発なんか出来ないわけです。
金正日の贅沢やその周辺の人たちの贅沢な暮らしは持たないわけです。
外貨は、輸出するものはほとんど何もないわけです。
まともなもので。
偽札は出来が良いようですけども。(笑い声)
偽札と偽タバコはパッケージは上手く作るんですけど。
それしかないわけです。

という事をアメリカは実は2001年に調査をして、それでそのときから、だからイラクには軍事制裁を北には経済制裁が効くと言っていたんです、その調査を背景にして。
あるいは実はですね。
そういう調査と言うのはすでに行なわれていて、1980年代の終わりに韓国当局がそういう調査をしていまして、同じような問題意識からまともな貿易をして食べていないと。
当時はですね。
犯罪資金よりも日本からの送金が多かった。
日本から朝鮮総連系の機関や個人が・・・(聞き取れず)に送金をしていた。
救う会の会長の佐藤会長が所長をやっている現代コリア研究所が当時推計をしまして、年間600億円くらい北朝鮮に裏から送金されていると。
それが核開発を支えているんだと。

93~4年の第一次核機器のときにアメリカの一部では爆撃をしようと言う議論があったんですけど、私たちは爆撃はする必要は無いと。
経済制裁をすれば、・・・(聞き取れず)からの日本からの送金を止めればいいんだと言ったんですね。
英語で発信したりしたらば、韓国の当局も同じような調査をもっと詳しくやっていて内容が大体一致したんですが、アメリカもそうだという事になって、アメリカから強い圧力が来て日本政府が調べたんです。
内閣調査室が調べたところによりますと、年間1800億円から2000億円日本から出たと。
私、当時直接内閣調査室で調べた人から聞いているんです。
それを止めろといって止めようとしたんです。
本気で止めようとしたんです。
警察が朝鮮総連に対して余りにも今まで法の適用が甘かったのを厳しく適用して、税務署も動き始めたんです。

その時北朝鮮は経済制裁は宣戦布告とみなすといってですね。
日本に向けてノドンミサイルを発射したんです。
今と良く似ているんです。
しかしクリントン政権でありましたアメリカは、核武装をやめさせるといって安保理事会で経済制裁決議案を出したんです。
そして在韓米軍と在日米軍を増強したんです。
そしたら金日成が出て来た。
カーターと会って、核を凍結するからと言ったんです。

そのときもつまり、何かお金が来るとか日本からお金が行くからとか言うことで核凍結になったんじゃなくて、向こうは戦争をするといって脅してきたんですけど、それでもこちらは戦争するとは言わなかった。
経済封鎖をすると。
端的に言うと金正日の個人資金に、当時は犯罪資金よりも日本からの送金が主たる資金になっていますから、それを止めると。
そうすると一般国庫の方は回っているけど、金正日特別会計の方は回っていかなくなる。
そちらを押さえられると彼らは本当に困って動き始めるんです。

一般国庫の方は・・・(聞き取れず)して1995年から100万程度の餓死者が出るんですけど、政権は倒れなかった。
そのときでも藤本さんの本を読みますと水上スキーに乗っていたと。
年間100万人の餓死者が出たときも藤本さんたちは水上スキーで遊んでいたと。
で、テレビ見て、あのウニが食いたいと言うと買いに行ったりとか、三越の何とか餅がおいしいとか言うと柏餅か何か知らないけど、それだけを買うために飛行機に乗っていくとか。
道でばたばた子供たちが死んでいたときに、そういう事をやっていたわけです。
それは国庫とは全然別の外貨を持っていたから。

でもそれに、第一次核危機のときに日本とアメリカと韓国が気付いて、それを封鎖しようとしたときに、彼らは一度折れて来た訳です。
しかし金正日がもう一度出てきて、一度約束した核開発を止めると言ったのを、裏でやっていたわけです。
一度我々は騙されたわけですが、ただ、その時の事を我々は知っていたからブッシュ政権の経済制裁が、北朝鮮のレジーム・チェンジが出来るという事が正しいと思っていたわけです。
2002年の段階からですね。
それで、その時一番考えたのはつまり、国連安保理事会の制裁決議が出て金正日政権は大変追い込まれた。
ミサイル発射などもあって大変緊張も高まるだろうと。
最後にはこちら側が強いんだから向こうが折れてくる、あるいは向こうの政権が倒れるか向こうが折れてくる。

