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2007年2月11日 (日)

第19回日本再生フォーラム(1)

   第19回 日本再生フォーラム講演会
06.12.2 JACK大宮ビル5階にて

演題:北朝鮮との対話は不可能である。
   制裁と圧力のみが拉致被害者を救出しうる!
講師:三浦小太郎氏 (評論家・北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会事務局長)

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『三浦小太郎氏の講演 その1』

僕の事を別に自己紹介してもしょうがないんで、さっそく今日の話に入ろうと思います。
今日は私、この日本再生フォーラムでは佐藤先生・西岡先生・荒木先生、その他拉致問題・北朝鮮問題の専門家の方が何度もお話はされておられると思うんですね。
ですから、私自身拉致問題また北朝鮮問題に対して、最も専門的に勉強してきている人間というわけではありませんから、ちょっと今日はですね。
別の角度から北朝鮮に対して少しお話をさせてもらえればと思います。
まだ、片付けなくて良かったんですけど、こちらに本日飯塚様いらしてますけど、ちょっと最初にですね。
拉致問題に絞って2~3、ちょっと気になる事を、専門家ではありませんが私なりに述べさせていただきます。

田口八重子さんに関してはですね。
もちろんすべての拉致が憎むべき犯罪なんですけれども、田口八重子さんの拉致事件は、あれはさらに言えば大韓航空機(爆破事件)に直結している問題で、日本人のパスポートが、金賢姫さん。
まぁ、この方は私罪を悔い改めたので、あえて「さん」と付けますが、金賢姫さんによって使われたわけですね。
大韓航空機の数百名の方々を一瞬のうちに殺害したと言う世論を、冤罪に、日本国民と日本政府はされそうになったわけです。

このことに対してはですね。
日本政府は拉致被害者を取り返すと同時にですね。
「自分たちをテロ国家・テロリスト容疑者にするつもりだったのか?」と。
いう事は、本当はもう少し怒らなければいけません。
あの時、これは西岡先生が良く仰ることと思いますが、本当に偶然金賢姫は自殺出来なかったわけですね。
彼女にとっては幸せだったかもしれない。

もしあれがですね。
あのまま死んでいた場合、「あれは日本のテロリストの仕業だ」とされた可能性は決してゼロでは決して無いんです。
そして、もしかしたら、まぁ「日本赤軍の仕業ではないか?」とか、そういう話になったでしょう。
これが日本国家と日本人に対して、どれだけの不名誉と国際的な不信感を与えることになったか?という事は、もう少し私たちはもちろん、日本政府も真剣に考えないといけない問題です。
このことに関して明確な抗議をしておかなければ、この問題はずるずると北朝鮮は誤魔化そうとします。
この事はひとつ言っておきたいと思います。

もうひとつ、本日特定失踪者の方々のご家族が数名いらっしゃっておられるようですね。
埼玉の方でございますか?
この方々はですね。
安明進さんが証言する前の拉致被害者ご家族の方々と、全く同じ境遇に置かれているんです。
誰もこの人たちの味方がいないんですよ、今。
誰もと言うのは良くないですね、皆さんは味方ですから。
しかし、もちろん荒木先生や皆さん、救う会の方々、そういう方々は味方かもしれないけれど、この方々は国民の中では、また日本政府に置いても、明確な、この人の家族を何とかしようと言う、そういう段階にはまだ至っていないんです。
もちろん、特定失踪者の方々の全員が拉致被害者だと、私は言うつもりはありません。
それは分からないことですね。

しかし、あえて言えば、安明進さんが証言する前は本当はですね。
田口八重子さんの事は日本政府は明らかに分かっています。
そして私たちも、もっともっと想像力を働かせ、もっともっとあの時代からいろんな事を学ぼうとしていれば、少なくとも有本さんの問題と田口さんの問題は、日本国民だってもっと幅広く分かるはずだったんです。
そういう意味で今失踪者の方々、この人たちはもちろん今荒木さんや皆さまの、私たち救う会の支援を受けているとは思いますけど、非常に今辛い状態にあるわけです。

この人たちの救援という事、仮にですね、仮にですよ?
拉致でなかったとしましょう。
しかし、家族の誰かがいなくなって、その行方が分からないと言う苦しみは、拉致被害者であれ、あるいはご家族のどなたが何の前触れも無く失踪した方であれ、すべてそれは同じものです。

皇后陛下でございましたかね?
拉致事件に対して、「なぜ私たちが、この共同体の一員としての悲劇をもっと深く認識出来てこなかったのか?」と。
私は、あのご皇室が政治的に発言することの是非はいろいろあると思いますが、私は拉致問題に関して一番的を射た発言は、今でもあれだったと思います。

私たちが北朝鮮を憎む、批判する、これは当然のことであります。
同時にですね。
拉致被害者への同情がまた支援が、特定失踪者の方々に対する支援や共感に、やはり私たちの中でつながっていくような精神を持たなければ、仮に北朝鮮の拉致がなくなったとしても、同じような犯罪行為は再び行なわれる可能性があります。
こういう問題について、皆様に語るのは釈迦に説法ですかね?
この外にいる方に言わなければいけない。
もっと認識していかなければならないと思います。

まぁそういう意味で、日本再生フォーラムと言うところに呼ばれましてですね。
もう何人か、何年か前からお付き合いしている方が数名いらっしゃいますけど、初めてこういう場で、あまり公開でしゃべる事が無いんでこういう事もしゃべらせていただきましたが、本当は日本再生は別に拉致問題だけじゃ無いだろうから、僕個人は拉致問題以外のテーマでもしゃべった方がいいかな?と。
拉致の事はもうみんなしゃべっているから、と思ったんだけれども、今、私たちの同じ同胞がテロリスト国家に、私はテロリスト国家と言う言葉はこれからはちょっと使わないんで、あそこは全体主義国家と言う言い方をこれからしますけど、その訳は(後で) 説明しますが。
少なくともテロ国家に攫われている中で、この問題を解決しないで他の日本の再生があるとは思えませんので、微力ながら北朝鮮問題という事一つに絞って、今日は語らせていただきます。

ええとですね。
ちょっとボードを使いますね。
今日は大体3つくらいのですね。
テーマで話そうと思って来ました。

最初に全く間違った言説が今でも一部であるので、まずそれを訂正しておきます。
朝鮮総連系の人が時々言いますね。
「拉致を私たち知らなかった、驚いた、9月17日に驚いた」
あれ、全部嘘ですからね。
私の周りの在日朝鮮人の人、「あんなもの、やったに決まってるわ!」と前から言っていましたよ。
これ絶対に嘘、「あれで驚いた」って言うのは。

何でか?
そういう人たちは決して悪い人たちではない。
私の付き合っている方々はですね。
横田さんの集会にも出ておられたし、そして総連もとっくに辞めていますし、最初から総連でない人もいるし。
北朝鮮がどんなに酷い国か、私たちより総連の人の方が良く知っています。
向こうに家族いるんですから。
そして自分の民族をあれだけ殺しまくるような政権が、他の国の人間を攫うことくらい何とも思わないって、彼らは知ってますからね。

後もう一個。
万景峰号が無いと家族が飢え死にする、これも嘘。
何で嘘と言い切れるか?
送る手段あるんですよ、他に。
ただ、大金を送ったり、ミサイルの部品を送ったり、それから金正日将軍様のお食べになる物を送ったり、そういう手段は無い。

ただ、「自分の家族に飢え死にしないために1万円送りたい」って言うんだったら手段はあるんです。
これは別に飛行機で行くとかそんな大げさな事をしないでも、現段階では出来ます。
現段階では。
これ言っていいのかね?まぁ言いますけど。
あのこの程度の事を知らない人が時々新聞記者でもいるから、あえて言いますけどね。
郵便局で送れますからね?北朝鮮へ、送金は、数万円なら。
それも止めるべきだと言う意見もあるかもしれませんけど、今の事実だけを言います。
送れますよ、数万円なら。

