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2007年4月11日 (水)

【北朝鮮亡命高官 黄元労働党書記の証言】韓国での10年

北朝鮮亡命高官 黄元労働党書記の証言】韓国での10年

【北朝鮮亡命高官 黄元労働党書記の証言】韓国での10年

 かつて北朝鮮で金日成、金正日親子に側近として仕えた黄長●氏(85)は亡命から10年が経った今も、韓国内で北朝鮮民主化活動を行う脱北者団体のシンボルとして講演や講義、執筆活動に多忙な日々を送っている。金大中、盧武鉉政権の対北融和政策を批判する舌鋒(ぜっぽう)は鋭く、親米反北勢力の代表格でもある。その黄氏が韓国の現状や今年の大統領選挙、自身の今後について語った。(ソウル 久保田るり子)

6カ国協議は惨敗

 「私が南(韓国)に行くことを決意したとき、北(朝鮮)は5年も持ちこたえないと考えていた。一刻も早く現状を知らせ、金正日体制打倒を働きかけなければならないと思った。しかし現実はそうではなかった」

 「(対北政策の)何が間違っており、誰が責任を負うべきかを問題にすれば、限りがない。民主主義的な戦略とは、目的を成功させるための行動だ。独裁の暴力に正義の暴力で応えるべきだが、それは必勝不敗ではない。民主主義の最大の弱点は団結が弱いことなのだ。かつて米国のケネディ大統領は、キューバ危機を断固とした態度で克服した。こういう態度が重要なのだ。しかし冷戦崩壊後、民主主義側の団結は弱まっている。イラクや北朝鮮は孤立させ内部崩壊させるべきだが、同盟の弱体化でそれに失敗した」

 「6カ国協議は惨敗だ。韓国は(米韓関係より南北融和を優先し)道徳的に問題がある。しかし(6カ国協議の)責任は米国にある。米国は旧ソ連の核兵器を抑え込んだではないか。何を恐れるのか。核を問題にすることは金正日の価値を高めるだけだ」

民族に反逆的な行為

 「なぜ、脱北者たちは(中朝国境の)鴨緑江、豆満江を越えなければならないのか。米国が彼ら脱北者を救い、保護するだけで(北朝鮮は)滅びるだろう。独裁側に暴力を使わせず南北分界線(南北軍事境界線)の韓国側で彼らを受け入れてやるだけで、北は滅びてしまう。100万、200万の人間が越えてくれば崩壊する。北朝鮮人民軍はそれを阻止できない。いま、(韓国に)渡ってきた脱北者はたった1万人だ。これ自体が(韓国の)恥だ。(中朝国境を)越えてきた人たちは(中国東北部に)数十万人もいるというのに…」

 「韓国は民主主義を戦略的に使い、日本や米国と協調関係を深めて(南北の)経済、科学技術の格差を高め北朝鮮同胞を覚醒(かくせい)させる必要がある。そのためにも日本や米国との同盟を強化しなければならない。日本は第二次大戦や(東西)冷戦で大きな経験を積んだ国だ。アジアや世界の民主化のための役割は大きい。朝鮮半島の南北統一はまず、北朝鮮の改革開放からだ」

 「韓国は今年の大統領選挙で、民主主義に忠実な人物を選ばなければならない。金正日と妥協して米国に反対し、金正日と協調するのは民族に反逆的な行為だ。ややこしい問題はひとつもない。韓国は太陽政策と手を切らなければならない。私は脱北者の組織化、意識化、その教育に責任を感じている。彼らは北の解放のために働かなくてはならない人たちだからだ。そのことに私は力を尽くしたい」

●=火へんに華

■キューバ危機 1962年10月、ソ連がキューバにミサイル基地を建設したことをめぐり米ソが軍事衝突の一歩手前まで緊張した。当時のケネディ米大統領はソ連のミサイルがキューバに向かっていることを知り、海上封鎖などの手段で阻止することを決定、全世界向けテレビ放送でキューバ情勢を説明するとともに、米政府の強硬方針を公表。フルシチョフ・ソ連書記長はミサイル輸送を断念した。

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