しかし、その場合に過去の経験からすると94年の段階で向こうが折れてきたときに、拉致問題では折れてこないのに、国際社会はそれで良いと言ってしまった。
特に村山政権がジュネーブ合意が出来たときに、アメリカから北朝鮮が核開発を凍結すると言ったと。
その代わりに45億ドルで原子力発電所を作ることになった。
日本は10億ドル出せと言われたら、ハイ出しますと言ったんです。
その時日本は拉致問題をアメリカにも北に対しても要求しなかった。
日本が要求しなければ国際社会は議題にしないです。
そういう事をさせてはならない。

アメリカがテロ政権に核ミサイルを持たせる事を止めさせるというふうに今言っているんだから、拉致はテロだと言うスローガンは効果があるんだと。
アメリカは経済制裁、金正日の個人資金をターゲットにして締め上げるだろうと。
その時向こうは戦争も辞さないといって、前回と同じにミサイルを発射したり、あるいは若干のテロもあるかもしれない。
戦争直前まで緊張は高まるだろう。
でも戦争になったら向こうは負けるわけですから、肝試しをするだけで、こちらが最後は勝つだろうけども、いろんな事が起きてくる中で、その時になって初めて真の交渉が始まってくる。
向こうが折れてきて、止めてくれと、もう耐えられないから止めてくれといって、交渉が始まるんです。
民主国家はなぶり殺しみたいな事はしませんから、やめてくれと言ったら話し合いを聞くんです。
で、こちらは条件を出すんです。
その時に被害者を全員返しなさいと言う条件を、国際社会と一緒に出せるかどうかが勝負だと。

94年の時には出せなかったわけです。
出さなかったんですね、日本政府は。
94年の前に、88年の梶山答弁があったわけですよね。
ここにいらっしゃる皆さんは全部ご存知だと思いますけど、国会で拉致の疑いが十分濃厚だと言っていて、そしてそれから91年には田口八重子さんの拉致認定があったわけですね。
警察が認定したんですから。
それなのに10億ドル出すときの条件に、田口さんが帰ってくることとか増元さんが帰ってくることとか言わなかったんです。
アメリカからの圧力で言えなかったんじゃないんです。

だから、金正日政権に対して今国際的に彼が嫌がる事を、条件を突きつけてやるという事ですね。
それが個人資金を封鎖するという事で、94年のときは日本からの送金だったんですけど、今は日本からの送金はかなり減っています。
バブルが崩壊してしまって朝鮮総連自体がその余力が無くなっているわけです。
朝銀信用系の預金を意図的に持っていくという事もやりましたけど、そのために破綻してしまって、1兆6千億円(?)くらいが補填されたわけですけども、補填された後新しく補填されたものを向こうに送る事は出来ないです。
日本からの送金は大変減っています。
その分を犯罪資金で埋めたんです。
それから韓国の大統領が今度が裏金を出したんです。
4億5千万ドル出したし、現代財閥の金剛山観光で今でも現金を払っていますし、様々な形で韓国からは現金が行っています。

しかし今年はまた、韓国の大統領選挙の年なわけなんです。
2002年からちょうど5年経ったわけですね。
今は、今のところはハンナラ等政権が勝つ可能性があるわけです。
そうすると金正日政権としても、もう一度日本を見ざるを得なくなるような状況になるわけです。
国際社会が彼に現金を渡さない、外貨を渡さないという事が出来ればですね。
本当に苦しくなってきて、こちらの要求はこれだ、あんたの要求は何だと言う対話が始まる。
交渉が始まるんです。

その時に日本が拉致問題は、まぁ二つの要素があって、国際社会は金正日が絶対耐えられない圧力をかけること。
それは今出来つつあるわけです。
アメリカの金融制裁、国際社会の制裁が出来つつある。
耐えられなくなって交渉が始まったときに、国際社会が拉致問題もその制裁を解除する条件に入れること。
その二つの条件を満たすことが出来れば、事態を大きく動かすことが出来るだろう。
安倍政権のやっていることは、その二つの条件を満たすためにやっているんです。
あるいは先頭に立って、その二つの条件を作ろうとしているわけです。
誰かが誰かのコネクションで、平壌に何人行ったから話が進むとかいう事では全然なくて、向こうの方が困ってですね。
安倍さんに会いたいといって、私のところに電話してくるとかですね。
安倍さんにコネのある人を探して、向こうから来るというときが近づいてきていると。