別に万景峰号、あれ乗るのに、相当お金かかるんですよ。
確か20万円くらいかかるのかな?
全部総連が、自分たちが搾取したいがために言っているんです。
そしてあれは人道の船でもなんでもない、あれは差別の船ですから。
総連に逆らった在日は乗れないんだから。
総連に逆らった在日だけじゃない、向こうにいる日本人妻、在日の人と結婚して北に行かれた方。
この方々の家族、これ支援できないんだから。
ですからあれは、もう明確に差別の船なんです。

この埼玉でも対朝鮮総連に対しては、非常に充実した活動をしてこられた事を、竹本さんも、今日はいらっしゃっているのかな?
古藤さんも非常に頑張られて来られている事を、私知っていますけどね。
あの組織は、もはや在日その物をコントロールし、差別する組織です。
あそこが無くなった方がはるかに在日朝鮮人幸せになります。
これはもう、断言できます。
僕はあれがあるから逆にね。
朝鮮人への偏見がなくならないんじゃないか?と思ってるくらいですからね。
これは大体ほとんど、在日コリアンの方も僕と変わらない考えですよ。
それが言えないだけです。

そして、これからが本番でありますが、3つ目の全くの間違いがあります。
これは、僕は北朝鮮専門家じゃないんで、私なりの勉強の結果ですけど、北朝鮮の中に改革派と保守派があると良くテレビで言う人がいるでしょ?
あれは間違いです。
間違い。
それは比較と言う意味では言えるかもしれない。
根本的には僕はそういう政治勢力に分かれているとは思えない。

そして北朝鮮の、これが今日のテーマですけど、北朝鮮と対話をして拉致被害者が帰ってくるとか、あるいは北朝鮮と平和的な交流をすれば、だんだんあの国が長い時間をかければ良くなるとか、これはあり得ない!
私はどうしたら拉致被害者が帰ってくるか?という正解を出せるような、知識や実力は無いです、正直。
だけど、対話で帰ってくるという事だけは無い。
この事は今日断言できますし、そしてその理由をこれから説明していきたいと思います。

北朝鮮の事をですね。
先ほど竹本さん、仰ったのがなんだっけな?
えっと、先軍政治でしたっけね?
あと異常な国という言葉も良く使われる。
テロ国家、これも言われますね。
全部当たっていると思います。

ただ、私、あんまりですね。
独裁政権という言葉は、まぁ使うには使うけど、これからはこの説明を出来るだけきちんとしていこうと思うんです。
独裁政権と言うとね、必ず次にこれを言われるんですよ。
「昔は南も独裁政権だった」と。
全然違うんです、これ。
北朝鮮に関して、私が私なりに勉強した範囲では、あの国は全体主義政権。
政治学用語では、こういう言葉が一番当てはまる。
こういう政権。

全体主義って言うのは、皆様の中で最も分かりやすい例えをすれば、スターリンの政権、ナチスの政権。
そうだな、ある時期の毛沢東。
この辺をだいたい頭に思い浮かべていただければ、イメージとして分かる。
全体主義政権と、例えば朴正煕さんの軍国主義政権。
軍事独裁、まぁ朴正煕でなくてもいいや、軍事独裁。
よく、できるだけ北朝鮮をかばいたいと言う人は北も軍事独裁だけど、あぁ、そうそうこれいろんな人が言うんだけど、田原総一郎まで言いますよね?
「ああいう国はたくさんあるから」って。
ねぇよ、そんなたくさんは。

全体主義政権と軍事独裁、これ全く違うものです。
どこが違うか?
軍事独裁とかそういう政権というは、国益とか平和、対外関係の改善、これは全部丸なんです。
ある軍事独裁政権が軍事政権があったとして、例えば自分たちにとって国益になること、経済的に豊かになること、あるいは平和。
自分たちが対立している国との間が平和になること、関係が改善されること、これは基本的に良いことなんです。
これは一応最低限彼らはプラスと取る。

全体主義政権と言うのは全く逆で、まず平和になっては困るんです。
対外関係、外はすべて基本的にですね。
外国は敵でないと困る。
国益、こんなものはあんまり関係ないんです。
国民が幸せになろうがなるまいが、全体主義政権にとっては関係ないんです。
逆に言えば300万人死のうが関係ないんです。

これはですね。
政治学者の最近有名になりましたけど、ハンナ・アレントさんという方が、非常に詳しく説明したんですけど、北朝鮮を例に言いましょう。
北朝鮮の金日成は1961年、こういう事を言っているんです。
「外に、外部に帝国主義、内部に階級の敵」

外に自分たちを攻撃している帝国主義国家、これはアメリカと韓国と日本、具体的にはね。
中に階級の敵、これは簡単に言えばスパイです。
北朝鮮の金日成にとって敵対するものは全部スパイ。
この二つがいる限り、わが国の戦いは止まらない・終らない。
妥協の無い戦争を続ける。
これは1961年に金日成が言ったことです。
これは現在に至るまで、全く変わっていない。
外に帝国主義がいて、内に階級の敵がいる間、闘争は終らない。

そして、大体ですね。
外に帝国主義、中に階級の敵が存在する間、戦いは止めない・終らないということは逆に言うとですね。
大体北朝鮮、1967年ていうか、60年代の後半には北朝鮮の中の中国派とか、労働党の中のね。
中国派とかソ連派とか、そういう金日成体制に反対するような勢力は全部いなくなっているんです。
全部粛清されているです。

ところがそしたら、そうやって中に敵がいなくなってからの方が、じゃ中に敵がいなくなったら今度はどうするか?
国民の中にスパイが混じっている。
このとき特にやられたのが帰国者とか日本人妻。
これ、日本から来た人間は資本主義の影響がある。

北朝鮮て言うのは、これは皆様もいろんな本でご存知と思いますけど、国民の中で家族以外、家族でもと言った方がいいんでしょうかね?
基本的に全員が密告者になる可能性がある。
北朝鮮体制と言うのは本当の意味で、例えば私が竹本さんにしゃべるように自由な事をしゃべった場合、次の日にそれが保衛部つまり警察に伝わって、私が逮捕される竹本さんが逮捕される。
そういう事が起きる社会。
だからこそ、北朝鮮はどんなに飢餓が激しくなっても、民衆の反乱と言うのは起きません。

私これはね、一時期大きく間違えていた。
私は北朝鮮問題に大きく興味を持ち始めたのは、1990年代。
このとき私、もう物凄い飢餓が起きているという事を、脱北者の方々その他から聞いたときですね。
配給はストップした、もうばたばた人が死んでいる。
これは絶対この国は潰れるぞと思った。
これ、全くの間違いでした。

あの国では例え何百万人の人が死のうと、例えば3人集まって計画したら、誰か一人密告したら残り二人やられるわけですから。
民衆が連帯して立ち上がるという、ああいう東ヨーロッパ的なものは全く起きません。
ごく一部にそういうものがあったらしいという噂は、第6軍団(?)の話とかいろいろありますけど、それももぅ皆潰されています。
これ、全体主義体制と言うのは、国民同士を国民によって(監視する)。
国民を警察が監視するだけなら、これは軍事政権はそうなんです。
国民が国民をお互い監視しあって、それを密告させる。
密告しなければそれによって逆に「お前はスパイなのか?」と、そういうところに追い詰められていく社会。
そういう国では基本的に民衆の反乱と言うものは、絶対とは言いませんけどほとんど起り得ない。

・・・その2に続く・・・   

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第19回日本再生フォーラム(2)

   第19回 日本再生フォーラム講演会
06.12.2 JACK大宮ビル5階にて

『三浦小太郎氏の講演 その2』

もう一つ、外では帝国主義、内では階級の敵の意味をもう一回言います。
こういうお互いがお互いを密告しあう、それによって国民を上が精神的にも肉体的にも完全にコントロールするのが全体主義の体制です。
そして、逆らったらどうなるか?
それは、もちろん死刑もありますけど、北朝鮮の人たちは大体生涯のうちに2~3回は死刑を見る。
公開処刑。
あの公開処刑は、皆さんはご存知と思いますけど、単に縛ってそして撃つと言う処刑じゃないんですね。

