« 第19回日本再生フォーラム(5) | トップページ | 第19回日本再生フォーラム(3) »

2007年2月11日 (日)

第19回日本再生フォーラム(4)

   第19回 日本再生フォーラム講演会
06.12.2 JACK大宮ビル5階にて

『質疑応答その1 回答者:三浦小太郎氏』

★質問1(代読司会女性、以下同じ)

まず最初に、非常に具体的な質問なんですけれども、北朝鮮崩壊時に大量の脱北者が出た場合に、日本にはどれくらいの人たちが来るのか?
また、日本が脱北者を受け入れた場合、私たちは日本国民としてどのような心構えが必要なのか?とい言う質問がございますのでお願いします。

★回答 三浦小太郎氏

どれくらいの脱北者が日本に来るか?という事ですけど、基本的にですね。
いわゆる大量難民、何十万と言うのは有り得ないです。
だって、そんなに船無いですしね。
日本に来たいというのは、日本から帰った帰国者の人、北朝鮮帰国者の人とその家族は来たいと言う意思表示はするでしょう。
そして、その数がどれくらいのものになるか?
そういった事はちょっと私の方では判断できませんけれども、例えば実際に日本に生まれて向こうに行ってそして日本の事を多少知っている人は帰りたい、また日本に来たい、こういう意識は出すと思います。

しかし例えば、その方が亡くなってその息子さんお孫さんとかの場合は、日本と言うイメージはほとんど無いし、日本語もしゃべれないわけです。
だからあまりたくさんのですね。
脱北者・大量難民が日本に押し寄せるという事は、私はちょっと考えすぎではないだろうか?と。
日本はかつて1万人ベトナム難民を受け入れたんですね。
私はそれくらいの範囲内の問題であろうと基本的には考えています。

ただ、どういう姿勢が必要か?という事ですけど、絶対にいけない事が二つあるんです。
これ簡単。
差別と逆差別、それを起こしちゃいけない。
この人たちは何が必要か?と言ったら、まず一時的には難民キャンプ的な住居、これはいるでしょうね。
でもこれはベトナム難民を入れたときの施設が遊んであるんです。
ここで日本語の教育、簡単な職業訓練、これはしてあげなくてはなりません。

しかし、それを超えた段階では、ごく普通の職の無い困った人と同じように考えない。
同情しすぎる、思い入れが強すぎる、これが一番いけないです。
それがお互いの関係を物凄く悪くします。
これは他の外国人問題もそうじゃないか?と思いますね。
あるいは日本人同士の関係もそうかもしれない。
同情して、上からこれもやってあげるこれもやってあげる、これは逆に相手を下に見ている人間になる。
その人間が自分の足で立てるようにする。

それを最低限の職業訓練・言語訓練、いろんな生活指導という事。
あと法律とか、資本主義の国で生きるのはどういう事か?
これは叩き込まないと駄目。
働かざるもの食うべからず、という事は教えないと。
後は自分の足で立っていけるのを、横で、そうだな、自転車に乗るとき最初は支えてあげるでしょう?
自転車の練習のとき、あれと同じです。
自分の足でペダルこいでいつの間にか手を離して一人で走って行ける。。
それが理想です。
それが基本的な心構えだと思います。

どういう対策が必要か?
これは具体的話だと凄く長くなってしまってちょっと勘弁してください。
とにかく差別はもちろんいけない。
しかし、同情から来る逆差別は優遇となって必ず将来もっとまずいことが起きます。
これが今日本でいくつかの人権問題で起きている事です。
私は、いわゆる同和差別、これは絶対なくすべきものなんです。
しかし、その結果が何を生んだか?
いくつかのマスコミが報じている状態です。