もちろん、今のところは韓国から現金が行っているという要素がありますから、韓国の政治情勢がどうなのかという変数がありますけども、韓国の中も自由民主主義あるいは北朝鮮の人たちを助けなくちゃいけないという、真の韓国の自由民主主義派、あるいは自由統一派。
自分たちは自由統一派と言っているんですが、そういう人たちが目覚めて来ていまして、我々は最高でも6万人くらいしか集めていないですけど、その人たちは20万人くらい集めてですね。
街頭で集会やったりしているんですね。
日本のマスコミはほとんどその人たちの動きを報道していませんが、その20万人くらいの集会では、韓国の拉致被害者の家族が出てですね。
拉致問題解決すべきだと、日本の被害者を救うべきだと言ってくれているわけです。
で、北朝鮮の人たちも救うべきだと。
ま、もちろん盧武鉉政権の側も必死で政権を守りに来ていますけど、どうなるか分からないと言う変数がありますけども。

しかし、日本政府が今やっている事は、まず拉致問題は国政の最優先課題で、絶対に譲らないと言う体制を作ったわけですね。
そして国際社会と一緒になって、核とミサイルとそれから拉致問題で今北朝鮮に制裁をかけている。
その制裁のターゲットは北朝鮮の一般国民ではなくて、金正日の個人資金だと。

で、別に私は政府の広報マンでは無いんですが、先ほど増元さんとの話の中で政府がどれくらい説明してくれたかと言う話があるんですが、今は2002年以降はですね。
支援室と言う組織が出来て、政府でいろいろ方針が決まると説明を受けるんですけど、特に安倍政権になってから後はですね。
対策本部が出来て、それからは節目節目でいろんな決定事項があったりすると、その書類をいろいろ頂くんですね。
多分我々にいただいたものだから、公開されているものだからなぁと思って、今日は皆さんにサービスして全部コピーして持ってきたんですが。
多分こういう事があまり広まっていないから山崎さんの話がたくさん出るわけですね。

山崎さんを呼ぶんだったら、対策本部から誰か呼んで今の日本の今後の対応方針とかどうなっているのか?とかですね。
組織がどうなっているのか?とか、今年の予算がどうなっているのか?とか、話を聞いたら良いと思うんですけど。
それを聞いた上で一回だけ訪問した方が効果があるのかどうか、議論すべきだと思うんですけど、それがないって言うのが残念なので、私別に政府の人間では無いんですが、ちょっと解説をさせていただきますけども。

これが10月16日の、その前に2枚目を見ていただきたいんですね。
まず安倍さんは内閣を作って対策本部を作ったわけですね。
その対策本部の組織図がこの2枚なんです。
対策本部の本部長が総理大臣で副本部長が官房長官で、官房長官は拉致問題担当大臣を兼ねているんですね。
そしてこの対策本部と言うのはすべての閣僚が入っているわけです。
閣議と同じ。
すべての大臣が入っている。
で、その下に常設の事務局が出来たんです。
各省庁の拉致担当者が一回集まって会議をやるんじゃなくて、常設の事務局が出来たんです。

その事務局長が、私たちの大変信頼している中山恭子さんになったんですね。
そしてその首相補佐官を兼ねて事務局長になった。
首相補佐官は常設で、多分首相補佐官だって部屋があって下に何人か人たちがついているだけですけども、事務局長を兼ねていますから事務局の上なんですね。
常設の人がついているわけです。
そして閣議の下に、閣議が対策本部ですから、対策本部の事務局長ですから、各省庁に対しても首相に対してアドバイスをするんじゃなくて、各省庁に対して拉致問題に対することであれば大臣としていろんな話が出来るんです。
上下関係があるわけです。

・・・その3に続く・・・   

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東京連続集会24(4)

   松本京子さん家族の思いを聞く 東京連続集会24
                                      07.1.18 友愛会館にて

『西岡力 救う会副会長の講演 その1』

あけましておめでとうございます。
私は年末にですね。
桜チャンネルの討論会と、それから朝まで生テレビの討論会に出まして、その主要なテーマの一つが北朝鮮問題だったんですね。
そこで出られた方たちと、大きく見ていることというか、感じている考えている情勢認識がずいぶん違うなと思いまして。
これがその後1月に10日近く韓国へ行ったんですが、その間に山崎拓議員の訪朝と言うのがあってですね。
訪朝するのかもしれないな、というのは前から思っていたんですけど、それはちょっと後で・・・・・・・・(聞き取れず)。
驚いたのは、扱いが大変大きかったことですね。
なぜ?あんなに大きな扱いになるのかな?という事と、年末に感じた有名な論客の人たちが考えている朝鮮情勢と、私の考えていることとずいぶん違うという事が・・・・・・・・(聞き取れず)しまして、そういう話を今日はちょっとしたいと思います。