私脱北者の人に聞いてはっきり出ましたけど、まず、知ってる人にはごめんなさいね、2回もこんな話を聞かせて。
口の中に、食べられない。
歯なんかバリバリに折れます。
その上を縛って、足の関節を折って、逃げられないようにして撃つわけです。
そういうのを生きている皆さんが生活の中で何度か見たら、政府に抵抗しようとか言う意思は生まれるか生まれないか、っていうのはあまりの恐怖と抑圧の中だったら人間って麻痺しますよ。
これが恐怖支配って言う。
人々を、「私はいつ密告されるだろうか?]]「私はいつこういう目に遭うんだろうか?」

そしてこれ、「山送り」って北の人は言いますけど、ある家族が突然いなくなる。
これ、スパイとみなされた一家が突然いなくなる。
これは強制収容所送りです。
この強制収容所、山の中で皆がひたすら強制労働させられて、一日一食一握りのとうもろこしで、後は働かされて死んでいくと言うところですけれど、そこに送られるか。
そういう恐怖の中で国民は、もう抵抗しようとかそういう意識は失っています。
唯一の抵抗手段が逃げることですね。
北を逃げること。

そして、なぜこんな恐ろしい支配を政府は、北朝鮮の独裁政権は正当化できるのか?
それは外はすべて敵である。
日本もアメリカも韓国も、いつでも北を攻め滅ぼそうと思っている。
だから、中にスパイが入っちゃいけないから、お前たちはしっかり監視しろ。
これが全体主義体制の、ある具体的な意味です。
外がすべて敵であり、スパイがどこにいるか分からない。
国民のすべてが国民を監視しろ。

ですから、じゃあ、アメリカや日本や韓国が北と仲良くなったらどうなるでしょう?
仲良くなったら、別に、そんな中で厳しい監視をする必要ないじゃないかと。
ですから北朝鮮にとって外国と仲良くなる事はマイナスなんです、かえって。
ですから彼らは、ありとあらゆるポーズは取りますけど、金を引き出そうとか核兵器を取引にしようとか。
ポーズはこれからも取りますよ?
しかし、こういう全体主義政権と言うのはあえて言えば、そうですね。
こういう場で、衆議院議員の方も帰られましたので、あえて申しますけど、あえて言えばですね。
対話する事は基本的に不可能なんです。
彼らは我々と対話する気は無いんですから。
彼らが通じるのは拉致被害者を返さなかったら、自分たちの体制が倒されると思ったときにだけ返してくる。

私は詳しい政治的な専門の事は分からないんですが、小泉さんが訪朝されたときに5人を返してきたのは、かなりの危機感をあの国が持った。
それはいろんな理由があるでしょう。
それは国際情勢の専門家の方にいろいろお話を聞いていただければと思います。
あの体制は自分たちが、極端な事をいえばですね。
空爆されるんじゃないか?と思ったときに初めて妥協してくる。

ですから今北が核実験をして来ている。
これは対話のシグナル。
ある意味では対話というですね、いかにこちらに注意を惹きつけるか?
そしてどういう取引が出来るか?のシグナル。
このときに日本が、核開発をやめ拉致被害者を返さなければ、あなたたちの体制は、本当は私たちが倒しますよ!
と言うメッセージを、まぁそう言えとは言いませんよ?
そういう種類のメッセージを送ったときに、初めて北朝鮮は動きます。

飯塚さんを前に私非常に言い難いんですけれど、田口さんを返せば大韓航空機は北の犯行だと言う事が100%明らかになるわけですから、彼らはやはり返したくないという意思は強いでしょう。
それを取り返すには、田口さんを返さなければ金正日が生きられない!
いう事を示すしか、おそらく他にない。
田口さんだけの問題を議論したいんではないんですよ?
しかし、拉致問題の根本にはおそらくそれがある。

じゃあ、日本はどうしたらいいのか?と言う具体的なことになれば、私は正直言ってこうしたら良いんじゃないか、ああしたら良いんじゃないかという事は、アイデアとしてある人間では無いんですね。
それは申し訳ないんですが、やはり一人ひとりが知恵を絞り、また政治家がいろんな方向で考えなくちゃいけないと思います。
私は正直言うとですね。
救う会の方々が多い集会でこういう事を申し上げるのは、大変申し訳ないんですけどね。
経済制裁だけで拉致問題が解決するかどうか?は、僕はちょっと微妙だと思います。
私は経済制裁プラス、あの体制がもっと決定的に危機に陥るかもしれないという構図を作る必要が、おそらくあるだろうと。

だからといって経済制裁は基本的に行なわなくちゃいけない。
そしてこれは今、明らかに効果を上げています。
効果を上げている事は事実です。
なぜ効果を上げているかと言えるか?と言うと、効果が上がっていなければ、北は核実験なんていう賭けには入りません。
僕はあのニュースを見たとき最初に思ったのは、「あぁ、日米の経済制裁って意外と効果あるんだ」という事を、あの核実験で逆に思いました。
あれはかなりの効果が無ければ、向こうは博打打って来ませんから。

そしてもう一つ、「しおかぜ」について言いますと、皆さんの想像以上にあれは聴いています。
聴いているというのはパンチで効いているんじゃなくて、向こうの国民聴いています。
私、北朝鮮から逃げてきた方々、数十人の方とお付き合いありますけど、ほとんどが向こうで隠れてラジオ聴いていたりする。
ですから、今どの程度の効果が上がっているか?を私いう事できませんけど、これは継続は力なりで必ず効きます。
そして、北から日本に今逃げている人が皆なんて言うか?
「日本に来て拉致事件を知った」
庶民はみんなそうです。
日本に来て、「あ、こんなことがあった」
これが北朝鮮のラジオを持っている人に伝わるという事は凄く意味がある。

そしてこういう事を言う人がいますね?
「被害者は聴けないだろうから、北の人が聴くだけじゃないか?」
北の人が聴くことに意味があるんです。
私ちょっと話ずれて悪いんですけど、今度日本に逃げて来ている日本人妻の方々の放送を向こうに、荒木先生の所から少し送らせてもらおうと実は考えております。
とにかく逃げ出せ。

そして北朝鮮の人たちに私たちがあの放送を通じて、もちろん拉致被害者のメッセージが8割くらいを占めるんですけど、残り2割くらいはですね。
北朝鮮の人間たちにやはり、「あなたたちはこの体制が続く限り生き延びられませんよ」という事は伝えていく。
そして私は北朝鮮に対して、対話と圧力と言う言葉がありますけど、私はいつもこう言うんですよ。
「金正日に対しては圧力を、北朝鮮の人々に対しては対話を」
こういうスタイルで行くためにはあのラジオ放送も非常に実は意味があります。
そして、これがまず全体主義の問題。
そしてなぜ対話が出来ないか?という事をちょっと話させていただきました。

もうひとつですね。
次に、これも僕にとっては非常に大事なテーマなんで申し上げますけど、拉致問題の中で私が本当にですね。
被害者の方々日本に帰られてからいろんな事がありましたけど、特に私強く思うのは、北朝鮮、こういうお互いがお互いを信じることができない社会。
拉致被害者の方々も帰って来た方々はですね。
向こうで、北朝鮮で飢えて死んでいく人よりは良い生活をしていたかもしれないけれど、でもあの人たちは「もしかしたら明日殺されるんじゃないか?」って言う中に数十年いた人たちなんです。
これはちょっと、私には想像も出来ない恐怖と緊張感の毎日だったと思います。
同じように北朝鮮を逃げて、今韓国そしてこの日本にも来ている方々と言うのは、向こうで「これ一言言ったら危ないんじゃないか?」「これやったら危ないんじゃないか?」
そういう中でずっと生きていた人たち。

この中に皆さんの中で失礼ですが、ご年配の方はまだイメージあるかもしれませんが、日本人妻という・・・(聞き取れず)がある。
北朝鮮への帰国運動、日本から北朝鮮へ9万3千人の人が戦後帰国運動と言う形で帰りました。
まぁ、帰ったんじゃない、とにかく行きましたね。
これは自分の意思で行ったんだという人もいますけど、資本主義・民主主義の国から共産主義の国に9万人。
逆はいくらでもありますけど、資本主義の国から共産主義の国に9万人の人間が移動したって言うのは、多分人間の歴史でこれが最初で最後でしょう。