ちょっと余計な事を言います。
なんで朝鮮総連が今まで許されてきたか?
それはなんとなく歴史的に外人の人たちに対して気を使ってあげなくちゃいけないんじゃないか?と、そういうその心自体は分からなくも無いけど、それが結局在日の中の犯罪者を付け上がらせていたんです。
それはどんな差別問題でも、二度と起こしてはいけないわけなんです。
ちょっと抽象的な答えですけど、具体的には長い文章が必要なので、これで勘弁してください。
以上です。

★質問2

ありがとうございました。
先生のお話の中で、数万円程度なら郵便局から送金できるというお話がありましたが、この辺のメカニズムについてもうちょっと詳しいお話を聞きたいという質問があります。

★回答 三浦小太郎氏

え~っと、この話するつもり無かったんですけど、し始めたので言いますね。
東京中央郵便局に行くとですね。
海外送金と言うのは出来ますよね?
これは皆さん知ってますよね?
そこに行って「北朝鮮のこれこれこういう所に送りたいんです」と言って封筒に入れると、向こうで蝋で封をしてくれて、ちゃんと行きます。

平壌止めにするんですよ。
そこに取りに行く。
このパターンで、今は届きます。
あんまりこれを教えたくないんですけども、今日は竹本さん古藤さんその他多くの方々の日頃の努力に顔を立てて申しますが、封筒に入れて送れるレベルのお金ならこれで行きます。
これを本人が確実にそこに取りに行って受け取れば。

私の例で、一つ可哀想だったのはですね。
それが平壌止めのお金が来る事が本人のところに通知が行ったんですね。
ところが平壌に行くときに周りで彼を監視していた北の警察の人が皆付いて来ちゃってですね。
封筒受け取って開けてみたら、全便取られたって言う、そういう悲劇はありました。
また送ってくれといったらふざけるなと言われて、それは送らなかった。
そういう事はあります。
よくね、北に万景峰号とかああいうので荷物送るよりは届きますよ。
以上です。

★質問3

ひとつちょっと具体的な質問なんですけども、北朝鮮の工作員の人と言うのはお金で動かせるものですか?という質問が。

★回答 三浦小太郎氏

これは僕は専門家では無いので、佐藤先生・西岡先生の方がお詳しいと思いますね。
ただ、僕これ断言しますけど今の北朝鮮ね。
お金で出来ないこと無いです。
いろんな脱北者に僕聞きましたけど、お金で出来ないことは無い。
拉致被害者の情報を取ってこようと思ったら、外務省はもっと金使うべきです。
取れます。
私は取れると思います。

いろいろ後でトラブルは起きましたけどね。
横田めぐみさんの夫が韓国人拉致被害者だという事を突き止めたわけでしょ?
あれは明らかに北と中国を行ったり来たりしている人たちを利用して、ある程度お金も使って、向こうから情報取ったはずです。
田口八重子さんが生きていると言う情報を、私は地獄の沙汰も金次第ですから、金で取る事は出来ると思います。

それを外務省が口に出せないのは分かる。
それは分かる。
ただ、中国にODA送るお金があったら、絶対に取れる。
そして中国に送るODAのお金の一部を使えば、北の中のかなりの情報部の人間を日本に亡命させることも多分出来ます。
それはやるべきだ。
と思います。

★質問4

拉致・北朝鮮の問題に関して、アメリカの動向、それから盧武鉉後の韓国の動向についての情報があればお聞かせいただきたいというご質問です。

★回答 三浦小太郎氏

分かりました。
盧武鉉さんと言う人はですね。
ああいう人を見ていると、小泉さんであろうと日本の政治家皆立派に見えるんで、非常に偉い人だと思うんですけれども、あれはもう思考停止の状態になっていますから、論評してもしょうがないと思いますね。
結局ですね。
韓国はもう何か自主的な判断が出来ているとは思えないです。