つまり、今の安倍政権がやっている拉致問題の取り組みと言うのが効果を上げているのかどうか?という事なんですね。
例えば、もう少し大きな事を言うと、拉致問題だけじゃなくてですね。
安倍政権、そしてブッシュ政権が昨年の北朝鮮のミサイル発射実験に対して強い制裁で臨んだわけですけども、それが実際効いているのか?
あるいは北朝鮮の核ミサイル武装は既成事実となってしまって効いていないのか?という事ですね。
山崎さんはテレビに出られて効いていないと、上手くいっていないと、自分としては風穴を開けたんだとですね。
今まで過去には圧力では被害者は帰ってこなかったけど、総理が2度訪朝したときには帰って来たと。
過去の経験から言うと対話の方が効果を上げたんだと、いう事を話されているわけですね。
私たちはここにも書いてあるように、制裁の圧力ですべての拉致被害者を救出しようと言っているわけですね。
で、実際去年ミサイルと核が契機ではありましたけど、拉致問題も明記された制裁がかかったんですね。
それに対して、いや効果がないと。
話し合いを、こちらから向こうに行ってですね。
誰が出てくるかも分からないような、誰と会ったかも公開できないような話し合いを求めていくような段階なのか?と、言うことについて、話をしたいと思っているんですが。

一言で言いますと、まぁここでは何回も申し上げて来ているんですが、制裁は効いているんです。
辛くなってきているのは向こうなんですね。
するともう一つは日本政府はかつてない拉致問題に対する取り組む体制を作ったんだと。
今その体制が出来て、それが本格的に動き始めた段階ですね。
その体制が出来たという事と、制裁がかかったという事の二つ、ちょうど同じ時期に出来てかなりの効果を上げているということがあって、もちろん向こうが効果が上がっている制裁に対して、どう判断してるか動きを見せるのかという事は、ボールは向こうにあるわけですから、何月何日にこれからこういう事が起きます、というふうには簡単には言えませんけども、かつてないほど全員救出に近付いて来ていると。
明かりが見えてきたと、光明の先に明かりが見えてきたと申し上げてきたと思うんですけど、私はそう考えていて変わっていないんですね。
ところが世の中は安倍政権になっても何も動いてないと。
何か、中山さんたち補佐官は開店休業でやる事がなくて困ってると、週刊誌なんか読むとそういうふうに書いてあるんですが、なんでそんなに認識の違いがあるのかな?と思いまして、その事を少しお話をしようと思っているですが。

まず、今のことに入る前にですね。
5人が帰って来たときのことをお話したいんですね。
なぜ5人が帰ってこられたのか?
なぜ金正日が拉致を認めたのか?という事ですね。
山崎さんは小泉総理が行ったからだと。
だから自分の事を言ったんですけど、(笑い声)平壌にこちらから出向けば進展するのか?と、いう事なんですが、ここで何回も申し上げていますけど、外務省の田中局長がうまく北朝鮮と裏交渉をしたからではなくて、核問題でブッシュ政権が北朝鮮がジュネーブ合意そして、NTP条約、韓国との非核化宣言というのを破って、パキスタンから技術を導入して核開発を続けていると言う決定的な証拠を握ったと。
それを背景にして「悪の枢軸」の演説があり、圧力を強めていったと。
その圧力に対してどう逃れるか?と言う彼の戦術の一つが、小泉政権をブッシュ政権から引き離すという事。

つまりブッシュ政権のテロとの戦争のターゲットになってしまったと。
ブッシュ大統領は2002年1月の一般教書演説で悪の枢軸といっただけではなくて、テロとの戦争のゴールは二つあるといって、ひとつめはテロリストに裁きを下すこと、テロリストの基地を叩き潰すことだと言いましたけど、二つ目のゴールはテロ政権から大量破壊兵器を取り上げることだと言ったんです。
そのテロ政権の代表として3つの国を挙げたんです。
金正日から大量破壊兵器を取り上げるという事が戦争の目標なんだといったわけなんです。
それが2002年の1月の段階です。
その頃実は田中局長のラインで秘密交渉が進んでいたんです。
ところが田中局長はアメリカにその秘密交渉の進展を一切秘密にしていたんです。
アメリカは金正日から核兵器を取り上げる、核ミサイルを取り上げる事を戦争の目標にして圧力を強めていたときに、その金正日と秘密交渉をしている同盟国の日本政府は一切アメリカに言わなかった。