この中には、いろんなカウントの仕方があるんですけど、少なく見積もっても1800名、2000名弱の在日朝鮮人の人と結婚した日本人の人がいる。
逆も、日本人の夫もいますね。
こういう方々がいらっしゃる。
この方々は向こうに行ってから、まだ仕送りがあった在日朝鮮人の人はいいかもしれない。
向こうで朝鮮語もしゃべれない。
あえて言えば、物凄い差別と貧困の中で生きてきた人が多分多いです。
あるいは日本人であることを全部捨てて、北朝鮮の人になりきって生きてきた。
この人たちに対しては非常に悲しい話題も一杯あります。

私は正直言ってですね。
日朝交渉の場で、北朝鮮の全部の人権問題は無理でも、日本国民として向こうに渡っていったこの日本人妻の問題は、一言でいいから本当は触れて欲しい。
そしてこの人たちはですね。
もう、あまりご生存の方は少ないでしょうね。
その人たちに関してはですね。
私は、日本政府が助けてくれとまでは言いませんけど、少なくとも北朝鮮にあまり酷い扱いはしないでくれ、安否を教えてくれ。
行方不明の人もいるんです。
それは拉致被害者の問題の次で構わないから、私は言っていただきたいと思う。
これもまた、日本国民の悲劇であることは確かなんです。

ある日本人妻の話、一つだけ紹介をします。
ある脱北者から聞いたんですけど、北から逃げてきた人に聞いたんですけど、自分の村にいた日本人妻。
この人は凄いきれいな人だった。
そして何でも知っていて、かなり教養のある人だったんでしょうね。
帰国者や日本人妻が集まると本当に人気者だった。
ところが90年代になってから、そういう集まりになぜかぱったり来なくなった。
買い物にもあまり姿を見せなくなった。
本当はそこの段階で心配してあげれば良かったんですけど、やっぱり自分や自分の家族が食べるのが精一杯で、その人のことまで頭が回らなかった。

で、何ヶ月かして、誰かがその人がアパートの窓から顔を出して手を振っている光景を見て、それ以降窓からも見えなくなって外にもほとんど出なくなったんで、ある人が心配して会いに行った。
そしたら餓死していた。
その人は・・・(聞き取れず)みたいで、夫は早く亡くなったみたいですね。
その人僕に言っていました。
「あぁ、日本人ていうのはこうなんだ。苦しくなったときに絶対に人に愚痴を言わないんだ。でも、だから自分たちが気付いてあげれば良かった」
まぁ、これはちょっと極端な例ですけどね。
極端な例ですね。

もう一つ、この前ブッシュ大統領に会った姜哲煥と言う脱北者ですけどね。
10年前かな?初めて日本に来たとき、新聞の名前はあえて言いませんが、ある新聞社が、その新聞社も下の方の人はいい人なんですよ。
どこかね。
「ちょっと原稿を書いてくれないか?」
向こうが言って来たんですよ。
僕はその時、あまりその運動に関わっていなかったけれど、皆さん凄く喜んで脱北者の姜哲煥さんが「自分が収容所で日本人妻が殺されていたのを見た」
ここは日本だから、そういう話なら興味を持ってくれるだろう。

で、ゲラ刷りまでやったんですよ。
ところがその夜、いきなり「これは掲載できない」
どうしてか?
十分な証拠が無い。
それは無いよ、収容所の中だからね、写真も無いですよ。
録音もしていないです。
この言葉、僕なんでこの時嫌味っぽく言うかと別に朝日新聞、あ、言っちゃった。
私は言いたくて言ったのではない。
今、特定失踪者に対しても同じような扱いがされているという事が言いたいから話の枕に言っている。

証拠はそれは無いです。
北朝鮮の中で起きている犯罪行為の証拠を持ってくるなんて大変なことです。
しかしこの日本国内で、日本国内で起きた裁判ならこれは証拠が不十分なのに人を逮捕したり処刑したり、これは絶対やっちゃいけない。
しかし、それがああいうさっき言ったように、すべての国民が国民を敵とみなし、すべての外国を敵とみなしているような国家が、専門の工作員を使って行なった犯罪、あるいは国内で日本人妻や北朝鮮民衆に対して行っているめちゃくちゃな行為に対して、証拠が無いから報道が出来ないとか抗議ができないとかいう言い方をしていたら、それはあえて言えば、人殺しに加担するようなものなんです。

別に朝日だけの悪口を言いたかったんではなくてですね。
正直言えば、まぁそうですね。
小泉訪朝とは言わない。
安明進さんの証言の前までは、産経新聞だろうが読売新聞だろうが十分な努力を払ってきたとは僕は思わない。
私たちもまた十分な関心を持ってこなかった。
それは反省するとして、次からは、これからは是非、皆さんの志をですね。
政治家に伝える。
今日来てくださるようなね、良心的な方に関してはそれはもう必要ないかもしれないけれど、まだまだ無関心なですね。
政治家は多いです。
そういう人たちに対して、マスコミに対してもね。
声を上げていっていただきたいと思います。

あと3点目、もう一つ大事ですかね。
ちょっとこれは、この北朝鮮問題と言うのは私ちょっと中国を抜きに語れないと、私思うんです。
中国に対して述べたいと思います。
今、中国でも拉致被害者がいるわけですけど、中国政府はですね。
自国民が拉致されていることにほとんど何の関心も示していませんし、私はこれからも示さないと思いますね。
中国政府自身がですね。
ああいう基本的に独裁国家が一人一人の国民の不幸などに心を痛めるという事は無いです。
中国に関しても北朝鮮の味方をしたら損だぞ、と思わせるしかないんです。

ちょっと下手な絵でごめんなさい。
画才はまったくないんで、これを朝鮮半島としましょう。
で、こっち中国ね。
私ちょっとこの前もこの辺に行ってきたんですけど、それはいいとして、こっちが北朝鮮で南と。
ここに日本があります。
これも専門じゃないんで外れるかもしれませんけど、皆さんこの中でですね。
いわゆる旧満州、中国東北部に旅行されたことのある人、いらっしゃいます?
約1名ですね、せいぜい。

今もう一人、野口君(=野口孝行氏 北朝鮮難民救援基金・国際担当)て方が手を上げましたが、彼は旅行ではなくて救援活動に行っているので、それは除外します。
これはもしかしたら、一人くらいいるかな?
昔の満州に行ったことあるかな?戦前の、さすがにいらっしゃらないか。
昔の満州、私も写真でしか分かりませんけど、今の中国東北部ね。
どうみても満州時代より貧しい。
どうみても。

例えば奉天、私瀋陽と言いません、奉天と言いますので間違えないで。
私瀋陽、延吉、・・・(聞き取れず)行きましたけど、この中国東北部、これは中国の中では取り残された、もちろん中国の内陸はもっと酷いですけど、ここはやっぱり中国の中では経済的にまだまだ遅れているところですね。
また満州とまで書くと、やはり政治的に偏向していると言われかねないので中国と言いますが、今ここで、かなり中国政府はここを開発しようという事は、一つの政治目的として明確に上げています。
中国東北部の開発。
出来ればこれを日本の金でやりたいんです、彼らは。

そして今、北朝鮮、ここは事実上もう中国の朝鮮族、ここに朝鮮族の方がいますからね。
中国にいる朝鮮民族、中国国民。
この方々が今物凄い行き来をしていて、現実に中国はこの北朝鮮のいろんな鉱山とか資源とかをバンバン買い占めて、ここ事実上今経済的に、このまま行けば中国の植民地。
なぜ中国がそれを、そして今中国が北朝鮮を、中国だって北朝鮮を全く良い国だなんて思ってないです。
なぜとりあえず、形だけ支えようとするのか?
自分たちが掴んだ利権を離したくない。

・・・その3に続く・・・   

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第19回日本再生フォーラム(3)