ただ一部の誤解を、誤解じゃないかもしれないけど、僕の意見です。
なんとなくハンナラ党が勝てば状況良くなるように思っている人いるみたいですけどね。
そう単純ではないです。
今の韓国はとにかく北が崩壊して難民が来る事を物凄く恐れていて、基本的に保守政権になったところで核の問題とか強く出るかもしれないけど、太陽政策が大幅に変わるかどうかは私は未知数だと思います。
これがひとつ。
ですから韓国に関しては私は、韓国の個々人と立派な人も付き合いもあるし本当に尊敬してますけど、韓国政府はですね。
大きく北を倒そうと言う方向に変わるとは期待していない。
それがひとつ。

アメリカに関しては僕は専門家では無いんですが、ただアメリカがですね。
これは大きな事をやったなと言うのは、バンコ・デルタ・アジア銀行、あれを止めたこと。
そして中国その他に対してですね。
中国の方に圧力をかける形で北朝鮮に送られるドルを止めていると。
これは凄く大きいです。

私はアメリカに対して期待したいのはですね。
北朝鮮が偽ドルを作っていることを、アメリカは物凄く重要視している。
あの偽ドルって物凄く精巧なんですってね。
本物より精巧だとか、本物より精巧ってどういう意味なのか分からないんですけどね。
あの、なんていうか、何でそういう事だけ優秀なのか?非常に疑問なんですが。
とにかくアメリカはあくまで、もちろんブッシュ大統領その他ですね。
私たちは感謝すべきことではありますけど、明らかにアメリカの国益・アメリカの経済システムが偽ドルによって脅かされた来た事で、かなり本気になっている事は確かです。

ただ、これ私の考えですけど、アメリカが軍事的な行動を取る可能性は物凄く薄いと思う。
ゼロとは言いませんけど、ゼロに近いと僕は考えます。
それは事実上中国を含む東アジアの最も大きな戦争、もしくは大混乱につながる可能性があることですから、私はイラクの経験を経たアメリカがそこまでやるとはちょっと思えない。

私たちが大切なのはですね。
今の、ちょっと失礼ですけど、今の日本でまずいのは、アメリカに何とかやってもらえるんじゃないか?という期待感を持つのが一番まずい。
逆にアメリカにやらせるんだと言うくらいの気持ちを政治家、持たないと。
横田めぐみさん(の母親)がブッシュ大統領に会ったこと、新聞は凄く好意的に書きましたね。
もちろん、私も感謝しました。
しかし、あの時重要だったのは横田さんと北韓自由放送の方、そしてハンミちゃん、この三つの3人の方と会っている。
これはアメリカは脱北者の問題、北朝鮮の人権問題、拉致と言う問題、それを包括的に考えていきますよと言う一つのシグナルであり、それはいろんな形で経済的に北朝鮮を追い詰める。

それからアメリカは、恵谷治さんが今ちょっと紹介しているみたいですけど、いろんな軍事的圧力は爆弾を落とすって言うんじゃなくて、いろんな軍事演習を行なったりスクランブルを行なったり、あるいは北の中にいろんな偽情報を流し込むことで、時間をかけてあの政権を崩していく。
それがアメリカの基本方針だと思います。
大体これをやっているのはアメリカの国務省みたいですね。
私はあまり勉強をしていませんけど。
つまり、ネオコン中心のですね。
戦争を使っても独裁者を倒すんだと言う流れとは別の、国務省系の時間をかけてでも少しずつ北の体制を揺るがしていくと言う、経済制裁中心の作戦です。

それと日本の経済制裁とリンクしていく中での、アメリカに核だけではなく拉致、そして出来れば人権と言う方向でアメリカと、民主党になろうが共和党になろうがその連携を作っていく。
これが日本の外交の物凄く重要なところだと思います。
アメリカが戦争をやってでも解決してくれるだろうとか、韓国が立ち直るだろうとか、という人を当てにするのではなくて、どのようにアメリカを利用できるか?と言う発想が必要だと思います。

・・・質疑応答その2に続く・・・   

|

« 第19回日本再生フォーラム(5) | トップページ | 第19回日本再生フォーラム(3) »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。