という事が進んでいましたから、、向こうからすると日本はアメリカと足並みが乱れていると。
アメリカは金正日政権を軍事攻撃したりあるいは経済制裁・経済封鎖をする場合に、日本の協力なしには出来ない。
在日米軍基地から発進するわけですし、経済制裁をする場合も日本の協力しなければ出来ないんです。
ところがその日本がアメリカと歩調を合わせていないと。
これは相手に隙があると思われたわけですから、彼は自分の政権を護るために日米を離反させる事ができると考えて、田中局長との交渉を続けていたわけです。
つまり、この例えも何回も申し上げていますけど、小泉さんや田中さんは金正日の方向を見て交渉したわけですね。
自分たちと金正日の交渉が上手く行っていると思っていたわけですけども、実はこの後ろにブッシュ大統領がこん棒持って見えるわけです。
金正日から見ると、接近してきている田中局長や小泉さんの後ろにブッシュ大統領が見えているわけです。
ブッシュ大統領のこん棒をかわすためには、この日本がブッシュの側に行かないでこちらに来させる事が良いと。
大きな枠組みがあったわけで、・・・・・・(聞き取れず)。

拉致問題を話をすれば、上手く話をすれば、彼らは拉致を認めたのか?
話し合いで認めるんだったらテロなんかしないわけですね。
そこが、基本的に金正日政権をどうみるか?と言うところの違いですし、あるいは冷戦時代以後の社会主義政権・共産党一党独裁政権をどう見るか?という事ですけども。
基本的に共産党一党独裁の政策を変えさせるためには外部から強い圧力をかける意外にない。
今まで歴史的にそうだった。
外部から強い圧力をかけて、その圧力に対してちゃんと条件をつけてかけるんです。
これをやめなさい、と。
これをやっている限りはこういう圧力はかかりますよと、いう事を強く言うという事しか。

彼らは唯物論者ですし、共産主義と言うのは目的のためには方法を選ばないわけです。
約束を破っていいんです。
嘘をついてもいいんです。
テロをしてもいいんです。
自分たちの正義が絶対的な正義であると言う論理ですから。
そういう政権と交渉するときは力を背景にして、約束を守らなければこういう不利益が行きますよと。
あるいは日本の主権侵害をしているなら、それを元に戻さなければこういう不利益が行き続けますよと、いう事を行ってあることについて具体的に要求すると。
要求は具体的でなくちゃいけない。

しかしその具体的な要求は絶対に変えないでそれを向こうが聞かなければ圧力を強めていくと、いう形でしか彼らとはコミュニケーションが取れない。
対話と圧力といいますけど実は圧力も対話なんです。
止めなさい、と言う対話です。
悪い事をしていたら止めなさい、という事ですね。
取引ではなくて、要求だと。
で、田中さんなり山崎さんなりは日本はお金を持っている。
彼はお金が欲しいんだと。
だから、日本は過去の清算という事でお金を払う義務があるんだと。
ただそのお金をちらつかせて、彼らと我々との共通利益を得ることができるという考えがあるわけですけども、それも大変甘い考えだと思います。

金正日政権が5人の被害者を返すときにお金が欲しかったならば、先払いをするでしょう。
そんなに甘くないです。
韓国の大統領が訪朝したときは先払いだったんです。
現金で4億5千万ドル、入金が確認されて初めて行ったんです。
日本は現金は払ってないです。
現金を払うという約束の平壌宣言は書きましたけども。
もちろん現金が欲しかった事事態は間違いないです。
しかし、5人を認めるというときにですね。
人質を先に返して、お金は今後の交渉で、国交正常化の後で紙一枚で出すのか?と。
金正日政権はそんなに甘い政権じゃないです。