   第19回 日本再生フォーラム講演会
06.12.2 JACK大宮ビル5階にて

『三浦小太郎氏の講演 その3』

今、かなり中国政府が望んでいる展開。
日本と北朝鮮が国交回復して、大量の経済的な支援を流し込んでもらって、それを自分たちが中国東北部の開発に利用して行く。
この金の流れを多分わりと中国政府は狙っているんです。
これ、私の誤解かもしれませんけど、この利権はおそらく日本の政治家の中にも企業家の中でも狙っている人がいる。
ある時期から、この日朝国交回復に熱心な政治家や外務省の一部と言うのは、明らかにこれ系の人が多いと思う。
全部がそうとは言いません。
この金の流れを狙っている人がいる。
必ずいます。

もう一度繰り返しますが、日朝国交回復によって多額の経済支援と言う形。
金正日は宣伝の道具は投げたって事はするけど、でも経済援助の支援は物凄く求めます。
そしてあそこ、もうインフラとかは無くなっていますから。
すべての工場がほとんど動いていないんですからある意味ではですね。
一部のゼネコンとか、かなりやりがいのある仕事。
そこで金を流し込む形で中国東北部の方にまで、開発の方までそのお金を活用して行く。
ここ現実的に中国が経済的に握れば、日本からお金を好きなように動かせます。

この人たちが、私はこれもう名前上げますけどね。
田中均さんと言う人は、別に親北だったとかどうかではなくて、これ狙ってましたよね?
だって、かなり本気で思っている。
この流れは、この中に反対の人いるかもしれませんけどね。
この流れは決して消えてないんです。
私は外務省は、基本的にまだこのライン考えている人多いと思う。
それは金が目的だとかそういう事だけじゃなくて、彼らはこれを「東アジア共同体」
日本・韓国、つまり日本・朝鮮半島、そして中国が仲良くすると言う「東アジア共同体」という美名の下にやりたがっている。

田中均さん、はっきりこう言っているんですよ。
「政治的な対立とか、歴史的な対立ってのは中々解消できないんだ」と。
「だけど経済的な損得の中でなら、対話も交流も出来る」
これは、この考えにピッタリなんです。
そしてこの、より大きな経済的な交流やそこから出てくる利権、そして将来的ないろいろな日本の経済的なだけの利益のためならば、一部の国民の犠牲は後回しになってもやむを得ないだろう、と。
この考えは、私は正直言ってですね。
自民党の中にも民主党の中にも無くなっているとは思わない。
私はね、社民党とか共産党とかミニ政党の議論はしてもしょうがないと思ってるからしないんです。

そのとき必ず使われるのが「対話・平和・友好の重要性」という言葉です。
ですから私は今日ですね。
北朝鮮のような全体主義との対話と言うのは、基本的に不可能です。
ということを、僕の下手な講演でしたけど頭の隅においていただきたいと思います。

私たちは「平和」と言う言葉に非常に弱いんですね。
僕もそうですよ?
「平和」という言葉には凄く弱い。
「平和」と言われれば、それは良いだろうと思いますよね?
しかし、私たちが拉致被害者を、そして日本人妻・帰国者、さらには北朝鮮で今餓死していく人たちを見捨てた上での「平和」というのは、こういうのは「恥ずべき平和」といって、これに第一の価値を置くような外交を行なってはいけないんです。

先日でしたか?
麻生外務大臣「自由と繁栄の弧」って言ったんでしたっけね?
ユーラシアの方でいろんな民主化を進める大きなスケールのある外交をやる。
中央アジアとかね、東南アジア、ああいうところの民主化を進める。
私良いと思うんですよね、それはね。
大変良いことだと思います。
思いますけどね、それは長期的な外交として本当にやらなくちゃいけないと思うけど、その前にやらなくちゃいけない事は、北朝鮮とついでに言えば中国。
この二つの独裁政権を倒すことをやっぱりその前にやらないとね。
まぁ中国の話は今日のテーマじゃないですけど、私は中国共産党とは共に手を抱かずという固い誓いを立てたので。

ある脱北者の少年がいて、十数歳でしたけど。
ある団体がその子を孤児だったとして、日本の里親といって私の父親が一時期。
これはプライベートな話なんでこれはあまり録音して欲しくないんですけどね。
私の父親が一時期支援していた。
その子がモンゴルに逃げて何とか韓国に行こうとしたとき、中国の警察、後ろから撃って殺しましたから!
中国人の目から見れば不法入国でしょうから、捕まえたとか、罰したとかいうなら私ここまで言いませんけどね。
武器持ってない、14~5歳の男の子を後ろから撃たなくても良いでしょうが。

そして、さっきちらっと脱北者と言いましたけど、この中朝国境には物凄い数の何万と思われる北朝鮮からの難民が逃げている。
その中で女性の方々は、こういう場で女性の観客もいる中で言い難いことなんですけど、7割から8割は若い女性ならば人身売買か売春か強制結婚か、どれかはさせられています。
日本で女性の人権運動やってる方々は、本当にこのことに取り組んで欲しい。
そしてそういう方々の間に子供が産まれるんです。
しょうがないですよね、しょうがないという言い方も・・・。

そして、結婚と言う言い方をすればよく聞こえるけど、飢え死にしないだけ良いかもしれないんだけど、そういう女性の人たちが結婚し嫁ぐ先というのは、こういう中国の今農村部と言うのは嫁不足なんですよね。
日本と同じに。
その中でも、私のようにですね。
40の後半になっても嫁の来ない、どうしようもないアル中の男のところに行くわけです。
本当に一種の性奴隷ですよ、ある種の。

それはそれとして、子供が産まれる。
子供が産まれて、その母親が警察当局に捕まって北に送り返されちゃうと。
その子、孤児になるんです。
そういう子供が僕何人いるか分かりませんけど、万単位でいると思います。
この子達ははっきり言って、乞食になるか飢え死にになるか泥棒になる。
それは中国にとっても不幸なことだし。
そういう事例が、よく難民って飢えて可愛そうだって、それはもちろんそうだけどそれだけじゃなくって本当にですね。
人間性と言うものが崩壊して行く過程です。

私は正直言って昔はですね。
国のありがたさとか良く分かりませんでした。
この問題を知るようになってからです。
国が無いという事、そして国が悪くなるという事、どんなに人間にとって不幸か?
これ反論ある人がいるかもしれないですけどね。
人権とか自由とか、国家が無ければ成り立たないですよ、これは。
国家があまり酷い国家になってもまた困るんですけどね。
国家秩序と言うものが無ければ、人間の自由とか人権とか生命とか護られないです。

この日本国が、横田めぐみさん他、たくさんの人たちをこうして拉致と言う形で人生をめちゃくちゃにしてしまった。
これはやはり戦後日本が正しい国家でなかったからです。
これは私たちが、政治家を責めるだけじゃ駄目です。
日教組を責めるだけでも僕は駄目だと思います。
私たち、一人一人の問題。
これは日本国の外交そして政治のあり方と言うものが、正義とか価値とか生命とか、そういったものを取り合えず後回しにして、経済的なプラスかマイナスかだけをやってきた事のやっぱりツケが。
そうなれば、諸外国とはなるべく喧嘩しない方が経済的には良いんですよね。
基本的に。

ですからいろんなことで、とにかくその場その場を謝るときは謝っておけ。
妥協するときは妥協しておけ。
そういう形で50年をやってきた事が、ついには北朝鮮のような国の性格を見誤り、ああいう全体主義国家でもお金を渡せばおとなしくなるだろうと思って、米とかお金とかを渡しているうちに、バンバンと拉致をされていったわけです。
この意味で私たちはああいう特殊な、独裁国家の中でも特に特殊な全体主義体制とは、対話や和解は出来ないのだという事。

政治や外交には経済的にはプラス・マイナスは物凄く大切なんだけど、それ以前の価値と言うものがある。
そして国家が独裁的になって国民を抑圧するのはもちろんいけないんだけど、同時に国家と言うものが無ければ人間の自由・生命・人権と言うものは護られないのだと。
これを私たちが認識していくというのは、私は拉致問題を通した一つのですね。
日本再生のあり方なんでは無いか?と思います。

