消えた277人より 上田英司さん
「消えた277人」より ご家族のメッセージの記載がある方を、順次ご紹介していきます。
◆ 上田英司(うえたえいじ)さん
昭和24(1949)年7月25日生れ。身長175センチ。
読書が趣味。
昭和44(1969)年11月4日、東京都もしくは京都府で失踪。
当時二十歳、予備校に通いながらアルバイトをしていた。
失蹊当日「京都へ行ってくる」と家主に言い残して東京都内の下宿を出ていったまま行方不明に。
黒いコートを着て、荷物は手提げの紙袋一つだったという。
「君が愛した故郷の山は昔のままです」 上田貞子さん(母)からのメッセージ
英司、元気にしていますか。あの日から永い永い年月が過ぎたね。
お母さんですよ。
英司、母は思い出して、英司のこと毎日心配して過ごしています。
父も英司君の事を大変心配して必ず英司は帰ってくる、と神に誓って楽しみにしていたのに脳梗塞で倒れ、三年間頑張ったけど、英司に会う夢もかなえられず残念で悲しい思いです。
母も足腰が悪くて思うように外出も出来なくて英司君の件でいろいろお世話になっています。
英司君、三十六年の間、顧みれば言い尽くせぬほどの道のりだったね。
東京にも何回と行って尋ねました。あの頃は母も若かったし、皆様、友達にもお世話になりました。
昔のこと色々と話をしたいですね。この手紙を聴いたら、すぐお知らせください。お願いします。
英司君、永い間、色々なことがあったでしょう。故郷も変わりましたよ。
でも英司君が愛した大山は昔のままです。懐かしいでしょう、兄さんも家族皆会える日を楽しみに待ってい
ます。英司君、からだに気をつけて一日も早く元気で会える日を楽しみにしています。
母より 英司君へ。
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現在58才 拉致から38年
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