拉致を認めたわけです。
それはつまり認めれば何か自分に利益があるんじゃなくて、認めないと大変不利益になる。
認めないと大変不利益になると判断したときに初めて今までやっていた政策を少し変える。
その状況はブッシュ政権の9.11のテロの後、テロとの戦争のターゲットに金正日の核武装が置かれたということです。
その状況の中で起きたわけです。
手前味噌になってしまうかもしれませんけど、私は9.17で小泉総理が行く前にマスコミのインタビューなどに答えて、何か事が動くかもしれない。
動くとすれば金正日がアメリカの圧力をどれくらい切実に考えているか、だと。
アメリカの圧力をどれくらい切実に考えているかどうかに比例して、拉致問題が動くかどうかが決まるだろうと、いうふうにコメントをしていたわけです。
それはブッシュ大統領の演説を読んでいたからです。
戦争のターゲットになったという事は大変なことだというふうに、私が思うんだから金正日はもっと思ったでしょう。

そしてもう一つですね。
あの時2002年の9月は、実は韓国が選挙の年だったんですね。
2002年の9月の段階では保守党が勝つだろうという見通しだったんです。
金大中政権はあれで終わりで、盧武鉉政権ではなくてハンナラ党の李会昌(イ・フェチャン)政権が出来るだろうという見通しが強かったんです。
それは12月にならなければ分からないんですけど、そうなると日本もアメリカの側についたらば金正日は完全に孤立することになる。
アメリカがテロとの戦争のターゲットに平壌に向けて原爆を用意したときに、韓国がもう一度韓米同盟重視の政権に代わる可能性が高まって、もちろん必死で韓国の国内で工作はしていましたけども、絶対勝てると断言できるような状況ではなかったんです。

そして、そういうときに日本の方から裏交渉をして、政府が交渉すること事態、我々は政府が交渉すべきだと今言っているわけですから交渉すること事態を否定するべきものではありませんが、秘密交渉と言うのは外交交渉であるものだと思いますけど、核問題と言う重大な問題があるときに、同盟国であるアメリカに秘密にしてやる交渉とは何か?と。
絶対に上手く行かないわけです。
表になったときにアメリカは反対するから、じゃあアメリカと金正日との間で、日本はどちらに付くか?と言ったらアメリカに付くのは当たり前なんです。
そういう状況があって動いたという見方をするならば、今は日本も一緒になって拉致問題・核問題・ミサイル問題で金正日政権が誠実な対応をしないならば彼らを苦しく出来ると、言う体制をとることが出来たんです。
彼らが態度を変えれば制裁は少し緩くなりますし、最終的に全被害者を返して核ミサイル開発を止めれば、国交正常化交渉に入れるでしょう。
もちろん北朝鮮内部の人権問題と言う、普遍的なスタンスから我々が忘れてはいけない問題はありますから、そう簡単では無いでしょうけども。
条件が満たすことが出来れば、彼らは圧力を弱める事は出来るわけです。

しかし、その条件を全然満たさないで、今も寧辺の5千キロワットの原子炉には燃料棒が入っていて、この瞬間もプルトニウムの生産が続いているわけです。
北朝鮮の核兵器は1年間に、核兵器に使われている燃料のプルトニウムは1年間に大体原爆2~3発分増えているわけです。
今もそうです。
ですから、彼らは止めろという事を止めてないどころか、公然と増やしているわけですね、原爆を。
アメリカは金正日から原爆を取り上げる事が戦争のゴールだといっている政権が今も続いているわけです。
2002年の9月の金正日が感じていた強い圧力は今も続いているんです。
そして何回も申し上げていますけど、一昨年の9月以降、いよいよアメリカは北朝鮮の犯罪行為を厳しく取り締まるという形で、北朝鮮から核ミサイルを取り上げるための強い圧力の行使に入ったわけです。

実はですね。
「朝まで生テレビ」などに出ていて思ったんですが、田原総一郎さんとかそういう人たちがですね。
私に対して、アメリカはこの間の中間選挙で民主党に負けたと。
それでイラクでは今泥沼だと。
いつ治安が回復できるか分からないと。
だから北朝鮮情勢まで力が回らないんだと。
日本だけが強い圧力をかけても日本が孤立してしまって、結局北朝鮮の核武装もアメリカは容認して、拉致問題は全然解決しないで終ってしまうんじゃないですか?と。
どう思いますか?という挑発的な質問を受けたんですが。
東大の、姜なんとかさんっていう(=姜尚中氏)あの人が嬉しそうにそんな事を言ってましたけども。

・・・その2に続く・・・ 

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