今日は非常につまらない話で、これまでの拉致問題の集会と違ってですね。
あまり実践的な話が全然出来なかったことを申し訳なく思いますが、ちょっと毛色の変わった話と言うのもですね。
まぁいいかとは思います。
最後に一個だけエピソードを言って終わりにします。

私、この日本に逃げてきた脱北者の方と多少付き合っておるんですけど、多くは在日朝鮮人だった人ですね。
この人たちが一番欲しがるのはですね。
自分たちは日本に来て、これからずっと日本に住んでいくから、是非日本国民として認めて欲しい。
国籍を凄く欲しがる。
私最初はそれはね。
正直言って、損得があると思う。
しかしこれ、本音で欲しがっている。

もうひとつ、ある脱北者が僕に言ったことで、「テレビ見ていたら、何か日の丸・君が代がいけないって言うけど、ここは日本なのに何でいけない事になるんです?」
「あの裁判、腹が立ってたまらん」って彼らが。

そしてこれはある「諸君」と言うところに文章書いちゃったもんで、ここで言うと二番煎じだけど、まぁ面白いエピソードだから聞いてください。
これは韓国に行った脱北者ですけど、この人も帰国者。
日本に本当は住みたかった。
この人が日本に来て、私鞄持ちをやった。
で、お話しているとき、11月だった。
電車に入って、この人茨城の方の生まれの人で、下手なんですけど茨城の訛りがある。
いきなり椅子に座ったらこう言ったんですよ。

「いや、日本はいいですね」
「いきなり、どこが良いんですか?」
ここにいる女性と同じですね。
「女の人が皆ちゃんとした礼儀正しい服装をしている」
「はぁ」
「三浦さん信じられますか?韓国ではね。皆が何かね。肌さらして物凄いだらしない格好で歩いているんです」

まぁ、言わなかったけれど。
今冬だからね。
夏だったら日本もね。
でも、その人の夢を壊しちゃいけませんから「そうですか!」

「三浦さん、本当に信じられないことですが、韓国では女が一人だけとか女だけで酒飲みに行くんですよ」
「はぁ?」
「信じられませんね」
いや、昔から日本もそうですよって。
その時思いました。
1960年に北に渡った人の日本って、60年なんです。

この中には脱北者が日本に来ることに反対の人も大勢いると思います。
ただ、これだけ分かって欲しい。
1960年代に向こうに渡った人、この人たちが日本に帰ってきて言うのは「あれ?何か少し日本、悪くなったんじゃないの?」
いや、最初は言いませんよ?
最初はこっちにそういう事を言って、嫌われちゃまずいと思うから。

「テレビ見たら、何か母親が子供殺したり焼く」とか、「なんか、近所付き合いが全く無くなった」
アパートに入るとき、その人周りに挨拶に行こうとしたんです。
そしたら何か変な目で見られた。
確かに今の東京のマンション、そうかもしれないですね。
そして例えば学校で先生と子供の関係が崩壊しているなんて信じられない。

私はそういう意味でですね。
最後に、本当はこれだけで一つのテーマになってしまうんですけど、北朝鮮を逃げ出して、そしてこの日本に40年ぶりに戻ってきた人たち。
そういう人たちが単に私たちが迷惑がるんじゃなくて、その人たちの是非話を聞いてあげて欲しい。
反対にむしろ北の事を聞いてあげて欲しい。

実は今日ここに脱北者の人来ているんですよ、二人ほど。
今日、マスコミいないですよね?いないね?
じゃちょっと紹介します。
○○さん、ちょっとここに来てください。
あの、○○さんと奥さん。
懇親会出ますんで、あの皆さん、今日懇親会に来て竹本さんにたくさんカンパしてあげてください。

こちらの方、40年ぶりに日本に逃げてきた。
奥様は向こうで結婚された方ですけどね。
向こうでは科学の仕事とかされていたと。
こういう人が日本に来て、日本社会と言うのは何か自分たちがいた時に比べて、なんとなく違いを感じる。

それは甘えもありますよ?
甘えもあるけれども、この国自身がやはり、60年代が60年代で良かったと言うんじゃないんですが、あの時期のある種の隣近所の付き合い。
村や町や都市の人々の共同体、そういったものがもう少しちゃんとしていたら、拉致問題も特定失踪者の問題も、もっと早い段階で皆が助け合う輪が出来たかもしれない。

こういう意味で、別に昔に帰る事がすべてではありませんけども、ある意味では昔の日本の良さと言うものを、拉致被害者の方々がその犠牲になった事を思えば軽々しく言っちゃいけませんが、こういう運動を通して取り戻して行くという事が日本の再生という言葉に、広い意味でつながればと思います。
今日はありがとうございました。(拍手)   

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第19回日本再生フォーラム(4)

   第19回 日本再生フォーラム講演会
06.12.2 JACK大宮ビル5階にて

『質疑応答その1 回答者:三浦小太郎氏』

★質問1(代読司会女性、以下同じ)

まず最初に、非常に具体的な質問なんですけれども、北朝鮮崩壊時に大量の脱北者が出た場合に、日本にはどれくらいの人たちが来るのか?
また、日本が脱北者を受け入れた場合、私たちは日本国民としてどのような心構えが必要なのか?とい言う質問がございますのでお願いします。

★回答 三浦小太郎氏

どれくらいの脱北者が日本に来るか?という事ですけど、基本的にですね。
いわゆる大量難民、何十万と言うのは有り得ないです。
だって、そんなに船無いですしね。
日本に来たいというのは、日本から帰った帰国者の人、北朝鮮帰国者の人とその家族は来たいと言う意思表示はするでしょう。
そして、その数がどれくらいのものになるか?
そういった事はちょっと私の方では判断できませんけれども、例えば実際に日本に生まれて向こうに行ってそして日本の事を多少知っている人は帰りたい、また日本に来たい、こういう意識は出すと思います。

しかし例えば、その方が亡くなってその息子さんお孫さんとかの場合は、日本と言うイメージはほとんど無いし、日本語もしゃべれないわけです。
だからあまりたくさんのですね。
脱北者・大量難民が日本に押し寄せるという事は、私はちょっと考えすぎではないだろうか?と。
日本はかつて1万人ベトナム難民を受け入れたんですね。
私はそれくらいの範囲内の問題であろうと基本的には考えています。

ただ、どういう姿勢が必要か?という事ですけど、絶対にいけない事が二つあるんです。
これ簡単。
差別と逆差別、それを起こしちゃいけない。
この人たちは何が必要か?と言ったら、まず一時的には難民キャンプ的な住居、これはいるでしょうね。
でもこれはベトナム難民を入れたときの施設が遊んであるんです。
ここで日本語の教育、簡単な職業訓練、これはしてあげなくてはなりません。

しかし、それを超えた段階では、ごく普通の職の無い困った人と同じように考えない。
同情しすぎる、思い入れが強すぎる、これが一番いけないです。
それがお互いの関係を物凄く悪くします。
これは他の外国人問題もそうじゃないか?と思いますね。
あるいは日本人同士の関係もそうかもしれない。
同情して、上からこれもやってあげるこれもやってあげる、これは逆に相手を下に見ている人間になる。
その人間が自分の足で立てるようにする。

それを最低限の職業訓練・言語訓練、いろんな生活指導という事。
あと法律とか、資本主義の国で生きるのはどういう事か?
これは叩き込まないと駄目。
働かざるもの食うべからず、という事は教えないと。
後は自分の足で立っていけるのを、横で、そうだな、自転車に乗るとき最初は支えてあげるでしょう?
自転車の練習のとき、あれと同じです。
自分の足でペダルこいでいつの間にか手を離して一人で走って行ける。。
それが理想です。
それが基本的な心構えだと思います。

どういう対策が必要か?
これは具体的話だと凄く長くなってしまってちょっと勘弁してください。
とにかく差別はもちろんいけない。
しかし、同情から来る逆差別は優遇となって必ず将来もっとまずいことが起きます。
これが今日本でいくつかの人権問題で起きている事です。
私は、いわゆる同和差別、これは絶対なくすべきものなんです。
しかし、その結果が何を生んだか?
いくつかのマスコミが報じている状態です。

ちょっと余計な事を言います。
なんで朝鮮総連が今まで許されてきたか?
それはなんとなく歴史的に外人の人たちに対して気を使ってあげなくちゃいけないんじゃないか?と、そういうその心自体は分からなくも無いけど、それが結局在日の中の犯罪者を付け上がらせていたんです。
それはどんな差別問題でも、二度と起こしてはいけないわけなんです。
ちょっと抽象的な答えですけど、具体的には長い文章が必要なので、これで勘弁してください。
以上です。

★質問2

ありがとうございました。
先生のお話の中で、数万円程度なら郵便局から送金できるというお話がありましたが、この辺のメカニズムについてもうちょっと詳しいお話を聞きたいという質問があります。

★回答 三浦小太郎氏

え~っと、この話するつもり無かったんですけど、し始めたので言いますね。
東京中央郵便局に行くとですね。
海外送金と言うのは出来ますよね?
これは皆さん知ってますよね?
そこに行って「北朝鮮のこれこれこういう所に送りたいんです」と言って封筒に入れると、向こうで蝋で封をしてくれて、ちゃんと行きます。

平壌止めにするんですよ。
そこに取りに行く。
このパターンで、今は届きます。
あんまりこれを教えたくないんですけども、今日は竹本さん古藤さんその他多くの方々の日頃の努力に顔を立てて申しますが、封筒に入れて送れるレベルのお金ならこれで行きます。
これを本人が確実にそこに取りに行って受け取れば。

私の例で、一つ可哀想だったのはですね。
それが平壌止めのお金が来る事が本人のところに通知が行ったんですね。
ところが平壌に行くときに周りで彼を監視していた北の警察の人が皆付いて来ちゃってですね。
封筒受け取って開けてみたら、全便取られたって言う、そういう悲劇はありました。
また送ってくれといったらふざけるなと言われて、それは送らなかった。
そういう事はあります。
よくね、北に万景峰号とかああいうので荷物送るよりは届きますよ。
以上です。

★質問3

ひとつちょっと具体的な質問なんですけども、北朝鮮の工作員の人と言うのはお金で動かせるものですか?という質問が。

★回答 三浦小太郎氏

これは僕は専門家では無いので、佐藤先生・西岡先生の方がお詳しいと思いますね。
ただ、僕これ断言しますけど今の北朝鮮ね。
お金で出来ないこと無いです。
いろんな脱北者に僕聞きましたけど、お金で出来ないことは無い。
拉致被害者の情報を取ってこようと思ったら、外務省はもっと金使うべきです。
取れます。
私は取れると思います。

いろいろ後でトラブルは起きましたけどね。
横田めぐみさんの夫が韓国人拉致被害者だという事を突き止めたわけでしょ?
あれは明らかに北と中国を行ったり来たりしている人たちを利用して、ある程度お金も使って、向こうから情報取ったはずです。
田口八重子さんが生きていると言う情報を、私は地獄の沙汰も金次第ですから、金で取る事は出来ると思います。

それを外務省が口に出せないのは分かる。
それは分かる。
ただ、中国にODA送るお金があったら、絶対に取れる。
そして中国に送るODAのお金の一部を使えば、北の中のかなりの情報部の人間を日本に亡命させることも多分出来ます。
それはやるべきだ。
と思います。

★質問4

拉致・北朝鮮の問題に関して、アメリカの動向、それから盧武鉉後の韓国の動向についての情報があればお聞かせいただきたいというご質問です。

★回答 三浦小太郎氏

分かりました。
盧武鉉さんと言う人はですね。
ああいう人を見ていると、小泉さんであろうと日本の政治家皆立派に見えるんで、非常に偉い人だと思うんですけれども、あれはもう思考停止の状態になっていますから、論評してもしょうがないと思いますね。
結局ですね。
韓国はもう何か自主的な判断が出来ているとは思えないです。

ただ一部の誤解を、誤解じゃないかもしれないけど、僕の意見です。
なんとなくハンナラ党が勝てば状況良くなるように思っている人いるみたいですけどね。
そう単純ではないです。
今の韓国はとにかく北が崩壊して難民が来る事を物凄く恐れていて、基本的に保守政権になったところで核の問題とか強く出るかもしれないけど、太陽政策が大幅に変わるかどうかは私は未知数だと思います。
これがひとつ。
ですから韓国に関しては私は、韓国の個々人と立派な人も付き合いもあるし本当に尊敬してますけど、韓国政府はですね。
大きく北を倒そうと言う方向に変わるとは期待していない。
それがひとつ。

アメリカに関しては僕は専門家では無いんですが、ただアメリカがですね。
これは大きな事をやったなと言うのは、バンコ・デルタ・アジア銀行、あれを止めたこと。
そして中国その他に対してですね。
中国の方に圧力をかける形で北朝鮮に送られるドルを止めていると。
これは凄く大きいです。

私はアメリカに対して期待したいのはですね。
北朝鮮が偽ドルを作っていることを、アメリカは物凄く重要視している。
あの偽ドルって物凄く精巧なんですってね。
本物より精巧だとか、本物より精巧ってどういう意味なのか分からないんですけどね。
あの、なんていうか、何でそういう事だけ優秀なのか?非常に疑問なんですが。
とにかくアメリカはあくまで、もちろんブッシュ大統領その他ですね。
私たちは感謝すべきことではありますけど、明らかにアメリカの国益・アメリカの経済システムが偽ドルによって脅かされた来た事で、かなり本気になっている事は確かです。

ただ、これ私の考えですけど、アメリカが軍事的な行動を取る可能性は物凄く薄いと思う。
ゼロとは言いませんけど、ゼロに近いと僕は考えます。
それは事実上中国を含む東アジアの最も大きな戦争、もしくは大混乱につながる可能性があることですから、私はイラクの経験を経たアメリカがそこまでやるとはちょっと思えない。

私たちが大切なのはですね。
今の、ちょっと失礼ですけど、今の日本でまずいのは、アメリカに何とかやってもらえるんじゃないか?という期待感を持つのが一番まずい。
逆にアメリカにやらせるんだと言うくらいの気持ちを政治家、持たないと。
横田めぐみさん(の母親)がブッシュ大統領に会ったこと、新聞は凄く好意的に書きましたね。
もちろん、私も感謝しました。
しかし、あの時重要だったのは横田さんと北韓自由放送の方、そしてハンミちゃん、この三つの3人の方と会っている。
これはアメリカは脱北者の問題、北朝鮮の人権問題、拉致と言う問題、それを包括的に考えていきますよと言う一つのシグナルであり、それはいろんな形で経済的に北朝鮮を追い詰める。

それからアメリカは、恵谷治さんが今ちょっと紹介しているみたいですけど、いろんな軍事的圧力は爆弾を落とすって言うんじゃなくて、いろんな軍事演習を行なったりスクランブルを行なったり、あるいは北の中にいろんな偽情報を流し込むことで、時間をかけてあの政権を崩していく。
それがアメリカの基本方針だと思います。
大体これをやっているのはアメリカの国務省みたいですね。
私はあまり勉強をしていませんけど。
つまり、ネオコン中心のですね。
戦争を使っても独裁者を倒すんだと言う流れとは別の、国務省系の時間をかけてでも少しずつ北の体制を揺るがしていくと言う、経済制裁中心の作戦です。

それと日本の経済制裁とリンクしていく中での、アメリカに核だけではなく拉致、そして出来れば人権と言う方向でアメリカと、民主党になろうが共和党になろうがその連携を作っていく。
これが日本の外交の物凄く重要なところだと思います。
アメリカが戦争をやってでも解決してくれるだろうとか、韓国が立ち直るだろうとか、という人を当てにするのではなくて、どのようにアメリカを利用できるか?と言う発想が必要だと思います。

・・・質疑応答その2に続く・・・   

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第19回日本再生フォーラム(5)

   第19回 日本再生フォーラム講演会
06.12.2 JACK大宮ビル5階にて

『質疑応答その2 回答者:三浦小太郎氏』

★質問5

質問をそのまま読ませていただきます。
北朝鮮への対応力を一歩でも強めるために有効な方策はなんでしょうか?
中国は北朝鮮への援助を行なっており、6ヶ国協議でもリーダーシップを取りうると思われています。
日本では朝鮮総連が援助を行なっています。
総連への運動で具体的な取り組み方法はどうなっているんでしょうか?と言うご質問です。

★回答 三浦小太郎氏

最初に言うとですね。
総連と言うのはもう、さっき皆様の努力には大変敬意を表しましたけどね。
日本にあること事態がおかしいんですよ。
だからこれは本当にですね。
特権を与えるという事以前に解散させなければいけないんですね。
私は本当はそう思っています。
在日のためにもならない。

ただ、それはそれとしまして、まず最初に朝鮮に対する対応力、どういうふうにしたら影響力を与えられるか?
どういうふうにすれば?
後は中国の事をお尋ねでしたね?そうですね?
私は中国に対してはですね。
私はずっと北京オリンピックボイコットと言うのは大きな問題だと思っていたんです。
実を言うと。
しかし、これは時機を逸したかな?と。
日本だけボイコットしただけではあまり大きな力にはならないですね。

私は中国は損得で動く国ですから本当はですね。
経済制裁とは言いませんけど、ODAその他の経済交流を中国に対して日本が、これ以上北朝鮮を支援する限りは縮小するという方向を出せば、結構中国は損得で動くので敏感な反応をするんじゃないか?と。
靖国神社とかそんなの全然関係ないです。
中国が日本に求めているものはお金といろんな技術交流ですよね?
これを北朝鮮をあなたが支持するなら止めて行きますよ。

あるいは北朝鮮に対して中国が拉致問題解決しろと、6カ国協議で中国はこの事はやはり問題にするぞという事を言わなければ、日本の側に立たなければ日本は中国に対するODAその他、経済交流に対してやはり国民が納得しないから縮小せざるを得ないという事を言えば、きっと動く。
しかし、これが今の自民党はまず言えないです。
それが言えるようになるかならないかが、私は正直言うと、ちょっと言いすぎですが安倍内閣の一つの試金石だと。
私はこれが中国に対して、日本が経済的に、北朝鮮に対する経済制裁も大事なんですけど、わたしは日本が中国に対して経済的に攻めの態度を取れるかどうか?が物凄く大きい。
この問題を動かすために。

本当に実利の国ですからね?中国の場合。
あそこは共産党はあるけども共産主義なんてかけらも無いですから。
完璧な資本主義、日本以上の絶対資本主義の国ですから、お金が流れ込むか流れ込まないかが非常に影響を与えるんじゃないか?と。
そして中国が動くことによって、北は決定的な打撃を受けるはずですから、今回の核実験のダブルパンチとしてはですね。
中国が北への支援を止めさせて行くことと言うのは、日本政府が要求して行けるかどうか?
それが凄く大きいんじゃないか?と。

それについてはですね。
ちょっと私自身何回か抗議に行ったことがあるんですけど、やっぱり朝鮮総連は拉致に加担していたという。
この事実をそろそろ国会で追及するくらいの事をしなくてはいけないんじゃないか?と。
課税の事を頑張られて、皆さん大変立派な事をしていると思いますけどもね。
税金かけるなんてそんな当たり前のことでですね。
これまで役所が税金取らなかったことの方がよほど異常でありましてですね。
私は朝鮮総連が拉致に加担した、もしくは多くの犯罪に加担しているという噂は、すでにいくつかの捜査で判明しているわけですから、その事を場合によっては国会で喚問するような事はですね。
国際テロ行為ですから、あってもいいんではないか?と僕なりには考えています。

★質問6

とても個人的なこととちょっと断りがありますけど、姜哲煥さんの妹さんがどうされているか?
ご存知だったら教えて欲しいと言う質問があるんですが。

★回答 三浦小太郎氏

え~と、北にいる妹さん。
ちょっとすみません、あまり詳しく知らないもんですから、あまりプライバシーのことでいい加減な事を言うとまずいですから、ちょっとそれは良く分からないので、よく知っている人がいますので、懇親会に出て私に言ってください。
後でその人に連絡とって教えます。

★質問7

ありがとうございます。
それでは最後の質問になりますけども、拉致解決への参考として具体的な提言をお願いしたいという事です。

★回答 三浦小太郎氏

そうですね、これは僕自身正直言って、あまり良い提言が出せないんですよ。
こんな人間がこういう場に来て良いのか?と悩みながら来ましたけど、ただ、僕の理想論だけを言いますとね。
この経済制裁を拉致でやっているという事、日本がね。
核でやってるんじゃなくて拉致で経済制裁をしているんだと言う国家意思を、私はまだ十分示せてないような気がする。
これは明確に出さないと駄目だ。

そうでなければ、全然人に迷惑をかけない人なら良いんですけど、核でなくて拉致でやっていると言う国家意思をですね。
あの、安倍総理は口にしたとは言っていますよ?
言ってますけどね、これは明確に、ある意味では国連の場でも6カ国協議の場でも、ありとあらゆるところで外務省そして日本政府が文書の形で、拉致解決までは経済制裁は解かないという事をまず出さないと駄目。

そして二番目。
日朝平壌宣言、あれを直ちに破棄しないと。
この二個は絶対に必要です。

そして、これはちょっと乱暴すぎるんですどね。
今のまんまの6カ国協議だったら、日本は自らこのままここから出て行きますよと言う意思を、北にばっかり言わせないで、本当は持ってもいいんです。
ただ、それはちょっと今の日本の国力では難しいと思うから、日本が国家意思を示す事が一番大切です。

そのために二つある事は、拉致での経済制裁だという事を明文化して世界に出す。
二番目は日朝平壌宣言、あれは北の裏切りによってもはや無効になりましたという事を明確に言う事。
裏切りという事は無いな、北の条約違反によって無効になりました。
元々あれを結ぶ事が諸悪の根源だったと思うんですけど、そんな事を今更言ってもしょうがないから、具体的な提言は正直言って僕出来ない人間だから、まずそうやって日本が国家意思を示す事が大事ではないか?と。

そして、そうですね。
これは私の口からはちょっと言い難い事の一つなんですけれども、日本の拉致議連もいいんですけど、やはり内閣が以上のことを宣言として出し、実行する。
さらには国連の安保理その他にですね。
核だけではなくて、拉致と国家テロという事で、特に大韓航空機事件。
彼らが国家テロを行っているという事をですね。
これは安保理その他、ありとあらゆるところでですね。
宣言していく。
そして日本の国家意思を示すことですよね。

日本は戦後憲法9条という事で、武器は持たないと言う、まぁ持っていますけど、人を攻撃する武器は持たないという事でやってきた。
それはそれで一つの生き方なんです。
でもそういう国は、言論と情報収集は武器を持っている国の10倍頑張らないと駄目なんです。
武器は持たない、口はしゃべらない、スパイがいても捕まえない、自分から情報を集めない。
これではどうにもならない。

じゃあ、ある脱北者の人が僕に言った言葉を紹介して僕の話を終わりにしますけど、こういう拉致関係の小さな集まりでその人に来てもらったんですよ。
その人は「6カ国協議やったって日朝協議やったって駄目に決まっている。金正日はそれで返すような人間じゃないんだから」
その人が言ったのは、「日本も安明進みたいな工作員をたくさん作って、向こうに送り込んで情報を取ってこなければ絶対に出来ない」
あるいは「労働党の子供か何か2~3人拉致してきたら、取り返すかもしれない。」
それはめちゃくちゃな言い方ですけどね。

つまり日本がですね。
今のまんまの交渉で取り戻すんじゃなくて、そういった様々なですね。
それこそ暴力には暴力をでは無いけれど、相手が力しか信じない国だという事を考えて作戦を立てていくしかないだろうと思います。
これで良いですか?

★司会

どうもありがとうございました。

★三浦小太郎氏

今日はどうもありがとうございました。(拍手)   

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